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【代表インタビューvol.1】会計士から投資家、経営者という異例のキャリア。飲食業界の「経営」に風穴を空けるリディッシュの創業ヒストリー

今回は、リディッシュ代表 松隈 剛(まつくま たけし)のインタビューをお届けします。

松隈は福岡県で生まれ育ち、慶応義塾大学の理工学部に進学。大学時代に公認会計士に興味を持ち、専門学校に入学して公認会計士の資格を取得しました。ファーストキャリアでは監査法人トーマツ(現:有限責任監査法人トーマツ) に入社し、その後クーパースアンドライブランド(現:プライスウォーターハウスクーパース) 、スパークス投資顧問(現:スパークスグループ) に転職。スパークスグループを退職し、独立した後も投資家としての経験を積み、2015年、リディッシュを設立しました。

前編では、松隈の生い立ちやリディッシュ設立までの経歴、リディッシュ創業のきっかけについてお届けします。ぜひご覧ください!

大学時代に転機が訪れ、会計士のキャリアへ歩み始める。その後、プロの投資家として頭角を現す

――学生時代はどのように過ごしていましたか?

幼少期から高校生までは福岡県で過ごしていました。小学生の頃は読書が好きで、中学生からは有名塾に通って本格的に勉強するようになりました。高校受験では九州でトップクラスの偏差値の高校にも受かりましたが、金銭的な事情で近場の進学校に入学。

高校時代はあまり勉強はしなかったものの、大学受験では東大をはじめ国立大学を中心に受験して、浪人して慶應義塾大学の理工学部に進学しました。

――大学時代の過ごし方はいかがでしょうか

大学時代は明確な目標を持っておらず、サークルに入っても2年足らずで辞め、勉強も捗らず、悶々とした日々を送っていました。

そんな中で、今までの人生観を変えるような出来事が起きたんです。友達と車で遊びに行った帰りに事故に遭い、むち打ちで治療することになりました。その治療中、別の友達に誘われて車で向かっていると、また事故に遭ってしまって。

短期間で2回も大きな事故に遭い、普通だったら生死にかかわるくらいの状況だったにもかかわらず、奇跡的に大きな怪我もなく無事だったことで、あらためて自分の人生を考えるきっかけにはなりました。

その時に修理代や保険金で100万円くらい手元に入ってきたんです。ちょうど就活の時期で将来のことを考えていて、大学の食堂で公認会計士の専門学校のパンフレットが目に留まりました。公認会計士の資格を2年間で取得するコースで、80万円と安くはなかったのですが、何かに向かって頑張りたかったので、その足で申し込みにいきました。大学4年生で専門学校に入学して、そこからは無我夢中で勉強しましたね。毎日朝7時から夜9時まで、ずっと教室にこもって勉強し続けて、1年半後に資格を取得することができました。

――ファーストキャリアから独立までのご経歴を教えてください

大学4年生から専門学校に通ったので就活浪人していて、本格的に就活を始めたときには、大手企業の選考はほとんど終わっていました。その時、学生時代の先輩が声をかけてくれて、地元である福岡の監査法人トーマツで働くことに。

約3年半、電力会社やリース会社の公開監査を担当しました。その後、プライスウォーターハウスクーパースのM&Aチームにジョイン。そのタイミングでITバブルが起こり、IT企業が気になっていたときに、会計士の先輩がCFOをしていたスパークスという投資顧問会社とご縁があり、転職することになりました。上場準備を担当するなかで、上場の目処が立ったタイミングで、投資にも興味が湧き、自らの希望でアナリストに異動。

約2年間、さまざまな業界の分析作業に携わりました。そこでアナリストとしての実績が認められ、ファンドマネージャーとして小規模のファンドの運用も任されるようになりました。担当したファンドの運用残高は50億円から数年間で数千億円規模になり、ヘッジファンドの運用も担当しました。運用の仕事は本当にエキサイティングで面白く、仕事に没頭してましたね。

スパークスという運用会社はとてもユニークで、日本よりもむしろ海外の著名な投資家から評価されていたため、グローバルな仕事が多く、また当時は社外役員にユニクロの柳井社長が社外役員で入っていたり、日本電算の永守社長と交流があったり、一流の経営者に間近に触れ合う機会があったことは大きな財産になっています。

スキル面では企業分析だけでなく、ヘッジファンドの運用を通して得られたダイレクトに相場と向き合って市場心理を読むという経験は、今のリディッシュの経営にもとても役立っていますね。

投資家から経営者へ。10年以上の投資経験をもとに、飲食業界の課題を解決すべく、ベンチャーを創業

――独立後からリディッシュ設立までのご経歴を教えてください

独立した理由としては、約10年間ファンドの運用に携わり、ある程度経験が積めたことと、ちょうど40歳になるタイミングで区切りをつけたかったことです。独立後は、自分で上場会社投資やベンチャー投資を手がけるようになりました。一流の投資家になるために経験を積みたかったので、新たな投資方法を幅広く試していきました。具体的には、今までは基本的に株を運用してきたので為替にチャレンジしてみたり、デリバティブ(在来の取引法から派生した新しい金融商品)やテクニカル分析(取引実績のトレンドやパターンから為替動向を予想する手法)をおこなったりしました。

実際にお金を稼ぐことができましたし、世の中の金融をスムーズにしているという社会的意義も感じていました。しかし、直接感謝されることがなく、ゼロから何かを生み出しているわけでもないため、やりがいを感じきれない部分もあったんです。投資家として事業に関わる領域には限界があり、より深いところまで自分で経験するために、事業の立ち上げを視野に入れるようになりました。

また、ベンチャー投資を手がけるなかで、ベンチャーの起業家と話していると、純粋に面白そうだなと思ったんですよね。こうした理由から、自分でIT系のベンチャー企業を立ち上げることを決めました。

――リディッシュの事業はどのように生まれましたか?

リディッシュの事業の原型は、知り合いの起業家と話しているときに生まれました。私が大好きで常連だった飲食店が立て続けに2、3軒閉店してしまい、その原体験をもとに、「飲食店の集客やリピーターを生むような事業があると良いよね」という話をしたんです。そのときは、どちらかと言うと投資家の視点でアイデアを出したのですが、家に帰っていろいろ調べていくうちに、「日本の飲食店利益水準が低いこと」「3年で5~8割が潰れること」など飲食業界の厳しい実態が見えてきて、これは事業としてカタチにする意義があると思いました。また、投資家としてあらゆる業界見てきた経験や、経営手法やテクノロジーの知見を活かすこともできると考え、飲食業界に特化した経営支援のソリューション事業を手がけるリディッシュの設立に至りました。

投資家としての経験をもとに、飲食業界に足を踏み入れることを決意した松隈。後編ではリディッシュのビジョンやサービス、今後の目標、候補者の方へのメッセージなどをお届けします。次回もお楽しみに!

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