市古 空のプロフィール - Wantedly
ウォンテッドリー株式会社, Platform & Enabling
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ウォンテッドリーでエンジニアリングを担当している市古 (@sora_ichigo_x) です。最近は Platform & Enabling というチームを立ち上げ、開発生産性や技術負債解消の取り組みをリードしています。
本日(2024年10月16日)、Datadog Summit Tokyo 2024にて開催された「開発者の生産性向上」に関するパネルディスカッションに、私、市古が登壇いたしました。
ウォンテッドリーでは Datadog を主にインフラレイヤのミドルウェアのメトリクスを記録・観測するために利用しています。 また、障害発生を迅速に検知できるように、メトリクスの変化を元に事前に決められたしきい値を超えたことを検出してアラートを発火させることも行っています。
(参考) SaaS を活用する:New Relic, Honeybadger, Datadog | Wantedly Engineering Handbook
Datadog Summit Tokyo は主にオブザーバビリティの専門家やDatadogチームが参加する 1 Day イベントです。
Datadog にはコミュニティの存在が欠かせません - エンジニアやSREからのフィードバックによってDatadogは常に改善され、Datadogのエコシステムを拡大する統合を構築する開発者もいます。Datadog Summitは、このようなコミュニティの祭典です。
この秋、10月16日に東京でDatadog Summitを開催できることを嬉しく思います。参加者のみなさまにとって、DatadogコミュニティのメンバーやDatadogチームのエキスパートに会える場、そしてテクノロジーを学ぶ場になれば幸いです。
当日のスケジュールは以下のコンテンツで構成されています。どのコンテンツも実践的かつハイレベルな内容になっており、Datadog の活用方法や SRE、DevOps 文化の話が中心です。
(参考) Summit Schedule | Datadog
今回ウォンテッドリーは「開発者の生産性向上」というパネルセッションに登壇させていただきました。
モダンなビジネスは迅速に動かなければなりません。そのためにはソフトウェアをより早く、品質を犠牲にすることなく本番環境に展開する必要があります。
開発生産性は、そのまま扱うと抽象的すぎて、無理やり正解や定義を決めることのできないトピックです。
一方で、当日のセッションでは各企業での事例を踏まえた上で、理論と実践の両面から議論することができました。お互いの開発生産性の定義をぶつけ合うのではなく、お互いの解釈・取り組みを共有し合う場として非常に有意義なセッションとなりました。
当日は朝から懇親会まで丸一日イベントに参加していました。
会場は赤坂インターシティコンファレンス という溜池山王駅直結のビルで、入場すると想像していた何倍もの人がイベントに参加していました。また Datadog Summit 自体はUS本社が主導していることもあり、海外のメンバーも多く参加するグローバルなイベントになっていました。
異なるコンテキストを持った優秀なエンジニアが集まると、普段の開発とは異なるアイデアが生まれます。そして今回の Datadog Summit Tokyo 2024 も非常に刺激的なイベントになりました。
13:30~14:30 には私が登壇させていただいた「開発者の生産性向上」というパネルセッションが行われました。
私個人としては、スライド発表形式の登壇経験はあるものの、今回のようなパネルセッションの登壇は初めての経験でした。それゆえ登壇直前までは非常に緊張していたものの、いざセッションが始まってみると開発生産性という自分の好きなテーマについて、他社のエンジニアやマネージャーの方と語り合うことができました。
一方的に自分が話すだけでなく、自分の意見をパネリストや観客に伝えると今度はまた別の意見が生まれます。パネリストや観客と一体となって一つのセッションを作り上げる経験は、非常に有意義で貴重な経験となりました。
これが今回のパネルセッションで私が伝えたかったことです。
何か問題があっても発見できるという安心感は、適切なリスクを取れるような意思決定につながります。そして適切なリスクが取れるということは、変更承認プロセスの負荷を下げることや、デプロイの自動化につながります。
特にライブラリアップデートなどの変更はシステムに与える影響が把握しきれず、リリース前に全てのリスクをカバーするより、本番環境からのフィードバックを利用した方が費用対効果が高くなることが多いです。実際にウォンテッドリーでは 毎日数十件の変更がデプロイされていますが、その半分以上はメンテナンスに関わる変更になっています。
今回のセッションは大きく以下の2構成で進行しました。
前半は、オブザーバビリティが開発生産性に寄与した事例や Datadog の課題感、DevOps の理論と実践のバランスについて、後半は開発生産性の測り方やツール選定についてお話ししました。
本番では Slido を用いて多くの質問をいただき、X でも多くの反響をいただきました。
こちらのコメントはまさに「オブザーバビリティは開発を加速させる」という話について言及していただいています。1時間という長い時間の中で情報量も多かったと思いますが、私たちの伝えたかったことがみなさんに届いたことに感動しています。
こちらのコメントはまたトピックが変わって「DevOps や開発生産性」そのものに関する課題感に言及していただいています。パネリストそれぞれの考えがありましたが、その中でも共通して「手段が目的化しないように」という点をピックアップしてディスカッションしました。
登壇が終わった後は、同じ会場で15分後に次のセッションがありました。
こちらは主に SRE の取り組みがメインで、一口に信頼性といっても、各社それぞれの取り組みがあって、プロダクト開発チームとのコラボレーションスタイルも大きく異なっていた点が興味深かったです。
イベント最後には懇親会が行われました。豪華な食事・飲み物(お酒も)と一緒に、他のイベント参加者の方とお話しすることができました。1時間という短い時間でしたが多くの方とお話しすることができ、非常に貴重な時間となりました。当日お話いただいた方、ありがとうございました!
今回のイベントを通じて、オブザーバビリティや開発生産性に関する多くの取り組みを共有することができ、非常に貴重な時間となりました!
このような機会をいただいた関係者の皆様に感謝いたします。
今回のパネルセッションを通じて、私たちの開発生産性やオブザーバビリティの取り組みを共有することができました。ウォンテッドリーでは、技術負債の解消や開発プロセスの改善はもちろん、エンジニア一人ひとりがより価値の高い仕事に集中できる環境を提供することを目指しています。
私たちは、このようなチャレンジに共感し、共に開発生産性を追求してくれるWebバックエンドエンジニアを募集しています。もし少しでも興味をお持ちいただけましたら、「話を聞きに行きたい」ボタンからぜひお気軽にご連絡ください。私たちと一緒に、次世代のプラットフォームを作り上げていきましょう。