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「シゴトでココロオドル」組織をつくるVPoE室を設立しました

こんにちは、今期よりVPoE室 室長を拝命いたしました髙橋です。

Wantedlyの開発組織は2022年9月から新体制となり、新たにVP of Engineeringとして要が就任いたしました。また、合わせて竹野創平さんの技術フェロー就任と、松村優也さんの技術顧問就任も合わせて発表いたしました。

これらの体制強化に合わせ、今期から開発組織を「開発」する VPoE室を設立し、開発組織の執行・運営、そして課題解決に取り組む体制を整えました。本記事では、開発組織の課題解決への経緯と、今後のVPoE室の取り組みについてご紹介いたします。

「組織開発」を推進するチームの発足

Wantedlyはサービス開始10周年を迎え、プロダクトの成長とともにシステムの拡大、人員の増加が重なりマネジメントにかかる負荷が大きくなっていました。そこで、2022年2月に「開発組織におけるさまざまな課題に向き合い、エンジニアが開発に没頭できる環境を提供すること」をミッションとして、「組織開発」*の専門組織である Organization Developmnet Squad (以下OD Squad)を発足させ、エンジニアリングマネージャーや、各チームリーダーとも議論・連携しながら開発組織を環境整備を進めていました。

OD Squadはまた、担当組織がそれぞれで進めていた「認知」「採用」「育成・評価」「社員のエンゲージメント」等の活動について、これらを横断的につなぎ、活動に一貫性を持たせる役割を果たしました。

図: OD Squad設立当初の活動スコープ

※ 本来「組織開発」の概念自体は「社員自らがよりよい組織づくりを考えて取り組み、発展や改革を目指すもの」ですが、社員を巻き込みながら組織開発をリードしていく役割としてOD Squadを定義し、推進役として位置づけた活動を行いました。

「組織開発」活動のこれまで

「組織開発」を目的として発足した OD Squad ですが、発足から約半年間に渡り、重要度の高い順から課題に対して取り組みました。

期待・評価の枠組みの整備

Wantedly では、メンバーがリーダーに抜擢されるまでに、「リーダーとして育成される」機会が十分にあるとは言えず、抜擢されてから知識を獲得する状態となっていました。実際にリーダーとなった者からも「自らの役割や振る舞いが分からず手探り状態である」「メンバーのキャリアイメージ、目標設定、育成に何が適切であるかの指標がない」という声が上がり、リーダー自身の成長実感も薄くなるという状況も生まれていたため、リーダー育成に関する枠組みの整備が急務となっていました。

この課題を継続して取り組む前に、まずは「Wantedlyにおいてメンバーがどのように成長していくことを理想としているか」を共通認識として揃えるため「段位*における期待・評価の枠組み」を整備いたしました。

この新しい枠組みを整備することで、メンバーがどのようなスキルを身に付け・役割を果たせばよいのかの解像度が上がり、リーダーとメンバー双方の共通認識が醸成できるコミュニケーションガイドラインとして機能するようになりました。そのためメンバーが自らの成長に対して何が必要なのかを把握しやすくなり、また、リーダーもその成長を支援するための動きを選択しやすくなりました。

* Wanteldyにおけるキャリアグレードを段位と呼びます

育成フレームワークの整備

Wantedlyでは、リーダーとメンバーの相互理解を促進するためにCMW(Can - Must - Want)のフレームワークを整備していました。しかし運用についてはリーダーの裁量が大きく、組織横断的に効果的な運用までは行えていない状態でした。

そこで、CMWフレームワークの運用について改めて整備し、メンバーの目標やその先にあるキャリア形成について、リーダーとの相互理解を促進させる仕組を整備しました。ただし、この育成フレームワークについては組織に定着させるための理解が必要であることから、チームへの適用度合いを調整しつつ、継続して改良しています。

業務効率化の窓口の一元化

OD Squadの設立当初、社内で開発に利用されているSaaSやツール類の管理や、業務効率化に対するフローが整理されていないという課題がありました。メンバーが何かツールを利用したいと思っても、そのツールが社内で既に利用されているのか、利用されていない場合はどのように申請し管理すべきかのルールや定形フローがなく、明らかに開発効率が上がる提案においても、手続きが分からず諦めてしまうという状況が発生していました。

このような「誰に相談していいか分からないが改善したいこと」については、全てOD Squadを受け皿とすることにしました。雑にSlackから連絡してもらえれば、その問い合わせがフローとなっていない場合はフロー化し、手順をドキュメント化するようにしました。これにより、ツールの申請などは同じ流れでできるようになり、また業務効率化の提案についてもカジュアルに行えるようになったため、全体の開発効率が向上しました。

採用活動フローの整理

Wantedlyのエンジニア採用プロセスは複雑です。よりよい人材の採用に向けて多くのプロセスが準備されていますが、それらの目的やフローを説明したドキュメント類が分散していました。採用には現場メンバーも深く関与しますが、メンバーはどのタイミングで何をすればよいのかの把握するための負荷が高い状態でした。また、僅かな人員が全体を把握しており、それぞれの採用活動に対して誰が責務を負うかが分かりにくい状態でした。

これら採用活動については、Confluenceに統合的なドキュメントスペースを用意し、採用プロセスで迷ったときの辞典として活用できるよう整備を進めています。採用活動は市況や組織コンディションによって常にアップデートする必要があるため、ドキュメントも最新化が図られるよう仕組み化していく予定です。

その他

開発現場でまかないきれない、様々な業務を OD Squad で取りまとめています。メンバーの福利厚生対応、書籍購入の支援や什器などの調整等、様々な開発現場の困りごとに対応し、組織としての力を強める下支えを行っています。

VPoE室の発足

前述の通り、2022年9月から Wantedly の開発組織は新体制となりました。新たに設置されたVP of Engineering は、経営・技術・組織が紐付けられたプロダクト開発が行える体制を、経営方針と開発組織を結合して立案・推進することに責任を負います。VPoE室は OD Squadが母体となり、引き続き組織開発の課題解決をミッションとする中で、VPoEの意思決定を支援し、執行・運営の主体者となります。そして、引き続き開発に参画するプロダクトマネージャー、デザイナー、エンジニアを包括した全てのメンバーに対して「没頭できる」組織づくりに取り組みます。

引き継がれる「組織開発」の取り組み

メンバーの「自律・共感・挑戦」を実現する組織づくり

VPoEの要による「開発組織の強化を目的に、VP of Engineering を新設しました」の記事では、

メンバーが現状に満足することなく、「自律・共感・挑戦」を通じて個人が成長することで組織能力・組織密度が向上します。プロダクト開発を行う中で実践できるよう、組織として設計→仕組み化→運用することで実現します。

と宣言しました。この宣言の下、VPoE室では「自律・共感・挑戦」を通じて個人が成長することで「没頭できる」組織を実現すると同時に、「没頭できる」環境にてメンバーが「自律・共感・挑戦」を実践できる組織づくりを行っていきます。

このメンバーの「自律・共感・挑戦」を支援するために、VPoE室では自らの取り組みを「Empower」「Frame」「Grow」の3つのカテゴリーに分け以下のように定めました。

これらの取り組みを通して、VPoE室は理想に向けたさらなる組織づくりを推進いたします。

自らが「シゴトでココロオドル」組織へ

Wantedly は「シゴトでココロオドルひとをふやす」をミッションとして掲げ、サービスを提供していますが、質の良いサービスを継続して提供するためにも我々は常に「シゴトでココロオドル」状態でなければなりません。Wantedly の開発組織で働くことが価値として感じられるよう、VPoE室では様々な施策に取り組んでいきます。

合わせて、一緒に組織作りを担っていただけるVPoE室メンバーや Engineering Manager を募集をしています。成長する開発組織の組織づくりに少しでも興味のある方、是非一度カジュアルにお話をしてみませんか?

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