Kaigi on Rails 2025 参加レポートと現地参加する価値 | Wantedly Engineer Blog
こんにちは、ウォンテッドリーでエンジニアリングマネージャーをしている鴛海です。2025年9月26,27日に Kaigi on Rails 2025 開催されました。オーガナイザーのみなさま、関係...
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こんにちは、ウォンテッドリーでバックエンドエンジニアをしている池田です。2025年9月26、27日の2日間にわたり Kaigi on Rails 2025 が開催され、ウォンテッドリーからは5名のメンバーで参加してきました。今回紹介するセッション以外にもためになるセッションは多くありましたが、3つだけピックアップして紹介します。
Kaigi on Railsについてや、会場の雰囲気などは以下の記事でも紹介されているので気になる方はぜひご覧ください。
Yasuo Honda さんによる発表です。こちらのセッションでは Kaigi on Rails の開催直前の 2025年09月25日にリリースされたPostgreSQL18にてRails側でどのような対応を行ったかを紹介してくれていました。
はじめに、RailsのPostgreSQL対応を構成する要素として協調する3つの要素(PostgreSQLAdapter、pg gem、libpq)があることを説明されていました。それを踏まえた上でバージョン互換性の対応として以下の対応を行ったこと、
新機能の対応として、以下の対応を行ったことについて解説されていました。
pg_stat_statements はサーバーで実行されたすべてのSQL文のプランの生成時と実行時の統計情報を記録する機能らしく、知らない機能だったので参考になりました。
またインパクトのある出来事として、なんとセッションの最後に壇上でプルリクエストをマージするというパフォーマンスを行ってくれました。
株式会社TwoGate 取締役CTOの Hayato OKUMOTO さんによる発表です。なぜCIを速くしたいのかの説明から、実例を元にどのようにCIを爆速にしたのかを解説くださいました。
なぜCIを速くしたいのかのかの理由として以下の3つを挙げた上で、CIビジネスが直結することを自社の例を参考に説明されていました。
以下のアプローチで改善を行い、速度改善を行なったことを解説されていました。
これだけでも十分な成果ですが、オチとしてなんと物理マシンを導入して2分まで短縮したとのことでした。速度だけでなく、物理マシンだと24万円の減価償却4年で5000円/月として、1/10 ~ 1/40 程度にコストになったとのことなので驚きですね。
Samuel Williams さんによる発表です(スライドなし)。英語のセッションであったため内容は十分に把握しきれなかったのですが、スライドにも日本語の翻訳を乗せてくれており、ある程度の内容は把握できるようにされていました。
Pumaに代わるWebサーバとして開発されたFalconについての紹介で、Railsに導入するfalcon-railsの内部実装やパフォーマンスについての解説を行ってくれました。Shopifyで既に導入していて、1日に300億ものリクエストを処理しているという実績があることを強調されていました。Falconはリクエストごとに1つのFiberスレッドを使い、パフォーマンス面でpumaより優れているそうです。
(まずはbundle remove pumaしましょうという説明で会場も笑いに包まれました)
パフォーマンス面以外でも、他にも様々な機能やメリットの紹介がされていました。今あるサーバーをいきなり置き換えるのは難しいと思いますが、新しいプロジェクトなどを立ち上げる際に検討する価値はありそうに感じました。把握しきれなかった部分については、Youtubeに動画が公開されたら改めて視聴しようかと思っています。公開されるのはしばらく先になると思いますが、気になる方はぜひチェックしてみてください。
渋谷のベルサール渋谷ガーデンにて開催されます!
今回初めてKaigi on Railsに参加しましたが、非常に楽しめました。
来年も楽しみにしています!