「価値」を問い続けるチームだけが、常識を変えられる。執行役員・川口かおりと仲間たち #1 | Wantedly Blog
どの企業にも「組織図」というものが存在します。社内のレポートラインや、事業構造をモデル化したものであり、ウォンテッドリーにも事業ドメインに基づく「Tribe(トライブ)」と、個々の担当業務に基づ...
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「ウォンテッドリーで働く」という体験について、当事者たちのストーリーを通じて解き明かす連載企画。今回は、ウォンテッドリーの事業のユニークネス、さらにはチームメンバーに求める素質について、ビジネスTribeを統括する川口かおりが語ります。
Wantedly Visitは、企業とユーザーとの出会いを最大化させるプラットフォームです。そのために、「共感」を軸にしてミスマッチの少ない採用を進めることを推奨しています。しかし、「共感採用」という旗印を掲げるWantedly Visitの独自性は、そのキーワードの存在だけで成り立っているわけではないと川口は語ります。
川口:「共感」がWantedly Visitのコアにある要素であり、それが採用に多大なメリットをもたらすことには疑いの余地はありません。例えば、ユーザーと企業の双方が「良い環境で働くことが大切」と考えていても、”良い環境”の認識にズレがあると、ミスマッチが起こってしまう。企業側が採用への想いをきちんと伝えて、「共感」をまだ見ぬメンバーとの出会いの入口にすることで、マッチングの精度を上げることができますよね。
とはいえ、それは他の採用サービスも重々承知のこと。採用領域で事業を展開している企業に「採用においては”共感”が大切だと思うか」と質問したとして、それに異を唱えるプレーヤーは皆無だと思います。
ただ、誰しも共感の価値について頭では理解している中で、「でも、共感だけで採用するのは難しいんじゃないか」とか、「ビジョンマッチがないと採用後のミスマッチが大変だけど、条件や企業スペックを押し出さないと求職者は振り向いてくれないんじゃないか」とか、これまでの採用慣習に引っ張られて共感ドリブンなサービス体験を作り出せていないように見受けられます。
やっぱり「共感」を全ての立脚点にして、そこにとことんこだわり抜いたサービスを展開しているのってWantedly Visitだけなんです。そうすることで、Wantedlyを利用するユーザーに自らの意思決定に基づいたキャリア選択を提供できると信じているからなんですね。
川口:ビジネスでもなんでも、理想と現実のギャップってありますよね。「こうだったらいいな」と、「でも仕方ないよね」の落差というか。ウォンテッドリーのビジョンについても、「シゴトでココロオドルっていいよね」「でも実際、そればかりがシゴトではないよね」というような受け取られ方をすることは多いんじゃないかと思っています。
Wantedly Visitについても、もっと短期的に稼ごうと思えば、そうする方法はたくさんあるんです。でもそうすることで、事業の掲げるピュアな理想が崩れてしまっては意味がない。やっぱり人を動かしたりだとか、世の中の常識を変えていくためには、自分たちの信じる価値をぶらさずにまっすぐに進むことが大切なんです。
その「選択と集中」の強度こそが、ウォンテッドリーの強みであって、他には真似できない要素。実際に、媒体の世界観に惹かれてうちのサービスを支持してくださっているユーザーさんはたくさんいるし、企業にもそうした人との出会いを提供することによって、採用における「当たり前」を少しずつ変えることができています。
大変なことももちろんありますが、プロダクト開発においても、ビジネスにおいても、ピュアであることを追求しているんですよ。
事業ミッションの追求に重きをおくウォンテッドリーでは、どんな働き方が求められるのか。そこにもまた、企業としての独自性が色濃く現れていると川口は語ります。
川口:マネージャーとして、チームメンバーには「自分はひたすら営業を極めたいです!」とか、そういう意気込みはあんまり期待していない。そういう環境を用意できる人材会社は他にいくらでもありますし、そういう企業では、営業マンの属人的なスキルが売り上げに直結するようになっているんですね。
でも私たちはテック企業として、トップ営業がもたらす属人的な価値よりも、プロダクトの価値を世に問うことで社会にインパクトをもたらす存在でいたい。なので、顧客企業の体験を向上させるための施策もまた、できる限りテックタッチなものであるべきだと考えています。
ビジネスTribeとしても、マンパワーが介在しなくても事業が回る仕組みをつくることが最優先です。その上で、世の中で当たり前と思われている価値観とか考え方とか、それはBtoCかもしれないしBtoBかもしれないけど、それを変えるための動きをしていくことが重要です。
川口:そんな風にチームとしてピュアな理想を掲げているからこそ、個々人にはそれを実現させるための行動力が問われることになる。なので、ビジネスTribeで活躍する人がどんな人かというと、「当たり前と思っているレベルが圧倒的に高い」人なんじゃないかなと思います。目標の高さ、行動の早さ、努力量、全てにおいて当たり前のハードルが高い人が、最終的に結果を出しています。
あとは、外から情報をインプットすることに対してフットワークが軽い人。まだまだウォンテッドリーは小さくて若い会社なので、知見が中に溜まっていないし、「このベテランに聞けばすべてわかる」というような生き字引もいない状態です。
常に新しいことにトライし続ける中で、自社にないノウハウを外に探しにいくことは、できるようでできないこと。そこで悶々と考えたり調べたりするよりも、まずは外のノウハウを吸収して、自分たちに合わせてカスタマイズできるかが重要なんです。なので、情報感度が高いメンバーが自ずと多くなっている気がします。
「行動力」に「情報感度」......様々なキーワードが語られる一方で、川口がメンバー採用において最も重視するのが「共感」です。そこには、川口個人のシゴトやチームに対する考え方が刻まれていました。
川口:それでも、やっぱり採用で最重視するのは「共感」です。どんな想いがあるのか、なぜその想いがあるのか、何をどうしたいと思っているのかを、経験や能力よりも重視します。でも、面接のときに、パーソナルな話をするのが恥ずかしい人って結構いるんですよね。自分の想いとか、自分の夢とか、こういう社会になったらいいとか。もっと話してくれたらいいのにと思います。
やっぱり、「働くこと」が人生において占める時間は長いですから、「共感した人と人生をともにする」「共感した会社と人生をともにする」みたいな意識で、チームとしては迎え入れたいですね。ウォンテッドリーのビジネスTribeもまた、”シゴトでココロオドル”状態を普遍化させるために存在しているチームですから。そういう青臭い話を仲間と語りあえる会社でありたい。
私個人としては、その理想を実現することこそが、あらゆる社会問題を解決することに繋がると思っています。人が何かにめちゃくちゃ熱中して、楽しんで働いている、没頭して働いている状況をつくる。そうすれば生産性も上がるし、事業インパクトも大きくなる。子どもたちにも夢を与えることができる。当たり前と思っていることに縛られることで「働くことの影響力」が弱くなってきている。そんなの、もったいないじゃないですか。
<了>