This page is intended for users in Japan(English). Go to the page for users in United States.

【事例紹介#14】周年とは、課題に対する4次元のアプローチ

私たちは業界を問わず大手企業に特化したビジネスを展開。
現在500社以上と取引をしています。

JBAが支援するのは、クライアントの「伝えたい」を「伝わる」に変え、
企業の魅力(ブランド)が理解され、応援され、愛される会社にすること。

ブランディング、マーケティング、採用、組織風土改革など領域を一切制限せず、企業の「伝わる」のためのすべてを支援しています。

具体的にはどのような相談を受け、どのような仕事をしているの?
求職者の方からよくご質問いただきます。

そういった疑問にお答えしていくために、事例紹介をすることにしました。

とある企業が抱える課題に対し、JBAが何を考え、どう行動したのか?そしてそれが、企業にとってどのような効果をもたらしたのか?実際にプロジェクトに携わったコンサルタントが、やりがいや苦悩、自らの仕事観に至るまで、赤裸々に語ります。

第1回はこちら

第2回はこちら

第3回はこちら

第4回はこちら

第5回はこちら

6回はこちら

第7回はこちら

第8回はこちら

第9回はこちら

第10回はこちら

第11回はこちら

第12回はこちら

第13回はこちら

第14回は…

周年とは、課題に対する4次元のアプローチ

周年事業を主に担当して行っている大森です。今回は、私が手掛けた周年コンセプトコンサルティングで、「どのように現場から未来の施策をつくったのか」ご紹介します。

ゼロベースからコンセプトを生み出してほしい

「周年だからなにかしなきゃいけないけど、何をしたらいい?」

飛行機のエンジンをつくっている製造会社A社に、周年のコンセプトをもとに施策を生み出してほしいと相談を受けたのが始まりでした。仙台にある工場のA部署が30周年、そしてB部署が25周年を迎えるとのことで、その2つをまとめあげて周年イベントのコンセプトを考えるという依頼です。

ゼロベースの相談だったので、まずヒアリングをして情報収集を行いました。担当者やその上司の方、工場長にヒアリングを複数回。その企業の歴史記念館に足を運んだり、社史や業界のあらゆる書物を読んだり。こうやって調査をつづけるなかで、分かったことがあります。

それは、2つの部署間でほとんど交流がないということ。つくっているものが違う、今までの歴史や背景が違う。だからこそ、この部署間をいかにまとめあげるかが肝だと感じました。

リスクヘッジをしながら、2つの部署をまとめあげるには

どうしたら、2つの部署が仲良くできるか。そのために、ワークショップ形式でお互いが歩んできた歴史を振り返ることから始めました。ワークショップに集められたのは、それぞれの部署の幹部候補生20名。A部署とB部署でチームに分かれて自身の部署の年表を作ってもらいました。その年表を発表しあうことで、お互いの共通点が見つかったんです。

「B部署も同じところで苦労したんだ!」

「違うものを作っていても、改善するために同じ過程がある!」

似たような経験をして、ここまで頑張ってきたんだという共通点が親近感につながるのです。




もちろんワークショップは1回だけではありません。月に1回から2回、3時間ほどかけて行いました。2000人ぐらいの工場からトップ20名の3時間をいただくことは、1つの生産ラインが止まってしまうことと同じ。それだけたくさんの人を巻き込んで、失敗は絶対にできない。限りなくリスクがなくなるように、綿密に段取りを立てました。工場長の言葉をもとにして、各部署から10名を集める旨の通達文を作成したり、あえて懇親会を2回目のワークショップ開催後に行ったり。ミスのないプロセスと2つの工場をまとめ上げることに尽力しました。入念な根回しのおかげで、「A部署・B部署」という枠がなくなっていきました。そこで、次のステップ「未来を描く」ことに移ったのです。

「未来を考えてみましょう」だけでは無理だった

集まってもらった20名は全員この道のスペシャリスト。未来のことはきっと分かっているだろうと思っていましたが、それは間違いでした。議論しても意見は出ず、何も進まない。どうしたものかと悩んでいたとき、あることに気づきました。部品をどうやって改良するか、作業効率をあげるためにどんな工夫をするか、目の前のことばかりに焦点を当てる日々。彼らは今まで、これからのことに目を向ける余裕はなかったんです。そのことに気づいてから、「未来を描く」ためにどう考えてもらえばよいか、アプローチの仕方を変えることを決めました。

まず、もう1回過去を振り返ってもらいました。「自分たちは今までこんなにすごいものを作っていたんだ!」という魅力を改めて認識してもらうこと。客観的にすごさを理解してもらうために、私たちが工場見学をしてすごいと感じたことのレポートを提出したり、他社が「未来を描く」ために行った事例や社史などの情報をふんだんに見てもらったり。さまざまな角度から未来について考えるきっかけを作ったんです。また、質問の仕方を変えました。

「皆さんが仕事でしたいことはありますか?」

「どうやったらもっと良い製品を世の中に生み出せますか?」

そしたら、今まで静かだった話し合いの場が一気に盛り上がったんです。

「人手不足で困っているんだ…」

「せっかくいい物を作っているのに世間にあまり認知されていないんだよね…」

その課題をどう解決すればいいのか、どういうメッセージを誰に伝えれば改善できるのか、施策の案や異見がどんどん出始めました。こうして施策が決まっていき、ついにコンセプトとしてまとめる段階に突入したんです。

主人公は彼ら、彼らが組織をつくる

コンセプトとしてまとめあげるなかで、何よりもこだわったのが、彼らの言葉だけを使うということ。コンサルタントの立場である私たちが言葉を決めてしまったり、コンセプトを立ててしまったりしたら、私たちのフィルターが入ってしまう。私たちがいくら調べても、仕事内容や強みを誰よりも分かっているのは、彼らなんです。

そして、モノづくりの会社のすべては工場にあります。自身がつくっているモノに対しての崇高な思いやメイドインジャパンの誇りを胸に、愚直な実行でやり遂げている工場の現場や工場の人たちのなかには、神様がいるのだと思っています。だから、彼らを尊重するのは当たり前のことだったのです。

そのためにしたことは、ワークショップで飛び交った彼らの意見のメモを取って、さらに録音した音声を書き起こすこと。そこで皆さんから発せられた言葉ってまだこの工場のなかで踊ったことがないんですよ。価値のある意見を次のワークショップでも活かすために、書き起こした意見は一つひとつエクセルで分類して、そのなかから共通する3つのポイントを資料にまとめました。そのポイントをワークショップの冒頭で共有して、皆さんの共通認識をとる。これを繰り返すことで、皆さんの言葉が研ぎ澄まされて、「世界1を背負っている」というコンセプトが誕生しました。



未来を変えた周年プロジェクト

この周年プロジェクトを通して、2つの部署の全社員が1つの工場として一体化することができました。同じ目標に向かっているから、生産技術のシナジーや新商品のヒントが生まれたんです。そして、全員が「世界1を背負っている」、自分たちの仕事の素晴らしさを知ることができました。なんと驚いたことに、世界1であることを知らない方もいたんです。

「自分たちが作ったエンジンが世界中を飛びまわっているたくさんの飛行機に使われている!」

「その飛行機は、世界中の人たちをいろんな場所に送り届けてるんだ!」

世界中の人々を影響するような仕事をしているんだという誇りにつながったのです。

また、ノウハウ共有会が開催され、技術連携を行って1つの製品を合同して生み出す、ドリームラインの話まで出てくるようになったんです。「今までほとんどコミュニケーションがなかった2つの部署間でこれほどまでの連携がとれるようになったのはJBAさんだったから!」と担当者の方にも喜んでいただけました。

周年は1つきっかけに過ぎない

周年とは表面的に見れば、会社が〇周年を迎えたことをお祝いするイベントです。そしてそのお祝いに付随して、事業改革が行われたり企業理念が変わったり。しかし、この周年で行われていることは、実は周年でやらなくてもいい。「周年」という魔法の言葉によって、やらなくてはいけないと思われているだけなんです。

だから、周年はきっかけでしかないと思っています。自分が携わった周年をきっかけにして会社を良い方向に変えたい。そのために、その会社がなぜ生き残っているかその会社がこれからの未来どう向かっていくのかを意識しています。

その会社がなぜ生き残っているかは、その会社の歴史にヒントがあります。歴史を通して、魅力を掘り出すことで、「なぜ」を追求することができます。その会社の未来は、業界の変革などの情報収集を丹念に行うことでどう向かっていくのかを描くことができます。間違えた未来を描いてしまうと、間違った施策につながり、会社のイメージダウンや業績悪化まで引きおこす可能性があるので、責任重大なのです。

そして、コミュニケーションをとりながら、一緒につくりあげるのがJBAの強み。最後まで信頼してもらいながら、納得できるものにまとめあげる。私たちが永久的にその会社に携われることが出来ないからこそ、今いる社員で実行していく流れもつくらなければなりません。これを意図的に行うことが大事なのです。

JBAの社員はこの周年プロジェクトを通して、「会社を変える周年をつくることができる」のだと確信を持つことができました。ワークショップによる会社の魅力や未来への想いを掘り出す方法も確立。こうして落ち葉のようにノウハウが積もり積もって土となり、その社風を形作っているのだと感じています。

会社の成長に携わる、そんな面白い機会をJBAの皆さんに提供したいと思っています。周年は何年かに1度必ずあるイベントなので、より多くの人に携わってほしいですね。

日本ビジネスアート's job postings

Weekly ranking

Show other rankings
If this story triggered your interest, go ahead and visit them to learn more