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WantedlyではOSSへの支援をはじめました【後編】- 社員が選ぶOSSに支援する
Photo by James Sutton on Unsplash
こんにちは、Orgnization Development Squadの髙橋です。
今回の記事は前回に引き続き、Wantedlyの「Wantedly OSS スポンサー制度」から、Wantedly色の強いWOCS (Wantedly OSS Community Sponsor)についてご紹介します。
WOCS (Wantedly OSS Community Sponsor)
前回の記事でご紹介したとおり、WOCSは「OSSコミュニティー全般の活性化の観点から、Wantedlyの直接的な事業貢献の関係になくとも、有用と思われるOSSに対して行う支援」と位置づけ、Wantedlyに所属する社員エンジニアが自らが支援対象を選択し、OSSに対するコミュニティ活動の一貫として支援を行うことを目的とした、Wantedly色の強い制度となっています。
企業がOSSの支援をする際、多くはその企業が利用しているOSSに対して支援を行う、という枠組みで行われますが、WOCSはWantedlyが採用していないOSSに関しても「サポートする必要があると社員が判断したもの」であれば支援対象としています。
支援規模は、前回の記事にあるWOS・WOCS合わせて今期およそ$12,000を想定しております。
支援対象
今回制度として整備した WOCS の枠組みから、 Wantedly 社員が選定した12プロジェクトに対して支援することといたしました。社員のコメントと共にご紹介いたします。
なお、支援先がコントリビューターである個人に設定されている場合は、コントリビューターに対して支援を行っています。
Apache Software Foundation
Javaプラットフォーム上で活動する我々にとっては、直接または間接的に多数のASFのソフトウェアを利用しているため、スポンサーになることは非常に価値の高いことだと思います。
Babel
JavaScriptの高度なビルド環境において欠かせない重要コンポーネントのひとつです。昨年5月に資金難を訴えたブログが話題になりました。
cupaloy
Go で Snapshot test をするのに便利なツールです。特に Kubernetes 関連と相性が良いので Wantedly では至るところで使われています。
JSer.info
毎週確度の高いフロントエンド・JSの情報を提供してくれる、キャッチアップになくてはならないサイトです。社内の勉強会でもたびたび参考にしています。
jupyter
データ分析や機械学習モデル作成時に、Try&Errorしながら実装するのに使い勝手がよく、日頃から使用させていただいています
Lottie Android
Webアニメーションに欠かせないLottieをAndroid向けに使いやすくしていただいており、とても助かっています。
mergo
社内の Go プロジェクトや Moby, Kubernetes といった Wantedly の運用基盤が依存している無くてはならない OSS です。
plotly
簡単な構文でデータ集計結果をインタラクティブなグラフに出力でき、少ない労力で多くの示唆を得られるので助かっています。
tmux
多数のマイクロサービスを扱っているため同時に複数のリポジトリで作業することがよくあり、特に画面分割機能は生産性向上に役立っています。社内でもエンジニアの約3割が利用している、なくてはならないツールです。
tqdm
処理の進捗状況をプログレスバーとして表示してくれる tqdm を利用することにより、大量のデータ処理が必要となる推薦用モデルの開発効率性が上がります。
YARD
Ruby で広く使われているドキュメンテーションツールです。
そのツールの機能自体にとどまらず、様々な Gem のドキュメントをホストしている rubydoc.info、コメントを記述するための記法を含め、ツールのエコシステムを含めて、 Ruby でのアプリケーション開発を強く支えています。
yq
Kubernetes や CI/CD、内製ツールまで様々な設定が YAML で書かれており、大量のYAMLを扱う私達の開発生産性を底上げしてくれています。
継続的なOSS支援に向けて
前回の記事で取り上げましたWOS(Wantedly OSS Sponsor)と、今回ご紹介したWOCS(Wantedly OSS Sponsor)は、Wantedlyの継続的なOSS支援の枠組みとして、今後も継続的に活動を行います。今後は支援先OSSの状況を踏まえつつ、支援先がさらに拡充できると良いと考えています。
また、OSSへ支援する方法はコミュニティやコミッターへの金銭的支援だけではありません。今回ご紹介した支援以外にも、特定のOSSや、OSSコミュニティ全体への貢献ができる枠組みを今後も検討していきたいと考えています。
おわりに
2記事に渡りまして、Wantedlyが行っているOSSの支援についてご紹介いたしました。
OSSやOSSコミュニティはソフトウェアエンジニアにとって非常に重要な文化の一つであり、また企業活動に欠かせない要素の一つでもあります。
Wanatedlyは、Wantedly自身のミッションである「シゴトでココロオドルひとをふやす」-仕事に夢中になって成果を上げ、成長実感を得続ける人をふやす-ことを通して、引き続きOSSコミュニティの発展に貢献を続けてまいります。
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