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オンラインで名刺やチラシ、冊子などを注文できる印刷EC「ラクスル」。
その基盤は、事業スタート当初に構築されたシステムの上に成り立っていますが、長年にわたり進化を続けてきた一方で、成長のスピードにそろそろ限界が見え始めています。
「だからこそ、次の10年を見据えてシステムを再設計する必要があるんです」
そう語るのは、ラクスル事業 システム統括部 MBS(Marketing & Business Supply)開発部で部長を務める糟谷さん。金融系大規模開発から複数のECサイト、B2B SaaSまで幅広いキャリアを経て、2024年12月に入社。現在は、年間売上619億円のうち約230億円を支える印刷EC事業の基盤を担う開発チームを率いています。
過去数年にわたり年120〜130%成長を続けるラクスル。その成長を下支えしつつ、「止められない巨大システムを動かしながら刷新する」という綱渡りの挑戦に取り組む糟谷さんに、大規模EC開発の醍醐味と、中堅エンジニアに開かれたキャリア機会を聞きました。
目次
年間230億円のEC基盤を支えるMBS開発部の役割
レガシー刷新 ―「10年後を見据えたプロダクト戦略」
チーム文化とマネジメント哲学
求められる人材像 ―「関心」と「想像力」を持つエンジニア
《編集後記》
年間230億円のEC基盤を支えるMBS開発部の役割
── まず、MBS開発部がラクスルの成長において果たす役割について教えてください。
糟谷:MBS開発部は、ラクスルの中核事業である印刷ECの基盤を担っています。年間売上619億円のうち約230億円を占める印刷ECシステムの開発・運用を担当し、事業成長を技術面から支えています。
チームは約30名体制で構成され、CX(新機能)・MD(商品)・AM(エリアマーケティング)の3つの開発グループと、部署直下で技術課題に対応する横断チームの4つに分かれています。各部署と密に連携しながら、印刷事業を支える開発を日々進めています。
── ラクスルと一般的なECにはどのような違いがあるのでしょうか?
糟谷:ラクスルのお客様が購入する商品は、毎回すべて異なります。名刺ひとつとっても、用紙やサイズ、印刷方法、納期など、組み合わせは無数にあります。この規模のカスタマイズECは非常に珍しく、技術的にとてもユニークで面白い領域です。
売上規模の大きさ、商品の幅広さ、独自性。そのすべてを支えるEC基盤を事業会社として運営している例は、世の中でもそう多くありません。
レガシー刷新 ―「10年後を見据えたプロダクト戦略」
── 現在取り組んでいる主な技術的課題について教えてください。
糟谷:テーマは「10年後を見据えた再設計」です。印刷ECを立ち上げた当初の構造が今も一部残っており、10年前は正解だった設計が、現在の規模や事業展開には合わなくなってきています。
そのため、コードやシステム構造、インフラまでを含め、よりモダンな構成へ刷新する必要があります。Ruby on Railsを中心に、一部残るPHPは書き換え、さらにマイクロサービス化して機能を分離していく計画です。
── サービスの安定稼働とシステムの刷新を両立するのは難しそうですね。
糟谷:そこが一番チャレンジングで、同時に面白いところです。年間230億円の売上を支えるシステムを止めるわけにはいきません。開発を止めてゼロから作り直すのは簡単ですが、現実的ではない。だからこそ、「止めずに効率よく進化させる」。この綱渡りのような挑戦に、エンジニアとしての大きなやりがいがあります。
── AIの活用についてはどのような取り組みをされていますか?
糟谷:チーム全体で『AI Native トランスフォーメーション』という戦略を掲げています。企画、コーディング、テスト設計、リリースまで、開発のあらゆる工程でAIを積極的に活用し、個人もチームも生産性を高めていこうとしています。
実際、以前は半日かかっていた作業がAI活用により30分で完了するようになり、その分を上流設計やユーザー理解に投資できるようになりました。エンジニアは本来「想像すること」が得意です。AIの活用によって作業時間を大幅に短縮できたことで、今はその想像力を、「プロダクトが提供する価値」や「よりよい体験の設計」に向けられるようになりました。これが、AI活用による最も大きな変化だと思います。
チーム文化とマネジメント哲学
── 糟谷さんがこのチームを率いるにあたって、大切にしていることはなんですか?
糟谷:自社でサービスを展開している事業会社だからこそ、タスクやリクエストを“ただこなす”チームにはしたくありません。技術面からビジネスサイドに提案できる組織にしたいと考えています。そのために、チームにはかつてLarry Wallが提唱した『プログラマーの三大美徳』の考え方を常々伝えています。
── チームの特徴について教えてください。
糟谷:困ったらすぐに相談できる、助け合いの文化が根付いています。Slackでのコミュニケーションも活発で、チームの垣根を超えて「困ったらすぐ聞いて」「手伝うよ」「一緒に見ようか」といった声が日常的に飛び交っています。メンバーのバックグラウンドもさまざまで、新卒で入った方もいれば、他社でマネジメント経験を積んだのちに現場に戻ってきた方、受託開発の会社から転じた方もいます。チームに共通しているのは、「ラクスルというプロダクトが好き」という想いですね。
── キャリア成長の機会についてはいかがでしょうか?
糟谷:キャリアの方向性としては、大きく2つの道があります。ひとつはエンジニアとして技術を突き詰める道。これだけ大規模なシステムですから、専門性を高めていけば「この領域なら自分が一番」と言えるスキルを築けます。
もうひとつはマネジメントの道です。プロダクトマネジメントやチームマネジメント、エンジニアリングマネージャーなど多彩なキャリアを描くことができます。
どちらか一方を選ぶ必要はなく、両者の間を行き来するキャリアも可能です。1on1や評価面談を通じて、一人ひとりの志向に合った挑戦ができるようにしています。キャリアに迷っていても大丈夫です。安心して飛び込める環境ですし、いろんなことにチャレンジしてもらいたいと思っています。
── ラクスル“ならでは”の成長機会というものもあるのでしょうか?
糟谷:ララクスルは複数事業を展開しているので、まずMBS開発部でラクスルの“中核”を経験し、その先に新しいチャレンジを広げていくのも大いにありだと思います。
そのためにも、MBS開発部を「ラクスルの開発ってこういうことをやっているチームだよね」を体現するようなチームにしていきたいですね。
求められる人材像 ―「関心」と「想像力」を持つエンジニア
── どのような方がMBS開発部で活躍できるでしょうか?
糟谷:まず、ラクスルのサービスを「面白い」と思ってくださる方が一番です。自分が扱うプロダクトへの興味や理解は、エンジニアとしての推進力になります。
技術的にも一定の技術力が必要です。AIがさまざまな工程の支援をしてくれるとはいえ、最終的に“何を正解とするか”を判断するのは人間です。また、ラクスルでは主にRuby on Railsを用いているため、経験があるに越したことはないですが、ウェブアプリケーションの開発経験があれば、Rubyのキャッチアップはすぐにできると思います。
── ソフトスキルで重視していることはありますか?
糟谷:何事にも無関心なまま仕事を進めてしまう人は、なかなか活躍が厳しいと感じますね。例えば、プロダクトマネージャーからの提案に「わかりました、それでいきましょう」とただ従うのではなく、「なぜそうするのか」「もっとこうした方がいいのではないか」と問いを立て、自分の意思を持って議論できる人が望ましい。そうした関心の強さが、最終的には事業やユーザーや事業への価値提供につながっていきます。
── ズバリ、MBS開発部で働く醍醐味は、どんなところにあるのでしょうか?
糟谷:ひとつは、施策の効果がすぐに返ってくることです。良い結果もそうでない結果も即座にユーザーから反応があり、そのフィードバックをもとに改善サイクルを高速で に回していけます。自分たちのアウトプットが、事業成長や顧客体験に直結していることをダイレクトに実感できるのは大きなやりがいですね。
もうひとつは、年間230億円の売上を支えるECシステムというスケール感です。この規模の基盤を“止めずに進化させ続ける”その根幹に携わる責任は決して小さくありませんが、同時に大きな誇りを持って取り組める点も、MBS開発部ならではの醍醐味だと思います。
── 最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
糟谷:ラクスルは上場企業でありながら、ベンチャーマインドに溢れ、プロダクトもチームも日々進化しています。挑戦できるテーマは無数にあり、変化を楽しめる人にとっては最高の環境です。
私たちは「止められない巨大システム」を安定的に運用しながら、10年前の仕組みを現代の技術水準に合わせて再設計し、さらにAIを取り入れて進化との両立を両立させています。これは高度でスリリングな挑戦ですが、だからこそエンジニアとして心躍る大きなやりがいがここにはあります。
“安定と進化の両立”という難題にワクワクできる方にとって、MBS開発部はきっとあなたの次の舞台になるはずです。
《編集後記》
年間230億円の基盤を安定稼働させつつ刷新していく― 糟谷さんの言葉からは、大規模ECならではのスケール感とダイナミズムが伝わってきました。
レガシー刷新、AI時代へのシフト、チーム文化の醸成。そのすべてを前向きに語る姿は、成長企業の技術組織を牽引するリーダーそのものでした。
MBS開発部では現在、Ruby on Rails経験者、大規模EC基盤開発に興味のあるエンジニア、マネジメント経験者を積極採用中です。
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