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こんにちは、広報の坂本です。
本インタビューでは、ノンピの代表取締役社長 上形秀一郎が、2022年の代表就任以来の取り組みや未来への展望について語ります。ノンピが掲げる“人と食でつながる未来”とはどのようなビジョンであり、どのように実現していくのか。そして、これからの仲間へのメッセージを込めて、会社が進む道とその理念について深く掘り下げてお届けします。ぜひ最後までお読みください。
代表就任から2年間、注力してきたこと
代表取締役社長に就任して以来、私が最も力を入れてきたのは、ノンピの「フードコミュニケーションカンパニー」としての基盤を確立することです。「フードコミュニケーションカンパニー」とは、私たちノンピが目指す姿そのものです。ただの食事やサービスではなく、“ふつう”ではない、“ちょっとワクワク”する食空間を創り、人々が自然と集まりたくなる場を提供すること。食事を囲む喜びや、仲間や家族と過ごす特別なひとときを支えるのが「フードコミュニケーション」です。利用者の皆さまが「これを自慢したい」と思えるような体験を届けることで、人と人とのつながりを深め、新しい価値を創り出したいと思ってます。
この目指す姿に向かって全社員が一丸となって取り組むために、まず最初に取り組んだのが、私自身が代表として意思決定をする優先順位を明確にすることでした。これを「マネジメントポリシー」と定義し、従業員全員に共有しました。
マネジメントポリシーを策定し発表したのがちょうど2年前になります。それから今日までの間、多くの課題に直面しましたが、マネジメントポリシーを軸に、まずはお客様の笑顔、次に従業員の幸せ、そしてその次にお取引先様や株主様への恩返し、最後に未来の地球市民の笑顔というように、意思決定の優先順位を明確にしながら、ぶれることなく前進してきました。経営は「or」ではなく「and」であり、ノンピに関わってくださる方々全員の笑顔や幸せを最大化することが私たちの仕事だということは重々理解しているつもりですが、時間やリソースが限られている中で、このマネジメントポリシーは非常に重要な役割を果たしてくれたと実感しています。そして、難しい意思決定の際には、出来る限りマネジメントポリシーを軸に真摯に社員と向き合い未来像を共有することを大切にしました。会話の際は変化に対する不安を払拭し、前向きな意識を育むためのコミュニケーションは必要不可欠な重要要素で、常に「変革こそ成長の源」と信じて、日々その実現に向けて努力しています。
従業員の"当事者意識"を高めるための具体的取り組み
当事者意識を持つことが、企業文化の中で非常に重要な要素です。私は、一人ひとりが“この会社の一員として会社作りに参画している”という実感を持てるような環境づくりを心がけています。そのために、まずは経営層と社員との間にある情報の透明性を高めることを意識しています。例えば、毎週月曜日の幹部会議の内容をオープンにしたり、Slackなどのツールを活用して上下左右、斜めのコミュニケーションを促進しています。自ら進んで重要なSlackチャンネルに参加し、経営や事業の方向性を理解しながら、どんな話題にも気軽に意見を出せる環境を整えています。こうした「大きな枠でのコミュニケーション」が当事者意識を醸成し、自ら行動を起こすきっかけを作ります。一人ひとりが自らの言動を通じてこの会社の成長に貢献していると感じられることを大切にしたいと考えています。
最も挑戦的だった出来事とその克服
過去2年で最も挑戦的だった出来事は、会社の主力事業が大きく変化したことです。特に、コロナ禍を経て、私たちはオンラインコミュニケーション向けに食事とドリンクを一箱にして全国配送するフードボックス事業からコミュニケーションカフェテリア事業(フードコントラクト)へと移行する過程で、当然、組織や人員の変動が避けられませんでしたし、組織の構成が大きく変わりました。この変化に対し、私たちはスピード感を持って対応しようとしましたが、組織としてはそのスピードについていけない部分もありました。それでも、私はマネジメントポリシーを曲げず、短期的な結果を追わず、長期的な信頼を築くことを最優先にしました。このプロセスにおいても、社員との密なコミュニケーションが特に重要でした。できるだけ不安を解消し、共に未来に向かって歩むための信頼関係を築くことを優先しました。この過程は決して簡単ではありませんでしたが、それを乗り越えることで組織としてさらに強固な結束を得ることができたと感じています。
食の業界での「クリエイティビティ」の捉え方
私たちが捉える「クリエイティビティ」とは、単に新しいアイデアを生み出すことだけでなく、お客様に対して驚きや喜びを提供することにあります。食の業界においての気づきとして、人々に楽しんでもらいたいという情熱がクリエイティブの原動力となっている人が非常に多いと感じています。私は、従業員一人ひとりが「自分の考えたアイデアでお客様を喜ばせたい」と思うことが重要だと感じています。それは、決められた仕事をこなすだけではなく、自らの創意工夫でお客様に愛される商品を作り出すことです。自分が楽しんで作ったものが、お客様に伝わり、その喜びがまた自分たちに帰ってくるという好循環を生み出したいと考えています。「この会議に参加したい!」「この仕事をもっと近くでみたい!」「もっともっとスキルアップしたい!」のように、仕事そのものを楽しみながら、単なる仕事を超えて情熱や愛情を込めることで初めて本物の価値が生まれると思っています。こうしたクリエイティブな姿勢を大切にし、全員が自分の仕事に誇りを持てるような環境を作り続けていきたいです。
ラーメン・パスタのオリジナルブランド立ち上げ
ドリンクの開発をノンピシェフが手掛ける
グローバル視点と国内展開の融合
昨年のヨーロッパ出張は、私にとって大きなインスピレーションとなりました。フランスのスタジアムやシェフたちが持つ存在感、彼らが提供する食事の質や哲学には非常に大きな刺激を受けました。と同時に、もちろん日本の外食業界も進んでいますが、私たちはもっと高付加価値な食事を提供するべきだということも強く感じ、シェフの想いが一皿に込められ、その料理が生み出す満足感こそが食の本質であると再認識しました。この経験は、私たちが提供する料理やサービスの質を高めるために必要なインスピレーションです。日本のケータリング業界にはまだまだ伸びしろがあり、私たちがその成長を実現するためには、業界全体にも課題があります。テーブルに並ぶ料理の豪華さや、メイン料理が選べること、空間演出など、提供サービスのクオリティの幅を広げるには当然ながらそこに使う予算も必要となりますが、日本ではこの部分で世界のトップ基準と差があるように感じました。日本のケータリング業界全体の単価の引き上げができるよう、まずは、高単価を実現できること知ってもらうことが大切だと思うので、その価値を体感をする場所を作っていき、ノンピのケータリングの最上級を知ってもらいたいです。そこから私たちは、国内外を問わず高付加価値のケータリングサービスを提供し、食文化の新しい可能性を切り開いていきたいと考えています。
2024年7月に子会社化した「YUKIYAMESHI」/ノンピCSSO寺井幸也
また、世界にはケータリング業界におけるアカデミー賞のようなものもあります。日本でも業界全体が注目され、更に私たちもそのTOPの存在になれるよう、その目標に向かって努力したいです。日本ならではの魅力を生かした高付加価値なケータリングサービスを提供し、日本の業界全体を進化させていくことが、私たちの目指すべき方向です。常に食のトレンドを的確に捉え、それを業界に反映させることが不可欠であることも再認識したので、こういう海外の文化を知る経験通じて、日本の食材や価値にも改めて気づき、それをどのように活用するかを学ぶ機会を自分だけではなく、従業員にも感じてもらえるようになりたいと思います。
ヨーロッパ出張の記録
お客様と共創する文化の形成
私たちが掲げるのは、「共創(お客様と共に価値を創造する)」文化の形成です。単なる商品提供に留まらず、私たちは常にお客様の声を反映させる仕組みを作り上げています。これを実現するために、来期から本格的にVOC(Voice of Customer)を基にした評価軸の整備を進め、従業員を適切に評価し、お客様のニーズを深く理解し、それを事業戦略に反映させていきます。具体的には、今までのような簡易的な臨店だけでなく、ちゃんとお客様の声で評価できる体制を整え、定期的なアンケート調査やフォローアップを通じて、お客様のニーズを継続的に把握し、そのフィードバックをサービス改善に生かす仕組みを作り上げます。この取り組みを通じて、私たちはお客様と共に価値を創出し、双方の満足度を高めることを目指しています。また、特に、組織が大きくなればなるほど、こういう部分は見え辛くなってきてしまいがちなので、従業員の「見えない努力(数字などの表面ではわかりにくい部分)」にもフォーカスし、お客様と一緒に成長し続ける文化を作り上げることが、私たちの事業の根幹であると思います。
今後の会社の成長ビジョン
私たちは、10年以内にフードコントラクト業界の主役として確立したいと考えています。そして業界が変わりつつある中で、主役になれるポジションを楽しむことを目指します。しかし、課題だけに焦点を当てて改善を繰り返すだけの体制を続けるのは苦しいので、みんなが楽しめる環境を作り出したいです。特に、この業界1.7兆円のマーケットを担っていくという大きなビジョンを掲げ成長を加速させていくことは、スケールが大きいほどその楽しみも広がると信じています。近い将来、具体的に目指すものは以下3つです。
■IPO(新規株式公開)
直近のコントラクト業界やケータリング業界には近年上場企業の例がなかったので、新しい価値を提供することで、ノンピの存在をより多くの人に知ってもらいたいと思っています。プロセスとして、グローバル展開やIPO(新規株式公開)を視野に入れ、そこで、私たちは新しい価値を提供し、IPOの要件をクリアすることが、自ずと精神的にも待遇的にも優れた会社に成長していくと考えています。
■海外案件の獲得
「日本人が作る高付加価値な食事」という観点から、日本の食材や調理法を活かした新しい価値を創造し、海外のケータリング案件、ジャパンフェスなどの国際的なイベントにも積極的に参加して、日本の食文化を世界に広めていきたいです。供給型から付加価値型への転換を目指し、日本の企業という武器を活かして、食に対する知識や感度の高い国の市場で求められるものを提供したいです。これらは全て常駐型(店舗をかまえる)ではなく、スポットでチャレンジしたいイメージをもっています。そして、単なるフードサービスの提供者にとどまらず、日本の食文化を牽引する存在として、国内外での影響力を高め、業界の先駆者として成長していきます。これらの取り組みは従業員にとっても楽しいはずだし、そういう環境をつくって、どんどん挑戦していってほしいですし、その挑戦をみんなが応援できるような組織でありたいです。
■美味しい食への追及
フードコントラクトにおいては、これまでも食の美味しさは大切してきましたが、今後、更にこだわって追及をしていきたいと思ってます。まずは、「お米」にこだわり、どこにも負けない品質を実現します。仕入れから炊き方まで、細部に至るまで工夫を重ねていきたいと思っています。お米農家さんを訪問したり、既に取り組みとして始まっている、フードロスを活用して提携農家さんと一緒に栽培している「循環米」も含めて、より強化していきたいです。なぜお米か?については、やはり社食においてのメインの主食であるからです。良いものを提供する体制を確立し、そのこだわりを大切にしていきます。「お米と言えばノンピ」というブランド認知を広めた上で、その後に、その美味しいお米に合う副菜、カレー、スープなどが続くような形にしていきたいと考えています。難易度は高いかもしれませんが、新しい価値を創り出すために、流通やシステムの整備にもしっかり取り組みます。腰を据えて、しっかりと作り込んでいくことで、美味しいお米にぴったり合う料理が自然に生まれていくと信じています。ここはずっとこだわり続けると約束していきたいです。
ノンピの成長を期待してくださる皆さんへ
これから私たちがもっと伝えたいのは、「フードコミュニケーション」という言葉が持つ可能性です。AIが発展し、効率やデジタル化が進む時代においても、人間の根源的な喜びやつながりを生み出す「食」は、組織やコミュニティの基盤であり続けると確信しています。食を通じて人々をつなぎ、豊かな社会を築くことこそが、私たちの使命です。
また、食の仕事に携わる人々の多くが、「自分の作ったものを美味しいと言ってもらいたい」「人を喜ばせたい」という純粋な想いを抱いています。このような気持ちは、変化する経済や社会の中で、未来を切り拓く大きな力になると信じています。その一方で、こうした想いを大切にしながらも、働く人々が安心して生活を送れるよう、待遇やプライベートの両立にも配慮することが、私たち業界全体の重要な課題です。
私は、一人ひとりが「食を通じて人々の心をつなぐ」という仕事に誇りを持ち、その意義を実感できる環境を作りたいと考えています。仕事を通じて喜びや成長を感じられるだけでなく、働くことそのものに充実感を得られる仕組みを構築していきます。「フードコミュニケーション」の力で、私たちは食文化の未来を切り拓き、業界全体を進化させる存在であり続けたいと思っています。
未来の仲間へのメッセージ
ノンピは、「フードコミュニケーションカンパニー」として、人と人をつなぐ価値を創造しています。この挑戦を共にしていただける方には、以下のような想いを持っていただきたいと思います。
チャレンジ精神:変化を恐れず、新しいことに挑戦する姿勢。
共感力:お客様やチームメンバーと深くつながり、共に歩む力。
創造力:枠にとらわれず、既存の枠を超えた発想で価値を創出する力。
食を通じて感動やつながりを生み出す仕事には無限の可能性があります。ノンピはこれからも常に進化し、時代に必要な価値を提供し続けます。私たちと一緒に、新しい未来を創り上げていきましょう。