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「障害のない社会をつくる」をビジョンに掲げるLITALICOは、新規事業部門での就業型インターン生を募集しています。この記事では、LITALICOインターン経験者にインタビューし、実際の業務内容やインターンを通じてどのような変化があったのかをお話しいただきました。
今回は神戸大学の山本 さんにお伺いしました。山本さんは大学4年前期に休学し、上京して2019年5月~同年9月までLITALICO新規事業 カスタマーサクセス部門にて週5日インターン勤務をしていました。これまでに、NPO法人での活動や2つのアプリ開発経験、海外インターンシップを経験し、休学を決意しています。
そもそもどんな経緯で休学をされたのでしょうか。
大学入学後、NPO法人で活動していたため社会課題全般に漠然と関心を持っていました。初めから福祉に関心を持っていたわけではなく、どのような領域であれば自分が志や情熱を持てるのか探し続け、セクシャルマイノリティやヴィーガンを対象にアプリ開発をしていました。家族に当事者がいたことから福祉や障害は身近なテーマでしたが、この領域にどこか踏み切れず、違和感を感じていました。この興味や違和感がありながら別の業界に就職することはできないと思い、3年ほどかけてようやく、社会課題という広いテーマの中で「福祉」をテーマにキャリアを通じてどう向き合うのか探ろうと休学を決意しました。
開発経験や海外インターン経験もある中、なぜLITALICOでの就業型インターンを選んだのですか。
はじめは、そもそも企業でのインターンを検討していらず、自分自身で障害者雇用をやろうと意気込んでいました。福祉事業所の業務効率改善や、障害のある方に向けたプログラミング講座を検討していましたが、自分自身が検討するアプローチと似た取り組みを既にLITALICOがやっていることを知りました。当時の私は、LITALICOを教育系企業と認識していましたが、複数のweb系サービスやtoB事業もあると知り、個人だけではなく環境の側に働きかけることができる組織だと感じ、Wantedlyを通じてエントリーしました。
入社を決めた理由は、面接から示された1枚の資料が決め手です。「LITALICO仕事ナビ(働くことに障害のある方の就職情報サイト)」の事業部長に面接で会いました。事業戦略が1枚にまとまった内部資料を見せていただき、業界のミクロとマクロの両面から定量的に分析している様子や、構造的なアプローチ、業界の穴を埋めるべく段階的に描かれた戦略と施策を見て、「ソーシャルビジネスを本気でやるとはこういうことなのか」と感銘を受け、入社を即決しました。
インターンではどんな業務をしていましたか。
2018年にリリースした新規事業「LITALICO仕事ナビ」事業部にて、福祉事業所を対象にカスタマーサクセス(以下CS)の施策設計と実行を担当していました。LITALICO仕事ナビは、就職情報サイトを運営しながら、障害者の就労を支援する福祉事業所向けに経営支援サービスを提供するSaaS型事業です。勤務期間中に新規サービスのリリースも経験しました。社員は30人ほど、事業部内ではただ1人のインターン生でした。
カスタマーサクセスやSaaS型事業については初めから知識があったのですか。
全くなかったです。入社して、CS関連の本を読んで勉強しました。
ところが、本の記載内容と実際のCS業務に関連性が見いだせなかったことからギャップが大きく、正直がっかりしました。LITALICOは「障害のない社会をつくる」というけれども、本当につくれるのだろうかと思いました。福祉に触れている感覚も正直なく、入社1ヶ月後には辞めようかと思うほどモチベーションが低い状態でした。
顧客のサクセスに向き合えていない…と思いながら迎えた転機
最終的には約半年勤務されたと思いますが、何か転機があったのですか。
個人的に「伝説の飲み会」と呼んでいる上司含め社員5人程度の飲み会が大きな転機でした。お酒が入り本音が言いやすかったこともあり「障害のない社会はできないと思う、家族のことで俺は20年以上悩んできた、今更無理だ」と思いっきり言ってしまいました。ところが、自分以外の社員全員が
「障害のない社会はつくれる、圧倒的にYESだ」
というスタンスで、3時間以上も「障害のない社会をつくる」ことに対して僕だけができない、ほかの4人はできる、という話が続きました。実際の事例として「LITALICOのサービスを利用し人生が変わった」とお客様から言われた話を複数聞いたり、他の社員の入社理由やこれまでの事業開発経験を聞きました。その中で自分以外のメンバーはYESかNOの2択ではなく、覚悟をもって「障害のない社会をつくる」と決めてどうしたら作れるかを考えているんだ、というスタンスの違いに気づきました。
とはいえ飲み会から数日間、モヤモヤした気持ちはすぐには変わらなかったです。上司に迫さんという方がいて、以前から「インターン中に問い続けられる大きな問いが見つかるといいね」と言われていました。迫さんと1on1を毎週する中で、僕は
「『障害のない社会はつくれるか?』にYESと答えられるようになる」
ことを目標にインターンをしようと決めました。
有言実行だと思い、部のメンバー宛にインターン入社理由と掲げた目標を共有したところ、即座に事業部長含め多くの社員から返信があり、とてもびっくりしました。
「『障害のない社会はつくれるか?』にYESと答えられるようになる」と目標設定し、掴んだ成果
目標設定してから日々の業務に変化はありましたか。
急に大きな変化があったわけではありませんが、印象的だった出来事はあります。
ある日一人で担当した問い合わせ電話で私の説明不足のためお客様に不快な思いをさせてしまったことがありました。その日はとても落ち込み、上司の迫さんとの1on1で思わず「自分の存在価値がないと思ったし、チームにマイナスの影響を与えてしまった」と吐き出しました。その時迫さんには、そもそも周囲からはそう思われておらず「自己評価と他者評価がずれている」ことを指摘され、さらに「個人で頑張るだけではなくチームとしてどう成果を出すのか考えてみよう」とアドバイスをもらいました。確かにそうだとこの時に感じ行動を変えようと思いました。具体的には、当時の個人目標として既存顧客に対する新規サービス利用申し込み数を追っていました。1日1件以上の獲得が必要な目標でしたが、新規事業のため達成にはどのような行動目標が必要なのか社員も明確に解がなく、自分自身でチーム用のトークスクリプトを作成したり、ロールプレイングを上司に依頼したり、その内容をチームに展開するなど、自分自身の成長だけではなくチームへの貢献を意識し行動しました。結果的に個人として120%の数値目標達成とチームの達成が実現しました。
これまで一人でがむしゃらに行動量を担保していたところがありましたが、「『障害のない社会はつくれるか』にYESと答えられるようになる」と目標設定したことで、事業のミッションを個人としてもチームとしてもどう達成していくのかに視点が切り替わっていき、行動範囲が広がったと思います。
変化の環境要因は何だったと思いますか。
大きく3点です。
1点目は「個人目標とインターンでの業務目標が連動していた」ことです。「『障害のない社会はつくれるか』にYESと答えられるようになる」という目標を日々自問自答していたので、業務の中でも、今日の目標を達成できない自分に障害のない社会はつくれるのか?と考えられ、自分自身を奮い立たせてくれました。
2点目は「いつも誰かが自分を気にかけてくれていると感じられた」ことです。上司が3人おり1on1をほぼ毎週していたため提案も不安も話しやすかったですし、日々のメールや日報への返信は他チームや他部署からも数多くいただけました。ただのインターンとして扱われていると感じたことは一度もなく、いつも自分に人として向き合ってくれる人がいるという心理的な安心感がありました。
3点目は「業務範囲を超えて福祉業界を知る機会をいただけた」ことです。障害のない社会をつくる上で深い業界理解が必要だと考えていたところ、業務とは直接関係がないLITALICOワークス見学や県外行政主催福祉イベントへの出張同行機会をインターン終了間際にもかかわらずいただけました。
休学&上京し、フルコミットしたインターンを終えて思うこと
インターンを終えてご自身の価値観やキャリア観にどのような変化がありましたか。
障害のない社会はつくれる、つくるために自分自身が主体者となってこの業界に数年以上コミットしようと覚悟を固められました。インターンの日々の業務はかなり泥臭いものでしたが、その中で成功体験がつめて楽しめたからこそだと思います。例えば、自分の獲得契約数がそのまま事業部の売り上げに繋がり直接お客様に感謝いただくことで、自分が価値を発揮できたと感じました。事業によって社会が少しずつ変わっていく実感を得られました。インターン開始前は家族の経験に基づきミクロな事例ばかりを見ていましたが、よりマクロに業界の構造や課題、LITALICOの業績にも関心を持つようになりました。
スキルやスタンスの面で得られたものは何がありましたか。
スタンスは2点です。1点目は、成果を出すために組織で働く意識が身に付きました。先ほどの話とも重なりますが、個人と組織で協働して成果を出す重要性と姿勢を学びました。2点目は、決断する覚悟が決まりました。LITALICOには「障害のない社会をつくる」という組織のビジョンに共感し、自分の社会の変化を導くことを決断した大人が沢山います。彼らと働くことで私自身のスタンスも大きく変化したと感じます。
スキル面ではたくさんありますね…営業力、行動・数値管理の手法、チームとのコミュニケーションの取り方など色々とありますが、一番は「KPIとは何かを成果と紐づけて理解できるようになった」ことです。例えば、インターンを開始時はCSの本を読み「継続率」というワードを表面的に見ているだけでした。「継続率」を構成する変数と構造を言語化し成果と紐づけ進捗管理するにはどうしたらよいのか、という考え方を身につける機会になりました。
LITALICOでインターンをしたからこそ得られた経験はありますか。
株式会社として「社会性と経済性を両立する葛藤」に触れる機会がLITALICOならではの経験だったと思います。NPO法人で活動経験があったため、社会性があっても経済性がないと事業継続しない経験をしてきました。社会性と経済性のどちらかのみをとるのではなく、両立する道をLITALICOは考えています。だからこそ業務外でも社会をどうしたいかを社員と議論する機会が多く、私にとってはとても良い経験でした。
最後に、LITALICOインターンをどんな方にお勧めしますか。
納得できるまでやりきりたい方にお勧めします!興味関心分野を定め行動した上で挑戦する価値があるインターンだと思います。インターンには半年程度本気でコミットすることをお勧めします。納得できるまでやりきると、本当にやりたいことが見えてきますし、興味がないことも見えてくると思います。私にとっては、約半年の期間でインターンを始める前の自分には想像できないような領域に行動範囲も視点も広がりました。
迫さん(上司)からのメッセージ
「障害ない社会は本当につくれるんですか?」
真正面から、まっすぐに、大声で、そう挑んできたインターン生は後にも先にも、もっち(山本さん)だけでした。最初はたくさんの問題を起こしてたけど(笑)、もっちほど会社のビジョンに心から向き合って真剣に考え、等身大で一瞬一瞬に思いを込めて大きい世界に立ち向かった人はいなかった。
だからこそ僕はその想いに応えようと、インターン生としてではなく一人の仲間として心から信頼し一緒に戦い抜けたなと思っている。最後に、誰に言われたわけでもなく「一人じゃできないと思ってたけど、チームでなら障害のない社会はつくれる」そう言ってくれたことが嬉しかった。
その姿勢はどこに行っても、絶対に宝物だと思うよ。同じ社会の中で、引き続き自分の在りたい姿で、自分の叶えたい社会に挑もう!