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ハッカズークは『退職で終わらない「企業と個人の新しい関係」を実現し、退職による “損失” のない社会を作る』をビジョンに、「アルムナイ(企業の退職者/卒業生/OB・OG)」という領域でサービスを提供していて、今までに累計2.6億円の調達をしているスタートアップ企業です。
具体的にはアルムナイ特化型のSaaSシステム「Official-Alumni.com」と、企業とアルムナイの関係を構築するためのコンサルティングサービス、オウンドメディア「アルムナビ」などを展開しています。
そんなハッカズークに、1年前の2021年4月に入社した金森さんに、ハッカズークに転職した理由などを聞いてみました。
スタートアップならではのスピード感に最初は戸惑った
——もう入社して1年が経つんですよね。どんな1年でしたか?
もちろん結論としては「楽しかったし、成長した」1年だったんですが、苦しくて逃げ出したくなることもあった、ジェットコースターのような激動の1年でした。
——逃げ出したくなる(笑)?
大企業と比べると、ものごとが何倍もの速度で進んでいくスタートアップならではのスピード感に最初は戸惑いましたね。
でも、これだけ濃密で猛成長を実感できる一年を送れたのは、このスピード感で日々を過ごしたからこそだと思います。
——ハッカズークでの業務について詳しく伺う前に、入社前のキャリアについて聞かせてください。
振り返ってみると、学生の頃からストレッチして頑張る環境が好きなんですよね。
高校から大学の8年ほどは、オーストラリアに住んでいました。高校はクイーンズランドにあるジョン・ポール・カレッジという全寮制のボーディングスクールに入り、大学は同じくクイーンズランドにあるグリフィス大学、その後メルボルンのモナシュ大学の大学院に進みました。
僕は日本にいた頃からずっとサッカーをやっていて、渡豪のきっかけは、ジョン・ポール・カレッジのサッカーアカデミーに入るためでした。このサッカーアカデミーはかなり厳しくて、ここでも逃げ出したくなったこともあったけど、やりきって良かったと思ってるんです。
このアカデミーは運営者が韓国人で、基本的にコミュニケーションは全て韓国語でした。僕は在日韓国人なのですが、韓国語は得意ではありませんでしたし、英語も中学校で習った程度。さらにサッカーでも、同じアカデミーのアルムナイには元韓国代表のキ・ソンヨンさんがいるくらいハイレベルな環境で、もう何をするにもめちゃくちゃ苦労しました。でもこういった環境でも、必死にやれば成果が出せるという経験をしました。
——学生時代から逃げ出したかったけど頑張る経験をしてたんですね(笑)
自らそういう環境を求めているのかもしれないですね(笑)。
大学院を卒業した後は日清食品株式会社に入社し、営業戦略部という部署で営業部に対して販促のサポートやデータ分析などを行ったり、首都圏営業部で大手スーパーの担当をしたりしていました。日清食品では充実した日々を送っていましたが、学生時代に就職活動をしていた頃から興味があったリクルートに転職しました。
リクルートでは、中小企業に向けた求人広告営業を経て、企画部門で社内新制度の分業モデルの立ち上げメンバーとして仕事をしていました。
「このままで良いのか」という漠然とした不安と友人に対する嫉妬
——その後、どういう経緯でハッカズークに入社することになったんですか?
リクルートでも順調にキャリアを歩んでいたので、正直転職する気はあまりありませんでした。それでもどこかで「このままで良いのか」という漠然とした不安はありました。
——不安というのは...?
日清食品とリクルートというブランド力のある企業で働いてきたので、その看板を剥がした丸裸の自分が外の世界でどのくらい通用するのかな?という不安ですね。
ちょうどその時、アクセンチュアからハッカズークに転職したばかりの友人であるサネ(實重)と話す機会がありました。そこで「大変だけど、めちゃくちゃ楽しい!」というサネの言葉に、すごく嫉妬してしまったんですよね。
リクルートでの仕事は十分に楽しかったけど、同世代の友人が挑戦している姿に刺激をうけたし、そんな環境を求めている自分にも気づきました。
それまでの人生を振り返ると、一番大変だった高校生の時が一番成長できたという実感もあったんです。
自分がもっと成長するために、自分自身を今よりも厳しい環境に置きたいと思い、ハッカズークに転職する決断をしました。
——環境で選ぶのであれば他にも多くの企業があったと思いますが、なぜハッカズークを選んだんですか?
一番の理由は、ハッカズークが展開しているアルムナイという事業に興味があったからです。
私自身、海外に長く住んでいたこともあり、アルムナイという言葉はよく耳にしていましたし、実際に周りでも、企業を退職してからまた前職と繋がりを持つというのは当たり前のようにありました。
反面、日本ではまだまだ退職を裏切りとして捉える文化がある。そういった文化を変えていきたい、変えることによってもっとチャレンジする人を増やしていきたい、と思いました。
もう一つは、ハッカズークがアーリーステージで、まさにこれから事業を作っている段階だったということも大きな魅力でした。大きな船の一部分だけを作るのではなく、船一隻そのものを作りたいという思いは強かったので、従業員数が少なく、様々な業務に携われる点に惹かれました。
——入社してから1年間、どのような仕事をしているのか教えてください。
最初の半年ほどはセールスのみを担当していて、その後はセールスとカスタマーサクセスを兼務しています。それ以外にも、マーケティングの企画などにも携わっています。
セールスでは、エンタープライズ企業を中心に、自社サービスである「Official-Alumni.com」の提案からクロージングまでを担当しています。
カスタマーサクセスでは、サービスを利用いただいているクライアント企業に対して、システムの運用から施策の提案などを通じて、クライアント企業とそのアルムナイが目指す関係を実現するための支援をしています。
セールスとカスタマーサクセスでは求められる能力や思考方法も異なるので、兼務をはじめた頃は難しさも感じましたが、どちらにも携わっていることで自分自身の成長も感じますし、クライアント企業に提供できる価値も高くなっていることを実感しています。
想いを持つことの重要さを感じる毎日
——環境や仕事の仕方などは、前職までと比べてどうでしたか?
良い意味で想像以上の環境でした。任せられる業務の幅の広さや仕事の難易度は、入社前の想像を遥かに上回っていますし、手を挙げれば様々な機会に挑戦させてくれる風土はスタートアップならではだなと思います。
大企業では多くのものがすでに仕組み化されていますが、スタートアップではほとんど全てをゼロから作り上げる必要があるので、自分にとって良い経験になっています。
例えば、契約書一つとっても、前職では「契約を締結する」部分だけをやっていましたが、今は「契約書を作る」ところから始める場面もあります。もちろん通常のサービス提供に関する契約書類は型化されていますが、パートナーシップなど新しい取り組みだったりすると、その当事者とどういう関係を目指すのか、どのような条件にしたいのか、絶対に譲れないものは何かなど、自分の意思を反映させた書面が契約書であるべきです。でも、最初の頃はただ単に契約書の文言をチェックするだけになっていて、自社の顧問弁護士とのやりとりのなかでも、自分の意思や条件に対する考えの甘さを指摘されていました。
良い悪いではなく、大手は材料や仕組みが揃っている中での業務でしたが、ハッカズークでは文字通り全てを自分たちで作っていく必要があるし、そのためには自分がどうしたいのかという意思が重要です。大変だけど、そこにスタートアップならではの醍醐味を感じています。
今更ながら、日清食品やリクルートでの仕組みを作ってくれていた人たちのことを本当に尊敬しますし、とても感謝しています。
——苦労をした(している)ところはどのようなところですか?
「自ら考え、意思決定し、スピード感を持って実行すること」は苦労したし、今も毎日ヒーヒー言いながら頑張ってます(笑)
前職や前々職では、期初に自分がやるべき担当業務が割り振られていたのに対して、ハッカズークでは割り当てられる課題に対して最適なアプローチを考えて行動することはもちろん、それ以外にも自ら課題を見つけてそれを解決することが求められます。
仕組み化されたなかで成果を出すことには慣れていましたが、自ら課題を定義して、解決策を考えて、実行した上で仕組み化していく、ということには今でも試行錯誤しています。もっと進化する必要があるし、入社して一年たった今でも難しいなと感じているところですね。
——それだけ苦労していても、チャレンジをし続ける理由は何なのでしょうか?
昔から将来は経営者になりたいという目標を持っているんですが、そのためにはこの環境が一番だと考えているからですね。もっと成長したいし、そのためにはもっと努力しないといけないと思っています。
——ご自身の経験から、どのような人に今のハッカズークに入社することをおすすめしますか?
新しいことに挑戦する意欲が高く、自ら考え、能動的に行動できる人。あとは、想いを持っている人ですね。
——想いというのは、ハッカズークの事業に対する想いですか?
事業に対する想いはもちろん必要ですが、自分の人生に対する想いですね。人生の夢やビジョンなどからくる、成長意欲の源泉というか、内発的動機というか…。
会社の規模やステージにもよりますが、高い裁量があるということは、言い換えれば自ら制約を作らず、必要なことは何でもやれるかどうか。その時に想いがあるかないかでは、捉え方が全然違うと思うんです。自分を突き動かす、強い想いを持っている人には是非お勧めしたいですね。
——最後に、これからの意気込みを聞かせてください。
改めて振り返ってみると、1年とは思えないくらい激しく濃密な時間を過ごすことができました。まだまだ自分自身の課題は山ほどありますが、焦らず、腐らず、諦めずの精神で今後も精進していきたいと思います。
10年後、20年後に自分自身の人生を振り返った時に、「あの時、お前はよく頑張ったよ!」と、胸をはって自分を誇れるよう、これからもこのカオスな環境を楽しんでいきます!