ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社は、「エネルギーの未来をつくる」をミッションに掲げ、エネルギーの4D革命を推進するエネルギーテック企業です。私たちの提供するプロダクトには「電気・ガス小売事業のマーケティング支援」「デマンドレスポンス(DR)導入」「電気自動車(EV)ユーザー向けサービス」「再生可能エネルギー(RE)活用」があり、これらのSaaSプロダクト群を「エネチェンジクラウド」として提供しています。
東京ガスや東京電力エナジーパートナーのような大手企業から新電力まで幅広いクライアントを対象にプロダクトを提供。“業界のスタンダード”と言えるようなシステムを構築しているのです。今回は「エネチェンジクラウド」の開発に取り組むエネルギークラウド事業部のメンバーに、前編・後編の2回に分けてインタビューしました。
後編では、執行役員 兼 副部長であり開発全体を統括する柏木 隆宏とREユニット 開発マネージャーの吉川 啓史、EVユニット 開発マネージャーの本庄 伴行に話を聞きました。
エネルギークラウドEV ―― 前編のインタビュー では、「エネチェンジクラウドMarketing」や「エネチェンジクラウドDR」、そしてそれらの開発を担当するユニットのお話を聞きました。今回はまず「エネチェンジクラウドEV」やEVユニットの情報について、本庄さんに詳しく伺います。
本庄:ENECHANGE株式会社は、自社サービスとして「EVsmart」や「EV充電エネチェンジ」などを提供しています。「エネチェンジクラウドEV」では、これらのサービスで蓄積したデータやノウハウを活用して、EVユーザー向けアプリや全国のEV充電スポット情報をAPIやCSVで提供するサービスを展開しています。
――EVユニットで使用している技術スタックもお話しください。
本庄:技術スタックは大きく2つに分かれています。まず新規プロダクトはインフラ環境がAWSでAmazon ECS on AWS FargateやAmazon RDS、Amazon S3などを用いており、サーバーサイドはRuby on Railsです。そして、モバイルアプリは「EV充電エネチェンジ」と同様にFlutterによるクロスプラットフォーム開発をしています。
一方、2022年10月に事業を譲り受けた「EVsmart」は異なる技術スタックです。インフラ環境はGoogle Cloud Platformで、データベースにSQL Serverを用いています。サーバーサイドはGoで書かれており、モバイルアプリ開発のためにSwiftやKotlinを用いています。EVユニットでは、もともとRuby on Railsを書いていた人がGoの開発に取り組んだり、その逆のことをしたりと、エンジニアの希望があれば領域を越えたチャレンジができます。
▲エネルギークラウド事業部 EVユニット 開発マネージャー 本庄 伴行
――EVユニットの開発の面白さはどのような点にあると思いますか?
本庄:これはユニット単体というよりエネルギークラウド事業部全体の仕事の面白さになりますが、私たちはエネルギー関連の多種多様な企業に対してデータやシステムを提供しており、それらの企業とWin-Winの関係を構築しています。そのため、エネルギー業界全体を発展させるような、社会的にインパクトのある仕事ができます。
一方で大変さもあり、ENECHANGEは小回りの利く体制でスピーディかつアジャイルにプロダクトを作る文化が浸透しているものの、クライアントのなかには弊社とは異なる文化の企業もあります。その場合には、クライアント企業の文化や意向をくみ取りつつ、そこに適したプロジェクトの進め方を採用する必要がありますね。もちろん、これはすべてをクライアント企業に合わせるということではなく、改善できる部分は積極的に提案しています。
――今後「エネチェンジクラウドEV」をどのように運営していきたいですか?
本庄:自社の「EV充電エネチェンジ」の事業や「EVsmart」の事業を通じて、大量のEV充電関連データを蓄積できています。またクライアント企業と一緒に進めているプロジェクトや各社クライアントからの要望を通じて、「EV業界では何を求められているのか」ということが徐々に明確になってきました。
EVという領域は今後世の中で間違いなく主流になりますし、事業として目指す方向性も明確になってきています。だからこそ、エンジニアとしてその目標を実現するサービスを作っていくことは、とてもやりがいのある仕事だと感じています。将来、EVが当たり前の世の中になったときに、その中心にあるデータやシステムを、すべてENECHANGEが開発・運用している状態を目指したいです。
エネチェンジクラウドRE ――次に、「エネチェンジクラウドRE」やREユニットの情報について、吉川さんに詳しく伺います。
吉川:「エネチェンジクラウドRE」は、再生可能エネルギー活用に必要な業務支援を行うサービスです。たとえば、太陽光発電量および電力の需要予測の予測値計算や、電力広域的運営推進機関(OCCTO)へ計画値の提出を行う機能を開発中です。
また、電力小売事業者から発電実績と需要実績をご提供いただき、カーボンニュートラルの推進事業者の希望に対応したい小売電気事業者向けに、30分値単位での発電量トラッキングや、月単位の非化石証書トラッキング機能を提供しており、業務効率化を実現しています。
――REユニットで使用している技術スタックもお話しください。
吉川:サーバーサイドはRuby on Railsで、フロントエンドはReactとNext.jsを使っています。それから、インフラ環境はAWSでAmazon ECS on AWS FargateやAmazon RDS、Amazon S3です。
ENECHANGE社内では、もともとフロントエンドにVue 2を使ってきました。近年、Vue 3がリリースされましたが、Vue 2とVue 3とで大きな仕様変更が入ったため、社内で「Vue 3にアップデートするのではなく、Reactに変えてもいいのではないか」という議論がされてきたんです。そんな折に、新規プロダクトを開発することになったため、フロントエンドの技術としてReactを使用しています。
▲エネルギークラウド事業部 REユニット 開発マネージャー 吉川 啓史
――REユニットの開発の面白さはどのような点にあると思いますか?
吉川:なんといっても、「なぜ、このサービスを作るのか?」が非常に明確であることです。地球環境を保護するためにも、再生可能エネルギーの活用やカーボンニュートラルの実施などは、今よりもさらに世界規模で求められるようになります。そこで役に立つサービスを開発できるのはやりがいもあり、面白いです。
――今後「エネチェンジクラウドEV」をどのように改善したいですか?
吉川:組織として改善すべき点は、育成にあると思います。REユニットが扱うのは再生可能エネルギーやカーボンニュートラルといった比較的新しい分野であるため、ほとんどの方が知識ゼロに近い形で入社されますし、私たちの顧客である電力小売事業者の方々も今後仕組みが変わって新たにキャッチアップしなければならない知識が増えていきます。
だからこそ、私たちREユニットのメンバーが業界知識を身につけ、クライアントの方々へ各種の機能や施策を積極的に提案したり、プロジェクトを円滑に進めたりする必要があります。そのためには、確かな知識とスキルを備えた開発チームの構築が必要であり、育成により一層力を入れたいと考えています。
10年・20年と続く、“業界のスタンダード”を作る仕事 ――エネルギークラウド事業部全体として「事業やプロダクト」「組織」それぞれの観点で今後の目標を教えてください。まず事業やプロダクトからお願いします。
柏木:私たちが扱っている“電力”という事業は、流行に左右されるような性質のものではなく、これから先の10年・20年、いやもっと長く続いていく普遍性の高いものです。多くの電力会社と協力し合って、業界のデファクトスタンダードを作っていくのが私たちの目標です。法律や世の中の状況も鑑みつつ、ニーズに合ったプロダクトを展開したいです。
吉川:ENECHANGEで働いていると、エネルギー業界についてかなり詳しくなります。メンバーが知識を身につけることで付加価値が生まれて、さらに良いサービスを生み出す好循環を作っていきたいです。
本庄:エネルギー業界は、世界中の国々にとってなくてはならないものです。だからこそ、業界を持続可能にしていくための方法を地球規模で考えなければなりません。そんななかで、ENECHANGEという小回りの利くスタートアップで、業界を救うような事業に携わることには意味があると思っています。エンジニアリングの力でレバレッジを利かせて、業界全体を良くしたいです。
――組織としての今後はどうでしょうか?
柏木:前編・後編のインタビューで語ったように、エネルギークラウド事業部には4つのユニットがあります。そして、1つの事業部がこれほど多種多様なプロダクトを扱っているケースは、世の中でそれほど多くないと思います。
本当にいろいろな経験を積める事業部なんです。多種多様な事業や技術スタック、ポジションなどを経験できるこの環境のなかで、メンバーはさまざまなスキルを身につけています。すべてのメンバーが優秀な人へと成長できる組織にしていきたいですね。
吉川:エネルギークラウド事業部がユニットごとに分かれているメリットとして、ユニット単位で将来の目標を掲げ、その達成のために小回りの利くチームで行動できることがあります。その利点を活かして、積極的に各種の施策に取り組んでいきます。機動力の高い組織にしていきたいです。
本庄:ユニットのなかでメンバーが業務知識や技術を深められる環境になっているんですが、その反面として組織構造がユニット単位の縦割りにならないようにしたいと思っています。縦割りの状態を防ぐために、ユニット同士で積極的に情報を共有し、ユニット間での異動ができるようにしていきたい。エネルギークラウド事業部内の連携を強めながら、メンバーみんながそれぞれのポジションで活躍できるようにしたいです。
――最後に、エンジニアが今のフェーズのエネルギークラウド事業部に参画することで、経験できることや身につけられるスキルについて教えてください。
柏木:エネルギークラウド事業部では「身につけられないスキルがない」と思っています。Webアプリ開発もモバイルアプリ開発もデータ分析もできますし、小さな改修から大きなプロジェクトまで経験できます。機能開発だけではなくてパフォーマンス改善や処理最適化にも携われます。
技術スタックもRubyやPython、Go、Vue.js、React、Flutter、Swift、Kotlinなど選び放題なんですよ。クライアントとのコミュニケーションやプロジェクトマネジメントなどの経験を積むこともできます。すでに上場しているので新規上場の経験はできませんが(笑)、それ以外のことは何でも身につけられる環境です。
吉川:4つのユニットが扱うプロダクトのフェーズが、良い意味でバラバラなんですよね。Marketingユニットは開発・運用が長く続いていますし、EVユニットは新規開発ではあるものの自社サービスの「EV充電エネチェンジ」のデータやノウハウを生かしたプロダクトなので完全に新しいプロダクトを作っているわけではありません。DRユニットのプロダクトは成長期にあり、REユニットは完全に新規のプロダクトです。柏木さんが言ってくれたような多様性がプロダクトにもあるので、どんなものを作りたいエンジニアでもマッチするはずです。
本庄:エネルギークラウド事業部は、何かやりたいことがあって、手を挙げる人には積極的にいろいろな仕事を任せていく組織です。しっかりとした実力があり、自分の仕事をやり遂げるマインドを持った方であれば、何でも挑戦できる環境だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました! 前編では「エネチェンジクラウドMarketing」「エネチェンジクラウドDR」を開発するメンバーにインタビューしています。まだの方は併せてそちらもお読みいただければ幸いです。
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