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「何でもやっていい会社に出会えるなんて、めちゃくちゃラッキー!」
就活をやめ、アルバイトを経てアナウンサーになり、シリコンバレーでインターンをして帰国した、溌剌トリリンガル! 毎週更新するクラフトバンクのメンバー紹介、第5弾の今回は、People&Cultureチームの中辻さんです。
創業メンバーとして、営業・広報・事業推進・CSなどほぼ全ての職種を担当してきた中辻さん。異色のオールマイティキャリアが築かれていった背景とは? クラフトバンクで実現を目指す「適度な帰属意識」の考え方と共に深掘りしました。
「普通」なんて存在しないから、型破りでも自分らしく!
自己紹介をお願いします!
中辻 景子です。おじいちゃんがお米の農家だったので「お米って買うものなんだ!」って、大学生になって初めて知ったくらいの田舎育ちです(笑)。
名古屋大学でドイツ文学を専攻して、1年間の留学も経験しました。現地に行けばドイツ語も上達するでしょ!と楽観的に考えてたんですけど、そう甘くはなく……。コミュニケーションがまともに取れず、日本を恋しく思って泣きながら過ごす日々でした。
でも本当に、海外に行ってよかったと思っています。一番自分にとって価値があったのは、「“普通”なんて存在しないんだ」「“違う”って面白いことなんだ」って気づけたことかな。
気づいたきっかけはドイツ人との「夕飯どうする?」というちょっとした会話でした。当時の私は今より内気だったので、相手に合わせる気持ちで「なんでもいいよ」って答えたんですが、「あなたが何を考えてるかわからない。言ってくれないと何にも決めらないよ!」って怒られて……。
そこから「“普通”に答えてたつもりだけど、この子にとっての“普通”は違うんだ」「なんでもいいじゃなくて、自分の意見を持たなくちゃ」と思って、自分がどう考えているかを自分に問いかけながら、ちゃんと言葉にするようになりました。
今クラフトバンクのみんなが思うような、意見をどんどん言える自由奔放なイメージの私は、そこから出来上がっていったような気がします!
帰国後のキャリアを教えてください。
留学から帰ってきてすぐ就活のタイミングだったんですけど、当時の就活について知るうちにどんどん「これ意味ある?」って思ってしまって。だって明確なやりたいこともない中で、エントリー先の10社中10社に「御社が第一志望です!」って伝えるような就活は、どうしても自分の心に嘘をついているような気がしたんです。
みんながやってるから私もやらなきゃいけないってわけでもないし、心から「やりたい!」と言えることが見つかるまではバイトでもいっか、と思って、親に「就活やめるね」って言いました(笑)。
私の社員としてのファーストキャリアは、地方放送局のアナウンサーです。大学時代から所属していたモデルタレント事務所から「あなたは話すのが上手だから、そこを武器にした仕事ができるといいよね」と言われて、アナウンサーの仕事を提案されたのがきっかけでした。
アナウンサーと言っても所属は報道部で、読み上げ以外の仕事も色々やりました。朝のうちにニュースの取材に行って、原稿を作って、報道デスクにあげて、出来上がった原稿を夕方に自分で読む、みたいな日々です。
このときに言葉へのこだわりを叩き込まれましたね。長く喋って伝えることは簡単だけど、ニュース原稿はせいぜい1分程度しか時間をもらえません。1分で人に伝わる文章とは? 端的に鮮明に理解してもらうには? という感じで、表現について考えるタイミングがたくさんありました。
アナウンサーをやっている4年間はすごく勉強になる時間だったんですが、相変わらず心から「やりたい!」と言えることは見つからないままでした。だから「報道の現場で情報を伝えるためにアナウンサーになったんだ」という同僚の言葉に共感できなくて。中途半端な気持ちの自分が隣にいていいのか悩んで、やっぱりやりたいことを探したいという気持ちが強くなっていったんです。
そんな思いを知人に伝えたら、シリコンバレーで会社を経営している方に繋いでいただいて、そのご縁で3ヶ月間シリコンバレーでの無償インターンをしました。縦書きWordしか使ったことない私が、そこで初めてMacのパソコンを買って、震えながらGoogleのツールを触り始めました。
そのあと3ヶ月くらいセブ島でみっちり英語を勉強してから日本に帰ってきて。貯めていた貯金もそろそろ底をつく頃だったので、前職を辞めてちょうど1年後くらいに転職活動を始めました。
クラフトバンクとの出会いのきっかけは?
転職活動をしているうちに、クラフトバンクの投資家でもある高野さんに出会って、当時のユニオンテック(※クラフトバンク分社前の内装会社)代表の韓さんを紹介してもらったのがきっかけです。
私は三重で生まれて、名古屋で学生生活を過ごして、岐阜の放送局で働いていて、東海3県にしか住んだことなかったんです。でも日本で働くなら、人や情報がいちばん集まる東京でいろんなものを吸収するのが効率的だと気づいたので「もうとりあえず東京に行っちゃおう!」と思って引っ越した頃でした。
「とりあえずオフィスに遊びに来てよ」と言ってもらったんですけど、カジュアル面談という文化を知らなかったので、「とりあえず来てって何? 面接じゃないの?」と怯え、めちゃくちゃ緊張しながら行ったのを覚えてます。本当に話すだけだったので、終わったあとも「何これ? この後どうすればいいの?」って戸惑いました(笑)。
エンジニア以外、全部やってみた!
入社の決め手は?
代表の韓さんと話して、なんでもやらせてくれそうだと思ったからです!
やりたいこと探しの転職活動の中で、いろんな会社の人に会いましたが「人とのコミュニケーションが取れるから、広報か人事系が向いていそうだね」と言ってもらうことが多かったんです。でもまだまだ「やったことないこと」もたくさんあるので、本当にそれが一番得意でやりたいことなのかな? もう少し探せないかな? と思っていました。
そしたら韓さんが「じゃあうちで働いて、何が一番いいのか探しながら働けばいいじゃん」と言ってくれたんです。
やっぱり転職は、それまでの自分の経験を武器にして「これまでこういうことをやってきたから、こういうことができます」という戦い方をすると思うけど、それを一旦なしにして、何でもやりたいことをやっていいよと言ってくれた。そんな会社に出会えるなんて、めちゃくちゃラッキーじゃん!と思って、ユニオンテックに決めました。
入社後は何を?
ユニオンテックでは確か、最初は営業チームに行って、次にマーケでWebメディアの企画をやって、広報をやって、採用をやって……。本当になんでもやらせてもらいました!
分社してクラフトバンクになってからは、事業推進的なお金回りの管理を担当して、その後はCSチームが新設されたのでCS立ち上げをやって、その後はアライアンス関連のチームをやりつつ、広報もちょこちょこ手を出して。あとは職人酒場の立ち上げ・クリエイティブ作成・当日の司会とか、ラジオパーソナリティとか。エンジニア以外は全部やったかも?(笑)
ベンチャーだと、ひとりでいろんなことを兼務するのもよくあることだと思うんですけど、普通以上にいろいろやっているので「中辻さんって何やってる人?」って聞かれますし、自分でも何屋かよく分からないです(笑)。
今はどんなお仕事がメインですか?
新設されたPeople&Cultureという部署で、カルチャー醸成をメインに担当しています。クラフトバンクのメンバーがより活躍して、よりこの会社で働くことの価値を見出せるように、組織全体のことを考えて動くチームです。
クラフトバンクはフルリモートの働き方を採用しているので、それを理由にこの会社を選んでいる人も結構いると思います。私自身、場所を選ばず働けるのはすごくいいなと思っている部分です。
良い言い方をすれば「自由」ですが、裏を返せば「放任」。とやかく言われないからこそ、自分でちゃんと思考して決断して結果を残していくことが社員に委ねられているし、自走しているからこそ帰属意識を感じにくい部分もあるのかなと思います。
コロナ禍も終わって、最近では出社型に回帰している会社が多い中ですが、うちはフルリモートを貫いていくスタイル。「好きなように考えて働ける自由」と「仲間と共に貢献する帰属」の両立を醸成していくのが、クラフトバンクらしいカルチャー醸成なのかなと思っています。
ベタベタしているわけじゃないけど、仲間を身近に感じる。頻繁に会うわけではないけれど「あの部署の〇〇さんって、こういうところがいいよね」と言い合える。そんな状態を実現できたら、すごく理想的だなと思っています。
クラフトバンクらしいカルチャーを未来につなぐ
会社の成長やメンバーの増加で、何か変化はありましたか?
去年の終わりくらいに組織が100人を超えて、それまでとは少し様子が違ってきたかなと感じています。分社した時には言わなくても分かっていた「2択があった時に選ぶのはこっちだよね」という感覚が、ちょっと薄れてきているなと。
でもそれは、その感覚を大事なものとして伝える努力をしてこなかったからそうなっているわけで、新しく入社してきた人からすれば分からないのは当たり前。だったら、この先も繋いでいきたい信念を伝えていく役割が必要だよねと思いながら、カルチャー醸成に取り組んでいます。
とはいえ人と同時に部署も増えて、それぞれのやるべきことが明確化できているので、以前よりもその人がやるべきことに向き合って結果を出せる環境になってきたかなと思います。1つ1つの仕事の精度が上がってきた感じ!
昔は「あれもやって、これもやって」と常に追われているような感じだったから、脳みそを切り替えるのが大変でした(笑)。
今後の目標は?
やっぱりカルチャーの言語化、かなぁ。
さっき「信念を伝える努力をしてこなかった」と言ったんですけど、クラフトバンクはミッション・ビジョン・バリューを明言していない会社なんです。なんとなくそれっぽい言葉はあるんですが、はっきりとは打ち出していません。
でも今、自分たちが叶えたい未来とか、自分たちはこういうことを大切にする組織だっていう方向性は、やっぱり言葉にする必要があるよねという声が上がってきています。なのでこれからはもうちょっと「言語化」に取り組みたいです。
カルチャーの方針はPeople&Cultureチームや経営陣で勝手に決めることもできると思うんですけど、クラフトバンクらしさを考えるとそれは違うだろうなと思ってて。メンバーとのコミュニケーションを通じて、みんなの声を集めながら作っていきたいです。
最後に、読者へメッセージをお願いします
クラフトバンクは、結構海外っぽい文化の会社かもと思います。
自分というものをちゃんと持って「こうしたい」をはっきり伝えられると楽しく働ける場所だし、自分の考えたことをテストしてみたいって意思がある人にとって、勝ち取れるものが多いフィールドというか。周りが優秀な人ばかりなので、それもすごく刺激になりますね。
あと、おせっかいを焼いてくれる人はあんまりいないけど、HELPサインを出せばいろんな手が伸びてくる環境でもあります。なんでも与えてもらえるフェーズじゃないので、 「待ってるだけじゃ始まらない」のスタンスは大事かも。
裁量が大きい場所で、自分で考えて、伝えて、行動することを楽しめる方。フルリモートで自由に、でも適度に繋がりながら働きたい方。ぜひ一緒に、クラフトバンクのカルチャーを作っていきましょう!
(執筆・撮影:青柳ゆみか https://x.com/aopan_na )