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年間を通じ、国内のみならず、海外出張の機会が多くあるFreewill。
ポジションによっては、一年のうちに複数回、海外出張に同行するチャンスもあります!
今回ご紹介するのは、前回、インド出張に参加した社員の物語。続いて、NZ出張に同行することが決定しましたが、再び、己と向き合う出張の幕開けとなりました。
どんなドラマが生まれたのか──ぜひご覧ください!
1回目の出張のお誘いをいただいたとき、私は断ってしまいました。
不安、準備不足、経験の浅さ──いろんな理由を自分の中で並べて、「今じゃない」と思い込んでいました。
その時、Toshiさんに言われた言葉が胸に刺さりました。
「Yuiは条件が揃った時しか挑戦しようとしないのか。」
「それは、人生のいくつかの限りあるチャンスを自分で捨てている。」
ハッとしました。
入社わずか半年の自分が、狭い価値観でチャンスを選り好みしていたなんて、なんてもったいないんだろう...と。
ちょうどNZ出張から帰ってくるタイミングで誕生日を迎え、24歳になる。
なら、23歳のラストを“挑戦の年”で締めくくろう。
そう決めました。
「経験があるから挑戦する」のではなく、
“挑戦するからこそ経験が生まれる”。
そう自分に言い聞かせ、23歳最後の出張に同行させていただきました。
■ Nelson Saturday Marketで見た「人がモノを愛する世界」
農業大国であるニュージーランドは、食材が非常に豊富です。肉や魚介類、野菜、果物のすべてが産地直送で、どれもフレッシュで上質。サステナブルやオーガニックにこだわり、家族経営などの小規模なカンパニーが、丁寧にモノづくりを行っている点も特徴です。
こうした価値観は「食」だけにとどまらず、日用品やコスメ、衣服など、生活のあらゆる面に浸透しています。多くの出店者は市内に店舗を構えず、週末のサタデーマーケットのみで商品を販売しており、ほとんどが個人経営によるものです。
実際にお店を訪れると、どの出展者も訪れたお客様との出会いを大切にしていることが伝わってきます。自分たちのプロダクト一つひとつに愛情を注ぎ、素材や背景を丁寧に説明してくれる。その多くは、「自分の子どもや家族に、自然由来の安全なものを使ってほしい」という思いから生まれたものです。動物実験を行わないポリシーを貫いたり、その土地の特産品を原料として使用したりと、試行錯誤を重ねた末に誕生した製品には、確かな信念と温もりが宿っています。大量生産の商品には感じられない、手づくりならではの愛着がそこにはあります。
大量生産の社会に生きる私たちは、商品の背景にある生産工程や作り手の思いに触れる機会が少なくなり、人と人とのつながりが徐々に希薄になっています。しかし、Nelson Marketはその真逆の世界です。本当に大切なものを、必要な分だけ、愛情を込めて作り、そして愛情を込めて届ける場所。作り手の想いが込められた商品は、次の誰かの手に渡り、また新しい温もりを生み出していきます。
かつての日本も、きっと同じような文化が息づいていたのではないでしょうか。土地の特産品を生かし、職人が情熱を込めて作ったモノが、人と人とをつなぎながら受け継がれていく。生産者の顔が見える、数に限りのある商品と、誰が作ったのかもわからない大量生産の品。どちらを長く大切に使いたいと思うかは、明らかです。
Nelson Saturday Marketでは、毎週「生産者の顔を見て、商品を買う」という昔ながらの光景が繰り広げられ、人と人との温かな交流が生まれています。その雰囲気に触れたとき、かつての人間らしい暮らしの在り方を感じると同時に、現代の消費社会の冷たさを改めて実感しました。
■再生のワイン ― Dancing Water Wineが伝える自然との共生
今回のニュージーランド出張の目的の一つは、ワインの「ストーリー」や「製造の背景」を直接学び、それをTellingを通じて発信していくことであり、その一環として二日間にわたりDancing Water Wineについて深く知る機会を得ることができました。
初日には、新作ワインの試飲を行いました。普段から「飲みやすい」と評判のDancing Water Wineは、コルク臭さがなく、すっと喉を通る柔らかな口当たりが特徴的です。ロゼから白、そして赤ワインまで幅広く試飲し、その中で畑ごとの個性や製造工程について丁寧に説明をいただきました。特に印象的だったのは、ボトルデザインへのこだわりです。単に美しさを追求するだけでなく、インテリアやデコレーションとしても空間を華やかに彩る存在であることを意識して作られており、生産者が「届けた先の背景や、消費者にとって商品がどうあってほしいか」を真剣に考え抜いた結果だと感じました。
Dancing Water Wineは、2017年に古いブティックヴィンヤードを購入し、「Restoration(再生)」をテーマに掲げ、ニュージーランドの土地を尊重したワインづくりを行っています。1981年から続くワイナリーとしての土地の歴史を受け継ぎながら、現在もその精神を守り続けています。栽培においては土壌や環境を重視した再生型農法(regenerative practices)を採用しており、人工的な灌漑を行わず自然の降雨に委ねる“dryland farming”を基本とすることで、環境負荷を最小限に抑えつつ土地本来の力を引き出しています。この取り組みから、持続可能な農業の重要性や自然と共生する文化の深さを学ぶことができました。
二日目には、North Canterburyにあるヴィンヤードを訪問しました。あいにくの雨模様ではありましたが、目の前に広がる広大な大地と美しい自然の景観に圧倒されました。その場に立つことで、ここで育ったブドウが青山のTellingに並び、多くの人々に届いていることを実感し、Dancing Water Wineの素晴らしさをさらに広めていかなければならないという強い使命感を覚えました。なお、Dancing Water Wineは「North Canterbury」と「Central Otago」の二つの土地で栽培されたブドウを用いており、今回はそのうちの「North Canterbury」を訪れる機会となりました。
dryland farmingで作られるワインは、自然の雨に頼る製法だからこそ、人一倍メンテナンスが必要で、常に目を張ってブドウの管理を行う必要があります。毎年の降雨量や気候条件によってブドウの味も変わるため、ワインづくりは常に実験的であり、自然環境や気候と対話しながら進められています。
ブドウの収穫も手作業で行われ、常に、自然とのコミュニケーションが必要になってきます。この過程を通じて、自然の恵みを尊重しながら文化や伝統を守ることの大切さを深く実感し、持続可能な農業の価値や、人の手でつなぐ土地の物語の重みを肌で感じることができました。
■NZの大自然で感じた、瞬間と全体を見つめる時間
早朝に宿を出発し、この日は往復8キロの「Rob Roy Track」に挑戦しました。
登山口までのトレイルは、広大な牧場の中を進んでいきます。ヤギや牛が自由に歩き回る道をのんびりと進むだけでも、すでに心が癒されるような美しい景色が広がっていました。調べてみると、この一帯は映画『The Lord of the Rings』や『ナルニア国物語』の撮影地としても知られているそうです。雄大な自然の中をてくてくと歩きながら、山の上には一体どんな風景が待っているのだろうと、胸を高鳴らせていました。
トレイルは比較的なだらかだと聞いていましたが、実際に歩いてみると想像以上に傾斜がきつく、道らしい道もない岩場や細い山道を、木の根につかまりながら登る場面もありました。登り始めは息が白くなるほど冷え込み、厚着をして臨みましたが、頂上にたどり着くころには汗ばむほど体が温まり、心地よい達成感がありました。
足元の険しさに気を抜けず、1歩1歩に意識を向けながら登る中で、「今、この瞬間」だけに集中する感覚を味わうことができました。
NZ出張に来てから、Toshiさんからよく、「Yui、木を見て、森を見るだよ!」と言われ続けています。これは、「木」が目の前の出来事や感情を、「森」が自分自身を客観的・全体的に見ることを意味しています。
今の私は、「今」目の前のことに直球で突っ込んで、失敗してしまいがちです。。
それは、お仕事でもお仕事以外のことでもそうですが、、「いま」この瞬間の決断が「将来」どう影響するんだろう?とか、客観的に自分の決断を見ることがとても苦手です。
それは深下げてみると、自分の人生に置いて軸が定まっていないから、全体像も定まらず、判断基準に自信を持てていないのだと思います。
だから、登山をしているときは無心で「自分はどんな人生にしたいんだろう。。」と無心で考えていました。
日々の忙しさの中では、つい目の前のことだけに気を取られがちですが、この登山を通して、自分を俯瞰して見つめ直す時間を持つことができました。
■ニュージーランド出張で体感した、出会いの価値
今回のニュージーランド出張では、たくさんの場所を巡り、たくさんドライブをしました。
その道中では、Toshiさんの人生観についてお話を伺う機会も多くありました。
中でも今回の出張にぴったりだと感じたのが、「人生は人と出会ってなんぼだ」という言葉です。
出張に限らず、Freewillに入社してから、人との出会いが一気に増えました。
毎日が新しい出会いの連続で、その多くはToshiさんのお客様やお知り合いの方々。
自分の今の経験値では到底出会うことのなかったであろう人たちとお話しする機会が増えています。常に背伸びをしながら、さまざまな方々と対話する中で、新しい価値観や考え方、そして人生観に触れる。
それは、未熟な自分を成長させてくれる大切な経験であり、同時に「まだまだだな、もっと頑張ろう」と前に進む力にもなっています。
今回の出張の中でも、特に印象に残っている出会いがあります。
それは、Wanakaで宿泊した際に出会った宿のオーナー、Gream(グレアム)さんご夫妻です。
予定より早く宿に到着したところ、まだ部屋の準備ができていなかったため、Greamさんがご自宅に招き入れてくださいました。
奥さまを紹介してくださり、温かいお茶をいただきながら1時間ほどお話をしました。自然に囲まれた穏やかな空間の中で、鳥小屋を案内してくださるなど、ゆったりとした時間が流れていました。
もともとお二人はTekapoにお住まいでしたが、7年前にWanakaの豊かな自然と住みやすさに惹かれて移住されたそうです。
滞在中は、美しい景色が望めるハイキングコースを教えてくださったり、クレイフィッシュをおすそ分けしてくださったりと、本当に優しいご夫妻でした。
Wanakaでの最終日に、Greamさんがどんなお仕事をされていたのかを伺ったところ、驚きの事実が。
なんと、ニュージーランド・Tekapoの「The Dark Sky Project」を立ち上げた方だったのです。このプロジェクトは、名古屋大学の日本人の方と共同で発足されたそうで、これまでの会話の中で聞いていた話が一気に繋がりました。
日本に何度も訪れていたこと、そして長年Tekapoで暮らしていたこと――すべてが自然に腑に落ちました。
普段の生活では絶対に出会えないような方とのご縁。
しかも、普段は宿泊客を自宅に招くことはほとんどないそうで、まさに「イレギュラーな出来事」の中で生まれた奇跡的な出会いでした。
この出会いをきっかけに、Tekapoで日本食レストランを経営している方も紹介していただくなど、「出会いが出会いを呼ぶ」瞬間を目の当たりにしました。
この経験を通して学んだのは、「出会いは、求める人のもとにしか訪れない」ということです。
自分から心を開き、相手に興味を持ち、対話を楽しもうとする姿勢があるからこそ、思いがけないご縁が生まれる。
どんなバックグラウンドの人であっても、Toshiさんはすぐに相手との心の距離を縮めてしまいます。
どんな立場の人に対しても態度を変えず、常にオープンマインドで接することで、自然と相手も心を開いていく。その姿を間近で見て、人間関係の本質や信頼構築の基礎を肌で感じることができました。
また、どんな出会いにも“学び”があるということも強く実感しました。
一見何気ない会話の中にも、相手の生き方や価値観から学べることがたくさんあります。
そして、出会いによって世界の見え方が少しずつ変わっていく。
今回の出張は、まさにその連続でした。
まさに、Toshiさんの言葉どおり 、「人生は人と出会ってなんぼ」。
その言葉を実感する、忘れられない旅となりました。
人・出会い・学び。
一度の出張でまた大きく成長につながる、そんな物語になりました。
「大変そう?」
「挑戦するのが怖い・・・」
人生は一度きり。そんなことは言っていられない。
大変だからこそ、全力で楽しむ!
挑戦して失敗してこそ、成長に繋げる!
そんなマインドで成長を続けたい方はぜひお気軽にFreewillの説明会にお越しください。