はじめに
DIGGLE株式会社は、2022年9月7日に、シリーズA資金調達の実施を発表しました。プロダクトができる前から多くの助言をくださったDNX Ventures様、今回のファイナンスに至る過程で事業戦略策定、月次の振り返り、マーケティングと惜しみない支援を続けてくださったArchetype Ventures様、私達のPMFに至る過程を評価し出資してくださった三菱UFJキャピタル様に心から御礼を申し上げます。
また、DIGGLEを日々ご利用し、大切なフィードバックをくださる利用企業様にも心から感謝申し上げます。そして、事業が成長する中で起こる困難な状況に応えてくれたDIGGLEメンバーの皆さん、本当にありがとうございます!
DIGGLEが達成したい地点はまだまだずっと先にあります。今回のファイナンスは最初の一歩、とは言いませんがこれからの成長に向けた序章です。このnoteは、DIGGLEのこれからと、その成長を支えてくれる未来の仲間に向けたメッセージとして届けたいと思います。
営業だった私がDIGGLEを創業した理由
「DIGGLE」は、経営情報の一元化を実現し、業績の着地予測精度を向上させる経営管理プラットフォームです。経営企画部門のみならず、事業部も含めた全社利用を想定し、クラウド上で最適な予実管理を実現するソリューションですが、元々私は経営企画畑ではありませんでした。
私は新卒で働きはじめたときからずっと営業職を担ってきました。最初はルートセールス、その後は日系及び外資系企業での新規ソリューションセールス、起業直前はマーケティング系のスタートアップという具合に。経営管理との出会いは、外資系ERPベンダーに勤めていたときです。そして、スタートアップに転職した後はユーザーとして予実管理に携わりました。
売り手にいたときに経営管理システムに感じていたことは
- 高い
- 導入期間が長い
- 専門のエンジニアではないとメンテナンスができない
でした。他の顧客管理、財務会計、人事管理といった業務システムに比べると苦戦している領域でした。
ユーザーとして予実管理に携わっていたときに感じたことは
- 管理に工数がとられてしまい、本来業務に時間を割けない
- 各部署、メンバーで見ている数字にバラツキがあり、同じ定義で会話ができない
- 部署間の数字の連携が取れていない
でした。具体的には、管理部門と事業部門で見ている予算のバージョンが違う。だったり、営業に降ってきた数字とそれを達成させるためのマーケティングKPIに大きなギャップがある、などです。
でもやはり最大の問題は、エクセルとスプレッドシート管理に多大な時間をとられてしまい、営業マネージャーなのに顧客訪問がほとんどできないことでした。
予実管理に最適なソリューションがないかと探しましたが、高く、導入期間が長いものばかりで、自社に最適なサービスがないことに気づきました。
それだったら、自分で作ってしまおう!そう思って起業したのが、DIGGLE創業の第一歩でした。
(左)CTO 水上 駿、(中)CEO 山本 清貴、(右)COO 荻原 隆一
スタートアップの立ち上げで生きた営業スキル
プロダクト立ち上げ当初は、経営企画や事業企画、CFO、コンサルタントといった、これまでの営業を通して関わりがあった方の力を借りて、ひたすら抱えている課題やあるべき姿をヒアリングして回りました。そして、初期のβ版リリースの際には、実際にプロダクトを見てもらい、触ってもらいフィードバックを受けました。ここで、私の営業マンとしての「聞く力」を生かすことができたのは、とても良い経験でした。
そして、業務アプリケーション市場でのチャネル戦略や、個別案件対応でのプロダクトの良さを伝える力、さらに適切に価値を届けて対価を払ってもらう力など、これまでの営業経験を通して身につけた力が、起業に際してとても助けになることを実感しました。
今回のファイナンスでは、あるベンチャーキャピタルの評価ポイントに「この領域での長い営業経験があること。」が入っていました。私は経営企画出身ではありませんが、営業経験に基づく売り方やチームの作り方を評価いただけたことは、とても嬉しかったです。
経営企画出身のDIGGLEメンバーも「営業が面白い」と言うように
正直に告白すると、ずっと営業しかやってこなかったことに対し、専門性が薄いのではと負い目を感じていたこともありました。しかし今、自分が企業を経営し、採用する側に立ってみて初めて営業の重要性を確信しています。人脈をたどってサービスの良さを伝えられる、サービスをプレゼンできる、お客様の課題をヒアリングできる。これらができるということとお金をお支払いいただくことの間には大きな隔たりがあります。人と人との間に契約が挟まってもなお関係性を構築できる営業という仕事は本当に重要だと思うのです。
営業職に恥ずかしさや負い目を感じている営業の皆さんがいれば、ぜひ、言いたい。営業は多くの会社が必要としている重要な職種なので胸を張って営業と名乗ってください!(すみません、ちょっと、熱くなりました。)
さて、先日、DIGGLEの経営企画出身のコンサルタントが「営業が面白い」と発言しました。とっさに「前職でも営業にそう感じましたか?」と質問すると「それはない」と即答。彼は営業職ではないけれど、新規のお客様と接点を持ち契約までのプロセスを管理しながら顧客が必要とする情報を提供し、契約を頂戴するということをすでにDIGGLEで数件経験しています。自分が正しいと信じられるサービスを論理的に説明してご納得いただくというプロセス。購入というわかりやすいゴールがあること。これをもって営業が面白いと表現したようです。
このようにDIGGLEは営業のプロでなくても契約をいただくことができます。それはDIGGLEが、逆算思考で仕事を管理でき、お客様の課題を正しく認識し、お客様の成功と事業の成功の方向性が完全に一致しているサービスだからです。私はこの部分もDIGGLEの大きな強みだと考えています。
DIGGLEには、さまざまな強みをもった仲間が集まっている
経営の体幹を支える予実管理業務とDIGGLEというサービス
私たちは、予実管理業務を中心とした、経営管理プラットフォーム「DIGGLE」を提供しています。そして、予実管理を「企業の体幹」であると位置づけています。皆さんにも何かのきっかけでちょっとふらつくことってありますよね。でも、ほとんどの場合は大事に至らないと思います。特別にトレーニングを積んでいなくても体幹が支えているからです。
同じように企業にとっての体幹にあたるのが予実管理です。予実管理は経営の体幹であり、企業使命を達成するために欠かせない機能なのです。
予実管理業務は大きく下記の4つの機能でできています。DIGGLEは予実管理業務をワンストップで提供し、脱エクセル/スプレッドシートを実現します。
規模問わず、多くの企業にとって、予実管理は悩みの種です。そのため、幅広い規模・業種のお客様がDIGGLEを活用してくださっています。
DIGGLEの組織
私たちは、今回の資金調達を機に、組織の成長も実現したいと思っており、組織についても少し紹介させてください。
DIGGLEは「大人のスタートアップですね」と言われることが多い企業です。顧客企業は上場企業、上場企業の子会社が多く、CFOや経営企画、経営管理の責任あるポジションに就かれている方々と多く対峙する機会があります。そういうお客様に日々向き合っているため、社内の雰囲気はわりと落ち着いていると思います。
家族を大切にする仲間も多く、創業以来の私のパートナーで開発の責任を一手に持っている共同創業者CTOの水上は3月まるまる1ヶ月の間育児休暇を取得しました。
また、予実管理は経営者から、経営管理、事業責任者まで組織横断、幅広く関わる業務です。そのアウトプットは取締役会にあがり、内容によってはIRという形で外部に公開される情報です。私たちは、難しいけれども、やりがいやインパクトが大きい領域にチャレンジしています。
そのため、メンバーは大手企業の経験者も多く、メガバンク、コンサルティングファーム、総合商社、プライム市場に上場する製造業、アメリカの監査法人出身者なども在籍しています。平均年齢は32〜33歳。ひとりひとりの責任意識が高く、裁量をもって働いています。
彼・彼女らは、大企業や大きな職責をなげうって、スタートアップに参加してくれたメンバーたちです。大きな熱量とチャレンジ精神をもってDIGGLEにきてくれていることは、一緒に仕事をしていてビシビシと伝わってきます。事業に対するフィードバックを求めても、耳障りの良い事を言ってくれるわけではありません。ときには厳しい発言も空気を読まずに言い合えるのも、プロフェッショナルの集った大人のスタートアップだからではないでしょうか。
創業1年後の2017年に撮影したCTO水上とCEO山本のツーショット。都会に息子を送り出す親子のよう
DIGGLEがこれから実現したい未来について
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組織の距離を縮め、
企業の未来の質を上げる
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これがDIGGLEの実現したい未来、プロダクトビジョンです。多くの会社の経営管理体制は経営管理組織と事業部間のコミュニケーションを表計算ツールを介して行っています。その結果、経営情報の流通コストが上がってしまい経営の意思決定に支障をもたらしています。
DIGGLEは単に経営管理者にとっての効率化ツールではありません。事業部も巻き込んだ経営管理体制を築くことで流通する情報の量、速さ、質を向上させ、経営の意思決定に貢献することを目指しています。
DIGGLEを導入してくださったお客様からも下記の嬉しい声をいただいています。
DIGGLEはForecast管理をしやすそうなところが気に入りました。管理会計は事業部とのコミュニケーションと予測が大事ですから。
集計工数がなくなり、各部署が結果を把握するスケジュールが短縮されたので、予実ギャップの原因と対策を議論するための会議体を持つことができるようになった。
これからもDIGGLEは、顧客視点を大切に、経営の意思決定サイクルを速くするビジネスの実現を目指し、大切な仲間とともに、事業成長を進めていきます。
DIGGLEは一緒に事業フェーズを変える成長を牽引してくれる仲間を募集しています!
最後に、採用の告知をさせてください!私は個の成長が組織の成長につながると強く信じています。今回の調達で得た資金は、経営管理SaaSという挑戦しがいのある、新しい市場創造をリードするメンバーの採用に投資します。入社したメンバーにも既存社員にも、成長のための機会を惜しみなく提供していきます。
スタートアップに興味はあるけれど踏み出せない方も、カジュアル面談という形で、気軽にDIGGLEのプロダクトや仲間を見に聞きにきてください。
前述の通りDIGGLEには大手企業やベンチャーなど、多彩な企業からの転職者がたくさんいます。どういう思いやきっかけでDIGGLEへの転職を選んだかをリアリティを持ってお話します。多くの方とお話できるのを楽しみにしています!
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