「言われた通りやりました」は評価されない。 “考えた痕跡”こそがエンジニアの価値
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ミーティングの一幕。あるエンジニアが提出した実装に対して「ここは、なぜこの方法を選んだの?」と尋ねると、返ってきた答えはこうでした。
「仕様書にそう書いてあったので、その通りに実装しました」
確かに、仕様通りに動くコードは完成している。動作も問題はない。
でも、その答えを聞いた瞬間、私は不安を覚えました。
なぜなら「言われた通りにやりました」では、仕様の意図を考えていない証拠だからです。
その場で仕様が少し変わったら?
ユーザーの利用シーンが想定と違っていたら?
問題に気づけず、柔軟な対応ができなくなってしまうのです。
一方で、とあるエンジニアは、
同じ仕様を読んで実装する際に、
- 「この処理はパフォーマンス面で懸念があります」
- 「ここの例外ケースは、業務フロー的にどう扱うべきですか?」
と、仕様書の行間にある“意図”を自分なりに考え、疑問を投げかけてきました。
最初から完璧に理解できているわけではない。
でも“考えた痕跡”があるからこそ、議論が生まれ、より良い設計へとつながったのです🐈
エンジニアとして評価されるのは、コードの量でも速さでもありません。
「与えられたものを正しくこなした」だけでは、誰でも代替できる。
むしろ「なぜこの仕様なのか?」「ほかに選択肢はなかったのか?」と考え抜いた跡が、リーダーや周囲からの信頼を生むのです。
もし今、あなたが「仕様書どおりにやったのに・・・」と感じているなら、そこに答えがあるのかもしれません。
“仕様通り”を超えて、“仕様の意図を理解しようとした痕跡”を残せるかどうか。
それこそが、エンジニアの価値を決める分岐点です😊