注目のストーリー
All posts
「お金がかかっていない。人生で一番の贈り物」
友よ…就任したのは3ヶ月も前の6月なんですけれども…。8月の終わり、私の倒産から再挑戦した経緯を知っている友人たちから役員就任のお祝いをしてもらいました。その席で、友人たちから心が震える贈り物をいただいた。今回は人生最高の贈りものを、皆さんに自慢させて下さい。ーーー「表彰状」建装工業株式会社 執行役員 管理本部デジタル戦略担当野口高志殿あなたはこれまで幾多の困難と向き合いながらも決して逃げず、折れず、腐らず、ひたすらに歩みを進めてこられました。その背中にはいつも「覚悟」があり、信じてくれた人たちへの「恩返し」という灯が、消えることなく燃え続けていました。この度のご就任はまさにその熱量と信...
「自撮り棒2600円で2000フォロワー突破!」
94日間でLinkedin2000フォロワー≒繋がり数は、建設オジサン業界では異例な出来事だと思います。これまで実は結構な率の「繋がり申請スルー」を味わっています。キラキラした若い人に繋がりだい!と申請を出しても華麗にスルー。繋がっていただける確率は始めた当初は30%弱ぐらいでした。繋がってくれるのはオジサンだけ。LinkedInではオジサンの温かさに救われました…。どれだけオジサン達に感謝を述べても足りません。この間、リンクトインを知らない友人に、リンクトインのアカウントを見せて自慢していた時、大きなヒントをいただきました。「政党でも作るんですか?」「何をぶっ壊すんですか?」「たかし…...
【人生は悲劇か、それとも喜劇か。】
倒産が近づく。必死にもがくなか、ある日支援者から言われました。「野口さん、会社乗っ取られそうになっているの知っているの?」…知らない間に社内に派閥ができていて、クーデターが起きていました。震災復興支援で資金繰りが苦しくなる中、会社は急速に傾き分裂していきます。クーデターを知らなかったのは社長だけ。よく聞く話ですが、自分で味わうのと、遠くから見ているのでは全く感じ方が違います。渦中の中心にいる時は、自分が悲劇のヒロインにしか見えません。でも他人目線で自分を見てみれば、滑稽(喜劇)だな、って思えます。他人の目で、自分を見つめる。そんな大切なことをチャップリンは教えてくれました。今回お届けす...
企業はDXもAIも独自データがないと差別化できません
▪️誤解されがちな「CDO」という職責私は建装工業で「CDO」を務めています。「CDOって何をする人なんですか?」とよく聞かれますが、簡単に言うとDigital化とDXを推進するのが仕事です。(Chief Digital(DX) Officer=デジタルの責任者、 CxO職責って、xのところに役割が入ります。)ちなみに、AIを推進する責任者は「CAIO」。人間を超えた超知能(ASI)を推進する責任者は「CASIO」…というダジャレを使いたかっただけです。オジサンですみません…。▪️DX化って結局なに?DX(デジタルトランスフォーメーション)についてよく誤解されるのですが、新しいアプリやシ...
【チャップリンに学ぶ:第4回「人間らしく生きる」】
27歳で企業、 46歳で会社を倒産させてしまいました。残された選択肢は3つ──漁業、サラリーマン生活、そして起業への再挑戦。そんなある日、数名の元社員たちが言ってくれました。 「もう一度、ついていきますよ」 「僕ら、しばらくは貯金あるから無給でも大丈夫です」——雇用していたつもりが、本当は支えてもらっていたんだ。 かけていただいた優しい言葉に胸の奥が熱くなり、泣きながら再挑戦の道に進むことをを決めました。再挑戦のなかで幾度も背中を押してくれたのがチャップリンの言葉です。「必要なのは知識ではなく、思いやりである」 …人は知識ではなく、人の優しさについていきます。「演技をする自分を愛すること...
「ただほど高いものはない」をDXしてみた話。
ダックビルでは飲料やお菓子、プロによるペアストレッチもすべて無料。木場公園のおしゃれカフェも、複数人利用なら会社負担です。「会社を好きになってもらいたいから」――冗談のような取り組みですが、利用率は高く、離職率の低下や採用コスト削減を実感しています。でも、これだけだとちょっと緩すぎる。私はこの無償福利厚生ブースに電子黒板を取り付けました。名付けて 「Caution Board(危険予知掲示板)」「無料」につられて手を出すと…・コーヒーの香りと一緒に「クレーム件数」が目に入る。・お菓子を手に取れば「稼働中の現場」を思い出す。・ストレッチを受ければ「本日の出荷残数」を見て焦る。無料の「快楽」...
【破産とコロッケ──痛みを笑いに、そして経験に】
46歳で破産した夏。財布の中はほぼ空っぽ、未来も見えない。それでも、お腹はすく。100円のコロッケが高級品に見えました。 仕方なく「味道楽」にマヨネーズをかけて山盛りのご飯を食べる──これが妙に美味しい(笑)あの頃は本当に辛かった。でも今では、いい笑い話です。チャップリンは言いました。 「本当に笑うためには、痛みを取って、それで遊べるようにならないといけない。」失敗を笑っていると… プライドがなくなるぶん、心は軽くなっていきます。心が軽くなると、顔をあげて歩けるようになります。昔の失敗を…笑えていますか。引きずって、抱え込んではいませんか?一筆啓上いたします。 「プライドを捨てると痛みは...
【災害から社員家族と仕事を守るために会社ができること】
東日本大震災で南相馬に臨時小型テレビ局を立ち上げた私は、災害による情報遮断の怖さを身をもって知っています。情報の遮断はパニックと疑心暗鬼、そして犯罪発生を招きます。生活も、BCP(事業継続)も、通信手段の確保なくして成り立ちません。地震や噴火、豪雨、戦争が首都圏を直撃すれば、停電・通信断絶のリスクは高い。電気や通信が止まれば、仕事は続けられません。社員とその家族(とくに生活弱者)の命と仕事を守るため、「これがあれば安心して眠れる」「家族を守れる」と感じさせる避難場所を確保している会社は良い会社、とは言えないでしょうか。避難計画は大規模災害が発災した後では間に合いません。今回、私が検討して...
【社員は家族ではない。全体会議で胸が熱くなった日】
お盆前の全体会議で、作った「社章」を仲間全員に手渡しで贈りました。一人ひとりからもらったコメントはどれも温かく、仲間感あふれる言葉ばかり。胸が熱くなりました。私は過去に大きな倒産を経験していますが、「社員を大切にしなかったこと」が最大の原因だと思っています。その経験から今は「社員は労使でも家族でもない、仲間である」と考えています。「仲間」は利益を生み出し分配する共助の関係であり、課題も喜びもオープンに共有するべき存在です。▪️仲間意識を高めるための4つの仕組み作り(1)共通言語 – 社是や社訓で価値観を共有(2)数値目標の共有 – 予算計画と進捗状況を常に共有(3)ブランディング – C...
チャップリンに学ぶ:第2回「勇気こそが人生を創造する」
「勇気こそが人生を創造する」──チャップリンはそう言いました。26歳、営業経験ゼロで、縁もゆかりもない福井で起業。方言も通じず、土地勘もなく、「やっちゃったな…」と後悔ばかりの毎日でした。倒産寸前の中、私はこう決めました。 「北陸三県すべての自治体に営業に行こう」悩むくらいなら、動く。 その一歩が、富山の福光町(現・南砺市)との出会いにつながり、やがて私のインターネットシステムは、全国250以上の自治体に広がっていきました。のちに大学でMOT(技術経営)を教えるようになって伝えたのは、「技術」よりも「勇気」と「借金」の重要性(笑)。チャップリンの言葉が、今も私の背中を押します。「行動を伴...
【年間コスト2000万円──人材育成に本気な企業を見て凹んだ日】
親しくしていただいている友人、宇佐見社長の会社(セーフティ&ベル)を訪問しました。この会社は東京都からも表彰されるほど、職人さん(電気通信)の育成に熱心な企業です。【驚きの育成体制】2名の育成専任担当(顧客満足・技術指導)を配置「弱電アカデミー」という教育実習施設を自社内で運営。新人の育成期間は4ヶ月にも及びます。接客マナーから徹底的に学んでいただくそうです。未経験者を年間十数人、採用。育成コストはざっくり年間2000万円はかかっていると思います。予想が正しければ、1人あたり150万円をかけて新人職人さんを育てている計算になります。【宇佐見社長の熱意に圧倒される】視察前までは「自分も社員...
【若い頃、私は“悲劇に酔って”いました。】
難しい顔で、難しい言葉を並べて、「自分の人生なんて…」と浸っていました。 ―いま思えば、なかなかの黒歴史です(笑)。会社は倒産、個人は破産。という本当の悲劇にぶつかるまでは…立ち直る過程で、自分のことを“喜劇的な存在”として見られるようになりました。失敗した自分のことを笑い飛ばせるようになると…「自分を許せる。好きになれる。だから、人にも愛されやすく」なります。そんなことが、ようやくわかってきました。チャップリンの言葉には悲劇のヒーロー、ヒロインから抜け出すためのヒントが詰まっています。例えば…「自分をバカにするのは勇気がいる」「失敗した方が、人生は面白いよ」そんなチャップリンの名言から...
【騙されないための作法】
27歳で起業してすぐに、驚くような詐欺被害に遭いました…2度も。そして、なぜか被害者なのに被告人席に立つことにもなりました。起業してすぐにあった詐欺被害▪️「これは…贈与ですね」→ 売上を横領されたのに追徴課税まで取られる。▪️「被告人、前へ」→ 自分が作ったシステムの著作権が合法的に盗まれそうになる。若いときは、本当に“信じたい気持ち”が先に出てしまうから、注意が必要です。どんなに真面目にやっていても、現実はそれを軽々と裏切ることがあります。オジサンになった私は、そんな経験から取引を検討するときには必ずリアルに「現場まで逢いにいく」ことを大切にしています。先日、名古屋の東港運輸さんを訪...
【失敗から10年、恐怖は頻尿に変わった】
私は倒産を経験して10年、毎晩恐怖で目を覚ましていました。その恐怖が癒えたと思ったら、今度は頻尿で目が覚めます。人生とは厳しいものです。しかし最近、自分の失敗や弱さを笑い飛ばす力がつきました。きっかけはチャップリンのこの言葉:「私の苦痛が、誰かが笑うきっかけになる」苦難を笑いに変える強さを持てば、人はもっと前に進めるのかもしれません。来週からチャップリンの名言シリーズを5回にわたってお届けします。あなたは、自分のつらかった経験をどんなふうに“意味あるもの”に変えてきましたか?▼自分がいまいち好きになれないあなたへのブログ。全文はこちらから https://www.duckbuild.jp...
【成功しているように見える製品開発も、実は8割失敗!?】
▪️製品(サービス)作りで、うまくいったのは、ほんの2割。25年間、失敗を繰り返してきました。よく「成功されてますね」と言われることもありますが、実際は8割ぐらいは失敗しています。でも、製品として残るのは「うまくいったもの」だけ。うまくいったのは2割。失敗した製品は、数えきれません。でも、人の記憶に残るのは“うまくいったモノ”だけなんです。▪️ 苦い経験のなかで、気づいたことがあります。製品がビジネスとして成功するかどうかは最後までわかりませんが、成功確率を上げることはできると思います。▪️製品(サービス)開発を成功させるためには…(1)「これ、面白いね!」と笑いながら話せるプロダクトを...