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あの、某有名芸能人も愛用!?──堺の包丁が、まさかのテレビ番組で活躍していた話

sakai kitchenでの出会いがすべての始まりだった2023年、代官山の蔦屋書店で行われたsakai kitchen(堺キッチン)。これは、堺市が推進する伝統産業の魅力発信プロジェクトで、特に包丁文化を一般の方にも広める目的で開催されているものです。私たち高橋楠も、これまで第1回(三越銀座)、第2回(代官山蔦屋書店)、そして第4回と3度にわたって応募し、選定されています。イベントでは、包丁の展示・販売はもちろん、研ぎ直しサービスも提供しており、「sen(閃)」ブランドのプロモーションにも力を入れています。そんな中、2023年の代官山イベントでの出来事が、今も記憶に残っています。「た...

2024年新卒入社の職人Aさんの成長日記──未経験から一人前の刃付師へ。

今回ご紹介するのは、2023年4月に新卒で入社した九州出身のAさん。設計士でDIYがお好きなお父様、バイクの整備士であるお兄様と共に育ったAさんは、学生時代から美術や図工の成績が良く、自然と“手先を使用する仕事”に惹かれていったそうです。ものづくりに惹かれ、職人の道に進んだAさん高校卒業後はジュエリーの専門学校へ進学。そして、新卒で高橋楠への入社を決めます。入社前、毎週日曜、2時間だけ職人の作業場に通い、基礎技術を学ぶ──そんな異例のスタートを切ったAさん。入社よりも以前からアルバイトとして就業、自ら学びに来るその姿勢はすでに“職人の芽”を感じさせるものでした。一般的に、刃付け職人の世界...

プロ仕様の堺包丁をもっと身近な存在にーー。G7大阪・堺貿易大臣会合記念品への軌跡と鍛冶師減少に歯止めをかける4代目社長の志

創業から600年を超える堺打刃物の伝統技術を守りつつも、時代の変化に合わせて進化し続ける高橋楠。「世界中の食文化を、料理の力で前進させる」という大きなビジョンを掲げ、「世界中で、よりよい料理を志向する人の最高のパートナーになる」というミッションのもと、日々ものづくりに邁進しています。ーーまずは、堺打刃物業界の現状について教えてくださいかつては30名以上の鍛冶師が存在した堺の地、現在ではわずか10数名にまで減少しています。このままでは、20年後には鍛冶師がわずか5名ほどになってしまうかもしれない――。そんな危機感を感じる一方で、「本物の堺包丁」を求める声が日本国内のみならず、世界中で急増。...

「見ただけで“本物”だとわかったよ・・」──フランス料理界の巨匠、ティエリー・マルクス氏が惚れた高橋楠の包丁の魅力とは?

2021年、フランス・リヨンで開かれた国際料理展示会「SIRHA」に堺市のブースにて出展した高橋楠。この場所で、思いがけない出会いがありました。フランス料理界の巨匠、ティエリー・マルクス氏が、高橋楠のブースを訪れたのです。そして彼が手に取ったのは、白水牛の柄をあしらったVG10鍛造の包丁でした。彼は値段も聞かずに、「これをください」とその場で購入。マルクス氏が来られた際、現地スタッフからは「高橋さん!ティエリーマルクスさんが高橋さんの包丁欲しいって来ましたよ!あのティエリーさんですよ!」と興奮気味の報告が入りました。「見ただけで“本物”だとわかった。美しかった。それだけです」彼は後のイン...

職人の技、“ものづくりの魅力”を、身近に体験してほしいーー高橋楠が切り拓く「オープンファクトリー」出展秘話

「ものづくりの魅力を、もっと多くの人に知ってほしい──」そんな想いを胸に、創業100年超の老舗包丁メーカーの高橋楠はものづくり祭典「ファクトリズム(オープンファクトリー)」に二年連続で出展。堺包丁づくりの現場を見せることで、高橋楠の技術や職人の魅力をありのまま知っていただける機会に、とその想いを語っていただきました。ーーまずはオープンファクトリーについて詳しく教えてください。オープンファクトリーとは、ものづくり祭典「ファクトリズム」のことで工場や作業現場を地域の方々に開放し、職人の技や製造プロセスを直接見たり体験したりできるイベントです。裏方に回りがちなOEMメーカーや伝統工芸の現場を舞...

堺の職人が生み出す、“一本の魂”。──分業制の課題を超え、高橋楠が一貫生産×ITで業界の革新を目指す理由

日本の刃物文化を支え続けてきた堺の地から、職人たちの手仕事で生み出される一本の包丁には、数百年の技術と知恵が宿ります。今回は、長年続く堺打刃物の製造工程にスポットを当て、その魅力について語っていただきました。歴史を紡ぐ「包丁」という奥深い世界を、ぜひ覗いてみませんか。――まずは、「包丁」の種類と各製造工程について詳しく教えてください!包丁づくりには大きく分けて、「和包丁」と「洋包丁」それぞれ2通りの製法があります。和包丁は、鋼の棒を高温で赤熱させ、職人が何度もベルトハンマーで叩いて延ばして形を作る、まさに“手仕事”の伝統製法。一本ずつ職人の勘と技術で仕上げるため、切れ味や耐久性に奥深い個...

堺の職人が生み出す、世界に一つだけの“切れ味”。堺の老舗が語る、包丁づくりの奥深さとその魅力について

日本の刃物文化を支え続けてきた堺の地から、職人たちの手仕事で生み出される一本の包丁には、数百年の技術と知恵が宿ります。今回は、包丁の種類、それぞれに込められた文化と用途、そして素材や構造の違いについて、歴史的背景とともに語っていただきました。ものづくりの世界に惹かれるあなたへ。歴史を紡ぐ「包丁」という奥深い世界を、ぜひ少しだけ覗いてみませんか。ーー「包丁」の種類について詳しく教えてください! 包丁は、大きく分けて2種類あります。日常的に使用される「洋包丁」と、日本料理に特化した「和包丁」です。洋包丁は肉用、野菜用、果物用、骨スライス用、パン用、サーモンナイフなどがありますが、その種類は和...

老舗包丁メーカーが見た刃物文化の最前線──Ambiente出展レポートと海外戦略のリアル

日本の刃物文化を継承し、世界に発信し続けてきた高橋楠。刃物職人としての誇りを胸に、創業100年超えの伝統文化を守るだけでなく、新たな技術やグローバルな視点を取り入れながら、革新的な包丁を追求し続けています。今回は、ドイツ・フランクフルトで開催された世界最大級のBtoB国際見本市「Ambiente(アンビエンテ)」への初出展にフォーカス。世界のバイヤーたちが熱い視線を注ぐ現場にて、初出展の様子や今後の海外戦略について高橋楠の4代目社長に伺いました。――まずは、今回出展されたAmbiente(アンビエンテ)について教えてください。Ambiente(アンビエンテ)は、世界中の包丁メーカーが出展...

【代表インタビュー】堺打刃物の守るべき伝統継承と、業界の革新を担う!高橋楠はものづくりに邁進する唯一無二の企業です。

創業100年超。包丁製造の伝統を重んじながらも、新たな技術やイノベーションを積極的に取り入れ、刃物業界に革新をもたらす高橋楠。今回は、高橋楠4代目社長の高橋佑典に当社の魅力や今後の目指すビジョンについて伺いました!…まずは、高橋楠が長年大切にしている“ものづくりの基盤” について教えてください。堺打刃物とは、日本の文化に深く根ざした、非常に精密な技術を要する商品です。その魅力は、何と言っても切れ味の鋭さと、料理を美味しく引き立てる力にあります。ただし、高橋楠は伝統を守るだけでは終わりません。私たちの使命は、堺打刃物の伝統を守りながらも、古くから続く業界に新たな風を吹き込む役割にあります。...

【社員インタビュー】刃物職人という歴史を紡ぎ、業界における革新さも大切にしています!

創業100年を超える包丁製造を手掛ける、株式会社高橋楠。今回は、刃付け師として働く現役職人のAさんに、仕事内容や会社の様子についてお話を伺いました!…まずは簡単なご経歴と、高橋楠に入社を決めた理由について教えてください。出身は熊本なのですが、高校卒業と同時に大阪に出てきてジュエリー制作の専門学校に進みました。金属に模様や文字を彫ったり、他金属をはめ込んだりする彫金について学びを深めたのち、もともと関心の強かった刃物職人という道を探る中で高橋楠の存在を知りました。私の祖父は料理人で、大阪で修行を積んだのちに地元で店を開いた人間です。そんな祖父は日常生活でいつも包丁を大切にしながら過ごしてい...

【社員インタビュー】伝統と革新が共存する職場で、新しい挑戦に取り組んでいます!

創業100年を超える包丁製造を手掛ける、株式会社高橋楠。今回は、当社で働くYSさんに、入社1年間の仕事や職場の雰囲気についてお話を伺いました。…まずはご経歴と高橋楠への入社を決めた理由について教えてください。小売業界で4年ほど販売職の経験を積んだ後、個人経営の雑貨店でバイヤーを5年間勤めました。その後、派遣社員として事務職に携わりました。次の職場を探していた際に、ふと「伝統産業に携わってみたい」という想いが湧いてきたんです。堺市民の一人として、包丁産業が地元にあることは知っていましたが、実は詳しいことは知りませんでした。そんなときに出会ったのが高橋楠です。完全週休2日制で残業がほとんどな...