とりあえず、これで面接ではそうそう落ちんです。
落ちんが、転職回数が増えると、経歴書上は不利になっていき、確実に選択肢が狭まっていくので、転職できる先の質は落ちていくぞ。
この記事を書いている人は、学歴なし地方出身の氷河期世代マンだ。若いやつは、ぼくらと同じ叫喚地獄に落ちる必要はないぞ。就職・転職は計画的にな?
1.記事書いているひとのスペック
昔のね。
仙台。15歳で高校中退して電気工事士。
それも1年くらいで辞めて、バイトとかしつつ。
22歳くらいで仙台でブラック営業会社。
その後、他の営業会社行ったり、起業の話あったり。
で、派遣営業からIT業界に入り、その後東京へ。
ソフトハウス、自社サ・SES会社などを、リーマンショックもあって転々と。
製造派遣とかも行きました。
電気工事時代は、やる気なし成長なし成果無しで最悪。社会舐めた、ただのガキです。
当時の社長や社員さんには謝りたいですね。マジで。
ブラック営業会社時代は、氷河期不況も全開で、それなりに覚悟がキマッておりました。それなりに営業スキルや、営業の構造を理解した時期でもありますが、いわゆる『トップセールス』と言うやつになる為の内面の壁も理解。『そこまではしない』と言う方針がここで決まります。
ブラック営業会社はそれなりにブランド力があり、自身も営業できてしまうので、面接では『決まりすぎる』と言う問題が発生。本来受け入れ態勢がない会社へ入社してしまうという事故が数回おきます。(決まりすぎるに関しては、後述で説明。)
営業マン的な要素だけですと、どうにもブラック突撃系からの引きが強い事もあり、また『トップセールスは狙わない』と言う方針もありつつで、営業以外のプラスαの専門性として、『IT』や『人材』と言った要素を取り入れていきます。
また、自分起因ではないデッドエンドを数回経験した為、権限を得やすい、中小~零細企業を狙うムーブにもなっていきます。
リーマンショックでは、カスなりにそれまで積みあげたモノを一瞬で吹き飛ばされましたね。そのまま30代になり、数少ない武器の若さを失い、職歴もさらに汚れ、『まっとうにビジネスをやって、会社も社員も自分も生存できるという会社』と言うのを引くのはなかなか難しい状況になったと判断。起業に路線変更していったという感じです。
見ての通り、特別有利な経歴や高スペックなナニカは持ち合わせていませんので、ほとんどの人が参考にできる内容かなと思います。
※一般的な氷河期世代マンの画像。
2.ホンマに面接強いんか?
そりゃもう強い。
だって初期は営業のノリのまま受けてたもの。
中小企業の社長と真剣勝負は毎日やってました。面接中にかなりピンチになっても全くビビりません。顧客(応募先)のニーズを掘り返せます。それを実現できる言うたら決まります。無理なことは無理ですが、できる事はできるって言えちゃうからね。自分の事だから自分だけの判断で。
なんですが、これはあくまで特殊技能の類ですし、前述しました『決まりすぎる』問題のせいで、あんまり幸せになりません。(運が悪いだけ?)
みなさんはそこまでしなくてOKです。
ふつうにやりましょう。ふつうに。
※イキっている氷河期世代マンの画像。
3.面接時にやるべきこと
簡単に箇条書きにすると、こういう感じです。
1.相手(応募先)が望んでいる事を聞き出す。
2.それを実現する方法を言う。まだできないけどやりたいと言う。
3.実現する方法や育成についてのフォローについて聞く。
1、2を実行した時点で面接は通りますが。3番は『決まりすぎる』の回避に必要になります。
1.相手(応募先)が望んでいる事を聞き出す。
企業は学校ではないので、何の目的もなく採用活動とかしません。新卒や未経験者であればなおさらです。給与と言うコストが発生しますし、別途、育成面のコストも発生します。つまり必ず目的があります。
ほぼ全ての企業は営利目的で存在します。事業活動によって利益を稼ぎ、社員に分配するシステムになっています。利益を稼がなければ、社長も社員もメシを食えない訳ですね。
その利益は、原則、下記の計算式で発生するものだと思ってください。
利益=売上-費用
つまり、売上を大きくするか、費用を小さくすると、儲かる訳ですね。
このいずれかが目的に直接的・間接的に絡んでいます。
〇直接的に質問しちゃっていい。
面接は推理ゲームや心理テストではありません。
企業は目的に合った人物を雇用したいだけです。
目的について直接的に質問しちゃってOKです。
ただ、質問の抽象度が高すぎますと、質問の意図が通じない、狙った答えが返ってこないって事もありますので、ある程度絞り込んでいってやる必要はありますが。
〇求人ポジションに関連する、戦略から聞くとよい。
経営戦略とは、会社の中期的・長期的な方針や計画の事。基本的にほとんどの会社が戦略を持っていると思ってよい。(搾取型ビジネスは効率の良い搾取が目的なので、戦略を求職者に説明しづらい。しづらいが、戦略自体は持っている)
会社の規模が大きすぎる場合は、応募した部署などにスコープを絞ってよいかも。一人を採用するという話から遠くなってしまう。
『戦略』と言う聞き方だとかしこまっちゃう面接官もいるので、その場合はライトに『大枠の方針』とかに言い換えてあげてもいいかもしれない。質問の目的はそれでもクリアできる。
全体の方針として〇〇していきたい。これが応募した求人のニーズと関連している事は多い。全く関係ないケースもあるが、だったとして、べつに面接官の心証は悪くはならない。これから入社する会社の大方針を知りたいと言うのは、むしろ当たり前のことだし、そもそもわかりえないから質問している訳で、それがマイナス評価になる事はまず無い。
〇応募部署・応募ポジションに向けて細かくしていく
その部署の戦い方、競合有利の作り方、それによって発生する制限など、様々な背景がある。それらを把握して行けば、おのずとどういう目的で採用活動を行っているのかが見えてくる。
なお、面接官の役職が上なら上なほど、戦略レベルに詳しく、各ポジション単位の知識は少な目。下なら下なほど、戦略レベルの知識が少なく、戦術レベル・オペレーションレベルの知識が増える傾向はある。このように、その会社の社員さんでも社内すべてが見える訳ではないので、こういうのはしゃーないと考え、見えづらい部分は推理で埋めていこう。
〇期待する事・ミッションを聞く
これ聞けたらもう終了。必要な情報が出ました。
特にミッションはニーズじゃなくウォンツです。そこからひねって提案も不要です。
(別の方法を提案をするとかもあるかもだけど。)
リコーのマーケティングコラム
(↑ニーズとかウォンツの説明)
2.それを実現する方法を言う。まだできないけどやりたいと言う。
現時点でニーズ・ウォンツを実現できる、目的を達成できるならば、それを提案・説明すればOK。条件面の不一致でもない限り落ちない。その条件面も、達成したらどうこうというインセンティブ型で提案すれば、だいたいOK。(インセン提案は営業の場合はやりやすいが、権限無いメンバーポジの場合は避けた方がいい。運が絡みすぎる)
『まだできないけどやりたい』でも、ビビらず言っちゃってOKです。特に未経験・新卒採用においては、最初から即戦力で計算しているはずもなく。なんらかのフォローがあるはずです。
ただしここで、できないこと・やりたくないことを『できる』と言ってしまうと、入社後の詰み率高し。その先で待っているのは地獄です。無駄な短期離職に繋がり、自身を含めた関係者全員が損して終わりです。くれぐれも嘘はつかない様に。注意しましょう。
4.『決まりすぎる』問題について。
求職者側が、面接官に対して『社内の事をなんでも知っている』『常に正しい判断をしている』と、思いこむことが原因。複雑な話なので、別項にしました。
面接官が社長であっても、前述の様に社内すべての情報を持っている訳ではないので、現場レベルの課題感や解決策の最適解を理解している訳でもなかったりします。社長もあくまで、一人のビジネスパーソンにすぎません。専門分野に関しては詳しいですが、分野外に関してはイマイチの理解度だったりします。
たとえば、エンジニア社長に営業戦略的なものを聞いても、その会社にとっての最善手が出てくるとは限らんです。マーケ・営業的なタスクを担当していないので、正しい自社の立ち位置や市場・競合への理解を持っているとは限らないという訳です。その社長が無能と言う話ではなく、いちビジネスパーソンとしてはそういう特性だという話ですね。若いとよくある勘違いなのですが、社長に万能性を期待するのはやめましょう。(ワイも昔それでしくじったりした。)
3.実現する方法や育成についてのフォローについて聞く。
採用活動の目的(ミッション・ニーズ・ウォンツ)に実現性があるかどうかの判断をしなくてはいけません。(これマジでガチ)
実現性の低いミッション(かつ、社内では実現性の低さは理解されていない)に投入されるのは、端的に言って地獄。そも、実現しないのだから評価も低くなるし。入社時の期待度が高ければ幻滅も起こります。要求も現実的には厳しいラインのものになり、できない事をやれやれ言われ続ける感じになります。そして、周囲はできない理由が理解できません。
下手に高給・役職つきで入社していたりすると、既存メンバーからの視線も厳しくなりがちです。高給・役職付きの場合は、社内で実現性の低さが理解されていたとしても、それを『実現できる』とチャラくほざいて入社。いいポジと収入を確保した変なオッサンとなる訳です。こうなると、社内には敵しかいません。
これを回避する為にも、ミッションの実現性の確認は重要です。実現性が高いかどうかの判断には実務経験で得られる知識が必要だったりするので、やや経験者向けの話となります。未経験者・新卒の学生でも判断できるケースもあるので、誰でもしておいて損のない質問です。入社ミスの率が大きく下がります。
たとえば①
大手取引先との取引を狙い、個人戦からチーム戦に切り替えたいSES会社が、リーダー役を好条件で募集するとします。この際、いくつかの要素が影響してきます。
・チームメンバーはマトモか?
職歴偽装の未経験だとか、超非協力的なメンバーだとか、勤怠悪いのばっかとか。そんなのがゴロゴロ配下につくとなると、なかなかミッション達成は難しいのではないかと考えます。
・会社のスペック不足
大手取引先との取引がそもそも不可能なスペックである事も考えられます。表面的に可能に見えても、財務状況が悪かったりすると、これまた突破不能な壁になりえます。
商流が深すぎて、チーム戦の需要があまりないことも考えられます。
・営業力不足
エンジニア側からするとどうしようもない要素になります。
採用企業側が、このあたりのハードルを的確に理解しており、それなりの期間や待機コストも念頭においた上で投資するという考えを持っていたり、ハードルを越えるための仕掛けを用意していたりすれば、実現性や期待度も上がってきます。妥当な難易度のミッションと言う事になったりもしますね。
このあたりが『適切なフォローが期待できるか?』と言う部分です。
採用企業があまりにもあまーく考えている場合は、『無理目なミッションな上、フォローも期待できない』という話になりますので、辞退が推奨となります。
たとえば②
『自社サービス作りたいんや!』みたいな話も多いですよね。
サービスならば、どういうサービスで、どういう顧客のどういうニーズを想定しており、どうマネタイズするのかなどの情報は欲しいところです。
何もないようであれば、それは事業と言うより趣味みたいなもんなワケですから、会社がそのサービス開発にかけられるコストはとても小さいものになります。だいたいは、すでに社内にいるワガママなメンバーによって椅子も埋められているんじゃないですかね。
よってこの手の話は、『サービス開発と聞いて入社したが、全然関わる事は無かった』とかで終わりがちです。面接でいかようにも避けられた話だと思います。
営業パーソンとしてですとかなり厄介な話になり、『いいもん作れば売れる』理論で作られた、誰も望んでない(かつ、べつにいいもんでもない)をどうにか販売。利益を出すようなミッションになります。
もともとマーケティング的な事は何も考えられていない話ですから、広告費も確保してある訳はなく。プレスリリース出して終わりと言った状態からの、単騎突貫で大逆転を決めなくてはいけません。
しかもその難易度は社内で全く理解されておらず、サービス開発のメンバーも非協力的とかそういう事もあり得ます。いや、そんなん鬱になるて。 辞退が推奨となります。
と言う訳で、面接時に3.実現する方法や育成についてのフォローについて聞く。と言うのがとても重要になってきます。これを実行しますと、応募する会社の層によっては、かなり辞退の数が増えるはずです。
それでOKです。世の中、会社側が知識の不足からあまーく考えているケースや、それで失敗したから前任者のポジションが空いており、なおかつまったく失敗した理由に気づいていないので前任と変わらない募集内容のままとか、ゴロゴロあります。
入社ミスを一度起こすと、その分の時間・職歴の市場価値が失われ、その後のキャリアで本来得られた報酬や経験、人脈などの分が機会損失となります。新卒であればさらに、新卒カードを失う結果になります。求職者にとって絶対に避けるべき事態と言えます。
ほか、繰り返しになりますが、面接官(社長でも)が、採用ポジションやそのミッション内容、その実現性について詳しく情報を持っているとは限りません。
マトモに続いている会社であれば、社長の不得意分野をカバーしている人材が社内にいます。精確な情報を欲するならば、あえて面接回数を増やし、その分野の責任者の方との追加面接を希望するのも良い手です。(変な顔されたりするけど、気にしない。気にしない。)
5.このやり方が通用しない面接官
経験上、このやり方がまったく通用しない相手がいます。
だいたいアレな会社で多いのですが、そのほか、大手で面接回数が多い場合なども、序盤で登場する可能性があります。
・『自社がどういう人物を求めている』かの基準がないひと。
ニーズやウォンツ自体が存在しない、作業者的面接官です。
採用基準が無いにしても、面接官自身の判断で、自社に合う人、成果を出せる人と言うのを優先するのがふつうですが、なかには機械的に心理テストみたいな抽象度の高い質問して終わりみたいな人もいます。このタイプは、質問しても返答が帰ってこなかったりすることも多いです。会社の意図はわかりませんが、『使えないので人事』みたいな感じかもしれませんね。
このケースは、単純に履歴書・経歴書上のスペックで合否判断が出ると思います。
・モノを考えない求職者を求めているケース
ちょいブラック傾向と言いますか。例えば搾取型のビジネスモデルで『労使間にWinWinの構造が存在しない』場合であったり、『理不尽なパワハラ傾向が強い』会社においては、思考する習慣を持っている人物ほど離職の危険性が大という事になります。
このタイプの企業では、植物の様に何も考えない、かつストレス耐性の高い人物を求める事になりますから、たとえば搾取型である事を浮き彫りにしてしまうような質問などは嫌われます。
植物を演じれば面接の突破は可能ですが、突破するメリットがあるか?と言うと、あんまりない気がします。
・圧迫系
これもストレス耐性かなんかを見ているのかと思いますが、私の中ではまだよくわかっていないタイプで、会社の意図も不明のままです。営業系の私相手だと、切り返しが早くて圧迫が圧迫にならないとか、強引にアイスブレイクされるとか、そもそも圧迫がハマらないことも多いようです。(面接受けてて圧迫と気づかないこともある)なお、それでも執拗に圧迫にコダワる系ですと、しまいにはその場でケンカになります。そりゃそうですよね。(自己弁護)
※小ネタ(圧迫面接)
ストレス耐性や社風とのマッチ度を測る為もありますが、候補者を圧倒する事で、面接官側が心理的優位を取り、その後の条件交渉とかを有利に進める事ができる為。みたいなパターンもある様です。
一部の人材紹介やフリーのエージェントなどが、キャリア相談で求職者のスキルをこき下ろすみたいな事もある様なのですが、ある程度自信を喪失させて、自分たちからコントロール可能にする技なんですかねぇ。 なんにしてもあんまし良い理由じゃなさそうかな。
6.このやり方とは相性が悪い求職者
・相手の立場に立って思考する事が苦手な人。
相手の背景、ニーズを推測し、課題を解決する提案をするような話ですので、それらを推測する能力(習慣?)はキモ。それができないとなれば、実行しようがありません。
しかし新卒で何も言われずとも、やってる人はやってますので、特別な訓練は不要です。ちょっと普段の生活から習慣づけてみると良いかもしれません。
・企業とWinWin(またはGive&Take)が成立しない人。テイカー。
テイカーは、最低限のgive(何かを与える)で、最大限のtake(何かをもらう) を得る事を重視します。会社はテイカーを雇用してしまうと、福利厚生や給与などを割高で支払うことになりがちで、かつ、それに見合うリターンを得る事ができません。すなわち、投資・フォローが無駄になる事を意味します。ミッション想定で採用するには不適な人と言う事になります。
テイカーの質問は、いかに努力量を減らして最大の利益を得られるかと言うものになりますから、ミッションそのものよりも、そのタスクの容易さ、そして労働条件や待遇、得られる経歴やブランドなどに集中します。(昔からよく聞く、企業が嫌う質問と言うやつ。これらの質問が問題なのではなく、全体の印象でテイカーと判断されたので落とされていると思われる。)
テイカー側も生来の問題児と言う訳ではなく、たとえば搾取型企業での勤務経験しかないなど、企業とはWinWinが成立しないという前提で面接に臨んでいる人であったり、死ぬほど受け身(受け身なのでgiveも無い)スタンスな人であったり。ちょっとした掛け違いがそうさせているだけだったりします。
(もちろん、単にサイコパスや自己愛の人と言う場合もある。)
彼らは、5.このやり方が通用しない面接官で、登場したような企業の方で受かりやすい訳でして、より搾取型や理不尽系を引きやすい傾向になるのではないかなと思います。また、その手の企業は求人の文面からして、テイカーや受け身の人をターゲットにしている印象も受けます。ある意味、相性はいいんだろね。
繰り返し似たタイプの会社を引いちゃう人は、ちょっとこの辺を意識して見直そうね。