役員秘書の独白「ベンチャーっぽくないんです、私。」 | ワンキャリアの「人」
はじめまして!ワンキャリアで役員秘書をしております、井上茉悠と申します。ー WHAT is 役員秘書?「っていうか、秘書ってどんな仕事してるの・・・?」と思う方もたくさんいると思います。私の場合...
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ワンキャリアでは、「ONE CAREER」「ONE CAREER CLOUD」「ONE CAREER PLUS」などのHRサービスを新卒・中途領域において展開しています。各サービスがそれぞれの業務に注力できるのは、オペレーション職(以下、Ops職)として働く事務メンバーのサポートの賜物です。
今回のインタビューは、全部署のOps職を統括する役員秘書の井上、Ops職メンバーとして各事業部で活躍する人事部のS(本人希望によりイニシャルでの登場)とONE CAREER PLUS事業部の柳沼の3名です。ワンキャリアのOps職の仕事について柳沼は「荒地のような事業環境を自らの手で切り開き、舗装まですること」だと言います。Ops職として働く3人が、どのようにして組織環境を開拓し、土壌を整えてきたのかについて語り合ってもらいました。
▼こんな人に読んでほしい
▼プロフィール
井上 茉悠(いのうえ まゆ):人事総務広報部 役員秘書グループ
大阪大学を卒業後、新卒にて日本たばこ産業株式会社(JT)に入社し、エリアマネージャーとして100店舗以上を担当、商圏に合わせた銘柄の選定や売場提案を経験。2015年4月に株式会社トライフ(現・株式会社ワンキャリア)に5人目のメンバーとして参画。役員秘書業務を中心に、採用人事や総務サポートなどバックオフィス業務を行っている。
柳沼 早織(やぎぬま さおり): ONE CAREER PLUS事業部 事務グループ
ブライダル関連企業にてウェディングドレスコーディネーターとして従事。出産を機に退職した後、ECモールを運営するスタートアップ企業にて、出店のサポート・ディレクション業務を行う。その後、ルームクリップ株式会社ではECサービスのチームにて、メンバーのサポートや出店企業様のサポートなど幅広く経験。2022年12月にワンキャリアに入社。ONE CAREER PLUS事業部のOps職を担当。
S:人事総務広報部 HR Opsグループ
Web制作会社へ入社後、エンジニア・Webディレクターを経験。その後、複数企業でEC運用やテクニカルサポート、ロジスティクスオペレーション等に従事。2023年にワンキャリアへ入社し、人事総務広報部にて「新卒採用・中途採用・人事企画」のオペレーション職を担当。(本人希望により、匿名とさせていただきます)
ー これまでのキャリアについて簡単に教えてください。
S:私の最初のキャリアはエンジニアでした。その後、転職を繰り返すなかで、Webディレクターやセールスなど、いろいろな職種を経験します。そんな私が、唯一やったことのない仕事がバックオフィスでした。中でも人事領域に興味を持っていましたが、さすがに未経験では厳しいと思う一方、人事事務なら今まで培ったスキルを活かせると考えました。未経験でも働ける環境を探すなかで出会ったのが、ワンキャリアです。2023年2月に入社し、もうすぐ約1年半になります。
井上:ワンキャリアの前身となるトライフから所属しており、今年で9年目になります。前職はJTへ新卒入社し、営業職として丸2年間働いていました。学生時代にトライフでインターンをしていた経験から、より経営に近い環境で働きたいとスタートアップへの転職を決意し、2015年に5人目の社員としてワンキャリアへ入社しました。肩書きは役員秘書ですが、これまで総務や労務、採用、イベント運営、営業事務など、人手の足りない部署のサポートとして社内のあらゆる部署にスポットで入ることも多く、何でも屋として活動しています。
(井上 茉悠:人事総務広報部 役員秘書グループ)
柳沼:かつてはウェディングドレスのコーディネーターとして、衣装選びから営業まで、広く担当していました。出産を機に退職し、専業主婦として3年間過ごします。その後、子供服のECモールを扱うベンチャーに入社し、出店サポートやディレクションなどを担当していたのですが、事業撤退を機に退職しました。前職では住生活に特化したルームクリップという会社で、ECチームの立ち上げに参加し、出店サポートから事務周りといった裏方全般を担当しました。2022年12月にワンキャリアへ転職し、現在はONE CAREER PLUS(以下、OCP)の事務メンバーとして働いています。
ー ワンキャリアに入社を決めた理由を教えてください。
井上:最初は漠然と、スタートアップという軸で会社を探していました。学生時代からお世話になっていた代表の宮下に転職相談をしたところ、「そういえば、ウチ(ワンキャリア)はどう?笑」と言われたことが入社のきっかけなので、すこし特殊ですね(笑)。
S:面接でお会いした人たちが皆さん面白そうな人たちだったからです。Opsチームの立ち上げに携われることも後押しとなりました。私の中で、決められたことを決められたまま行うというのは、イメージが湧かなかったからです。スキル的にも、オペレーションの立ち上げの方が合っていました。
柳沼:オペレーション周りに関われるベンチャーという軸で、ワンキャリアに決めました。前々職時代からバックオフィスやオペレーションに携わりたい気持ちがあったのですが、人員調整の関係で出店企業のディレクションに配属されたため、ほとんど関わるチャンスがなかったんです。また、Sさんがおっしゃるように、事務機能の立ち上げから関われるのも魅力的でした。ベンチャー企業の新規事業って、特にオペレーションまわりはジャングルや荒地のような状態だったりします。だからこそ、綺麗に耕していけることがやりがいになるんです。
ー さまざまな職種があるなかで、どうして皆さんはOps職を選ばれたのですか?
S:私は人事領域に関われるきっかけを探すなかで、それがOps職だったという感じです。だからオペレーションが好きというわけではないんです(笑)。
(S:人事総務広報部 HR Opsグループ)
井上:性格的にサポーターとして働く方が合っていたからです。新卒時代は営業として商品を売り込み、KPIを追うことが業務だったのですが、どうにも楽しくなくて。一方でインターン時代は、他メンバーがプレイヤーとして動く中、私は後方支援メインの動きをしていました。当時から周囲の成果に貢献できることにやりがいを感じており、こういったポジションの方が私には合うと思いました(※)。実際に働いてみて、当初やりたいことがなかった私でも、目標やミッション・ビジョン実現に向かって邁進する経営陣やメンバーをサポートすることにやりがいを感じています。
※過去の記事
柳沼:独身時代は、数字を上げることにコミットできました。しかし家庭を持ち、仕事だけにコミットすることが物理的に難しくなる一方、それを言い訳にしたくない自分もいて。数字を追っている人を支えることは、間接的に数字にコミットする環境に身を置くことになります。心身に負荷なく、自身の望むスタイルで働けると思いました。
ー 皆さんの現在のミッションと業務内容について教えてください。
S:私のミッションは、各チームが注力したいことに全力を傾けられるよう、あらゆる業務を巻き取り、主導していくことです。私が所属するHR Opsグループは、社内採用全般(新卒・中途)や人事企画の設計から運用などを網羅的に担当するため、労務・総務・広報以外の全オペレーション業務に関わります。
例えば直近なら、2daysインターン開催に向けた準備や運営業務を担当していました。一口にインターンと言っても、ホテル確保や交通費取りまとめに向けた社内調整、学生のお弁当や飲み物の手配など、さまざまな業務が発生します。多い時には40名近い学生が参加することから、滞りなく進行するためにも、瞬時に優先順位を決め、並列処理をする必要があります。同時に業務内容は常に見直し、オペレーションを簡単にできないかについても考えています。
柳沼:私のミッションは、「メンバーの生産性を上げること」「業務を効率化すること」の2つです。他部署とは異なり、OCP事業は1つの部署に人材紹介・メディア運営・事業企画・プロダクトなど様々な機能が集約されているため、メンバーのサポートはもちろん、事業規模の拡大に合わせ、どう業務全体を効率化するか、また人員の増加に耐えられるよう、どう型化するかを考えながら業務を行っています。(柳沼 早織:ONE CAREER PLUS事業部 事務グループ)
柳沼:アルバイトで入っていただいているアシスタントの皆さんとユーザーから投稿されたクチコミの審査に取り組んだり、契約周りの支援をしたりなど、様々な機能が一部署に集約されているからこそ、サポート範囲は多岐に渡ります。3名のアシスタントさんのマネジメントも担っています。
井上:私のミッションは大きく3つあります。1つ目は、役員の余白時間&余白マインドシェアの創出で、こちらが役員秘書としてのメイン業務です。2つ目は、Opsチーム全体のマネジメントで、7名のメンバーのサポートや採用に携わっています。3つ目は、部署を問わず全社的なサポートとして、業務改善や業務フロー整備、実行リソースの補充などを行っています。
ー Opsチームをマネジメントするなかで、意識的に取り組まれていることは何でしょうか?
井上:Opsメンバーが交流する機会を積極的に設けるようにしています。現在は「裏方会」という名の情報交換ミーティングを隔週で実施しています。Ops職は事業部ごとに配属され、同じポジションのメンバーと情報交換をする機会がなかなか無いため、課題やTipsを共有する場として活用中です。具体的には、事務系タスクの管理方法や自動化手法を共有したり、マネジメント面での知見を交換したりしています。
ー 他のOpsメンバーと交流するなかで、どのような気づきが得られていますか?
柳沼:私たちが推進力を持って仕事に取り組まないと、荒地のようになっている業務環境は開墾・整備できないと改めて実感する機会になっています。常に新しいオペレーションを考えるなど、頭を使うことを現場から求められているためです。
一般的に事務職というと、地道なルーティンワークを想像すると思いますが、ワンキャリアの場合、定常的に発生する業務はアシスタントの方に依頼するのが基本です。Ops職は、アシスタントの皆さんが効率よく、かつミスなくタスクを遂行できる環境を考えるのも大事な仕事の一つです。場合によっては、他の社員を巻き込んで動く必要もあるため、自ら周囲へ依頼したり、行動を促すような姿勢も求められます。
井上:確かに、自分で考えて積極的に動けないと当社のOps業務は難しいかもしれません。特に今のフェーズは、各事業部のオペレーションを少人数で回す必要があるため、主体的に物事を進められる人が適していると思います。「裏方会」は、そういったことをメンバー皆で改めて考えるいい機会になっています。
ー 「事務職」というくくりで見た時、「収入が上がらなかったり、特定のスキルが得られにくい」と感じている人もいるようです。皆さんはどう思いますか?
井上:ワンキャリアの場合、職種に関係なく半期に一度人事評価が行われています。Ops職のメンバーも他職種同様、定量的な観点から評価を受け昇給しています。 適切な評価を受けられる環境が用意されているため、「事務職は収入が上がりにくいのでは」という懸念は払拭できるかなと思います。
S:さまざまなスキルが身に付きますよ。特に、テキストや口頭に限らず、「伝える力」は養われると思います。職種柄、相手に行動を促すように伝えることを求められるからです。
ー 他には、どのようなスキルの向上が期待できそうでしょうか?
S:テクノロジースキルの向上も期待できます。例えば、ワンキャリアではChatGPTが使えるため、Opsメンバーの情報共有用Slackでは定期的にChatGPTを活用したハック術がシェアされています。業務を少しでも効率的にする方法を各々が考え共有することで、チーム全体のテクノロジースキルも高まってきました。
ー 井上さんから見て、Opsチームの変化を感じる場面はありますか?
井上:メンバーの視座の高まりを感じていますね。特に「裏方会」を実施し始めてからは顕著です。以前はツールなど作業面の共有が中心でしたが、最近は「蓄えた知見をどう生かすか?」のように、長期目線での思考方法や、知見のアセット化にフォーカスした議論も出始めたのは良い傾向だと感じています。
ー 今のワンキャリアでOps職として働くメリットは何だと思いますか?
S:仕事を少しでも楽したい人には、メリットの大きい環境だと思います。この仕事は、エンジニアに似ていると感じてて。仕事を受け取った後に「どうしたら、より業務時間を縮められるか?」など、ボトルネックとなる部分を自分で見つけ、主体的に改善できるからです。
S:それこそ、私の中には生産性の向上を通じ、効率的に活動できる組織をつくりたいという気持ちが強くあります。どんどん自分で時間を作っていかないと、新しいことをする余白がなくなってしまうため必死です。自身がいなくても回る状態を作りたいと思い、業務をどんどんマニュアルに落とし込んでいくうちに、いつのまにか「マニュアラーS」と皆から呼ばれるようになりました(笑)。
井上:Sさんのように、常に業務の効率化を考える人と働けるのは、それ自体がメリットだと思います。周囲が効率化を考える環境に身を置くことで、自ずと考える癖が養われるためです。裏方会はもちろん、チーム内でも困ったときに相談できる体制があるため、効率化に自信のない人でも挑戦できる環境は整っています。
ー 今後、Ops職として実現したいことを教えてください。
S:今以上に、メンバーがやりたいことに注力できる環境をつくりたいので、効率化できる点はどんどん自動化していきたいです。
柳沼:OCPの事業を成長させることが一番大事なことです。そのためにも事業成長に向けて、自身に何ができるかを考えていきたいです。私のスキルが足りない点もあるため、BIツールの取り扱いなどを学び、少しでも事業部に貢献できたらと思います。
井上:長期的な目標にはなりますが「ワンキャリアのOps職=日本企業でもトップレベルの事務職」というポジションを目指していきたいです。スキル指標を明確化し、いわゆる「ルーティンワークや単純作業が多そう」な事務のイメージを払拭して、職種として目立つ存在になれたらなと思っています。
ー 皆さんから見て、どのような人がワンキャリアのOps職に向いていると思いますか?
S:「とりあえず、やってみます!」と言える人が向いていると思います。日々業務のオペレーションを整えていっているものの、まだまだ変化の大きい環境なので1から10まで丁寧にお伝えできない現状もあります。
スタートアップだからこそ、与えられた情報のなかでとりあえずやってみよう、こんな感じでどうでしょう?といえる人の方が楽しく働けると思います。
柳沼:荒地を一緒に耕してくれる人がいいですね。道具を探すところから、場合によっては自分で道具を作れるくらいの人が向いていると思います。また、今後事業が成長していくと、今あることを疑い、壊せるというのも大事になります。あるものをそのまま受け入れるのではなく、成長に伴い、最適な形に再構築することが、特に新規事業のOps職には求められると感じます。
井上:ここまで主体性や自走の大切さにフォーカスしてきましたが、Ops職はベースとしてホスピタリティの高さも重要です。アウトプット先への思いやりを持ったアクションができる方がワンキャリアのOps職には向いていると思います。
冒頭にもお伝えした通り、キャリアに対する明確なビジョンや強いWillがなくても不安視することはありません。目標やミッション・ビジョンに向かって突き進むメンバーをサポートすることにやりがいを感じ、それ自体が頑張る糧になるのは素敵なことだと思っています。
ここまでの話に少しでもビビッとくるものがある方は、まずはカジュアルにお話できると嬉しいです!
今回の記事では、Ops職を統括する井上をはじめ、実際にメンバーとして活動するSと柳沼の3名に、ワンキャリアのOps職として働く面白さについて語ってもらいました。ワンキャリアのことが少しでも気になった方、ぜひ以下のリンクから気になるポジションをのぞいてみてくださいね!
企画・取材・編集:山下 麻未
執筆・撮影:スギモトアイ