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※2025年9月10日時点の記事です
株式会社ミラティブ 代表取締役 赤川 隼一と、CTO 千吉良 成紀。千吉良のCTO就任から1年半が経過した今、赤川が千吉良にエンジニア組織の現在地と未来について切り込みます。変化の激しい時代の中で、ミラティブのエンジニアはどこへ向かうのか。二人の公開1on1を通じて、答えを探ります。
代表取締役社長 赤川 隼一
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、2006年DeNAに新卒入社。最年少執行役員として海外事業、ブラウザゲーム事業等を管轄した他、戦略投資や複数の新規事業立ち上げを担当。2015年、同社の事業として「Mirrativ」を開始。2018年2月にMirrativ事業をDeNAからMBOし、株式会社ミラティブを創業。「わかりあう願いをつなごう」をミッションに、日本初の新たなコミュニティ・居場所の形を世に展開している。
CTO 千吉良 成紀
東京理科大学物理学科修士課程を修了後、2014年に株式会社Timersに入社。iOSのリードエンジニアとして開発業務に従事。2018年12月にミラティブ入社し、Mirrativアプリの開発業務に従事。その後、 クライアントチームでプレイングマネージャーとして開発とマネジメントをしつつ、技術カンファレンス等にも登壇。技術部部長を経て、2024年1月にCTOに就任。
CTO就任から1年半。経営視点を手に入れた「ラーニング・アニマル」
赤川: 千吉良さんがCTOになって、もう1年半。早いものですね。
千吉良: 本当に早かったです。正直、最初は経営のことが全く分からなくて。お金や組織の話など、いちエンジニアだった頃とは必要とされる前提知識が全く違う。そこをキャッチアップしていくのは、大変でもあり、勉強になりましたね。
赤川: 千吉良さんの「ラーニング・アニマル」っぷりが存分に出た1年半でしたね。キャッチアップのためのインプット量は、相当なものでした。
千吉良:就任直後から数ヶ月は、経営会議の最後に「わかりあいパート」を用意してもらっていましたね。
赤川:ディスカッションすべきことは真剣勝負でやるので、会議のスピード感は落とせないんですけど、最初は議論に入りづらいこともあると思うので、会議の最後にまとめて質問する時間を設けました。あと、僕としては新鮮な視点がほしいという側面もありました。
そこで、千吉良さんは、プライドが邪魔するような素振りも一切なく、貪欲に質問し吸収していく。そのキャッチアップの速さには驚かされました。
千吉良: あの時間は、ありがたかったです。プレッシャーはありましたが、分からないことを分からないままにしない、という新卒のような気持ちで臨んでいました。
赤川:チェンジメーカーでいてナンボ、な役割ですけど、1年半で組織にどんなチェンジがありましたか?
千吉良:僕は、エンジニアはエンジニア組織だけに閉じずに、組織内で影響力をもって、他の組織にもいい影響を与えられるようになってほしいと思っているのですが、ちょっとずつ近づいてきています。
具体的には、エンジニア起点でプロダクト開発が行われたり、エンジニアリングに閉じない対話や、他職種の業務内容に興味を持ってコミュニケーションをとるなどしていますね。
「CTOは交代し続けるべき?」- 時代にあわせて常に変化をし続ける
赤川: ミラティブのCTOは千吉良さんで3代目ですね。初代の夏さん、2代目の横手さんも会社に残っていて、CTOがバトンをつないでいくカルチャーは、2代目の横手さんが目指した形でもあり、僕はいい文化だと思っています。この流れは踏襲していくのですか?
千吉良: 僕個人としては「交代すべきだ」と思いながら、CTOを続けることはないと思います。ただ、環境は常に変化します。その変化に自分が追従できなくなった時は、交代のタイミングだと考えていますね。だからこそ、自分自身も変わっていくべきだと思っています。
赤川: なるほど。その変化という点で言うと、この1年半はAIが全てを変え始めた激変の時代(※)でした。我々の1on1の議題もほぼ毎週AI関連ですね。AI時代のCTOであることについては、どう感じていますか?(※2025年7月時点の見解です)
千吉良:開発組織としては Cline, Cursor, GitHub Copilot, Codex, Claude Code, Gemini CLI, … など、話題に挙がった開発ツールは最速で使えるように環境を整備しています。開発環境が異なれば適したツールも変わりますし、より柔軟に環境変化に追従するためのサポート体制を作ることが大切だと感じています。
AI時代に適したマネジメントの方法なども議論していくことで、新しい時代でも人と組織を継続して成長させていきたいと考えています。
AI時代に求められるスキルと、ミラティブの強み
赤川: AI時代において、エンジニアに求められるスキルやマインドセットは変化したと感じますか。
千吉良:「 新しい環境への挑戦」や、「プライドを捨てる姿勢」がより重要になったと感じます。幸い、私たちの組織には「わからない」と言っても許され、サポートし合える心理的安全性があります。これは、感情論ではなく「目の前の課題は何か」という点に議論をフォーカスできる文化があるからだと思います。
赤川: たしかに、ミラティブのエンジニア組織は、そのふたつができる心理的安全性が担保されていると思いますね。「わかりません」と言っても許されるし、そのサポートもある。今の時代に、私たちの組織の強みとなっているポイントは何でしょうか。
千吉良: 根本的にエンジニアのレベルが高いことです。これは私自身が転職を決めた大きな理由でもあります。レベルの高い人材がいるからこそ、新しい技術の導入がスムーズに進んでいます。優秀なエンジニアは優秀なエンジニアと働きたい、というネットワーク効果が働いているのだと思います。
採用と組織文化、そして今後のビジョン
赤川: レベルの高いエンジニアチームを維持し、さらに強化するために何を考えていますか。
千吉良: 新しい技術の波に乗り遅れないことです。特定のAIツール利用に限定するような形式的な対応ではなく、最新のツールをすぐに試せるような、攻めの姿勢を大切にしています。
その上で、アプリ, バックエンド, インフラ, Unity などそれぞれのコードベースに対して、それぞれのエンジニアが最適なAIツールを模索し、学習と環境の整備を進めています。
赤川: 採用において、コミュニティや「わかりあい」の視点はどう活きていますか。
千吉良: 採用基準として、ミッションへの共感や技術が好きかどうかという点は決して下げずに続けています。その結果、一見するとタイプが違うエンジニアも、根底では互いに「わかりあい」を重視し、技術にギークであるという共通点があります。
それぞれが好きなことを語ることができ、まわりもそれを興味をもって聞ける「わかりあいたい」という関係性が、この組織の良さだと思います。
赤川: CTOとしての今後の目標を教えてください。
千吉良: 開発組織のポテンシャルを100%活用しきれているかというと、まだ改善の余地があると感じています。各エンジニア組織がどこにどれだけ貢献できるかをより言語化し、経営レベルでも開発組織が健全に機能しているか、議論できる状態を作りたいです。
CEOとしてエンジニア組織に期待していることは?
赤川: 「学び続け、変化し続ける」こと。これに尽きます。今の時代、特にエンジニアにとってこれほど重要なことはありません。千吉良さんはそれを体現しているし、ミラティブのエンジニア組織もそういう集団であり続けてほしい。 僕らはやりたいことに対して、まだまだ仲間が足りていません。この記事を読んで、技術が好きで、僕らのミッションに共感してくれる人がいれば、ぜひ一緒に働きましょう。
千吉良: 僕も、一人ひとりのエンジニアがもっと組織の中で影響力を持って動けるようにしていきたいと思っています。自分の手でサービスや組織を良くしていくぞ、という気概のある方、お待ちしています!
ミラティブでは積極的に採用活動を行っています。本記事を読んで、ミラティブに興味を持ってくださった方は、ぜひご応募ください!