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LIDDELLが抱える課題、LIDDELLの未来、社会との関係 LIDDELL株式会社 代表取締役CEO 福田晃一インタビュー(第四回)

第三回のインタビューはこちら

企業と個人が対等に取引できる社会。それを実現する組織/人財とは LIDDELL株式会社 代表取締役CEO 福田晃一インタビュー(第三回) | LIDDELL株式会社
第二回のインタビューはこちら ーー前回のお話で、「企業と個人が対等に取引できる社会をつくる」というのが、LIDDELLの見据えるビジョンだと伺いました。目指すビジョンに向け、現在どのような組織づくりが行われているのでしょうか。 ...
https://www.wantedly.com/companies/liddell/post_articles/357422

中長期的ビジョンは、現サービス(プラットフォーム)の進化

ーーLIDDELLの中長期的ビジョンについて、どのように考えられていますか。

現在LIDDELLには5つのサービス「EMERALD POST(エメラルドポスト)」「SPIRIT(スピリット」「PRST(プロスト)」「FOR SURE(フォーシュア)」「JANE JOHN(ジェーンジョン)」があります。実はこの5つ、それぞれが独立したサービスであると同時に、循環構造のマーケティング支援サービスとして互いを支え合っています。そこで、この5つを1つのプラットフォームとして統合し、より企業と個人が対等に取引できるワークスペースへと進化させることを考えています。

LIDDELLでは「個人の影響力を、人々の未来のために。」というミッションを掲げていますので、これを実現することが事業展開の大きな柱です。以前、このミッションの意味を紐解く機会がありました。例えば「個人の影響力」にある「個人」とは誰に向けたもので、「影響力」とは何を指すのかと。

そこで出た答えは、個人の影響力は、分解すると「①つながる力」「②交流する力」「③共有する力」「④共感する力」「⑤目的を持つ力」の5つに分けられる。この5つが合わさり「個人の影響力」になるということです。

この5つの影響力が弊社サービスの軸となっています。①つながる力は「EMERALD POST」、②交流させる力は「SPIRIT」、③共有する力が「PRST」、④共感する力が「FOR SURE」、そして⑤目的を持つ力は「JANE JOHN」。つまり、個人の影響力を形にしたものが、LIDDELLの5つのサービスだということです。

この考え方は企業経営において不可欠な「①広報」「②広告」「③制作」「④営業」「⑤目標設定」という業務と紐づいています。業務を遂行する中で、「①認知拡大させたい」「②興味をひきたい」「③比較検討してほしい」「④販売・接客してほしい」「⑤持続・継続させたい」という課題が発生します。この経営課題を解決するのが、まさにLIDDELLのサービスです。

そしてこのプラットフォームを通して企業と個人が対等に取引できる環境を提供し、人々の未来のために貢献していくこと。まずはこのミッションの実現が大切と考えます。

多様な働き方が生まれ、すべての人が起業家となる世の中に

ーーミッションの実現からLIDDELLはどのような社会を目指していくのでしょうか。

僕等がやりたいのは、企業と個人が対等に取引し利益を上げて生活できる、「個人が自律した社会」を創ることです。そのために、個人(=インフルエンサー)を支援するプラットフォームを構築しました。

そして、もっと多くの方に起業して欲しいという想いも構築の背景にあります。全国民が自らの意志を持って起業するイメージです。起業というと難しく考えがちですが、どんな方でも気軽に個人事業主となり、やりたい仕事に手を挙げられる。そんな社会づくりの支援をしたいと考えています。

個人が自分のブランドを高め、それぞれが主役になる「個人の時代」が到来しており、僕等はその時代に先駆けてビジネスをしています。近い将来には1人では限界を感じ始める個人(=インフルエンサー)が増えると思います。その課題を解決する一つの手段が起業です。起業とは仲間を作って組織で働くこと。だから、ゆくゆくは個人の時代から集団、組織の時代へ移行し、僕らが目指す自律分散型の社会になっていくと考えています。


自律分散型の社会へ向けてのリデルの未来予想図

ーー今後は個人が起業にチャレンジしやすい社会になっていくのでしょうか。

政府も副業やパラレルワークを推奨しており、個人事業主が業務委託として案件を選べるなど、組織運営も新しいベースが生まれています。個人が自律分散していく社会となり、その社会において自律できるように支援していく企業も増える。そんな未来が来るはずです。

一人一人の個人が起業し会社を持つことは、1つの未来のカタチです。会社を持つことがFacebook、Twitter、Instagramのように1つのSNSアカウントを持っているような感覚。

20歳の記念のお祝いに親から会社をひとつプレゼントしてもらった、そんな話題が普通に出てくる社会になったらとても素敵ですよね。僕はLIDDELLの事業を通して、日本をそんな社会にしていきたいと強く願っています。

ーーそのように目指す社会が実現したら、LIDDELLはどのように変わっていますか。

構想としては、5つのサービスをもう一段階バージョンアップさせることを考えています。先程の5つのサービスの循環構造の中で、顧客に認知をさせるPR部分にあたる「EMERALD POST」にもう一つのサービスを追加して、起業した人へのサポートサービス「RUNUP PACK(仮)」を構築したいと考えています。名称の通り、助走する(ランナップ)ためのパッケージ(パック)です。

今、社内でもSaaSといろいろなサービスを組み合わせてバックオフィスの業務効率化を図っています。起業をしても優秀なシステムがあれば、会計や契約業務などの管理業務に足を引っ張られずに自走することができます。そういった起業家や経営初心者向けサービスの構築も構想にいれています。

またマイクロファイナンスや少額投資などの支援事業も検討中です。例えばD2Cをはじめたいインフルエンサー達向けに、ナレッジやリレーションの支援のみならず金銭面での投資も行い、彼らが起業しやすくなるためのインキュベーションサービスを創り上げる。3年後はインフルエンサーの起業を支援するサービスに昇華させます。


“個人”が確立した時代の中で、これからは誰もが起業という未来を選択できる

ーーこれから先、個人が自律した未来では、どのようなことを期待していますか。

大政奉還が終わり明治という時代が始まった頃は、まだ個人という言葉や概念すらなく、同じく社会(=ソーシャル)という言葉もありませんでした。農民、公家などという括りだけで個というものがなかった時代です。明治維新をきっかけに海外文化が一気に流入し、個人という概念も出来上がり、自分の考えを持って良いのだという時代になっていく。とても大きな歴史の分岐点です。

そして、2000年代にベンチャーという言葉が流行り、僕もその流れに乗った一人です。それまで、会社を作ることは非常にハードルの高いものでした。株式会社は設立に1000万円が必要ですし、有限会社であれば300万円の資金が必要。20歳くらいの若者が1000万円で会社を作るなんて一大事です。それでもベンチャーが流行ったことで、誰でも起業ができるという概念が浸透していきました。

さらに最近では、大学生でも何億円という資金を調達して会社を作ったりもしていますし、個人がどんどん起業している。

この150年ほどの時間のなかで、個人という概念が生まれ、最近では誰もが組織を持てる個人になれる概念に変容しています。

そんな未来に、ますますなっていけば良いと思っています。

「インフルエンサー」という言葉がまだ馴染みのない2014年からインフルエンサーマーケティング活動を展開してきたLIDDELL。インフルエンサーという表面上の意味合いではなく、個人の「働き方」さらには「社会的自律」への選択肢の拡大という新たな時代の分岐点と捉え、「個人の影響力を、人々の未来のために。」というミッションが目指す未来へとビジネスをさらに加速させていきます。

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