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~「就活」という言葉は存在しない~大震災が変えた故郷への想いと地方からの挑戦

# 0. Introduction

冬至を迎え、日が長くなるのが待ち遠しくてたまらない今日この頃。皆様いかがお過ごしでしょうか。LASSIC新卒採用チームの長尾です!

今回は、LASSICで働く方の「就活」について書いていこうと思います。

もうそろそろ世間はいわゆる「就活ムード」に突入しようとしていますね。あちこちでインターンシップの宣伝を見たり、イベントが開催されたり…。学生さんの中にも「そろそろ企業研究始めようかなぁ」とか「自己分析しないとなぁ」と思われている人もいらっしゃるのでは?

そんなあなたにふと立ち止まって読んでほしい。就活に対する考え方がまた変わってくるかも…。

就活についてインタビューさせていただいたのは、2019年に新卒で入社した採用チームの遠藤雅也さんです。

# 1. 「就活」という言葉は存在しない

長:遠藤さんが就活を意識した時期はいつでしたか?きっかけは何でしたか?

遠:まず、「就活」という言葉をあまり意識していなかったなあ。学生時代に就活とか関係なく短期のものから半年のものまでいろんな企業のインターンシップに参加していたから、僕の中で「社会人」と「学生」という枠組みはあってないようなものでした。

長:そうなんですか⁉

遠:会社説明会に行ったり、「就活」的な行動はしていたけど、当時は先輩方や周りの大人の方と接していて、「何をして、どんな思いで動いているか」を見て、聞いてそれを自分の中でもすごく考えてました。だから、「この時期になったから、周りが始めたから就活する」とかではなくて、「就活」は、卒業後の道を決めて、したいことをできる場所に行くための過程の一つという位置づけでした。

長:「就活」という言葉・時期に捕らわれることなく、ご自身の今後の道を考えるうえで、学べるところからはなんでも吸収してこられたんですね。

遠:そうだね。その逆も然りで、今の時期から就活を始めなきゃいけないってことでもない。自分の「道」のビジョンがしっかり見えているならしたらいいと思う。でも「周りがしてるから」とか「学校から言われるから」とかだったら、もう少し考えてみるのもありなんじゃないかな。目指すところなく闇雲に企業を探すとミスマッチも起きやすい。約400万くらいある日本企業の中で、就活生用の媒体に載ってるのってその一部だから、そこだけで探す必要もないし、勿体ないなって思ってる。マチュピチュ行くのにひとつの旅行会社しか見ないの?みたいな。手段はいくらでもあるのにそれ自体を探すことができないから理想の企業が見つからないってこともあるよね。

長:マチュピチュ(笑)でも確かにそうですよね。その媒体から自分に合いそうな企業を見つけてエントリーして、会社説明行って…っていうのが一般的な流れのように思えますね。遠藤さんの場合はどうやって企業を探されたんですか?

遠:僕の中で頂点にあったのが「目指しているものは何か」「自分はどういう人物になりたいのか」の2つでした。そこから逆算して、そのために必要なスキル・経験は?それはどこで身につく?といった具合に考えていきました。

遠藤さんの「目指すもの」と「なりたい自分」。それを考えるきっかけとなったのが、2011年に起きたあの大震災でした。

# 2. 自分を変えた大震災

2011年3月11日。遠藤さんは当時中学3年生で、進学する高校も決まり、2日後には卒業式を控えていましたが、クラスメイトと大掃除をしていた最中、経験したことのないような大きな揺れに見舞われました。そこからはまだ寒い東北の気候の中、次の日のご飯も心配しなければならず、外からの情報も入ってこない状況下で「やばいことがおきている」くらいのことしか分からず、「生きていることが当たり前じゃないんだ」と痛いくらいに実感して過ごしていたといいます。

遠:幸い、僕が住んでいた地域は内陸部で復旧も比較的早く、卒業式も2週間延びましたが無事執り行われました。そうして高校に進学したのですが、そこで先生に復興のボランティアに行きなさいと言われました。「君たちが生活している中で、大変な思いをしている学生がいるから、助け合わなければならない。」って。学校がチャーターしてくれたバスに乗って被害が大きい地域に行ったんだけど、そこには本当に何もなくて、町一つまるごと流されてて。体育館にはたくさんの人が避難していました。でもそこで僕が一番驚いたのは、被害に遭った人たちほど、動いていたこと。当時の中学生、高校生が体育館でボランティアをしていて、明らかに何日もお風呂に入れていないであろう泥だらけの同級生が必至で瓦礫の撤去してました。ボランティアを通してそうした子たちから「故郷に貢献したい」という言葉を聞いて、今まで自分は地元に向き合ってこなかったことに気づかされました。

震災が起きる前は、人や世間の言うことに流されていたという遠藤さん。一般的なサラリーマン家庭に生まれ育ち、中学ではサッカーと、いかに女の子にモテるかが頭の中を占めていて、高校も、大学に行くのは当たり前だからという考え方で普通科へ。しかし、故郷が傷つくのを目の当たりにし、その中でがむしゃらに頑張って行動していたたくさんの同級生や大人の方と出会い、自分も地域に貢献したいという想いを強くしました。


遠:もともと地元にも興味はなくて、漠然と都会に行きたいなって考えてはいましたが、自分の人生については何も考えてなかったです。「ビジョンをしっかり持っているのって、要は頭のいいひとでしょ?」って若干馬鹿にしてたところもあって。でも学歴・職業・肩書じゃなくて、だれもが地域に関わっていっていいし、誰もが夢を持っていいと教えられました。だから、勉強できなくてもとにかく動こうって思うようになって、故郷のために何かしようと思い始めたのがボランティアを経験した高校1年生の時です。震災、そしてボランティアを通して出会った方もたくさんいて、その経験とか出会いがなかったら、鳥取にも来ていなかったし、適当な学生になっていたと思います。本当に、人生を変えた出来事でした。

# 3. なぜ鳥取・LASSICへ?

長:震災を経験され、3年後には東京の大学に進学されたとお聞きしましたが、東京で就活を行われる中で、どうやって鳥取の企業であるLASSICを見つけられたのでしょうか?

遠:故郷に貢献できる人材になるために、地方で働こうとは考えていました。最終的に目指す場所は岩手県。そのための大事なファーストステップとしてどこで働くかは重要でした。だからこその葛藤もあって…。こう言ってはなんだけど、やっぱり地方は成長機会も少ないし、イケてる同級生は東京に留まる人が多かったから、東京がもつ引力に何度も引っ張られそうになってたなあ。


長:では、最終的に地方で働く決断をしたのはなぜですか?

遠:当時、東京の企業も何社か見ていて、その時出会ったベンチャー企業の採用担当の方との面談が最終的な決断のきっかけになりました。企業としてはもちろん自分の会社に入ってほしいと思うんだろうけど、その方は僕の話を聞いて、「本当に地方でやりたいなら、現場を見る意味でも絶対地方に行ったほうがいいよ。」と言ってくれたんです。その言葉で腹をくくることができて、そこから東京は見なくなりました。そのあとは場所がどこがいいかわからないから35都道府県を旅して、鳥取には一か月滞在して、そこで起こっているいろいろな活動を見て、活動されている方にもお会いして、最終的にここでやっていこうと決めました。迷いはなかったし、来てよかったと思っています。

長:そうして場所が決まって、最後に企業!というわけですね。

遠:そうだね。そこから鳥取のおもしろい企業を探したらLASSICにたどり着きました。地方に雇用を創るといったビジョンにも共感したし、若者が手を上げたらやらせてもらえるところもいいなって思いました。僕の同級生でも、大抵は大学進学すると同時に県外に出て、地元が好きなんだけど仕事がないから帰れないっていう人はたくさんいて、それってかなりしんどいことだっていうのもよく分かるから。夢ややりがいを持って働ける魅力的な場所が必要だと常日頃感じています。


長:そうして現在はLASSICの採用チームの最前線で活躍されていらっしゃいますが、これから就活を控える学生さんにどんなことを伝えたいですか?

遠:頑張っている学生さんたちに出会えるのは自分たち採用チームだから、そうした学生さんたちに寄り添って、道を照らすじゃないけど一緒に考えられたらと思っています。でも、急いで来ようとしなくてもよくて、まずは時間がかかってもいいから、「就活」という言葉にとらわれずに自分のやりたいことを突き詰めてほしいです。それには自分が熱中できるものの源泉がどこにあるのかを探すのが大切で、学歴とか関係ない、自分のエピソードを大事にしてほしい。そうしたものは決して大学生活だけで培われたものではないから、この機会に人生を丸ごと振り返ってみて、そこで見つかったやりたいことや得意なことは働く現場にも必ず生きてくると思っています。周りの人に相談してもいいし。とはいってもほとんどの学生さんにとっては親御さんか先生が一番身近な大人だと思います。IT企業だから…とかは考えずに、一社会人に相談するって意味で僕に気軽に話しかけてもらって、今開催してるインターンやMacther(https://matcher.jp/obogs/6ddd233d1183での個人面談とかにも来てくれたらいろいろ話せることもあるんじゃないかなって思ってます。

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