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コーポレートバリューの解像度を上げてみた話

こんにちは。クラダシの小平です。

突然ですが、実はクラダシでは2024年のはじめに、コーポレートバリューを解説する「スタンス」というものを策定しました。

このストーリーでは、トップダウンではなく社員が主体となって「スタンス」を決めていったプロセスも含めて、ご紹介できればと思います。

▼目次

  1. スタンスとは?
  2. なぜつくることになったのか
  3. スタンスを策定する目的とは
  4. 誰がつくったのか
  5. どうやって進めていったのか
  6. 議論を進める中での気づき
  7. 浸透に向けて
  8. さいごに

1.スタンスとは

スタンスというのはクラダシ独自の定義かもしれません。会社として共通で大事にしたい価値観(バリュー)は「前例を創ろう」「アクセル全開!」「明るく楽しく元気よく」の3つを2022年に策定し、いまも大切にしています。この3つのバリューの解像度を高める解説として、さらに分解したものが、私たちの指す「スタンス」です。

これを何と呼ぶかは考え方がさまざまあると思いますが、あくまで仕事や人との向き合い方、という整理が近いかなと思い「スタンス」と呼んでいます(参考までに

2.なぜつくることになったのか

新しいメンバーが増え、バックグラウンドや入社歴がさまざまなメンバーが増えてきたこと、市場変化が著しいこと、部署横断での仕事も多いことから、人によって事業活動やミッション・ビジョン・バリューへの理解や認識の齟齬が発生しており、「共通認識がズレているのではないか」と言う声が上がっていました。今後、クラダシが組織として大きく、そして強くなっていくためには、みんなの判断基準になる「スタンス」が必要だと考え、部署横断でメンバーを巻き込み、バリューに対するスタンスを作ることを決めました。

3.スタンスを策定する目的とは

大きく分けると以下の3点だと整理しています。

①ミッション・ビジョンの実現に向けて

まず、私たちのバリューを正しく理解してもらうためです。目指すべき方向を分かりやすくすることで入社歴に関係なくバリューを体現できる状態を作りたいと考えていました。

②迷ったときの道しるべ

次に、メンバーが選択に迷ったときに立ち返ることができる指針が必要だったからです。内部/外部環境を捉え、柔軟に事業や体制を変化させてきたクラダシだからこそ、入社すぐのメンバーも歴の長いメンバーも「いまのクラダシに必要な判断基準」を見返し、一人ひとりが自分自身で判断ができる状態を作りたいと考えていました。

③企業文化を具体化するため

最後に、目に見えないミッション・ビジョン・バリューを、実際の事業活動に落とし込み具体化するためです。スタンスを策定することによって私たちの企業文化を具体的な行動に結びつけ、共有された価値観を基に市場の変化やさまざまな課題を乗り越え、個人と企業の長期的成長につなげていきたいと考えていました。

4.誰がつくったのか

このたびのスタンスは、「100人のクラダシ委員会」のメンバーが主体となって策定しました。「100人のクラダシ委員会」とは、これからクラダシが迎えると思われる「100人の壁」を乗り越えることを目的に、人事部が主体となって設立した全社横断プロジェクトです。自ら手を挙げたメンバー10名で構成されています。人事が立候補者それぞれと面談を重ね、そのうちの5名がスタンス策定プロジェクトに参画しました。(他の5名は別のプロジェクトを推進しておりましたが本noteでは割愛します)

5.どうやって進めていったのか

まずは既存の3つのバリューに対して、メンバーそれぞれがどのように思っているのか、という議論から始めました。当初に感じていた課題のとおり、5名の有志メンバーであっても、それぞれの理解度合いや向き合い方には差異がありました。差異を明確にするために、それぞれが必要だと考える「スタンス候補」をブレストしながら書き出していくのと同時に、まずは「決め方」を決めよう、という話になりました。我々がスタンスを策定するにあたっては、以下2つのことを大切にしてきました。

  • 「勝手に決めた」感は絶対に払拭したい
  • メンバー/経営視点のどちらから見ても違和感のない、皆が納得できる内容にしたい

実はクラダシは以前にも、バリューやスタンスを策定したことがあるのですが、ボードメンバーを中心に一部のメンバーで決めたことにより、全社に浸透せずに撤廃したという経緯があります。今回はそれを避けるために、プロジェクトメンバーが主体者となり、経営陣とのディスカッションの時間を十分にとることもさることながら、社員全員から意見を吸い上げながら合意形成することを重視しようとなりました。そこで、下記のようなプロセスで進めていきました。

①全社対象にアンケートを実施し、それぞれが現状の組織をどう思っているのかを把握する。

②アンケート結果を踏まえ、スタンスの初稿をプロジェクトメンバーで作る。

③経営陣に共有し、フィードバックしてもらう

④フィードバックを踏まえて第2稿をつくる

⑤第2稿を全社向けに発表し、全員からフィードバックを集める

⑥集まったフィードバックを踏まえて最終決定&発表!

みんなに関心を持ってもらえるよう自分事化してもらえるよう、策定プロセスの中でも週次で活動状況を全社向けに報告することで、まずは自分たちから発信することを大切にしてきました。

6.議論から全社展開まで

経営陣とのディスカッション

経営陣のディスカッションでは、初稿に対して以下のような意見があがりました。

    • バリューやスタンスの最上段にはミッションがある
    • 「変化を楽しむ」という要素がほしい
    • 定性的な要素が多い
    • 「あれはだめ、これもだめ」と、ブレーキが効きすぎている
    • 全体的に「がんばろう」感が強く息切れしてしまいそう

全社展開

全社員に目的や経緯と主にスタンス案を発表し、それに対する質問や意見を回収しました。そして、すべての質問にプロジェクトメンバーから回答し、スタンス案にも反映していきました。結果的に、「プロジェクトメンバーだけ」でもない、経営陣からのトップダウンでもない、「クラダシメンバーみんなで」つくったスタンスができあがりました。

7.浸透に向けて

スタンスを策定しただけでは意味がないので、いかに浸透させていくか、が我々の次のミッションとなりました。スタンスはあくまでもミッション・ビジョンを実現していくためにバリューを正しく理解する、体現しやすくするためのものなので、必ずしも「全員が丸暗記しなければならないものではない」です。

いつでも振り返れる、親しみやすいものがあると良いよね、ということで、プロジェクトメンバーのデザイナーがValue Bookとしてまとめてくれました。これを社内ポータルに展開し、だれでもいつでも読めるようにしています。また会議室に掲示したり、社内のThanks Cardで活用したり、月次の全社会議のアンケート項目に組み込んだり、日々の生活の中でも思い出しやすいような仕掛けを組み込んだりして工夫しています。

8.さいごに

個人的な話にはなりますが、新卒でクラダシに入社した私にとって、「会社とは」「組織とは」「社会人とは」の常識は、これまでクラダシで過ごしてきた日々でした。それが間違っていたとは思わないけど、「100人のクラダシ委員会」に参画して、スタンス策定に携わって、自分自身の変化も感じることができました。「100人のクラダシ委員会」に手を挙げた時は、「メンバーが居心地よく働ける環境を目指したい」というメンバー目線が強かったです。

そこからスタンスの策定を進めていく中で、スタンスはあくまでもミッション・ビジョンを実現する道しるべとなるものであると気づいた時に、自分の視座がひとつ高くなった感覚がありました。正解はひとつじゃないし、同じ組織にいても人によって、立場によって感じていること、見ている景色も異なる中で、それを全員が納得できる形に言語化するのは難しいけどとてもおもしろいなと思いました。

社員メンバーへ

この策定のプロセスに対して、みんな忙しいにもかかわらず全員が本当に快く協力してくれました。その協力姿勢そのものが、「クラダシらしさ」なんだなと改めて再認識することができました。本当にありがとうございます。

採用応募を検討されている方へ

会社は、事業や組織の変化とともに、日々進化していくものです。今回策定したスタンスも現在のものを未来永劫に変えないのではなく、状況に応じて恐れずアップデートしていくべきだとも考えています。

それも含めて、一緒に「前例を創ろう」という気持ちを持った方からのご応募をお待ちしております!

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