佐賀で新たに誕生した期間限定のコワーキングスペースで、IT企業のメンバーや行政職員、学生が一緒に働き交流する1日限定イベントを開催しました。この記事では、そのコワーキングスペースで行われた1日の様子をレポートします。普段は別々の環境で活動するIT企業の社員や行政の方、学生たちが、佐賀という共通のフィールドで顔を合わせコワーキングスペースを活用することで、どんな化学反応が起きたのでしょうか。カジュアルな雰囲気の中で行われた交流イベントのハイライトと、このコワーキングスペースがもたらす可能性についてお伝えします。
佐賀で広がるコワーキングスペース文化とIT企業の関わり
佐賀県内では近年、起業家支援やDX推進の一環としてコワーキングスペースの整備が進んでいます。佐賀市のSAGAサンライズパーク内に期間限定でオープンしている「PopUp! RYO-FU BASE」は、その代表例と言えるでしょう。
このコワーキングスペースは、高速Wi-Fiや電源が完備され、平日9時から17時まで誰でも無料で利用できる開放的なワークスペース(最大20名まで利用可能)となっています。市の施設を活用したこの実証的な場は、「企業・起業家ファースト」を掲げ、IT企業を含む様々な組織や個人が気軽に立ち寄り仕事や交流に使える環境です。佐賀で働く人々やIT企業の社員にとって、新しいアイデアを生み出したりコラボレーションしたりする拠点として注目を集めています。
こうしたコワーキングスペース文化の広がりに合わせて、地域のIT企業も積極的に関わり始めています。福岡や東京の大都市圏だけでなく、佐賀のような地域でIT企業がコワーキングスペースを活用するメリットは大きいです。普段は別々のオフィスにいる企業人や行政職員、学生が一堂に会することで、新たなネットワークが生まれ、佐賀発のコラボレーションやプロジェクト創出にもつながる可能性があります。
IT企業カラビナテクノロジー、佐賀で1日コワーキングイベントを開催
そんなコワーキングスペースを舞台に、IT企業であるカラビナテクノロジー株式会社(以下、カラビナ)も1日限定のコワーキングイベントを開催しました。今回カラビナが選んだのは、佐賀市のコワーキングスペース「PopUp! RYO-FU BASE」です。
7月下旬の平日、朝から夕方まで丸一日、この空間を開放して社外の方々にも自由に使ってもらう試みを行いました。カラビナは北九州や福岡を拠点とするIT企業ですが、地域貢献やコミュニティとの交流を大切にしており、同じく佐賀県に本社を置く木村情報技術株式会社というIT企業と協力して今回のイベント運営に携わりました。
イベントの目的は、佐賀で“働く・学ぶ・繋がる”ための新たな交流の場を創出することです。具体的には、以下のような狙いがありました。
- 地域コミュニティの活性化:佐賀の地で普段接点のない人々が交流し、地域全体のつながりを強める
- IT企業・クリエイティブ人材や学生の出会い促進:IT業界のプロフェッショナルと学生など次世代の人材が気軽に交わる機会を提供する
- 普段と異なる環境での作業機会提供:いつものオフィスではなくコワーキングスペースで働くことで新鮮な刺激や発想を得る
- イベントやプロジェクトの準備・連携サポート:同じ地域で活動する行政や企業の関係者が顔を合わせることで、イベントやプロジェクトの事前打ち合わせ・連携を促進する
- カラビナテクノロジーの文化を地域に開く:IT企業であるカラビナの社風や取り組みを佐賀のコミュニティに知ってもらい、相互理解を深める
当日は「出入り自由」で、飛び入りの参加も大歓迎というスタイルで行われました。佐賀市内の行政機関の職員の方、地元企業(IT系含む)の方々、佐賀大学の学生さんなど、多様なバックグラウンドの参加者がコワーキングスペースに集まりました。カラビナのメンバーも自社の業務を持ち込みつつ参加者と交流し、終日和やかながらも刺激的な雰囲気でした。
佐賀のコワーキングスペースで行政・IT企業・学生がつながる
今回の1日コワーキングイベントで特筆すべきは、佐賀というフィールドで行政・IT企業・学生という異なる立場の人々が同じテーブルを囲んだことです。市が提供するコワーキングスペースというオープンな場だからこそ、職種や世代の壁を越えたフラットなコミュニケーションが実現しました。
例えば、佐賀県庁の職員さんがIT企業のエンジニアに業務で使っているシステムの相談をしていたり、学生が行政の方から地域課題について話を聞いたりと、普段は生まれにくい交流シーンが自然に見られました。まさに佐賀ならではの温かい繋がりが、このコワーキングスペースを通じて育まれていたように思います。
IT企業のメンバーにとっても、自社オフィスを出て佐賀のコワーキングスペースに身を置くことで、新鮮な気づきがあったようです。行政職員の方々が日頃どんな視点で地域課題に取り組んでいるかを知ることで、逆にITの力で貢献できるアイデアが浮かぶ場面もありました。
学生たちにとっては、地元のIT企業の働き方や、行政・企業の連携のリアルな様子を間近で見る貴重な機会になったとのことです。このようにこのコワーキングスペースは単なる作業場所に留まらず、異分野の人々を結びつけるハブとして機能していました。
ランチ会&カードゲームで広がる佐賀のコワーキングスペースでの交流の輪
お昼時には、参加者有志でランチ会も行われました。今回のコーワーキングのお隣がカフェで、そこで5名ほどでテーブルを囲んでのランチタイムでした。IT企業のエンジニア、行政の企画担当者、学生など立場の異なる者同士が混ざり合い、仕事のきっかけや普段携わっているプロジェクトの話から週末の過ごし方、おすすめのランチ情報まで話題は多彩で、会話が弾みました。普段は接点のない立場同士でも、美味しいご飯を共にすることで一気に打ち解けることができました。
午後には休憩時間を利用して、みんなで簡単なカードゲームを楽しむミニ交流会も開催。こちらには学生や若手エンジニアを中心に8名が参加し、カードゲームで交流を楽しみました。みんな童心に帰ったようにゲームに熱中し、立場を忘れて大いに盛り上がりました。こうした遊び心ある交流を通じて、コワーキングスペース内の雰囲気はさらに明るくなり、参加者同士の距離もぐっと縮まったように感じます。
イベント終了後、参加者の方々からは「普段関わらない人とも話せて刺激になった」「またぜひ佐賀のこういう場に参加したい」といった嬉しい声が聞かれ、満足度の高い1日となりました。
佐賀市発のコワーキングスペース「PopUp! RYO-FU BASE」とは?
改めて、今回イベント会場となった佐賀市のコワーキングスペース「PopUp! RYO-FU BASE」について簡単に紹介します。RYO-FU BASE(さが産業ミライ創造ベース)は佐賀県が進めてきたDX・スタートアップ支援の取り組みを継承する形で設立された組織で、その活動拠点として佐賀市のSAGAサンライズパーク内に期間限定オープンしたのがこの「PopUp! RYO-FU BASE」です。
元々秋以降に新店舗オープン予定のスペースを活用し、7月1日から8月後半までの限定で「企業・起業家ファースト」の実証フィールドとして運営されています。その名の通り“涼風(RYO-FU)”を感じられるような居心地の良い空間で、佐賀の夏の暑さの中でも快適に作業や交流ができる工夫がなされています。
このコワーキングスペースでは、以下のような特徴・設備が整っています。
- 利用料金:無料(平日9:00〜17:00なら誰でも自由に利用可能)
- 席数:約20席(フリーアドレス形式で電源コンセントも各所に配置)
- 高速インターネット環境(高速Wi-Fi完備でIT企業のリモートワークにも対応)
- イベントスペース併設(最大40名収容でセミナーや交流会が開催可能)
- 駐車場の利便性(平日は無料駐車場利用可。満車時も利用者は隣接の有料駐車場を上限100円で利用可)
このように、起業家やIT企業にとって魅力的な条件が揃ったコワーキングスペースとなっています。実証実験的な期間限定オープンとはいえ、担当者の方も「多くの人に利用してほしい」とコメントしており、恒常的なコワーキング拠点化に向けて期待が高まります。Facebook等でも「PopUp! RYO-FU BASE」の最新情報やイベント案内が発信されており、佐賀の新しいワークプレイスとして注目を浴びています。
IT企業が佐賀のコワーキングスペースを活用するメリット
今回のように、IT企業が佐賀のコワーキングスペースを活用することには多くのメリットがあります。最後に、いくつかそのポイントを整理してみましょう。
- 異分野交流によるイノベーション:佐賀のコワーキングスペースではIT企業の技術者だけでなく行政職員や学生、他業種のプロとも交わります。普段接点のない異分野の知見が交わることで、新しい発想やコラボレーションの種が生まれる可能性があります。
- 地域ネットワーク拡大:地方である佐賀においてIT企業が活動する際、地元のコミュニティとの繋がりは重要です。コワーキングスペースで顔を合わせることで、行政とも企業ともフラットな関係性を築け、地域での信頼基盤を作ることができます。
- 人材発掘・採用の機会:佐賀の学生やUターン人材がコワーキングスペースに訪れることで、IT企業側にとって将来の仲間となり得る人材との出会いの場になります。実際、イベントを通じて会社や業界に興味を持ってもらうきっかけにもなりました。
- 働き方の柔軟性向上:佐賀のような地域でも気軽に使えるコワーキングスペースがあることで、IT企業の社員がリモートワークやワーケーションを実践しやすくなります。例えば福岡本社の社員が佐賀での用事のついでにコワーキングスペースでテレワークする、といった柔軟な働き方も可能です。
- 企業ブランディングと社会貢献:地域イベントに参加・協力するIT企業として社名を知ってもらえることで、地域での企業ブランディング向上につながります。また、地域の課題解決や人材育成に貢献しているという実感は、社員のモチベーションアップや自社の誇りにもなります。
佐賀という土地でIT企業がコワーキングスペースを活用する意義は、このように多岐にわたります。
まとめ:佐賀のコワーキングスペースから広がる未来へ
佐賀のコワーキングスペースで開催された1日限定の交流イベントは、地域の可能性を感じさせる素晴らしい機会となりました。行政もIT企業も学生も、立場を超えて佐賀という場所で繋がり、新たな学びと刺激を共有できたことは、大きな収穫です。
参加者からは「佐賀でこんなにオープンに交流できる場があるとは思わなかった」「次回もぜひ参加したい」といった声が聞かれ、コワーキングスペースを通じて生まれるコミュニティの力を実感しました。
カジュアルな雰囲気の中にも、佐賀の未来を担う人々が集い語り合う姿はとても印象的で、IT企業として関わったカラビナテクノロジーのメンバーにとっても貴重な経験となりました。さて、カラビナテクノロジー株式会社では現在、一緒に働く仲間を募集しています!
私たちのようなIT企業で地域を巻き込んだチャレンジをしてみたい方、佐賀や福岡を拠点に面白い仕事がしたい方は、ぜひ採用ページもご覧ください。
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