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Freewill, CEOのインド出張に同行した新人社員の悪戦苦闘のチャレンジレポート。
【前編】に続き、【後半】をご紹介します!
前回のレポートはこちらからご覧ください ↓
【前編】新人・入社5か月目。CEOのインド出張に同行して、私が目の当たりにした世界の今、会社の未来、そして自分の現実
“非日常”を体験して、湧き上がる想い
インド南部、カルナータカ州にある世界遺産都市ハンピに拠点を置く「The Kishkinda Trust(以下TKT)」を訪問しました。TKTは、地域の文化遺産や伝統的な産物を保護するだけでなく、地域住民の生活向上や自立支援にも取り組む非営利団体です。現地の文化や歴史に根差した活動を通じて、住民たちの経済的・社会的な自立を促す取り組みは、単なる観光支援や物品販売の枠を超えた、深い社会貢献であると感じました。
インドにおける女性の雇用は、いまだに大きな課題を抱えています。教育水準や経済発展が向上する中で、都市部では就業の機会が増えつつありますが、農村部では依然として女性が安定した収入を得ることは容易ではありません。多くの場合、家庭内での役割にとどめられたり、非正規的・低賃金の労働に従事することが常態化しており、経済的自立は非常に困難な状況です。特に農業に依存する地域では、女性が行える仕事が限られており、教育やスキルの不足だけでなく、社会的・文化的な背景も相まって、挑戦の幅が狭まってしまいます。
TKTが取り組んでいるのは、バナナ繊維を活用したクラフトプロジェクトです。従来廃棄されていたバナナの茎を原料として繊維を抽出し、それを糸や布に加工する作業を地域の女性たちが担うことで、新しい職業機会を創出しています。「バナナの茎から糸を作る」と聞くと、一見奇妙で簡単そうに思えますが、実際に体験してみると、その作業の難しさに驚かされました。乾かしたバナナの繊維を練り合わせ、板の上で丁寧に擦り合わせて糸状にする工程は、手先の正確さと長年培われた技術が必要で、一朝一夕には習得できないものでした・・・。自分自身が挑戦する中で、女性たちが毎日行っているこの作業の大変さや、それでも丁寧に続ける意義を肌で感じることができました。
出来上がった糸は、その後、女性たちの手によってキーホルダーやカゴなどのクラフト製品のために編まれます。この活動は、もともと8人の女性から始まったものでしたが、現在では150~200人の女性が関わり、安定した雇用を得られるようになっています。単なる作業の提供ではなく、文化的価値や地域資源を活かしながら経済的自立も支える仕組みは、地域社会にとって非常に大きな意味を持っています。
今回のTKT訪問を通じて、私は改めて「非日常の体験」を通して得られる学びの重要性を実感しました。
通常の出張では得られないような、現地の文化や社会のコアに触れる体験は、自分の価値観や働き方、さらには社会に対する視点そのものを揺さぶってくれます。Freewillの出張では、単なる観光や視察ではなく、現地の人々と同じ作業を体験したり、文化や歴史の背景を直接学ぶことによって、働く上での考え方や意識を深めることができます。
こうした経験は、単なる「学びの場」ではなく、自分自身の価値観や行動を問い直す機会となります。TKTでの体験を通じて、私は「文化や地域資源を活かしながら、人々の生活や社会にポジティブな影響を与える仕事」に、改めて魅力を感じ、自分のキャリアや社会貢献のあり方について深く考えるきっかけになりました。Freewillの出張は、こうした非日常体験を通じて、自分自身の視野を広げ、仕事に対する考え方や行動に直結させることができる、非常に価値のある学びの場だと感じます。
グローバル ✕ IT = すべて実現可能!そんな会話を、CEOの隣で聞いて
出張の後半は、インドのコーチンへ移動し、IT企業であるインドコスモを訪問しました。コーチン(Kochi)はインドのケーララ州に位置する港湾都市で、歴史的には香辛料貿易や港湾都市として知られていますが、近年ではITやテクノロジーの拠点としても注目を集めています。街全体に漂う独特の歴史的風情と、最新技術が息づく現代の都市風景が混在する様子は、これまでのハンピとはまた異なる刺激を与えてくれました。
インドコスモのオフィスに到着すると、花束を手にしたスタッフの方々が温かく迎えてくださり、心地よい緊張感の中で訪問が始まりました。まずは施設内の案内を受け、最新のオフィス設備や働き方の様子を目の当たりにしました。次に移動した別室では、両社の事業紹介が行われ、互いの事業内容や強み、今後の展望について具体的な意見交換を行いました。会議中は英語での議論が中心で、専門的なトピックや技術的な話題が飛び交い、時折笑いも混じる中で、圧倒されると同時に、自分自身がその場に立っていることの実感に胸が高鳴りました。
人生で初めての海外企業訪問が、IT分野で、しかもグローバルな舞台で行われるとは想像していませんでした。そのスピード感と専門性の高さに圧倒されつつも、どのような会話が展開されるのか、どんな意見交換ができるのかというワクワク感も同時に湧き上がりました。この経験を通じて、将来的にはこうした場面でも当たり前のように会話ができ、会社のビジョンや価値をCEOと同じベクトルで伝えられるトーク力や理解力を身につけることが、自分の目標だと強く認識しました。
特に印象に残ったのは、ビジネスシーンにおける「その国の市場や文化に合わせた働き方の重要性」についての議論でした。「郷に入っては郷に従え」という言葉がありますが、時として日本ではこの考えを意識しすぎるあまり、世界基準との歩調が遅れてしまうことがあると感じました。インドコスモの方々も、日本の「高品質な仕事の基準」は評価する一方で、「細部にこだわりすぎるあまり、完成までに時間がかかること」が、スピードが重視されるグローバル市場では大きな機会損失につながると指摘していました。
実際に現地では、クイックコマースが急速な普及をしています。スーパーで購入したものが、わずか10分足らずで配達されるのが日常であり、人々は「時間そのものに価値を見出し、それに対して対価を支払う」ことを当然としています。この状況を見て、私たち日本人が誇る「ジャパン クオリティ」の価値は確かに世界から高く評価されているものの、同時に世界市場における競争力を維持するためには、よりスピード感を持ち、柔軟に動くことが不可欠であると痛感しました。
今回の訪問を通して、海外のビジネス環境や文化、スピード感を肌で感じることができたことは、言葉やデータだけでは得られない学び。教科書的な知識や国内での経験だけでは見えなかった現実。「世界の市場で通用する働き方」の感覚を身をもって体験できたことは、自分の視野を大きく広げる機会となりました。この学びを日本に持ち帰り、日々の業務や将来の成長にどう反映させるかが、自分に課された大きな課題であると感じています。
誰かのチャンスを、私が掴んだということ。私はどうなりたい?どう成長したい?インド出張で導かれた、私の使命。
出張の中で、CEOからいただいた言葉が特に心に残っています。
「今回はYuiを連れてきたけど、Yuiの後ろには社員全員の顔が見える。インドの出張に来たかったけど、来れなかった人もいる中で、Yuiがインドの出張に来た」という言葉。
この瞬間、私は自分の立場を強く意識しました。
誰かが掴むはずだったチャンスを、今自分が体験していることは決して自分だけのためのものではなく、同時にその責任を背負っているということに、強い焦りと同時に使命感を覚えました。単なる海外出張が、半分自分の学びのための研修になってしまっている現実に、申し訳なさを感じる一方で、「この経験をどう意味のあるものに変えていくか」という問いが、頭の中でぐるぐると巡り続けました。
この状況の中で、私ができることは何かを考えた時、最も重要だと感じたのは、インドで自分が体験し、学び、感じたことを会社に還元すること。
CEOやLisaさんの背中を見て感じた熱量や考え方、行動の姿勢を、言葉や行動で社内に伝えること。それこそが、今自分がこの出張に参加した意味であり、来れなかった仲間に対しても責任を果たす方法だと確信しました。
出張1日目から、CEOやHRのLisaさんからは多くの指摘をいただきました。自分の考えの浅さや理解度の不足を痛感し、正直に言えば落ち込むことも多くありました。しかし同時に、指摘の一つひとつがただの注意ではなく、人生や仕事に対する想いのこもったアドバイスであることも感じました。その指摘を受け止め、考え、行動してみて、反省し、また考える。この繰り返しの一週間は、非常にハードでありながらも、今振り返るともう一度体験したいと思えるほど濃密で価値のある時間でした。
そして、CEOから「インドに来ると決めた自分を褒めてあげてほしい」と言っていただいた言葉には、大きな救いと励ましを感じました。どれだけ反省や焦りがあっても、まずは自分が一歩踏み出したこと自体を肯定することが、次の行動につながるのだと改めて気づきました。
今回の出張を通して、私は「50センチ革命」と呼ばれる小さな一歩の大切さを実感しました。実際にまだ数センチしか踏み出せていないかもしれませんが、その小さな一歩が確実に未来への変化を生むことを体感し、これからの自分の行動への自信と責任感につなげることができたと思います。
50cm踏み出す。Now or Never!の精神で、やり遂げる!
まとめになりますが、出張を通じて、私が感じたポイントは大きく2つあります。
【1. 非日常の体験から得る発見 】
今回の出張で私は、普段の業務では到底体験できない「非日常」を経験しました。現地での企業訪問やエクスプローラーでの活動は、単なる見学ではなく、自分の価値観や思考を揺さぶる刺激的な時間でした。 日本にいると、どうしても自分の尺度で物事を判断しがちですが、海外に出て非日常的な体験をすることで、コンフォートゾーンを抜け出し、いつもとは違った視点で物事を見ることができます。少し環境を変えてステップアウトすることで、普段とは異なる景色や発見が広がり、それが大きな成長につながると感じました。
【2. 50cm踏み出すことの重要性】
海外の出張は特に、1つ1つの選択が大切なものになってきます。
1日目にヒンドゥー教の集会に出会い、現地の方とつながることができたのも、すべて「フロントスタッフに話しかけてみよう」「ナビとは違う道を歩いてみよう」といった、ちょっとした好奇心や冒険心から始まったことでした。
好奇心、直観とは言え、インドでは特に、ご縁に恵まれ、たくさんの暖かい人や景色に出会うことができました。CEOはよく、「50cm踏み出すことは革命だ」とおっしゃいます。そのたった50センチでも、いつもと違う一歩を踏み出してみることで、その先に広がる出会いや感動の大きさを、ここインドで改めて実感することができました。
こんなチャンスを、わずか入社数か月で手に入れられたことは、とても贅沢なこと。
そんな貴重な体験ができたからこそ、私はその想いと期待に報いたい。
“ライスワーク”という、生活のための仕事ではなく、“ライフワーク”として、人生を豊かに、一流のプロフェッショナルとして成功したい!
そのための課題は、めまいがするほど高く積みあがっています。
私にやれるのかな?大丈夫かな?途中で挫折しないかな・・・。正直、そんな気持ちもあります。
けれど、私は、やると決めました。絶対に、成し遂げたい。
これだけのチャンスに恵まれたからこそ、その期待にこたえたい!!
入社数か月。まだまだひよっこですが、CEOの側で、この組織の中核に立つ人間として、日々邁進中です。
いかがでしたか?
新人で入社して、初めての海外出張。
悩みに悩み、一つの答えにたどり着いた彼女の姿は、とてもまぶしく、尊いもの。
まだまだこれから、社会人として成長していく彼女の姿をぜひ応援してください。