こんにちは! 株式会社コーボーの人事 梁瀬です。
突然ですが、近年注目されている「人的資本開示」をテーマにストーリーを公開します。
このストーリーでは、私たちコーボーがなぜこの取り組みに力を入れるのか、
そして私たちが目指す企業文化や未来像について、詳しくお話しさせていただきます。
この機会に、コーボーの「人」に対する真摯な想いと、未来に向けた取り組みを少しでも知っていただけたら嬉しいです。
ぜひ最後までお読み下さい!
◆人的資本開示とは
企業が持つ「人」という資本、すなわち従業員が持つ知識、スキル、経験、能力といった無形の資産に関する情報を、社内外のステークホルダー(株主、投資家、従業員、顧客、地域社会など)に対して公開することを指します。
日本においては、2023年3月期決算以降、有価証券報告書を発行する上場企業等に対し、この人的資本に関する情報開示が義務付けられました。具体的には、「人材育成の方針」や「社内環境整備の方針」、そしてそれらに関する具体的な目標や実績の開示が求められています。
なぜ人的資本開示が重要視されるのか?
上場企業が人的資本開示を行う主な目的は、多岐にわたります。
- 企業価値の向上: 人的資本への投資や活用状況を開示することで、企業の持続的な成長可能性を示し、投資家からの評価、ひいては企業価値全体の向上に繋げます。
- 透明性と信頼性の向上: 情報をオープンにすることで経営の透明性を高め、従業員や投資家、顧客といったステークホルダーからの信頼を獲得します。
- 人材戦略の強化: 開示プロセスを通じて自社の人的資本データを収集・分析し、強みや課題を客観的に把握することで、より効果的な人材育成や採用戦略を策定・実行できます。
- 従業員エンゲージメントの向上: 従業員の成長支援や働きがいのある環境整備への取り組みを示すことで、従業員のモチベーション向上や組織への帰属意識(エンゲージメント)を高める効果が期待されます。
- ESG投資への対応: 環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視するESG投資において、「S(社会)」の中核要素である人的資本の情報開示は、投資家にとって重要な判断材料となります。
- ステークホルダーとの対話促進: 人的資本に関する情報開示は、投資家や従業員など、様々なステークホルダーとの建設的な対話を促し、相互理解を深める貴重な機会となります。
◆コーボーが人的資本開示に取り組む理由
私たちコーボーは、上場企業ではありません。しかし、私たちが何よりも大切にしているのは「働く人」です。だからこそ、当社の人的資本に対する想いやこれまでの具体的な取り組み、そしてこれから目指していく未来像を、皆様に広く知っていただきたいと考え、今回、自主的に人的資本開示に取り組むことを決意いたしました。
◆スローガン:「濃密な仕事と、良質な休息」
コーボーには、「濃密な仕事と、良質な休息」というスローガンがあります。この言葉の中で、「濃密な仕事」が先に述べられていることに意味があります。「まずはしっかりと仕事に向き合い、その上で良質な休息を取ろう」という順番を大切にしています。
ありがたいことに、私たちの取り組みや制度、働く環境は、第三者機関からも高く評価いただき、「ホワイト企業認定PLATINUM」や「くるみん認定」、「健康経営優良法人2025」といった認定を頂戴しております。しかし、これらの認定は、単に「働きやすい」「社員想い」といった側面だけを追求した結果ではありません。
これらは、お客様への価値貢献に真摯に向き合い続け、自己成長と相手を思いやる仕事を追求し続ける仲間たちが、心身ともに健やかに、快適に、そしてご機嫌に働き続けてもらうための環境整備を積み重ねてきた結果なのです。お客様への価値提供と、従業員のWell-being。この二つが互いに良い影響を与え合い、相乗効果を発揮しているからこそ、働きがいのある環境が築かれていると、私たちは考えています。
◆目指すべき企業文化:一人ひとりの才能が開花する場所へ
人事として、私の理想は、働くことを心から楽しんでいる人を一人でも多く創造することです。少なくとも、誰もが心身ともに健やかに働ける、そんな状態を実現したいと強く願っています。
ここで言う「楽しい」とは、「楽(Easy)」とは異なります。時にはチャレンジや学びに伴う負荷、いわば「産みの苦しみ」も含めた、達成感や成長実感に繋がる「楽しさ(Fun)」を意味しています。個人として、チームとして、そして会社全体で「楽しい」を創り出していきたいのです。
そしてその結果、従業員一人ひとりの才能が100%開花されている状態を目指しています。その実現に向けた私たちの羅針盤となるのが、コーボーのDNAとして掲げる以下の価値観です。
- 職人魂: プロフェッショナルとしての自覚を持ち、付加価値の追求と自己成長に、皆で共に挑み続けます。そして、お客様に、仲間に、家族に誇れる仕事を創造していきます。
- 顧客・パートナー: 私たちのお客様やパートナー様、その先にいる全ての方々を深く想い、当事者意識を持って仕事に向き合います。良い仕事を通じて、揺るぎない信頼を築ける会社を目指します。
- 仲間: 自由な発想を尊重し、互いを敬い、感謝する心を大切にします。一人ひとりが自身の頭と心で考え抜き、互いに助け合いながら、共に会社を創り上げていきます。
- 一人ひとりの大切な時間: 家族や友人との時間、趣味や自己啓発の時間など、従業員一人ひとりが大切にしたいと考える時間を尊重します。
強制ではなく自主的に一人一人が行動し、自らの意思で楽しみながら仕事に取り組む。一人ひとりの才能が100%開花されている組織は、そんな組織なのではないかと考えています。
◆それを実現するために何をしてきたか?
私たちは、このような企業文化を作ること、また時代の変化に合わせてアップデートし続けることを意識して取り組んできました。従業員のWell-being(幸福度)と企業の収益性という、双方を高いレベルで両立させる新しい経営の形へと移行しつつあります。
目指すべき企業文化を実現するために、私たちはコーボーのDNAに基づき、具体的な施策を展開してきました。
【職人魂(自己成長)】
- レベルアップ手当: スキルアップや自己啓発への投資を支援。
- 資格取得支援制度: 専門性を高めるための資格取得を奨励・支援。
- 外部研修投資: 最新の知識やスキルを習得するための外部研修機会を提供。
【顧客・パートナー(事業・組織の成長)】
- LT(ライトニングトーク)会、部会: 社内での知識共有や技術交流を促進。
- 1on1(よもやま会): 上司部下間の定期的な対話を通じて、課題解決や成長支援を実施。
- DXツール導入: 業務効率化と生産性向上のためのデジタルツールを積極的に導入。
【仲間(健康)】
- 健康診断オプション補助: 定期健康診断に加え、特定のオプション検査費用を会社が全額補助。健康維持をサポート。
- 喫煙者0%の維持: 健康的な職場環境を維持するための取り組みを継続。
- 社員旅行/部活動: 社員間の親睦を深め、体を動かす機会、一体感を醸成する機会を提供。
【一人一人の大切な時間(働き方)】
- フレックスタイム制: ルールに則り、就業時間を柔軟に調整できる制度を導入。
- リモートワーク: ルールに則り、場所にとらわれない柔軟な働き方を可能に。
- ハッピーアニバーサリー休暇: 誕生日や記念日など、個人の大切な日に休暇を取得できる制度。
◆今後はどのような企業として進化をしたいか?
私たちは、現状に満足することなく、さらなる進化を目指しています。具体的には、以下の二点を重視していきます。
- より筋肉質な組織への成長: 個々の能力を最大限に引き出し、変化に強く、迅速かつ的確に対応できる、しなやかで強靭な組織を目指します。
- 当たり前基準の向上: プロフェッショナルとしての意識、顧客への価値貢献、チームワークといった、私たちが大切にする価値観の「当たり前」のレベルを、組織全体でさらに引き上げていきます。
◆進化に向けた課題:未来への伸びしろ
目指す未来像と現状を比較した際に、いくつかの伸びしろも認識しています。
- 当事者意識の浸透: 「プロフェッショナルとは何か?」「付加価値を追求するとは具体的にどういうことか?」「自らの頭と心で考え、仲間と助け合いながら会社を創るとは?」といった問いに対し、一人ひとりが自分事として深く考え抜き、具体的な行動に移していく必要がありますが、現状ではその意識や行動レベルにばらつきが見られます。
- マネジメント能力の向上: 組織の成長を加速させるためには、メンバーの能力を引き出し、チームを目標達成に導くマネジメント層のさらなる能力向上が不可欠です。
- 組織の一体感の醸成: 事業や部門を超えた連携を強化し、会社全体としての一体感をさらに高めていく必要があります。
◆求める人物像:「IT(AI/DX)×自走力」で未来を切り拓く
これからのコーボーを共に創っていく仲間として、私たちが求めるのは「IT(AI/DX)×自走力」を兼ね備えた人材です。
- AI/DXを武器とし、活用しながら業務の更なる効率化に取り組める人。
- 誰かに指示されたり、炎を灯してもらわなくても、自らの中に「顧客のため」「会社のため」「仲間のため」という熱いエンジンを持ち、主体的に考え、行動を起こせる人。
- そして、そのエンジンの性能を、より強く、より速くするために、常に学び、挑戦し続けられる人。
そのような「個」が集結すれば、「個」×「個」の力は何倍にも増幅され、私たちはもっと遠くへ、もっと速く進むことができると信じています。
◆そのような人材を育成するために取り組むこと
こうした「IT(デジタル)×自走力」を持つ人材を育成するために、私たちは今後、以下のような取り組みに力を入れていきます。
- 挑戦機会の創出: 新規事業への挑戦や、部門横断的な共創チームへの参加機会を提供します。
- リーダーシップ育成: 執行役員への登用や、マネジメントポジションへのチャレンジを積極的に支援します。
- 学習機会の拡充: 外部研修の機会をさらに活用し、多様なスキルや視点を獲得できる場を広げます。
- 最先端技術への対応: IT×AI分野における最新技術の習得や活用を推進し、変化に対応できる人材を育成します。
◆最後に
私たちは、従業員一人ひとりの才能が100%開花されている状態を目指すという想いを、これからも大切にしていきたいと思います。
2030年までの中期経営計画を“cooboo creation for 2030”と命名し、企業価値の向上に直結する人的資本への投資を、今後さらに積極的に推進してまいります。
社員一人ひとりの声に真摯に耳を傾け、時代の変化や個々のニーズに合わせた制度を柔軟に検討し、導入していくこと。そして、誰もが働きがいを感じ、成長を実感できる環境を創り続けること。これが、私たちコーボーの揺るぎない決意です。
この記事を通じて、コーボーの「人」に対する考え方、そして未来への想いが少しでも伝わりましたら幸いです。