仕様を完全に理解していないと、手戻りが発生する─ ドメイン理解はエンジニアの最重要スキル
Photo by Amélie Mourichon on Unsplash
開発現場でよくある光景。
実装を進めていたエンジニアが、ふと気づきます。
「この処理、そもそも設計の前提が間違っていないか?」
慌てて確認すると、仕様の解釈が食い違っていて、設計自体を修正しなければならないことが判明。
結局、コードだけでなく設計書まで手戻りし、スケジュールに大きな影響を与えてしまう…。
手戻りの原因は「仕様を理解しきれていないこと」
「仕様書に書いていなかったから」
「このケースは想定外だと思ったから」
こうした判断ミスが積み重なり、手戻りを引き起こします。小さな食い違いでも、設計・実装・テストと全体に影響が広がり、プロジェクト全体を揺るがしかねません。
本質的な原因は、技術力不足ではなく仕様や業務ドメインを深く理解していないことにあります。
“理解する姿勢”があるかどうかで差がつく
とあるエンジニアは、仕様書を見ながら「この画面、誰がどんな場面で使うんだろう?」と疑問に思いました。しかしその疑問を放置し、設計通りに実装を進めた結果、リリース直前に仕様の抜け漏れが発覚。手戻りの作業となりました。
一方、同じ場面で「誰が、どんなときに使うのか?」を関係者に確認した別のエンジニアは、業務フローの前提を理解したうえで設計にフィードバック。結果として、レビュー段階での修正はほぼゼロ。むしろ「安心して任せられる」と評価されました。
違いを生んだのは 技術力そのものではなく、“業務を理解しようとする姿勢” だったのです。
ドメイン理解はキャリアを切り開く力
言語やフレームワークの知識はもちろん重要です。しかし、真に重宝されるのは「なぜこの仕様が必要なのか」「誰がどう使うのか」を理解し、設計や実装に落とし込める人材です。
そういう人は自然と手戻りを減らし、プロジェクトを前に進める存在になります。信頼が積み重なれば、リーダーやPMといった上流ポジションへのキャリアアップも見えてきます✨
今日からできる一歩
- 仕様書を読むとき「利用シーン」を想像する
- 疑問を「誰が・いつ・どんな場面で」使うかに落とし込む
- ユーザーの問い合わせやテストケースを見て“生の困りごと”を理解する
- 得た理解を設計・実装に反映し、チームで共有する
地道な積み重ねこそが、仕様理解力=ドメイン理解力 を鍛えます💪
コードが書けるだけでは足りない。
仕様やドメインを理解し、設計段階からプロジェクトを支えられるエンジニアへ✨