エンジニアに求められるのは“聞き取り力”より“汲み取り力”
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要件定義の現場でよくあるのが、ユーザーからのヒアリング。多くのエンジニアが「しっかり聞き取ること」を意識します。しかし、本当に重要なのは 「聞き取り力」ではなく「汲み取り力」 です
聞き取れた“言葉”だけでは足りない
ユーザーは必ずしも自分の課題を正確に言葉にできるわけではありません。
「問題は特にないです」と言っていたのに、実際には裏で膨大な手作業をしていた――そんな経験はありませんか?言葉にされた内容だけを要件として捉えると、本当の課題は見過ごされてしまう のです
沈黙や曖昧さにこそヒントがある
- 短い「はい」に隠された不安
- 説明を避ける場面に潜む非効率
- 言葉にできなかったモヤモヤ
これらを察知し、掘り下げられるかどうかが「汲み取り力」です。
たとえば「普段どうやって処理していますか?」と日常の流れを聞けば、ユーザー自身が当たり前だと思っていた“無駄な手間”が浮かび上がります
汲み取り力を磨くためにできること
- 非言語のサインを見る
表情や間の取り方に、言葉にならない情報が現れます - 具体的なシーンを引き出す
「トラブルが起きたときは?」など、状況を具体的に聞くことで真の要件が出やすくなります - 余白を与える
質問後の沈黙を恐れず、相手が考えを整理する時間を待つことも大切です
エンジニアの価値は“仕様の行間”を読む力
AIの進化によって、言われた仕様をそのままコードに落とす仕事は代替されつつあります。
これからのエンジニアに求められるのは、言葉にされなかった背景や真意を汲み取り、設計に反映できる力。それが、ユーザーの信頼を得て、プロジェクトを成功に導くエンジニアの条件です✨
要件定義で差がつくのは、聞き取り力よりも汲み取り力。
「言われた通りに作る」ではなく、「本当に必要なものを形にする」。
その姿勢こそ、エンジニアとしての真の強みになります👍