「もっと顧客の声をプロダクトに反映したい」「自分の提案で事業の成長を前進させたい」。
カスタマーサクセス(以下、CS)として働く人なら、きっと一度は抱くこの想い。しかし実際には、組織構造や意思決定のプロセスなどによって、現場の熱量がプロダクトの価値に消化しきれないことも多いのが現実です。
株式会社ベースミーのCS部門は、そんなCS経験者の熱量を最大限に活かす環境です。
ユーザーや企業からの細かな声が、最短「当日」でプロダクト改善につながる。まるで「魔法みたい」なスピードと、現場主導で事業を動かせる裁量の大きさが、BaseMeのCSを他に代えがたい存在にしています。
今回は、HR領域でキャリアを積み、成長フェーズのプロダクト組織に魅力を感じてBaseMeに参画した大田麻弥加さんと中村なぎささんに、CS経験者が求める理想の環境と、BaseMeで実現している価値創造のリアルを聞きました。
HR領域での経験とBaseMeジョインまでの道のり
インタビュアー(Q): まずは、今までの経歴を踏まえて、自己紹介をお願いいたします。
大田麻弥加(大田): 大田麻弥加と申します。新卒でHR系のベンチャー企業に入社し、新卒の人材紹介事業と、自社の採用人事を兼任して3年ほど担当していました。その後、中途の人材紹介事業部の立ち上げタイミングで、法人側の責任者として紹介事業を3年ほど経験しました。その後、スタートアップに行きたいという思いから、Webマーケティングやセールスイネーブルメントのスタートアップを経て、2024年の11月にBaseMeに入社しています。よろしくお願いします。
中村なぎさ(中村): BaseMeは3社目で、これまでに2社を経験しています。1社目は教育サービスの企業で、大学や専門学校向けの広告代理店の企画営業職を約5年間担当しました。そこでは、高校生のキャリア教育に大きく関わっていました。次の目標としてキャリアカウンセラーになりたいと思い、2社目は新卒の人材紹介事業を行う会社に転職しました。そこで約8年間、CA(キャリアアドバイザー)やRA(リクルーティングアドバイザー)、大学営業といった立場で、大学4年生の就職支援をやってきました。そこから2025の5月にBaseMeに入社しました。よろしくお願いします。
熱量が人を動かす。BaseMeが2人のキャリアを再点火した瞬間
Q: BaseMeに入社した経緯や理由を教えてください。
大田: 私がBaseMeを知ったのは、CEOの勝見さんからある媒体を通じて届いたメッセージがきっかけでした。ちょうど転職を考え始めていたタイミングだったこともあり、「まずは話を聞いてみよう」と思ったのを覚えています。
もともと私は人材領域が大好きで、新卒・中途・採用人事と幅広く携わってきました。一度HRから離れた時期もありましたが、勝見さんとのやり取りの中で、人材領域でプロダクトを持ち、新しい価値を生み出そうとしている会社だと知り、強く惹かれました。
「もう一度、人と企業をつなぐ本質的な仕事がしたい」
そう思えた瞬間でした。
最終的にBaseMeへの入社を決めた理由は、大きく3つあります。
- 自社プロダクトを持ち、価値提供の幅を自分たちで広げられる環境だったこと。
- シリーズプレAの資金調達を終え、これから一気に加速するフェーズで、最も成長幅が見えると感じたこと。
- 役員陣の考え方や空気感に惹かれ、「この人たちとなら同じ山を登れる」と感じられたこと。
この3つが重なったことで、「ここでなら、これまでのHR経験を最大限活かしながら新しい挑戦ができる」と確信し、BaseMeへの入社を決めました。
中村: 私が転職活動をしていて、軸にしていたのが、少人数の組織で小回りが利く会社に行きたかったことと、大学生活の1、2年生という就活の前の段階の学生のキャリアに向けて価値を発信できる仕事に就きたいという思いでした。
エージェントさんのご紹介でBaseMeと出会い、この2つの軸が叶えられそうだという気持ちが強くなりました。さらに、大手の企業の役員などをされていた方々と近い立場で一緒に事業を作れるというのが魅力的でした。
CEOを含め魅力的な人がいて、「この人たちについていきたいな」という思いで入社を決めました。
Q: BaseMeでは、前職ではどのような課題感や物足りなさをどのように解消できると感じましたか?
大田: BaseMeには、前の会社で事業を大きくしてきたCOOの影山さんがいて、「山の登り方」を示してくれるような組織だと感じました。しかも、そのタイミングで資金調達も済んでいたので、プロダクトを最も加速させやすい環境だと思いました。現場で同じ目線で「こんなこともできるように、あんなこともできるよね」と言いながら、事業を前に進めていきたいと思いました。
中村: 2つあって、1つは、やりたいことがなかなか実現するのに時間がかかることでした。前職は事業部のメンバーが20人から70人ぐらいに拡大していく中で、既存業務の最大化が優先されていました。なので新しい施策をやるにも、大学のキャリアセンターや連携会社など、いろんなところにOKを取る必要があり、意思決定に時間がかかっていたんです。もっとスピーディーに、やれることをすぐ実行できる組織がいいと感じていました。
もう1つは、自己の成長に関するモヤモヤで、尊敬すべき先輩たちがどんどんいなくなってしまい、メンバーに対して教えることや引っ張ることが多くなり、私自身が吸収できるものが少なくなってきたことに物足りなさを感じていました。追っかけるのが好きなのに、追いつきたいと思える人がいなくなってしまったんです。
BaseMeでは、勝見さんや役員の方々の「業界を変えてやる」という熱さがすごく良くて、この人たちについていきたいと思えました。
「伴走」では終わらない。BaseMe CSが担う広い役割
Q: 現在のBaseMeにおけるCSの役割と業務内容を教えてください。
大田: CSの業務は、企業様への提案(アップセル・クロスセル)、日々伴走する運用のフロント、そして運用バックという3つのポジションに業務を分けています。私は主に「企業様への提案」と「運用フロント」をメインで担当しています。
Q: 「企業様への提案」業務は具体的にどのようなものですか?
大田: BaseMeを使用するお客様と1年間の新卒採用計画を立てて、「1年間これで走りましょう」というロードマップを共に描き、アップセル・クロスセルを追いかけていくのが業務内容です。新卒採用がメインなので、企業様によってですが、サマーインターンをご検討いただく企業様へは1月から5月ぐらいに、本選考(秋頃)から始める企業様へは秋頃に提案が固まることが多いです。基本的には、企業様の年間計画や決済フローを握って、そのタイミングでヒアリングし、提案を進めます。
また、新しいサービスができた時や、運用を通じてニーズが生まれたタイミングで、随時提案を行うこともあります。
Q: 「運用フロント」ではどのようなディレクションをされているのでしょうか?
大田: BaseMeへのご期待を実現するために、提案担当と連携しながら「どの時期に、どれくらいの学生に会いたいか」という採用計画を企業様と一緒に立てます。
そのうえで、歩留まりシミュレーションの実現に向けて伴走します。
また、私たちがスカウト代行を行う場合もあるため、計画に基づいてリスト作成や文面作成を運用メンバーと連携しながらディレクションしていきます。
意識しているのは、単にスカウトの承諾数を増やすだけでなく、その後の選考のステップに進んでいるかや、内定にどれくらい繋がっているかという、最終的なゴールまでしっかり追っかけることです。採用成功というゴールに成果が当たるように、企業様としっかりと連携して動いています。
Q: 中村さんも運用フロントがメインとのことですが、中村さんの役割で特徴的な点はありますか?
中村: はい。私は運用フロントをメインで担当しているのに加えて、キャリアカウンセラーのキャリアが長いので、ユーザーチームの仕事の兼務もあり、「ヘッドハンター」という役割も持っています。これは、企業が直接スカウトを送るのではなく、BaseMe側から学生さんに「こういう企業様が合っているんじゃないですか?」とご案内したり、面談を通して適性の高い方を企業さんにお繋ぎしたりする、人材紹介に近い動きです。
Q:BaseMeのプロダクトの良さや魅力について、教えてください。
大田: 1番大きいのは、プロダクトを作るにあたって「ユーザーファースト」を全社で掲げている点です。人材ビジネスはどうしても企業側にお金を払っていただくため、企業側の意見が強くなりがちですが、BaseMeでは100%に近いぐらい、ユーザー側(学生)が1番使いやすいプロダクトを目指しています。
そのおかげで、ユーザー側のファンがすごくついています。スカウトサービスでファンがつくのは珍しいと思いますが、学生がオフラインイベントでBaseMeの良さについてプレゼンしてくれるほどです。これは、今の就活に疑問を抱える学生の問題意識に対し、BaseMeが非常に近しい立場で存在できている証拠だと思います。
また、企業様も、ただの学歴や経験結果ではなく、性格や社風、価値観といった「本質的なマッチング」が必要だと共感してくださる企業様が集まってくださっている点も強みです。大手の企業様とかもそこに共感して動いてくださっています。
中村: 私はまさに価値観マッチングが良いところだと思っております。他のプロダクトだと学歴や希望業界、職種でマッチングすることが多いですが、BaseMeでは、学生さんのプロフィールを見て、価値観や強みを見てスカウトを送るというところがあります。学生の「本当の姿」を見て声をかけようとしてくださる企業様が集まっているのも魅力です。
CSが生む、圧倒的スピードの価値創造
Q: CSとしてお客様と接する中で、アップセルやクロスセルにつながるニーズをどのように拾い上げ、数値を積み上げる努力をされていますか?
大田: 意識しているのは、とにかく顧客との接点量をいかに増やすか、そしてその中で、お客さんが何に困っているのかを常に考えることです。電話1本の会話の中でも、「最近どうでしょうか?」といったフランクな会話から、クライアントの採用状況・人事の方の個人的な課題を認識し、BaseMeというサービスに関わらず、採用成功を一緒に作っていくために状況・課題を把握することを常に意識しています。今のBaseMeだからできることは、そこからサービスを生み出すことです。ニーズがあれば、「こういうサービスを作ってもいいかもしれない」という話になります。サービス開発のためにも、お客さんのためにも、ニーズにアンテナを張っているのが意識していることですね。
Q: そのニーズをプロダクトに反映された経験、あるいは新しいサービスが生まれたエピソードなどありますか?
大田: 顧客の声をプロダクトに反映し、様々な機能が追加されたりすることは、本当に日常的に起こっています。
先ほど述べたヘッドハンティングのサービスもその1つです。BaseMeは、とにかく数打つというよりは、とても優秀な学生さんに丁寧に1人ひとりアプローチするお客様が多いので、「質を上げるためにできることはないか」を考えた結果、この夏(2025年)に生まれたのがこのヘッドハンティングのサービスです。
プロダクトではない領域でも、CSが一部RPO(採用代行)的な形で工数を肩代わりしたり、CSメンバーが企業様に入り込んでサポートするプランを提案したりすることもあります。
中村: 私も大田が言った通り、機能改善の要望をプロダクト側に連携するのは「日常」です。電話番号の表示の仕方や返信機能の改善などは、日々ご意見をいただいています。
また、中長期的には、学生の価値観で自動的に企業がおすすめされるような機能など、「こういう機能があった方が価値が生まれるんじゃないか?」といった議論を日々行い、プロダクト作りに携わっています。
Q: 機能改善した部分についてのお客様の反応はどうですか?
大田: 結構反応あります!「この前言ってた機能、とても助かりました!」や「ちょくちょく機能が変わってますよね」とびっくりしてくれる企業様もいらっしゃいます。
Q: とても時間がかかるイメージを持っていたのですが、機能改善のスピード感はどうでしょうか?
大田: とても早いです!
中村: 2日〜3日、もしくは早い時は当日で対応されることもあります。
中村: 魔法みたいですねって、いつも言っています。
大田: ちょっとしたエラーや「これは絶対変えた方がいいよね」という改善は、本当に1日か2日で動きます。エンジニアが、すぐに「OK」と言ってすぐ対応してくれるんです。
熱い想いが切り拓く、学生と企業の未来
Q: 今後、カスタマーサクセスとして、あるいはBaseMe全体として、どのような未来を作っていきたいですか?
大田: BaseMe全体としては、就活が早期化する中で、学生が 「自分の意思でキャリアを選べる」ための機会づくり がますます重要になると考えています。
中村も話していましたが、就活直前になって急に情報収集を始めるのではなく、もっと早い段階から、企業も巻き込みながらキャリアに触れられる世界をつくっていきたいです。
そしてCSとしては、企業に最も近い立場だからこそ、新卒採用におけるプロフェッショナルとしての価値をもっと発揮したいと思っています。
「優秀層を採りたいけれど、どう動けばいいかわからない」という企業様は本当に多いです。だからこそ、単なる運用ではなく、伴走しながら課題の深い部分まで入り込み、採用成功に向けて本質的な支援をする。それがCSの役割であり、企業側のファンをつくるBtoB組織へと育てていきたいと考えています。そして、そんな組織作りをしていくために一緒に働きたい人は、スタートアップで変化を前向きに楽しめる人がいいなと考えています。
中村:会社としては、「就活=つらいもの」 という常識を変えたいと思っています。
BaseMeを使えば使うほど自己理解が進み、自分の価値観を軸にしたキャリアが描ける。そんな楽しい就活を当たり前にしたいです。
そのためにも、CS組織が率先してスカウトだけではない価値を提供していきたいです。
オフラインイベントなどを活用し、学生と企業の間に質の高い出会いを創っていくことで、長期化する採用活動に新しい可能性を提供できる存在になりたいと考えています。熱いパッションを持っている人と一緒に働きたいと思っています。ぜひ、情熱を持って、よりよい仕組みを一緒につくっていける仲間を歓迎します!