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イベントプロデューサーが語る、納得感のある出会いを生み出す秘訣とは?

ワンキャリアでは、新卒採用メディア「ONE CAREER」を運営しています。同サービスでは、定期的に学生向けイベントがオフライン・オンライン問わず開催されています。このイベントを担当するのがイベントチームです。

今回のインタビューは、イベントチームのシニアマネージャーを務める多田、動画コンテンツやYouTubeライブなどのオンラインイベントを担当するイベントプロデューサーの星、学生説明会などのオフラインイベントを担当するイベントプロデューサーの外山の3名です。

元テレビ局出身で、オフラインイベントを担当する外山は「ワンキャリアのイベント作りは、まるで総合格闘技」と話します。日々、学生と企業のさまざまな出会いをデザインする彼らは、何を意識し、イベント業務に向き合っているのでしょうか。よりよいマッチングを生み出すための秘訣も含め、3人にお伺いしました。


▼こんな人に読んでほしい

・ワンキャリアのイベントチームについて知りたい方
・イベントの企画・運営、プロデュースに関心のある方
・これまでの経験を新たな業界で活かしてみたい方
・スタートアップに挑戦したいと考えている方

イベントを通し、多くの学生のキャリア形成に携わりたい

ー これまでのキャリアについて簡単に教えてください。
多田:ワンキャリアの新卒1人目社員として入社し、コンサルティングセールス、キャリアアドバイザー、マーケティング、イベント責任者などを経て2020年に動画事業の立ち上げを担当しました。その後、経営企画部へ移動し、事業開発責任者となります。エンジニア学生向けのサービス「ONE CAREER for Engineer」の立ち上げを担当し、現在は同サービスとイベントチーム シニアマネージャーを兼任しています。


星:2018年に社会人としてのキャリアをスタートし、今は7年目です。1社目は新卒採用支援を行っている5名規模の会社で、私は新卒1期生でした。同社では約5年間、法人営業・就活イベントの企画運営などを担当しました。2社目となるワンキャリアには、2022年にイベントプロデューサーとして入社し、現在はオンラインイベントチームのアシスタントマネージャーも務めています。

外山:2013年に新卒でテレビ局へ入社し、広報、イベント事業部、総務、報道制作部の4部署を経験しました。当時、局内にあった全部門を経験したことになります。特に歴が長いのはディレクターです。イベント事業部の経験はありますが、舞台やコンサートなどの催事運営とその営業をしていました。2023年11月にワンキャリアへイベントプロデューサーとして入社し、現在はオフラインイベントを担当しています。


ー なぜ皆さんはイベントに関わることになったのですか?
外山:働く上で、「人々のキャリアや人生に影響を与えるようなことに携われたら」といつも考えてきました。新卒時代には放送局で働くか、教師になるかで迷ったぐらいです。また今回の転職では、特殊な業界からの転職だったこともあり、他業界へキャリアチェンジする難しさを感じました。この経験から、ファーストキャリアの重要性を伝えるイベントを企画してみたいと思うようになりました。

テレビはマスへ発信するコンテンツです。ディレクターとして視聴率を考えた企画を考える一方、視聴者一人一人の人生にとって、本当にこの企画がいいのかと考える私もいて。リアルイベントでは学生からの評価を直に感じられるため、この軸で転職を進めるうちにワンキャリアと出会いました。

星:私がイベントを生業にしている理由はシンプルにイベントに関わるのが好きだからです。「本番」という締切があるからこそ、当日を意識し、頭をフルスロットルに回し続けることができます。学生時代からイベント好きは変わらず、文化祭の実行委員など、常に本番のある行事に携わってきました。

前職でも新卒の就活イベントに携わっていましたが、学生のキャリアに関わるのは重大なことです。それでも向き合い続けたいのは、キャリア形成において、一番影響を与えるのがイベントだと思うからです。

多田:僕の場合、志願したのではなく、代表の宮下さんからの「やってくれ」の一言でした(笑)。実は僕、インドア派でほとんどイベントには行ったことがありません。苦手な人の気持ちを想像できるからこそ、誰しもが参加したくなる体験を作れると思いました。

思いがけない出会いをデザインするのが、僕らの仕事だ

ー 現在のイベントチームのミッションを教えてください。
多田:マッチングに必要な情報を適切な形で学生へ届けることです。納得するマッチングを起こすためには、いかに偶発性を生み出すかが重要になります。特にこの領域は思いがけない出会いが起きやすいため、いかにそれを引き起こすかをデザインしている感覚です。実はこのミッション、具体的にチーム内で掲げているわけではありません(笑)。ただ皆が同じ認識で動いてくれているなとは感じてはいて。

星:確かに言葉として伝えられたのは今が初めてですが、皆がこの意識で動いているには違いないと思います。


ー チームの組織体制について教えてください。
多田:動画制作を担当するオンラインと説明会などを担当するオフラインの大きく2つに分けられます。オフラインは僕が、オンラインは星さんがチームをまとめます。事務メンバーも含めると約10名が所属しています。担当チームはある程度決めていますが、基本的にプロジェクトベースで動くため、兼務メンバーもいます。

ー ワンキャリアならではのイベントの特徴は何ですか?
多田:当社はイベントのベンダーではないため、イベントをメディアとして位置付けているところかなと思います。通常、イベントに登壇する企業に何を話してもらうかまで、ベンダーは介入をしませんが、当社は介入します。特にオンラインで情報を発信するようになってからは、コンテンツから一緒に作り込む色合いが強くなったと感じています。介入することで学生と企業がよりマッチしやすくもなりました。

外山:学生と企業の両者にとっての最適を考えていることです。クライアントである企業の声だけに耳を傾けるのではなく、「それは学生にとって最適か?」という会話が常にされています。入社当初、こうした会話が当たり前にされていることに驚きました。

「PMとして企画から運営まで責任を持つ」イベントチームの業務内容とは?

ー ここからは、実務についてお伺いします。1つのイベントができるまでの流れについて簡単に教えてください。
星:ビジュアル・コンセプト設計などの大枠はどちらのチームも同じなので、ここではオンラインイベントの場合で説明します。

担当業務の割り振りは、基本的に1イベントごとに1人、イベントプロデューサーがプロジェクトマネージャー(以下、PM)としてアサインされます。企画から運営・納品の全てを担うため、責任重大です。年間のイベントスケジュールとその規模感は事業計画ですでに決まっており、その内容に沿い、約3ヶ月前から準備を始めます。

具体的には、イベントのコンセプト設計、その時期の学生インサイトを踏まえた企画テーマの設定、それを表現するためのキービジュアルなどの作成です。キービジュアルはデザイナーと連携して進めます。

登壇企業が出揃ったタイミングで、演出内容や収録スケジュールを考え、企画に必要な提出物を各社へ依頼します。ここが滞ると本番に支障をきたすため、準備が円滑に進むように各社のセールス担当との調整や、関係会社とのスケジュール管理を行うのもPMの仕事です。

企業から出演者の情報が届き次第、動画に使用するテロップなどの素材、台本の作成に入ります。収録後は、その内容を編集し、放映するのが主な流れです。


外山:オフラインの場合、台本の作成はありません。その代わり、会場設営や案内を行う各種委託先、イベント会場との各種調整が発生します。


ー 1つのイベントは、基本何人体制で回していますか?
星:チームとしては5名前後の体制ですが、基本的に社員は1人です。実際に手を動かす業務はアシスタントや業務委託の皆さんにお願いし、PMは全体管理に注力します。もちろん立ち上がり期は社員が1人サポート役に入りますし、独り立ちしてからも、マネージャーや経験豊富な社員がフォローに入ることはあるので安心してください。

ー 1人平均で何本ぐらいの企画を担当していますか?
星:時期によって差はありますが、繁忙期だと約4本は担当しています。加えて、毎日収録を行なっているレギュラー番組もあります。この番組は、月ごとの当番制です。

ー 現場で働くなかで、星さんと外山さんが特に大変だと思うのはどのような点ですか?
星:社内外から寄せられる相反する要望に落とし所をつけ、調整をする点です。学生と企業、どちらも最大公約数を取れるかを軸に、常に選択していくことが求められます。また、この仕事は準備が9割なので、撮影当日にトラブルがなければPMは静かに進行を見守るだけです。もし当日、「天候トラブルで出演者が来られないかもしれない」「直前で出演者に変更がある」などの連絡が入ると、どうにかしなくてはと燃えます。皆が無理だと思う状況をどのように打破するかをフル回転で考え始めると、ミッションインポッシブルのテーマが脳内に流れ出しますね。

外山:イベント当日に一番良い状態を作り上げるのはやりがいを感じつつも、やはり大変です。とはいえ、自分の作ったイベントへの反応を直接得られるのはオフラインならではだと思います。現場で学生さんから「イベントに来て、自分が本当に行きたいと思える企業に出会えた」「もともと志望していなかった企業が本命に入ったので、参加して本当に良かった」直接声を聞けるのは嬉しいですね。

ただ学生にとって手触り感のあるイベントをつくりたいと強く思うからこそ、「こうした方が学生にとっていいんだ!」と思考が一方向に偏ってしまうこともあるなと感じてもいて。そのバランスをどのように取るかはまさに今、勉強中です。


得られるのは、事業視点で周囲へと染み出し、切り込んでいく力

ー  ここからはイベントチームで得られる経験やスキルについてお伺いします。同業界から転職してきた、星さんはどう思いますか?
星:プロジェクトマネジメント力はワンキャリアに入社してから磨かれ、今でも勉強中です。前職では、会社規模が異なることもあり、実務も含め自身で動くことが大半でした。とりあえず当日に間に合えばいいかとなることもあって。今は多くの人がプロジェクトに関わるため、余裕を持ったスケジュールで進行できるよう、ガントチャートを組んで進行管理を行うようになりました。

人を巻き込みながらいかに仕事を進めるかはワンキャリアで得た経験です。それこそイベントプロデューサーは属人的なもの、職人気質だと思われやすいですが、意外と自分で手を動かすことが少なく、その点にギャップを感じる人は多いようです。

ー 異業界から転職してきた外山さんはいかがでしょう。
外山:イベント運営や機材的なところ含め、「総合格闘技」という言葉がぴったりな仕事です。例えば集客面は、企画の方向性などいろいろなアンテナを多方面に張り、形にしていく能力が問われます。情報を見落とさないためにも、イベントごとの学生アンケートは全て目を通しますし、自社に限らず学生の動向調査や関連記事なども読んでいます。

それこそ転職当初は、業界理解を深めるために社内マーケターが作成した資料を読んだり、キャリアアドバイザーの社員に話を聞いたりと、キャッチアップしていました。変化を見逃さないためにも、社内外にアンテナを張る必要があるのは間違いないと思います。


ー 多田さんから見て、今のイベントチームに参加することで、どのような経験・スキルが得られると思いますか?
多田:この仕事では、次元の高いかけ算が求められます。例えばプレイヤーとしてプロジェクトマネジメントをしてきた方なら、自身のマネジメントレベルを再確認できる場になるはずです。足りなければ鍛えることができるし、もし高ければ次のステップの仕事ができます。

また事業的な考えから、企業・学生のことを考え、今後は今の動画イベントという商品を再編する必要性を感じています。事業ポートフォリオという視点から、事業観点や適切な戦略を考えられるようになる人も出てくると思います。

星:セールス向けにイベント提案の勉強会を主催するなど、私たちの活動は少しずつ他事業部に向けて染み出しています。マーケティング部署の定例に参加し、CVRの議論をすることもあります。マーケティング、セールス、開発といったあらゆる事業部の目線を持つべきだし、実際にその経験ができていると思います。

多田:社内のいろいろな専門家に対し「素人目線でいいですか?」という気概も必要です。コンテンツをより魅力的にみせるための営業トークに口を出したり、イベント集客に関する定例ミーティングでよりよい集客に向けた議論をしたり。企業にイベントを納品すればOKではなく、事業視点で考えられるかが、このチームで動く上では求められるし、得られるスキルだと思います。


何にでも興味を持ち、自身の枠組みに縛られない人がイベントチームには合っている

ー イベントチームが今後目指していく姿について教えてください。
多田:チームとしては、メンバーが別のチームへ羽ばたいていけるような力を養える場にしていきたいです。それだけ、成長の土台と機会が今のイベントチームは増えています。今、僕たちが取り組んでいるのは、事業戦略や商品企画など、イベント企画や運営の上位にあたる部分です。イベントプロデューサーとして入ったメンバーのキャリアが、2つ、3つと広がっていくのを感じます。まさに、キャリアの可能性は無限大です。

事業としては、自分たちからどんどん提案し、新しいものにチャレンジしていきたいです。僕自身が飽き性なので、既存のものを変えたくなるんです(笑)。それこそ、事業全体の問題や課題に対し適切な打ち手ではないと、ワンキャリアの経営陣は納得してくれません。メンバー自身が打ち手を考えられるようになると、より強固な体制になると思います。

ー 皆さんから見て、どのような人がイベントチームに向いていると思いますか?
外山:社内外の調整や交渉が必要な業務が多いので、人と関わるのが好きな人は向いていると思います。

星:自分の思考の幅や役割の枠組みに収まらず、染み出していける人です。

多田:知的好奇心の閾値が低い人です。閾値が低いからこそ、さまざまな物事に興味を持とうとします。あらゆるものごとに妥協せず関わっていこうとする人は、僕らのチームに向いているはずです。


今回の記事では、イベントチームで働く3人にワンキャリアで働く面白さについて語ってもらいました。ワンキャリアのことが少しでも気になった方、ぜひ以下のリンクから気になるポジションをのぞいてみてくださいね!

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企画・取材・編集:山下 麻未
執筆・撮影:スギモトアイ


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