2024年3月よりmanabyの事業所として新たなスタートを切ったバンビ・アイランド船岡。宮城県仙南地域に位置するこの事業所で、職員の岡崎さんは子供たちに寄り添い続けてきました。
【プロフィール】
岡崎 裕和
2024年3月入社
教育支援事業部 バンビ・アイランド船岡 支援員
(2024年5月取材)
―これまでのキャリアについてお聞かせください
私は元々、公立小・中学校で講師をしていました。特別支援学校での指導を経験し、それから放課後児童クラブへ。その後に放課後等デイサービスで勤め始めて、今に至ります。バンビ・アイランドに来てからは2年近くが経ちました。
―ずっと子供たちのそばに寄り添ってきたのですね
そうですね。場所は変わりましたが、働きながら子供たちの成長を見てきました。
私が働き始めた頃は、通常学級にも障害のある子はいました。今のように障害名がついておらず、まだ顕在化していないことも多かったです。法改正もあり世間での理解も広がって、いろいろな障害が見えてくるようになりましたね。
学校は教育、指導をするところで、障害児に対してできることも限られています。いつからか「療育」に関わりたいと思うようになり、放課後等デイサービスで児童指導員の道を選びました。
―バンビ・アイランド船岡はどんな事業所ですか?
利用しているのは小学生から高校生まで。障害は様々で、ADHD、情緒障害、知的障害、肢体不自由特別支援学校からも来ています。
定員は10名ですが、利用希望が多く1日最大15名の子供たちが通っています。ありがたいことに、クチコミで子供たちが集まっています。役所からの紹介も多いです。近くの子供たちはもちろん、隣町から通う子もいて、車4台で方面ごとに送迎しているんですよ。
職員は朝9時からその日の活動予定の打ち合わせ、送迎の確認、課題対応の役割分担をします。そして学校の終わる時間に合わせて迎えに行き、子供たちは放課後の時間をここで過ごします。
到着すると、子供たちはおやつを食べたり、それぞれ個別のプログラムに取り組みます。おやつの時間も、口に詰め込みすぎてしまう子がいるので、見守りながらきちんと噛むんだよという指導をします。子供たちが将来困らないように、様々なスキルを身に着けるためのサポートをしているんですよ。
―具体的には例えばどんなことを?
アナログ時計の見方を学んだり、イラストで描いたりなぞるような課題に取り組んだり、シール貼りなど指先の訓練をするものなどをその子に合わせてカスタマイズしています。図書館に行って本を借りることをみんなでやってみたり、集団遊びとしてハンカチ落としなんかもやりますね。車椅子の子はスタッフと一緒に、みんなで盛り上がります。
読み書きのサポートもするし、お金の計算も教えます。SST(ソーシャルスキルトレーニング)でコミュニケーションの仕方や状況に応じた適切な振る舞いについてのロールプレイングなど、多様な課題を考えて用意しています。
―療育の難しさは?
毎日難しいですね。どの場面でも。子供たちは一人ひとり必要なことが違います。例えば、言葉でのコミュニケーションはとれるけど、衝動的に行動してしまう子。発語はするけど言葉の意味がわからず行動につながらない子。発語のない子もいます。
この子たちが、将来自立してどう働き生きていくかを意識して、集団の中で暮らすためには何を身に着けて行けばよいかを職員みんなで考えています。
明確な答えがない中、一人ひとりに合わせたコミュニケーションのサインや課題を考えていくのは、とても難しい仕事です。
―仕事のやりがいは?
発語がないので実際は何を思っているかはわからないけど、制作活動の中でにこっと笑ったり手を挙げたり、喜んでくれているなと感じるときはうれしいですね。
また、送迎に行ったときにご家族から「バンビ、バンビって言っているんですよ」と言われることがありますが、そんなときはやっていてよかったなと思います。
子供たちが毎月の活動のお知らせを見て「これやってみたい」と興味を示してくれるのもやりがいを感じる瞬間です。日頃の活動の積み重ねで、ちゃんと子供たちに伝わっているんだなと、うれしくなります。
―どんな仲間と働きたいですか?
何でも話し合える仲間と働きたいですね。何でも話し合える職場でありたいです。地域性もあって、私自身あまり自らのことを話すことがないのですが、できるだけ話しやすい雰囲気づくりを心掛けながら昼休みに話をするようにしています。
子供たちは大人のことをよく見ています。見本となれるよう、仲間と対話しながら自分らしさを見つめて働いていきたいと思います。
バンビ・アイランド、放課後等デイサービスはmanabyにとって新しい事業です。他部署のみなさんもぜひ事業所にきて、子供たちと触れ合って肌で感じてみてほしいですね。歓迎します!