こんにちは!株式会社コーボー、Webソリューション部 / Webコンサルティンググループ / マネージャーの牧口です。
突然ですが、皆さんの会社では「部署の定例ミーティング」はどのような雰囲気で行われていますか? 単なる業務連絡や数値報告だけで終わってしまう、あるいは一部の人だけが発言して静まり返っている……そんな定例ミーディングもよくあると聞きます。
私たちコーボーのWebソリューション部は、4つの異なる事業領域と、5つの専門職種が入り混じる、個性豊かな組織です。 だからこそ、私たちは「全員が主役となって、組織の未来を考えられる組織」を目指し、組織運営をしています。
今回は、そんな私たちの雰囲気をより具体的に知っていただくために、チーム定例MTGの一コマをご紹介します。私たちが普段どんな熱量で、どんな議論を交わしているのか。その裏側を知っていただき、組織や我々の大切にしている価値観を知っていただければと思います。
プロフェッショナルが集う「Webソリューション部」とは?
まずは、私が所属するWebソリューション部について少しご説明させてください。 一言で表すならば、お客様のWeb戦略全体を支援する「事業成長パートナー」。それが私たちの組織です。
私たちの部署には、以下の4つの事業が紐づいています。
- Webマーケティング:SEOや広告・SNS等を駆使し、集客を最大化する
- クリエイティブ:心を動かす制作や、システム開発を行う
- 自社メディア:「テックタレントフリーランス」や「生活トラブル本舗」などのメディアを運営する
- AI・DX推進:社内の業務効率化に繋がるプロダクト開発や、DX推進を行う
これら多岐にわたる事業を推進するために、マーケター、コンサルタント、ディレクター、デザイナー、エンジニアという5つの異なる職種が1つの部署に集結しています。 特徴的なのは、その専門性の高さです。在籍するメンバーの多くが、それぞれの業界で10年以上の経験を持つベテラン揃い。各分野に精通したプロフェッショナルたちが、互いの知見をぶつけ合いながらプロジェクトを進めています。
近年、私たちの部署は目覚ましい成長を遂げています。 しかし、組織が大きくなればなるほど、そして専門性が高まれば高まるほど、顧客にとって「私たちのサービスの価値はどこにあるのか?」という軸を、部署内でしっかりと共通認識を持ち続けることは難しいことでした。
だからこそ、私たちは「対話」を大切にしています。 代表が部門長を務めていますが、現場の指揮は私を含めた3名のマネジメント陣が連携して行っています。トップダウンで決めるのではなく、現場の最前線にいるメンバーと共に答えを探す。それがコーボーのスタイルです。
ある日の定例会議
11月某日の定例会議のテーマは「自分たちの強みを、再定義する」でした。
「え、今さら?」と思われるかもしれません。 ですが、市場環境が激しく変化し、AI技術が台頭する今だからこそ、改めて自分たちの足元を見つめ直し、言語化することが必要だと考えました。
実は、これまでの週次MTGの中で、SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威の分析)を行い、チームメンバー全員で意見出しを行ってきました。 そのプロセスを経て、私たちが導き出した一つの答えが、「オールワンソリューションが提供できること」でした。
マーケティングだけ、制作だけ、開発だけではない。そのすべてを一気通貫で提供できること。 確かにそれは私たちの大きな武器です。しかし、そこで思考を止めてはいけません。 「オールワンソリューション」という言葉は、聞こえはいいですが、ありきたりな言葉でもあります。
そこで今回のMTGでは、もう一歩踏み込んでみることにしました。 議論の論点は2つです。
①「オールワンソリューション」とは、より顧客目線で考えると、具体的にどのような価値があるのか?
②その価値を前提にしたとき、私たちは顧客にとって「どの事業カテゴリー」に位置する存在なのか?
「何ができるか(What)」ではなく、「どんな価値を届けるか(Value)」への転換。 これを、全員で深掘りしていくことにしました。
(ある日の議題は「ブランドメッセージの統一」でした)
Miroボードが埋め尽くされる、熱いセッション
私たちのMTGでは、全員参加型のMTGを実現するため、オンラインホワイトボードツール「Miro」を導入し、誰もがフラットに意見を出し合えるワークショップ形式に改善しました。この日はリモート参加のメンバーがいましたが、ツールを活用することによりリモート参加メンバーも積極的に参加することができるようになっています。
ルールはシンプルです。 「MTG開始前に、各自が自分の意見を用意してくること」。 そして、「MTG内では、それぞれの意見や思いを共有し、否定せずに受け止めること」。
当日、画面上のボードには、メンバーそれぞれの付箋がびっしりと貼られていました。
- 「顧客も気づいていない、潜在的なニーズの掘り出し」
- 「部分最適ではなく、全体最適で提案できるのが強い」
- 「作って終わりではない、実行までの徹底した伴走支援」
経験10年以上のプロたちだからこそ出てくる、実体験に基づいたリアルな言葉たち。 マーケター視点からの意見、エンジニア視点からの意見、デザイナー視点からの意見。職種の壁を越えて、多角的な視点が交錯します。
それぞれの意見を尊重しながら、共通項を見つけ出し、抽象化していく作業は、まるでパズルのピースを組み合わせていくようなワクワク感がありました。
そして、全員の総意としてまとまったのが、「事業成長(課題解決)への伴走支援」という定義です。
私たちは単なる「サイト制作業者」でもなければ、単なる「広告代理店」でもない。 お客様のビジネスそのものを理解し、課題を見つけ、解決策を実行し、成長を共に喜ぶパートナーである。 「オールワンソリューション」という機能は、あくまでそのための手段に過ぎないのだと、改めて全員で腹落ちすることができました。
「サイトを作ってください」という依頼に対しても、「なぜ作るのか?」「それによってどうなりたいのか?」から問いかけ、時には「今はサイトを作るべきではないかもしれません」と提言できる強さ。 それこそが、私たちが目指すポジションなのです。
マネジメント不要? 自走する組織の「利他精神」
この取り組みを通じて、私が何より嬉しかったことがあります。 それは、結論の内容そのものよりも、そこに至るまでのプロセスで見えたメンバーの姿勢です。
MTGの運営において、マネジメント側から「あれをやって」「これを準備して」と指示することはほとんどありませんでした。
例えば、あるメンバーは議論をよりスムーズに進めるために、自発的に「競合他社と比較した自社のポジショニングマップ」を作成し、共有してくれました。 また別のメンバーは、次回の議題設定や開催に関する情報を、能動的にチーム全体へ発信してくれました。
誰かに言われたからやるのではなく、 「もっとこの部署を良くしたい」 「仲間との議論をより有意義なものにしたい」 「コーボーという船を、もっと前に進めたい」
そんな、「チームのため、仲間のため」という利他的な精神が、行動の端々に表れていたのです。
個々の能力が高いプロフェッショナル集団は、ともすれば個人主義に走りがちです。 しかし、コーボーのWebソリューション部は違います。 個の強さを持ちながら、それをチームのために惜しみなく使い、組織全体として大きな価値を生み出そうとするカルチャーが根付いています。
私たちが導き出した「事業成長への伴走支援」という言葉。 これは、お客様に対してだけでなく、実は社内のメンバー同士の関係性にも当てはまるのかもしれません。 互いの成長に関心を持ち、困っているときは手を差し伸べ、共に課題を解決していく。 そんな仲間たちが集まっているからこそ、お客様に対しても本当の意味での「伴走」ができるのだと確信しています。
(承認や傾聴の文化があるからこそ、活発に意見が上がります)
2025年、AI×人の力で、さらなる高みへ
私たちは今、大きな変革の時期を迎えています。 2025年からは「AI・DX推進グループ」が新設され、これまでのWebソリューションに、AIという強力な武器が加わりました。
「人×生成AI」による生産性の向上。 「省力化」から生まれるリソースで、よりクリエイティブで本質的な価値提供へ。 2030年に向けて、私たちの挑戦はさらに加速していきます。※現在は「省力化」を議題にチーム定例でディスカッション中です。
技術がどれだけ進化しても、それを扱うのは「人」であり、その根底にあるのは「誰かのために」という想いです。 今回のMTGで見えたメンバーの主体性とチームワークがあれば、必ずお客様の感動につなげていけると信じています。
今後も、組織内の課題や改善点について、誰かが決めるのを待つのではなく、メンバー一人ひとりが「自分ごと」として捉え、能動的に動き続ける組織でありたい。 そして、そんな私たちの熱量が、記事を読んでくださっているあなたにも伝わっていたら嬉しいです。