採用担当者が“よくある違和感”を感じるケースと、どうすれば伝わる職務経歴書になるか?
――ギャップのある応募がもったいない理由と、伝えるべきポイントをまとめてました。
選考をしていると、こんな応募に出会うことがあります。
「要件定義からリリースまで一貫して担当しました」
「基本設計もやっていました」
「上流工程の経験があります」
一見、頼もしい経験のように見えます。しかし、実際に面接で深掘りしてみると、「設計書のレビューに同席しただけ」「誰が使うか・何のためかは聞かされておらず、仕様通りに作っただけ」といった実態が見えてくることも少なくありません。
ここに、現場との“ギャップ”があります。
なぜギャップが起きるのか?
最大の原因は、職務経歴書に書かれている“言葉”と、その“中身”が一致していないことです。
・「要件定義」と書いてあるが、実際には「要望の確認を受け取っただけ」
・「基本設計」とあるが、実際は「詳細設計書をもとにテーブル定義を少し整えた」
・「リーダー経験あり」とあるが、実際は「週次報告をまとめていただけ」
こうしたズレは、エンジニア本人が悪いわけではなく、“開発の工程を正しく理解していないまま”使ってしまっているケースが大半です。しかし、受け取る現場サイドからすると「実際に任せられるかどうか」の判断がしづらく、結果として「見送り」となってしまうのです。
どうすれば伝わるのか?
現場とのギャップをなくすには、「実際にやった業務の中身を、具体的に書くこと」が重要です。
たとえば――
- ❌「要件定義を担当」
→ ✅「利用部門のヒアリングに同席し、議事録作成と要望整理を担当」 - ❌「基本設計を経験」
→ ✅「設計書レビューに参加し、画面仕様書のUI部分を修正・追記」 - ❌「上流工程に関わった」
→ ✅「要件定義書をもとに処理フローを図解し、上長レビューを受けながら設計へ落とし込んだ」
このように、「なにを」「どこまで」「どう関わったか」を明確にするだけで、同じ“経験”がより信頼され、選考の突破率も上がります。
本当に大事なのは、「正確さ」と「誠実さ」
選考する側は、派手な実績よりも地に足のついた経験と、その伝え方を重視しています。
「現場でやってきたこと」を、開発プロセスの言葉に合わせて丁寧に伝える。これだけで、応募者としての印象は大きく変わります。
あなたの経験は、伝え方次第で武器になります😊