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私の場合、月曜日~木曜日まで会議でほぼほぼ埋まっていることが多いのですが、金曜日は比較的空いていて、そこに複数のメンバーの悩みや相談に乗る1on1を実施しています。
毎週1on1を実施してきて、常々疑問に思ってきたことは、「理想の1on1」とはどんなものか?というものです。
流川と仙道の1on1
そんな私のなかで1on1の理想に近いものは、大人気バスケ漫画「スラムダンク」の中で出てきた、夏のインターハイの前に流川が仙道に1on1を挑んでいるシーンではないかと。
いやバスケの1on1じゃないか、というツッコミもあるでしょうが、ここでの仙道と、その後に気づく流川の話です。
自分のプレイに関して課題を感じていた流川は、仙道に1on1を挑みます。 そして、何度も攻守を繰り返した後、仙道は何かを感じ取ったのか、解決法を教えるのではなく、一つの考え方や捉え方としてこう流川に言います。
「1対1もオフェンスの選択肢にすぎねえ」
「それがわからねえうちは、おめーに負ける気がしねえ」
流川は具体的に相談をしているわけでもなく、仙道も具体的な解決法を話してはいない
「1対1もオフェンスの選択肢にすぎねえ」
「それがわからねえうちは、おめーに負ける気がしねえ」
と仙道が流川に言った後、流川はこう聞き返します。
「全国にはおめーより、上がいるのか?」
仙道は「いるよ」と。
その後の流川は山王戦で課題解決に気づく、、、という流れです。
このように流川は具体的に相談をしてはいません。 仙道は流川から具体的に課題を聞き出してはいません。攻守を繰り返しただけです。 しかし、そこで仙道が流川の課題っぽいものを感じて、先ほどの台詞を言うのです。
相談された課題に対して解決法を話すのではなく、考え方や捉え方の話をする方が後に課題解決に繋がりやすいのではないか?
この「スラムダンク」のシーンから学び取ったことをまとめると、1on1で相談する側が課題自体を明確に捉えていない場合があり、相談される側も課題が明確に感じ取れない場合があり、解決方法を示しても合致しない可能性があるということです。
ここでの仙道は流川に対して、自分が感じ取ったことをそのまま伝えるだけに留まってます。
仙道はなぜそうしたのか?
それは仙道の答えは正しいものを持っているが、流川の性格上を踏まえると本人が実感してこそ答えになると感じているためで、そのまま伝えても恐らく流川が納得しないと思っていたのではないかと。
「答え」が実感できる瞬間は、つまり流川が「応える」タイミングが来てこそだと、私は思うようになりました。
そのため、私の1on1は応えになるまでの壁打ちと捉えるようになりました。
壁打ちとしての1on1
実際、壁打ちとして捉えるようになってから実感したことは、1on1は自分にとっても気づきが多くなることでした。
相手の課題を的確に捉えるために壁打ちしながら、色々と言語化されていく中で、この言語化自体が自分にとっても壁打ちになっていくのを感じるようになったのです。
理想の1on1はお互いの壁打ちになって結果的に応え合うことできることなのかなと思うようになりました。
まとめ:私の思う理想の1on1
【理想の1on1とは】
1、仙道と流川のように壁打ちする
2、課題が真の課題じゃないかもしれないから気づいたことを伝え合う
3、自分の答えが相手が求める答えではない前提で言語化をしていく
4、言語化していく中で結果的に応えにたどり着く
5、相手も自分も1on1で気付き合える
これが理想かなと思っていますが、まだまだその先に理想があるとも思っていますので、これからもメンバーと1on1を繰り返しながら、理想の1on1を、そして自分たちの成長を実感できるいように課題を飛び越えていきたいなと思います。
谷島貴弘