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UPSIDERがみずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)へのグループインを発表してから、ありがたいことに本当に多くの方からポジティブなリアクションをいただきました。
「これからのUPSIDERに期待している」といった声をいただけるのは、心から嬉しく思います。
一方で、社員や採用候補者の方々からは、こうした率直な質問もたくさん受けています。
「UPSIDERらしいスピード感はこれからも維持されるのか?」
「カルチャーや働き方は変わらないのか?」
「意思決定の主体はUPSIDERのままなのか?」
だからこそ今回のnoteでは、私自身の考えを整理し、「変わること」と「変わらないこと」を率直にお伝えしたいと思います。
「変わらない」という言葉への違和感
発表からの数週間。私は記者会見やインタビューの場において、「UPSIDERの組織文化や事業スピードは変わりません」と言い続けてきました。
今後も現経営陣を中心とした経営体制は維持され、引き続きIPOを見据えていきます。創業時から掲げてきたミッションや大事にしている価値観も変わりません。でも正直に言うと、この「変わらない」という表現に違和感を抱き始めているんです。
この数週間を振り返ると、私も社内もめちゃくちゃ慌ただしい。大きな発表を終えて少し落ち着くどころか、新たな成長テーマに向けて以前にも増して「カオス」な状況です。
決めなければならないことが山積みで、ゆっくりと悩んでいる時間はありません。その間にも、社内ではこれから仕掛けていく大規模なプロジェクトの準備が着々と走り始めています。それに合わせた人事異動も必要です。期末どころか月末を待つのでさえ惜しく、月中に実施しようとしているほど。
みずほFGへのグループインに向けて、むしろスピードは加速しています。
そもそも今回のパートナーシップは「このままのスピードでは、自分たちのミッションを達成するのには遅すぎる」という危機感が発端になったものです。さらに引き上がった目標と現実との乖離を埋めるためには、今まで以上に加速しなければ間に合いません。
実際、これから変わることもたくさんあります。以前みずほFGとの合弁事業である「UPSIDER BLUE DREAM Fund(以下 : BLUE DREAM Fund )」を立ち上げた際、融資やファンド運営に精通したみずほFGのプロフェッショナルに加わってもらうことで、事業を猛烈なスピードで進めることができました。
双方の人材が交わることで、間違いなくUPSIDERの成長スピードは上がる。その過程においては人材の交流のみならず、みずほFGの良いところをどんどん吸収していきたいと考えています。
また近い将来、私たちが扱う金額の規模は数千億円から数兆円へと桁が変わる見込みです。事業のステージが変われば、求められるシステムの要件やセキュリティの基準も今よりもさらに厳格なものへとなっていくでしょう。
そう考えると、やっぱり「変わらない」という表現は正確ではない。むしろこう言うべきかもしれません。
「大胆に変わり続けることは、変わらない」。
より正確には「創業時から大切にしてきたUPSIDERのDNAは変わらない。その上で大胆に進化していく」という表現が適切かもしれません。
「変わり続けること」は変わらない
そもそもUPSIDERは創業以来、数ヶ月〜半年ごとにダイナミックに変わり続けることによって成長してきた会社です。
例えば約半年前の2024年秋には、「UPSIDER AI経理」やプラットフォームサービスといった新規事業に大きく舵を切りました。祖業である法人カード事業のメンバーの多くは、ビジネスサイドもテックもこのタイミングで新規事業の担当へ。代わりに既存事業の重要なポストには新メンバーや若手メンバーが自ら手を挙げ、ステップアップに挑戦してくれました。
新規事業に大胆な投資をしながらも、既存事業の成長を止めずにこれたのは、こうしたメンバーの急成長があったからです。
このように定期的にチームの新陳代謝を促し、全員がコンフォートゾーンを抜けて何度も“脱皮”しながら辿り着いたのが現在のUPSIDERです。
組織体制とともに人事制度も半年に1回のペースで変えてきました。私たちは半年ごとに人事評価をしていますが、その時点では半年前に立てた目標がすでに状況に合わなくなっていることも多いです。
これを聞いて「それでは評価できないじゃないか」と思われるでしょう。たしかに制度については今でも試行錯誤の最中で、改善の余地もまだまだあります。ただ、私はこのスピード感をすごく大切にしてきました。
「むしろスタートアップなのに半年前の前提がそのまま通用してしまうということは、変化のスピードが遅すぎることの現れではないか」。そのように考えていたんです。
先日も採用責任者のメンバーと年明けの採用計画について相談をしていたのですが、おそらく年明けには組織も激変していて、会社の課題も全く変わっているはずでしょう。
正直、こうした変化を楽しめる人でなければ、UPSIDERで働くのは苦しいと思います。でも、この環境を楽しめる文化こそが、私たちの競争力の源泉なんです。
これからも人事制度や組織形態は、事業のステージや社会の変化に応じて変わり続けていくはずです。ただし、それは誰かに言われたからではなく、自ら「最適だと考えたもの」を選択していく。その原則はこれからも変わりません。
進化し続ける「二面性」──スピードと安全性
これだけのスピードで変わっていくと、「守りが疎かになるのではないか」と思われる方もいるかもしれません。しかし私たちは、スピードと同じくらい「安全性」も大切にしてきました。