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クリエイティブ・テックエージェンシーのTAMには、参加当初から「スーパーインターン生」と、社員からの評価がとても高いインターン生がいます。 現在、同志社大学の4回生である小森友椰さんです。
将来は起業家志望でもある小森さんは、なぜTAMをインターン先として選んだのか、将来を見据えて、現在はどのような思いでどのような仕事に取り組んでいるのか、について、TAMの代表である爲廣さんと対談していただきました。
経営者の先輩である爲廣さんから、いずれ同じ経営者になるであろう小森さんへのメッセージとは――。
スーパーインターン生、大学入学時からWeb制作で活躍
―今日は現在インターン生としてTAMで働き、卒業後はTAMへの正社員としての就職が決まっている小森さんにお越しいただきました。
爲廣:今まで『TAM made by people』には、インターンの人に登場してもらったことがなかったので。
よく世間では「新卒一括採用」というけれど、TAMは別に新卒も中途採用も一緒じゃないかと、意味を見いだしていなかったんですよ。でも、ここ4年くらい、大学生の方にインターンとして入ってもらって、新卒社員として迎え入れるという、いわゆる「日本的採用」をやっていて。
インターンの存在に慣れていないTAMに小森くんが参加してくれたんですが、優秀な人だから選択肢はたくさんあったはずで。その中からなぜTAMを選んでくれたのか、単純に話を聞きたいと思いまして。他のTAMに来ることを検討してくれる学生さんの参考にもなれば、と。
―なるほど。それでは、小森さんの現在のお仕事など、自己紹介をお願いします。
株式会社OHTAM ディレクター 小森友椰
滋賀県在住、23歳。京都の同志社大学に在学中。大学1回生のころにWeb制作を始め、その後WebライターやWebメディアの運営などの経験を経て、TAMグループに2023年5月にインターンとして参加
小森:現在、同志社大学の4回生です。TAMから内定をいただいたのをきっかけに、就活には区切りをつけました。
去年(2023年)の8月くらいから、インターンなどに応募し始めましたが、大学入学時くらいからすでに就職のことは常に意識していろんな活動をしていました。
「ITとマーケティングの両方に関われる業界に入りたい」という希望があったので、一回生のときから、独学でWebサイト制作を勉強して、案件を掲載するプラットフォームに応募したりして仕事を始めました。
初めて依頼された案件は、個人経営の美容医療サロンのオーナーさんからのもので、低予算でサイトを刷新したいというニーズが、「とにかく安価でやります」とPRしていた僕のサービスとマッチしました。プレッシャーはすごかったですが、時間をかけて、自分ではとても満足のいく出来になりました。
2回生、3回生とその仕事は続けつつも、自分探しみたいなことはしていて。「これが本当に自分のしたいことなのか?向いているのか?」と不安でいっぱいでした。
この仕事も最初はしんどいことだらけだったので、「もっと向いていることが他にあるんじゃないか」とか、「大学生らしく遊びたいな」という思いもありました。
力不足もあったので、専門誌を読んだりして勉強しながら日々仕事の締め切りに間に合わせないといけないというプレッシャー、業務量の多さに苦しめられて。ライターの仕事も始めたので、孤独感というか、人と話せない辛さも加わりました。
―そんな多忙な日々の中、どんな風に自分探しをしたのでしょうか。
小森:手当たり次第、自分が好きと思えそうなものを試してみました。バイトも、塾やコンビニなどいろいろやってみて、その中で自分がちょっとでも好きと思えたり、熱意を注げることが見つかればいいなと思ってやっていました。
爲廣:そんなにいろいろやっていたなんて知らなかった。去年の5月にTAMにジョインしたときにはもう、スタッフから、「すごい同志社の学生のSEOプロフェッショナルが入ってきた」と聞いていたので、てっきりSEOの専門家かと。
小森:SEOのプロフェッショナルであることは自負しています。とにかくSEOの全部が好きで(笑)。コンテンツを作って、それが人に刺さって、数字として出てきたときはもちろん嬉しいし、結果が出なくても、「じゃあどうすれば喜んでもらえるのか」と考える時間が好きで。
SEOは技術的な部分もありつつ、究極的にはユーザーファーストなところがあって。「どれだけ純粋に、画面の向こうで見ている人のことを想ってコンテンツを作っているか」が結果として出てくる。そういうところが楽しいです。
「自由」と「人のつながり」が魅力、インターンの枠を超えた仕事
爲廣:TAMでインターンをやることになったのはどんな経緯で?
小森:TAMのフリーランスディレクター募集を見つけまして。「SEOを軸に広い視野で案件に関わりたい」という気持ちがあったので、応募して、とはいえ学生なのでインターンという形に落ち着きました。
爲廣:数ある募集のなかで、「TAMがいいな」と思った理由はなんでしたか?
小森:一番記憶に残っているのは、他と比べて「自由」、そして「人のつながり」を大事にする会社であるという印象が強かったことです。それまでのディレクターやライターの仕事は、一人で黙々と作業することが多かったので。
爲廣:たしかにそれはそうかも。アルバイトやフリーランスの人には、タスクを切り出して「これをお願い」という依頼の仕方をする企業が多いかもしれないけど、TAMは経験の有無に関わらず、その人が「できる」と思ったら、案件を渡して、頭を下げて「お願いします」という文化がある。
変わってるよなぁ。「リスクを取る」というのか。なんでか分からへん。昔からそうなんや。
小森:そのとおりだと思います。普通は、特にフリーランスは案件の一部として携わることが多いんですが、TAMは「普通こうする」とか「前例がないから」とか、そういうのがない。
例えば、TAMに入ってかなり初期に、「今こんな会社と仕事してて、これからどうやって受注していくか一緒に考えてくれへん?」みたいな相談をいただいたこともあって。
爲廣:それ、本丸やん(笑)
小森:あと、TAMでは月イチで全社ミーティングがあるんですが、そこでは会社の現状を具体的に見られる。そのおかげで、より広い視野で、企業にとって長期的に良い影響のあるSEOを考えることができるようになったんじゃないかと。
爲廣:今年、TAMのWebサイトをマイナーチェンジするときに、「トップページをこうしたらいいんじゃないか」って、SEO的な視点で提案してくれたことがあったでしょう? あのとき、小森くんはもうインターンの期間が終わって、もう入社してるもんやと思い込んでた。普通に社員だと思ってた(笑)。TAMはインターンと社員の区別がないな。ええことなんかな。
小森:めちゃくちゃいいことなんじゃないですか。一個の職種だけじゃなくて、横断でいろんな仕事に取り組めるのは、TAMに入りたかった大きな理由の一つでした。爲廣さんがミーティングで、「TAMは一人ひとりが経営者であり、営業でもある」と言っていて、まさにそうだなと。
爲廣:一人ひとりが経営者であるに越したことないからなぁ。
将来巣立つインターン生に社長が覚えておいてほしいこと
爲廣:小森くんの話は聞いてておもろいですね。根源的な質問だけど、自分探しをするモチベーションはどこからきている? 起業家志望だということは知っているけど、その大きな夢があるから1回生のときから自分探しをしようと思ったのかな。
小森:それはその通りです。
爲廣:起業して社長になりたいのはなんでやったっけ?
小森:一言でいうと、カッコいいから(笑)。あとは高校の部活やバンドの活動で、チームで一つのことに本気で取り組むことに幸せを感じて。そういうある種「青春」のような体験が、社長業にはあるのではないかと。
爲廣:そうですね。小森くんは燃えてる状態、ワクワクしている状態が好きなんですね。「社長を100人にしたい」という目標もあるので、起業のことなんでも聞いてください。
小森:はい、こんなふうに「社長との距離が近い」というのも、TAMのいいところかなと思います。
爲廣:だけど、単刀直入に聞くけど、もっと立派な会社から内定出ませんでしたか?
小森:そうですね。でもいわゆる大企業からは、内定はいただけなかったんです。「将来自分で起業したい」という希望は、もちろん面接のときには言葉にはしませんでしたが、それが頭にあって話すと、大企業の面接官が求めているものと違ったのかなと。
爲廣:そりゃそうやな(苦笑)。でもTAMはそういう人大好きやで。
爲廣:小森くんは将来が楽しみですね。将来起業するということはSEOや業務を極めるだけじゃなくて商人になることだから、苦しいこといっぱいあるよ。だまされるとか、痛い目に合うとか。
でもいろんな経験するたびに成長できるし、次のステップに行ける。独立したらそういうの嫌でもあるからね。お金がなくなる、集金できない、裏切られる、辛いこといっぱいある。そのたびに大きくなる。
小森:仕事が大変な時とか、たくさん仕事をしているときとか、まさに部活的な青春を感じるなと。これからもっと大変になるのを含めて、楽しみに感じています。
爲廣:その楽しみが打ち砕かれて、もう楽しくないと思ったときが成長するときやろな。今の若い人って「楽しい」ということをとても重視するし、僕もめちゃめちゃ意識してるけど、こと経営者になると、その「楽しい」が打ち砕かれたときが成長するとき。それでも続けられるか。小森くんならできると思う。
小森:爲廣さんは、そういうつらい経験も、後から振り返って大事な経験だったと、ポジティブに捉えられるようになったりしたんですか?
爲廣:そうやな、でもそう思えるまでに20年くらいかかった(笑)。小森くんは昔の僕と似てるわ。めっちゃ素直で、親も商売人だったからお金に苦労したこともなかった。
それで30歳で独立したんだけど、売れれば売れるほど集金できひんのよ。身近な人も含めていろんな人にだまされたり、集金にえらい苦労して弁護士ともやり取りしたり、そんなことが最初続いて。でもそしたらその後、「俺をだませる人は世界中にいない」っていう自信がついたわ。
そのあと30年、一回もだまされてない。未集金もない。これはすごいことだと思っていてね。あのとき「もう死んでしまいたい」と思った苦しみは無駄じゃなかった。そう思えるまでに20年はかかったし、今思い出しても涙が出てくるわ。
地獄は心配せんでも来るから、そして成長できるから。期待して待っていてください。で、来たら「耐えなあかん」という僕の言葉を思い出してください。
小森:はい。地獄が来たら爲廣さんの言葉を思い出します。
爲廣:いや、そしたら電話ちょうだいよ(笑)。小森くん、成功しいや。3年後にまたここで話そう。
[取材] 岡徳之 [構成] ウルセム幸子 [撮影] 藤山誠