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リジョブ取締役が語る、「No.2」ではなく「パートナー」として創り出す持続可能な組織とは?

幹部候補が気になるリジョブメンバーにインタビューをする企画の第一弾。今回のお相手は取締役の長南さん。

社員数人のスタートアップ時代から事業と組織を推進し続けている取締役の長南さんに、幹部候補の上妻が根ほり葉ほりインタビューをさせていただきました。

まずは、気になる「No.2」という立ち位置に着目してお話を伺いました。

どんな偉大な経営者にも、その存在を支える「No.2」がいる。優秀なNo.2がいる会社で潰れた会社はいないというくらい重要な存在。それはどんな組織でも、どんなチームの単位でも。(と、このインタビュー直前まで思っていました。)

一方で社内に目を向けると、代表の鈴木さんと役員の長南さん、そしてCHOの窪田さん。この3人の関係性は、どうも単純な「序列」とは違うように見えます。

入社4年目となる僕自身、マネージャーと現場メンバーの間にいるチームリーダーとして「どうあるべきか?」を、日々考えています。事業を成長させるためのサービスの強みや成長戦略を描く中で、それをいかに実現していくのか。またそれを担うチームを、いかに創っていくのか。そんなチームの中で、自分が担える役割とは一体何なのか。

役員として日々リジョブを支える長南さんから「全体の中で、自分が担う役割とは?」についてのヒントをいただけないかと考え、直接話を聞いてみました。



長南 岳彦(ちょうなん たけひこ):山形県出身。大学卒業後、大手流通会社を経て2007年に株式会社リジョブの前身となるスタートアップ企業に入社。求人サイトリジョブの立ち上げ、セールス統括を経て、2009年の株式会社リジョブ設立に伴い同社取締役に就任(現任)。2014年のM&A後は現代表鈴木の右腕としてセールスチーム・総務人事チームや各種新規事業プロジェクトを管掌。好きな食べ物:「大きなハム&たまご」パン



上妻 潤己(こうづま じゅんき):熊本県出身。長崎県対馬での市役所インターンおよび高齢者との共同生活を経て、リジョブを志し入社。ケア事業部の営業を経て、広告制作チームリーダーとして介護業界の働き方改革に携わる。座右の銘:創造的な利他主義

#「No.2」って言葉はそもそもピンと来ない

上妻「No.2に着目したビジネス書が多数あるくらい、組織にとってNo.2の存在は大きいと思うのですが、役員である長南さんが考えられる『No.2に求められる事』とは、何だと思いますか?」

長南「冒頭からごめん。実は以前から感じていたのだけれども、『No.2』という言葉自体に、正直ピンと来ない…。まあ、僕の好きな山〇製パンは、実は世界第2位の製パン企業なんだけどね。」

上妻「え…そうなんですね。…ちなみに『No.2』のどこらへんがピンと来ていないのでしょうか…?」

長南「僕自身が、これまで序列における『No.2』を意識して働いてきたわけではないからかな。ナンバーというよりも、お互いが補完し合うことで強みを発揮する、タッグを組んで推進することに興味があるし、それは代表(鈴木)に対しても、マネージャー陣や幹部候補に対しても同じ感覚ですね。」

上妻「なるほどですね。」

長南「究極のところ、役員というポジションも『役割』でしかないと、どこかで俯瞰して見ています。…上妻くんも、明日から役員をやってみますか??」



#属人的にならない組織にするために~筋を通すこと~

上妻「いやそれは難しいと思うのですが…」

長南「でも逆に、どういった役割であれ『自分にしか出来ないという状況』は組織運営の上で、不安が大きいと思いませんか?これは自身の存在意義との兼ね合いになるので、綺麗事に聞こえるのは否定しませんが、組織の中で『自分にしか対処出来ない凄い事』をいくら積み上げたとしても、ある日自分がいなくなった途端にそれが機能しなくなる、という状態は、不安定だと感じますし。それよりも、『自分がいなくても回っていく組織』がやっぱり強いよね。」

上妻「属人的ではない組織ということですよね。誰か特定の人に依存しない組織を創るにはどうすればいいと思いますか?」

長南「共通認識としてのルールの策定ももちろん大事だけれども、それ以上に、日々直面する意思決定が必要な出来事に対して『判断軸に筋を通す』事は、強く意識していますね。もしも、その時のタイミングによって判断がコロコロ変わり一貫性が無かったとしたら、周りにいる人にも『なぜそのような判断をしたか』という判断軸を残せず、結果的に『その人にしか分からない』という属人的な判断になってしまいがち。だからこそ『未来の人がその軸をもとに判断していけるか?』を見据えたうえで、判断軸に一貫性を保つ事がとても重要だと思っています。」

上妻「確かに人がいなくなっていってもそこにある考えや論理は残っていきますよね。なぜその一貫性の部分を大事にするようになったのですか?」

長南『ある人がいない事によって、事業のスピードが鈍化する』事を、バタバタしていた創業期~メンバーが増えたり頻繁に入れ替わっていた拡大期に何度となく実感したことが大きいですね。最初からそれが重要だと考えていたわけではなくて、『とにかく事業を前に進めてきた結果として、その考えに至った』と言うのが正しいかな。」



#長南さんの思考の原点~変わる思考と変わらない想い

上妻「長南さん自身が、元々一貫性を重視する思考をしていたわけではなかったのですね?」

長南「そもそも、僕自身はこれまでの人生を通して、『こうしたい』という事やビジョンを変えずに常に持ち続けてきたというタイプではなくて。それよりも、前代表や現代表・メンバー・お客様などの描くビジョンや想いに触れることで心が湧き立ち、『これを実現するために伴走したい』とエネルギーが増すとともに、カメレオンのように自身の価値観や考え方を変化させ続けてきた感じです。リジョブにも、最初4名しかいなかった時期から、現在のフェーズの全然異なる250名規模の組織になるまでずっと関われているというのも、おそらく周囲の刺激を受けながら、常に自分の思考を変えてきたからなのだろうと思います。」

上妻「そうなんですか?!意外でした…長南さんは自分の中に強い確固とした考えがあってそれにしたがって決断していくリーダータイプだと思っていました。」

長南「それは僕の事がまだまだ見えていないね(笑)。怖いもの知らずでガンガン推進というよりは、自己分析ではむしろ逆のイメージかな。そして、自信満々ではないからこそ、常に自分の中での保守的な部分と革新的な部分を戦わせながら、慎重に決断してきたのだと思います。」

上妻「そうなんですね。一方で長南さんがリジョブに入った頃は事業や組織的にはガンガン前に進めていくフェーズだったのではないですか?」

長南「その通り!当時は事業の立ち上げフェーズだったから、とにかく尖った考えや切り口をもって、市場や業界を切り拓いていく事が求められました。だからこそぶつかる障壁も多かったし、前に進むための道を整えていく必要も当然あって。その中で僕自身は、皆で道を切り拓いたその先の未来を創るために、道中にある砂利を避けたり、道の幅を大きくしたりといった整備を現実ラインで実行してきました。攻めるために盾を持って進んでいくような、『攻めの守り』の役割というのが伝わりやすいかな?」

上妻「事業を0⇒1にする創業期、そして1⇒10にしていく拡大期で攻めるために守りを固めていったのですね。その中で常に自分の考え方をアップデートされ続けていたと思うのですが、その時に意識していたことはありますか?」

長南「日々対処する中で、『五手先の未来まで考えられるか?』を思考していました。一つの事象に対して、とにかく様々なパターンを考えて幅出しをしシミュレーションを立てて、『ここまで行ったらもう、どっちに転んでもいい』というところまで突き詰めて。そうする事でこそ『これは想定内』と思えるような障壁を、事前に想像して取り除いておけるな、と。」

上妻「なるほど、そこまで考えてこそ、未来に生じうる課題を事前に対処できるようになるんですね。それは、長南さんがその時その時の決断を積み重ね続けてきたからこそできる思考ですよね。先ほどの『筋を通す』も、より長期の未来を創造しようとしたからこそ出てきたものなのですかね?」

長南「そうですね。自信満々ではなくて、最悪の事態を想定し万全の準備をするというタイプだからこそ、より先の未来を考えられるということもあると思うけれどね。」



#これからの組織への展望~自立的な個々人が助け合うチーム

長南「もともと僕の思考タイプとしては、西洋医学と東洋医学の対比で言うと『西洋医学的なアプローチ』寄りで、その時々で直面する課題に最新の情報をインプットし、自身の思考をアップデートしながら対処してきたと思っています。」

上妻「なるほど。逆に東洋医学的な考えとはどんな考え方ですか?」

長南「東洋医学は予防的で、事業や組織のあり方を根本から変えて向き合って深めていくようなアプローチ。ソーシャルビジョンの創造であったり、組織のカルチャーを創っていったりすることがそれに当たると思いますね。」

上妻「面白い対比ですね!」

長南「そういったアプローチができる代表(鈴木)やCHO(窪田)を本当に尊敬しているし、その考え方に支えられたなと思っています。自分には無いやり方だと思ったし、だからこそ、そこを補完する形での西洋医学的なアプローチを場面場面に応じて行っていこう、と。」

上妻「どちらかだけ一方が大事なわけではなく、役割分担をして両方のアプローチで行っていくことが大事なのですよね?」

長南「まさにそう。異なる役割の人が、それぞれに自立しつつ長所を出し合うことでこそ、事業やチームを拡張できると信じているし、それを全社単位でもやっていけるのがリジョブの強みだと思っています。」

上妻「長南さんの『No.2って言葉がピンと来ない』という意味がようやく分かりました。」

長南「それぞれに役割の違いや強みの違いがあるだけで、そういった意味では相手が誰であろうとフラットなパートナーシップを創っていきたい、と心から思っているんだよね。」

上妻「お互いが自立している関係の中で、役職に囚われずあくまで役割としてフラットに向き合う関係性をつくることでよりチームとしても強みが発揮されますよね。この『ナンバー』ではなく『パートナー』というキーワードで、自身のチームでの関係性も振り返ってみたいと思いました。本日はインタビューをさせていただきありがとうございました!」



〈インタビューあとがき〉

今回、「No.2」という役割に着目して始めたインタビューでしたが、そもそもの「No.(ナンバー)」という関係性のあり方を問い直すことになりました。それは、ナンバーではなく「パートナー」としてお互いが強みと弱みを補うような対等な関係性。

自分自身、これまではマネージャーやチームメンバー間の階層を前提とした上で自分の役割がどうあるべきかを考えがちで、同じパートナーとして考えられていなかったのではないか、と思い至りました。もしも明日からマネージャーがいなくなったとしたら、日々の業務を同じように動かすことは出来ても、未来の事業を創っていくことは出来ないなと感じるとともに、いかに自分が部分的な役割しか担っていなかったのか、と。

これまでの自分は既にマネージャーが考えて決定したものを前提として、関係性をどうしていくべきかを考え・行動していましたが、それは単に役割を割り切っているだけで対等なパートナーの関係ではなかったなと思います。まず相手と同じ視線で事業の未来を考え尽くした先に、初めてお互いが担うべき役割が出てくるのだと、長南さんのインタビューを通して気付かされました。

ケア事業部はメンバーも増え、強みを創り事業を拡大していく新しいフェーズにあります。そのフェーズにあるからこそ、全員が対等な「パートナー」としてこれからの事業について対話できることがより重要になると思います。日々の目標達成や改善のためにはいつも忌憚なく議論を交わすケアメンバーですが、より中長期の未来を考えて議論を交わすということから、まずは始めていきたいと思いました。

強い組織=持続可能な組織を考えた時にナンバーではなくパートナーである関係。そこには役割の違いがあるだけで、お互いに未来への責任を全うする。自分自身、パートナーとして向き合えているか、常にそれを問いかけながらリジョブメンバーと向き合っていきたいと思ったインタビューでした。…長南さん、お忙しい中お時間をいただき本当にありがとうございました!


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