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国籍や生まれた環境に左右されず、選択肢を選べる社会を創りたい。23歳のブラジル日系4世@大黒 慶史さん。

今回紹介するのは、昨春リジョブに入社した23歳の大黒 慶史(オオグロ ケイジ)さん。ブラジル国籍をもつ日系4世の大黒さんは、「ブラジル人なのか、日本人なのか、どっちつかず」と感じていた自分のアイデンティティに幼少期から悩むこともあったといいます。

「生まれた国や環境による、見えない壁」に直面する度、前向きに乗り越えてきたことで、10代の頃から自立心を育んできた大黒さん。自分の原体験から、「自分では選べない環境に制限されるのでなく、より多くの人が幸福になる選択ができる社会を創りたい」と飾らず率直に語る大黒さんに、話を聞いてみました。

大黒 慶史(オオグロ ケイジ):約70年前、曾祖母がブラジルに渡り、本人もブラジル国籍を持つ日系4世。幼い頃より「国籍による選択肢の差」を背景に、自立心を育んできた。専門学校卒業後、大手メーカー経理を経て、22歳で2021年にリジョブ入社。美容サロン向けの求人広告営業職として、21卒メンバーと共に切磋琢磨している。人生の目標は「より多くの人が幸福になる選択ができる社会を創造する」こと。

#「ブラジル流」と「日本人らしく」の狭間に揺れた、子ども時代。

はじめまして、リテール営業の大黒です。今23歳ですが、「落ち着いているね」「本当に23歳?」と時々言われます。きっとそう言われるのには、「日系ブラジル人」という生まれ育ちの環境があるのだろうと思うので、初めにほんの少し、国籍の話をさせてください。

僕の外見は「日本人」に見えると思いますが、戸籍上は「日本人」ではありません。約70年前、曾祖母が日本からブラジルに渡り、祖母も母も現地で生まれ育ちました。母・父がブラジル国籍の為、自分も当然ブラジル国籍に。働き口を求めて両親が来日したことで、僕は「日系4世」かつ「在日2世」という2つのアイデンティティを持つことになったのです。

家族で静岡に定住してからは、自分を「日本流」に育てたかった母と、母国が好きで「将来はブラジルに連れて帰りたい」と思う父の狭間で揺れていました。父の意向で、当初はブラジル人向けの小学校へ入学しましたが、日本で生まれ育った自分はブラジル語が話せず、どこから見ても日本人。クラスには全く馴染めず、学校に行くのが日に日に苦痛に。見かねた祖父の計らいで日本の小学校へ転入することになりましたが、小学2年生にして「人と仲良くなる」のが怖い子どもでした。

ブラジル人からは「ブラジル人ではない」、日本人からは「日本人ではない」とされ、どっちつかずの自分でしたが、人との関わりに前向きになれたきっかけは、転入先の同級生でした。新しいクラスにもなかなか馴染めなかった自分を当たり前に守り、助けてくれる姿がとても格好良かったんです。自ら人の輪にも入れるようになり、学校が楽しくなってきた頃に浮かんだのは「いつか自分も、誰かを助ける人になりたい」という想いでした。


#「努力で乗り越えられる壁」を越えて、自立した専門学生時代。

小学5~6年生になると、家庭の事情で自分・母・妹・祖母の4人で暮らすことになりました。幼いながらも「この中に男性は僕しかいないから、家族を支えていこう」という自覚が生まれ、家事や妹の世話などを担うように。自分がしっかりしなきゃと思い、誰にも甘えられませんでした。

中学になると、様々な手続きで役所に行く機会もありましたが、普段は日本人として生活していても、手続きの時は「外国人」扱い。もちろん、歴史的背景やさまざまな事情はあれど、国籍が異なると「生まれながらに乗り越えられない壁」があるのだなと改めて実感しました。

同時に「学校の勉強はハンデとは関係なく、努力をすれば乗り越えられる」と感じていたので、その部分を最大限に活かそうと決意。就職に直結する工業系の高校へ進学します。はじめは就職を考えていましたが、授業の中で「社会の金融の仕組み」を学んだ時に、「もっと学んで、もっと色んな人を支えられる人になりたい」と思うようになり、母親と先生に相談。「自分がいなくなったら家族は大丈夫だろうか」「自活できるだろうか」という不安はありましたが、二人から「一度きりの人生だから、今自分がどうしたいかを決めるのは、自分自身だよ」という言葉をもらい、進学を決意します。

専門学校は、あえて地元から離れた千葉の柏校へ進学。まず「自分で生活する事、自立を学ぼう」と考え、奨学金とアルバイトでほぼ全ての学費と生活費を賄いながら、簿記や会計を中心に、ビジネスについて学びました。生活は楽ではなかったけれど、同級生にも恵まれ、学生同士の交流イベントにも熱心な学校だったので、有意義で思い出深い学生生活を送ることができました。

#1社目は「安定」を重視して、大手企業グループ経理に。

いざ就活という時に、当時の僕がイメージしたのは「とにかく安定し、長期的に働ける仕事」でした。「創業以来、大卒しか採用実績がない」というところにもチャレンジ精神が刺激され、新卒で超大手ITベンダーグループ会社の経理に。専門卒で採用されたのは、工業高校で培った対人コミュニケーション力と、自分で決断して地元を出て自活してきた、という生き方を見ていただいたからだと思います。

とても働きやすく、ゆとりのある職場でしたが、ルーティンワークをずっと続けていくスタイルと、仕事内容は同じでも埋められない大卒同期との月給差、に日に日に違和感を抱えるように。「社内で他に貢献できる仕事」を求め相談もしたけれど、「あと3年は同じ仕事を続けてもらうよ」という上司の言葉に、静岡から千葉へ飛び出した時の挑戦心を思い出し、転職を決意しました。


#2社目は「努力すれば平等」な会社を探し、創業3年目のITベンチャーへ。

2社目を選んだ軸は、「学歴などに関係なく、努力して結果を出せば、公平に評価される企業」。そこで創業3年目のITベンチャーに転職しました。自社の社員を他社に派遣し、プロジェクト単位で仕事を請け負うスタイルの企業で、学べるものはとても多く仕事内容に不満はなかったのですが、しばらくすると「社員同士の結束」が薄いところに違和感を抱くように。「チーム全体で、目の前のお客様の役に立つ」意識以上に、「長期契約を持続すること」が優先される風土にやるせなさを感じ、「チームで誰かの役に立つ」企業への再転職を考えました。

この頃、「自分は何に幸せを感じるか?」を振り返ると、幼少期に孤独・孤立感があったからこそ、友人とのコミュニティを大事にしてきたし、「みんなでいきいきとして、全力で何かを楽しめている状態」が好きだったなと。そして家族や友達のために何かをして、喜んでもらえた時が嬉しかったので、仲間とともに人に何かを提供し続けるのが僕の幸せなのかな、と感じていました。

#3社目の決め手は「チーム力」と「他者貢献」。創業者と出会いもあり、リジョブへ。

事業内容や仕事内容と同じくらい、働くうえでは「組織やチーム力」が重要だと実感し、そこを軸にじっくりと、ひとつひとつの会社を探していく中で、転職サイトのおすすめの会社として出てきたのがリジョブでした。不思議なご縁ですが、以前リジョブ創業者との出会いがあったことも重なり、さらに自宅から本社までは徒歩15分(笑)。お客様の立場に立った、成果報酬ウェイト型システムというビジネスモデルや、毎年連続成長を遂げていて、財務状況も非常に素晴らしい企業だと感じましたし、これだけの成果を上げながら、「ビジネスで社会課題を解決する」想いを両立しているのはどんな企業なのだろうか、ぜひ一度話を聞かせてもらおうと思い、応募しました。

採用マネージャーや営業マネージャー、さまざまな面接官の方とのやり取りを通して感じたのは、「話しの根底にある想いが一貫していて、人や他者貢献を大事にしている」という印象です。そして、他社の面接では、過去の経歴を中心に聞かれることが多かったのですが、リジョブでは経歴以上に、自分の価値観や生き方を掘り下げていただきました。面接の中で、僕の「わかりやすく他者に貢献するなら、営業職」という固定観念に対し、「営業という形にこだわらなくても“誰かのために”の視野を広げたら、サービスを創る仕事・お客様相談室・バックでメンバーを支える仕事、など、やりたい事もやれる事も広がるよ」という話もあったのですが、視界がパッとひらけた気持ちに。

そして代表面接では、ご自身の20代での起業や・事業を畳まれた経験から「ただ利益を拡大するだけでなく、社会に対する貢献価値を大きくしていくことが企業の存在意義である」ことを伺ったり、リジョブグループが携わる業界を「生産性を維持しながらも、その人らしく働き続けられる持続可能な業界に」しようと全社で本気で考え・実行されている姿勢に触れ、自分もこの会社で頑張ってみたい、もっと成長して世の中に価値を与えらえる人になりたいと思い、入社を決意しました。

#リジョブでは「幹部候補」へ立候補。営業職として、お客様の「困りごとの本質を見抜く力」を磨きたい。

そしてリジョブへ入社したのが2021年の4月。21卒の新卒メンバーとはほぼ同い年で、同期のような関係です。入社後は研修期間を経て、自分の成長幅を広げ価値貢献したいと、配属部署での通常業務と兼任して、リジョブの組織創り・経営課題の解決に取り組む「幹部候補メンバー」に立候補しました。幹部候補生と経営陣による、会社の未来を創るプロジェクトに、昨年初参加。「単純思考からの脱却」をテーマに、6冊の参考図書を読みながら約1か月をかけて各自が準備するなど、会社の未来を見据えたこのプロジェクトに掛ける、組織としての並々ならぬ想いを感じました。

その中で、自分は「チームのメンバーと信頼関係を構築して、全員が全体視点で物事を考えて行動できるようにするためにはどうしたら良いのか?」という問いを立て、それに対する解を皆とともに考えたのですが、深く腑に落ちたのはチームで信頼関係を築くには「まずは自分がチームのメンバーを信頼して、想いや考え伝えていく必要がある」ということでした。

今はまだまだ、通常業務にも組織創りにも精一杯の状況ですが、上記の気づきを実践しつつ、今後は先輩方に引っ張ってもらう存在から、自分が会社を牽引していくという意識を持ち精進していきたいです。

※21卒マーケターのIくんと。

▼幹部候補合宿について詳しくは、先輩が書いたこちらのブログをお読みください

笑いあり、涙あり。幹部候補生17名と経営陣が本気で向き合う2日間。~揺るぎない組織を作るための未来会議【vol.1】~ | 株式会社リジョブ
皆様お久しぶりです!関西リテールの五月女文音です。さて、今回私からは先日二日間に渡って行われた「経営幹部候補による未来会議」の様子を数回にわたり、お伝えしていきます。こちらvol.1(本編)では...
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また、リジョブは「リーズナブルなコストでお客様に高い価値を提供」するために、チーム制というビジネスモデルを取っており、僕の役割は採用課題を抱えるお客様のニーズに寄り添い、リジョブのサービスを通した課題解決提案をする営業職です。日々、サービス改善に取り組む社内マーケターやエンジニアの方々の話を聞く機会もあり、「このサービスを使っていただいたら、きっと良い人材採用に繋がる」という、自社サービスへの圧倒的信頼があるので、契約に繋がった時にとてもやりがいを感じています。

そして、自分の営業担当としての一番の課題は「お客様の困りごとの、本質を見抜く力」だと自覚しています。皆で、成功事例も上手くいかなかった事例も、共有し学び合える最高のチーム環境を活かして、この力を磨き、お客様が抱える課題を解決したいと思います。

毎日が精一杯ながら、気付けば「学歴などに関係なく、努力して結果を出せば、公平に評価される企業」で、「みんなで活き活きとして、全力で誰かのためになる事に向かっている状態」で仕事をできている自分は幸せ者だな、と実感します。

そしてこれからも、自分の出来る幅を広げていくことで、お客様やチーム、会社全体の力になっていきたい、子どもの頃に外国籍の自分を助けてくれたクラスメイトのように、困っている人の力になり、より多くの人が幸福になる選択ができる社会を創っていきたいと思っています。

(インタビュー後記)良い意味で23歳という年齢に似合わず、悟ったような雰囲気を醸し出す大黒くん。幼少期からの話を聞いて、「国籍や生まれた環境」といった変えられない壁を意識しつつも、いつも前を向いて努力し続けたことでいまの境地に至ったのだな、と感じましたし、その原体験を活かして「生まれながらの環境に制限されず、より多くの人が幸福になる選択ができる社会」を創りたいという大きな目標に向けて、チームの仲間とともに頑張る姿をこれからも応援したいです☆

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