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マネーフォワードの新しいブランディングについて聞いてきた Part 3:ブランド作戦室がプロジェクトに込めた想い

こんにちは!マネーフォワード広報の早川です。

平成最後の年の瀬が迫っておりますが、みなさんはいかがお過ごしですか?残り少ない平成を満喫して、よいお年をお迎えください!

マネーフォワードは22日から、お金の見える化アプリ『マネーフォワード ME』のTVCMを放送開始していますので、ぜひご覧いただければ嬉しいです!

さて、計3回にわたってお届けしてきた「マネーフォワードの新しいブランディングについて聞いてきた 」シリーズ。

前回までの内容が気になる方は、こちらをチェック↓

Part 1:なぜブランドプロジェクトを発足したのか?

Part 2:経営の想いをどうデザインに落とし込んだのか

今回は、ついに最終回となります!ふたたびブランド作戦室に焦点を当て、「ブランドに対する考え方」「具体的にどのようにプロジェクトを進めていったのか」「今後どのようにマネーフォワードというブランドを育てていきたいか」などについて話を聞いてみました!

語り手

ブランド作戦室

社長室 金井 恵子(デザイナー)

社長室 駒口 哲也

経営企画部 酒井 亮輔

聞き手

広報部長 柏木 彩

広報 早川 有紀

ブランドプロジェクトへ参加したきっかけ

早川:実はこの「マネーフォワードの新しいブランディングについて聞いてきた 」シリーズは計2回で終える予定だったのですが、1回目の取材を終えた後、もっとブランド作戦室に焦点をあてた話も聞きたいよね、ということで、急きょ追加で取材することになりました。お忙しいところお時間をいただきありがとうございます!まずは、それぞれどのような想いでこのブランドプロジェクトにかかわろうと決意したのか、教えてください。

(金井)

金井:まず、私はミッションBBAとして・・・

早川:いきなりBBA・・・?!大丈夫ですか??!!

一同:(笑)

金井:大丈夫です。あ、「BBA」はアルファベットの「ビービーエー」の表記でお願いします。

酒井:こだわりがあるんだ(笑)

早川:は、はい!承知しました!

金井:私はもともとコーポレートミッションへの強い想いから、社内で「ミッションBBA」と自ら称してミッション・ビジョン・バリューの浸透に取り組んでいますマネーフォワードの良さは、このミッション・ビジョン・バリューがとても明快なこと。それらに共感したうえで、みなさまにマネーフォワードのサービスを利用してもらえるようになってほしいと考えています。ずっとマネーフォワードのコーポレートブランドに携わりたいという想いが根底にあり、今回のプロジェクトが始まったときにも参加させていただいた、という感じですね。

早川:マネーフォワードのコーポレートブランドに対して、強い想いがあるんですね。ありがとうございます。酒井さんは、いかがでしょうか?

(酒井)

酒井:実を言うと、ブランドプロジェクトに参加した当初は、強い想いはありませんでした。

早川:それは、自ら志願したのではなく、担当してほしいと頼まれる形でブランド作戦室にジョインしたからということですか?

金井:酒井くんの場合は、「酒井くんのこのスキルを貸してほしい、だからジョインして!」みたいな感じで、プロジェクトに参加してもらいました。

酒井:そうですね。だから初めはそこまでの想いがなかったんです。でも、プロジェクトを進めていく中で、心の中に生まれるものがあって

金井:え?何が生まれたの??それ私、聞いたことないよ(笑)

酒井:私はそれまでずっと経営企画やマーケティングを担当していたのですが、その時はブランディングというものをそんなに意識していなかったんですよ。でも、ブランドプロジェクトにかかわるようになって、全社的に「マネーフォワード」というコーポレートブランドにサービスブランドの価値を寄せていくということは、改めて大事だなと実感しました。また、それを実施するからには、会社としてあるべき姿にしたいなと思うようになったんです。

金井:確かに、酒井くんは最初ドライだったよね(笑)それなのに、最後のほうは、けっこう熱い想いを込めていましたね。

早川:気持ちが変わったきっかけはあったんですか?

酒井:きっかけというものはないけど、必要に迫られて「やべ、自分で考えないと」と思うようになって、そのうちにだんだん感情移入してきてしまいました。

金井:いつのまにか当事者になったんだろうね。

早川:子どもが生まれたパパのような感覚でしょうか?生まれたてのころはあまり実感がわかなかったけど、育てていくうちにどんどん愛情が生まれてくる、みたいな。

酒井:そうかもしれないですね。

早川:それでは、駒口さんは?

(駒口)

駒口:第1回の取材の際にも少し触れたのですが、私がマネーフォワードのブランドプロジェクトのお話を伺ったのは、前職でシンガポールに赴任しているときでした。社長である辻さんとのお話がとても魅力的で、「こんなチャンスはもう二度とないかもしれない!」と、3日後には転職を決めていました(笑)マネーフォワードがとても素晴らしいサービスを持っていることは知っていたので、あとは「その価値をどのくらい理解してもらえるようになるか」。「素晴らしいサービスをプロダクトアウトで提供していく」というフェーズの次の段階である、「より多くの人に知ってもらい、加速度的にビジネスを伸ばしていく」という現在のフェーズにおいては、ブランドビルディングやマスマーケティングをやってきた自分の経験が活かせると考え、マネーフォワードに転職してブランドプロジェクトにもジョインしました。

年末のプロモーションキャンペーンにより、一気に加速したブランドプロジェクト

早川:ありがとうございました。みなさんそれぞれの想いがあってプロジェクトがスタートしたわけですが、そのあとどのようにプロジェクトを進めていったのですか?

金井:今回のプロジェクトのゴールは「コーポレートブランドに価値を集約させていくためサービスブランドを統合すること」「価値観に共感していただき、選んでいただく」、また「他と差別化された強いブランドをつくりあげていく」マネーフォワードを目指し、その土台づくりとして今回のプロジェクトを実施しました。ブランドを統合することにより、①マスターブランドである「マネーフォワード」として何を想起させたいのかを明確化したい②マスターブランドを最大限に利用し、ブランドポートフォリオのわかりやすさとシナジー効果を高めたい、また、例えばgoogle=探したい情報がすぐに見つかるといったように、③どのサービスを利用しても軸となる同じ価値や体験が提供できるような会社を目指したい、と考えたんです。

早川:それは、辻さんからのトップダウンのような形でブランドプロジェクトが発足したのでしょうか、それとも金井さんたちがボトムアップで提案したのでしょうか?

金井:1年ほど前より、辻さんから「ブランドを統合したい」という相談を受けていたのですが、本当に統合した方がいいのか悩まれていました。そこで、半年ぐらいは本当にブランドを統合すべきかどうか、また「マネーフォワード」というブランドで何を想起させたいか、といった議論をしていました。そうこうしているうちに、夏ごろに、年末のプロモーションキャンペーンの話が出てきて、すぐにでもブランドプロジェクトを発足しないとスケジュール的に間に合わないことがわかりました。そこで、プロジェクトマネジメントができる人(=酒井くん)、ブランディングに関する知見が深い人(=駒ちゃん)とブランド作戦室というチームを組み、またクリエイティブ・ディレクターとして潤平さんに参画していただき、ブランドプロジェクトがスタートしました。

早川:年末のプロモーションキャンペーンをスケジュールのゴールとして、それまでにプロジェクトをなんとか形として仕上げなければならなかったということですね?

金井:そうですね、「やべー・・・」という感じです(笑)ブランドの統合はかなり工数がかかる業務のため、年末キャンペーンの話が出るまでは、「どこまでブランドを統合するのか」「ブランドカラーをどうするのか」など、比較的悠長な議論をしていたのですが、いきなり年末までにプロジェクトを完了させます、という話になりました。

早川:スケジュール的には、かなりギリギリだったんですか?

金井:その話が出てきたときは、事業に関わるメンバーの納得感の醸成や実際の工数を考えると、正直「プロジェクトをフェーズごとに分けないと無理かも・・・」と心配になりました。ただ、会社の経営判断として実施するプロジェクトですから、「出来ないという選択肢はない」と辻さんに言われて。本当にプロジェクトを完了させることができるか事業部に相談したうえで、なんとか終わらせなければと焦りながら、プロジェクトを推進しました

酒井:その時期が9月上旬くらいですね。

早川:実質的には2、3か月ほどでプロジェクトを終わらせたというイメージですね。それは・・・おつかれさまでした。

形の見えないものをつくりあげていく過程で苦労したこと

早川:そんな厳しいスケジュールで推進したプロジェクトですが、苦労したことはありますか?

酒井:そうですね。今回のブランドプロジェクトって、つまるところ「サービスブランドをコーポレートブランドに統合します」、それに伴って「サービスロゴをコーポレートロゴに合わせます」というシンプルなものなんです。でも、それを進めていく中で、たくさんのこまごましたものを決めなければならない。決めていくうちに、「あれ?ここ部分的に矛盾しちゃってるな」といったことも起きるわけで、そこを飲み込んだり、手戻りさせて解消するといったことが、いろんな意味で一番つらかったですね。

金井:決めなければならないことが、膨大な量でしたね。

駒口:それから、ブランディングは、今までなかった見えないものをつくりあげていく作業です。なので、それまでブランディングにかかわりが少なかったメンバーも含めて新しいプロジェクトを実施しようとすると、途中でどちらの方向に向かっているのかわからなくなってしまったり、社内での意思統一も苦労したりしましたね。サービスブランドやロゴの変更も、全員が本当にそれが正しいという納得感があってはじめて本当にいいものができると思うので、そこは大切にしようと考えていました。

酒井:社員もプロジェクト自体は理解し、協力してくれていたのですが、あらかじめ決まっていた業務の優先順位に、追加でブランドプロジェクトを実施するという形になったため、スケジュール的にも厳しかったのではと思います。

金井:事業部ごとに達成しなければならない売上目標もあるもんね。

酒井:限られたリソースの中で、クオリティも担保しなければならない。スケジュールとクオリティを比較衡量して、次々と決めていく作業でしたね。

金井:社員数も多くなってきたので、ステークホルダーの人数が多いのも大変でしたね。まだ決定していない情報や、インサイダーのような情報も含まれていて、誰にどのルートで情報を伝えるのか、悩みました。なるべくオープンに進めたいという気持ちがありながら、クローズドにせざるを得ないというジレンマに陥りましたね。結果的にデザイナーのみなさんにも迷惑をかけてしまったので、反省ポイントです。

ブランド作戦室は、この3人でないと心が折れていたかもしれない

早川:逆に、楽しかったエピソードはありますか?

金井:やっぱりあれですかね。3人でチームビルディングとしてランチに行ったり、飲みに行ったりすることが多かったのですが、そこで語られる酒井くんの恋愛相談(笑)すごい面白かったです。

酒井:ちょっと待って。これカットで(笑)

駒口:仕事はすごいデキるのに、なんていうかね。オフのヘタレ感(笑)

酒井:この情報要るかな・・・。

駒口:カスとかクズとかではなく、ちょっとこじらせてるんですよね。

酒井:もう、ブランディングの話しましょうよ。

駒口:今は、酒井くんのリブランディングをしてます(笑)

酒井:あ、なるほどね!

早川:それでは、酒井さんのリブランディングによって想起したいイメージは「こじらせ系ヘタレ男子」ということで大丈夫ですか?

金井:完璧です。酒井くんの恋愛相談によって、本当に酒井くんが身近な存在になりました。

駒口:マネーフォワードは社風が良く、社員も協力的なので、とても仕事がやりやすかったですね。そして、ブランド作戦室は、この3人じゃなければ心が折れていたかもしれない(笑)

金井:たしかにこの仲間だからこそ、乗り切れましたね。また、3人の強みが異なっていて、それぞれが得意な分野で能力を活かせたことがとても良かったと思います。経営企画やマーケティングの分野でプロジェクトマネジメントに強かった酒井くん、前職でブランディングに携わり知見が深かった駒ちゃん、マネーフォワードで長くコーポレートブランドを担当してきた私、というふうに。

ブランドプロジェクトはまだスタートライン。お金を、より多くの人にとっての味方にしたい

早川:それでは今後、マネーフォワードをどういうブランドとして育てていきたいか、教えてください。

金井:私は、まだここがスタートラインだと考えています。ブランドづくりは一生続いていく過程ですので、今回のプロジェクトはその土台の第一歩という認識です。逆に言うと、まだあと99%くらいやらなきゃいけないんだろうなぁ。

酒井:良い意味でも悪い意味でも、今日までのブランドプロジェクトは、問題提起だと思っています。「ブランディングとは何ぞや?」というのを改めて考えさせられ、我々なりのあるべき姿の土台作りをしました、と。でもブランディングは、そもそも社長や特定少数のメンバーが実施するものではなく、みんながブランディングに対する意識を持ち、日々の細かいステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、なしえていくもの。そのため、今後も問題提起を続けなければならないと考えています。これで終わってしまってはもったいないですからね。

駒口:どのブランドもそうですが、ブランディングは、「誰に」「どのような価値を」「どのような形で」届けるかという3つのステップだと考えています。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というマネーフォワードのミッションや、「すべての人の、『お金のプラットフォーム』になる。」というビジョンを鑑みると、今回のブランドプロジェクトは、人生を前に進めるための1つのアクティビティが終わっただけ。今後その価値を、より多くの人に、さらに意味のある形で届けていくためには、これからもアクティビティを続けていかなければなりません。「お金は限られた人にとっての味方」という現状から、「お金を本当に味方になってもらわなければならない人たちにとっての味方」にしたい。そうした方々へ、マネーフォワードがどのような価値を提供できるのか、そのためにどのようなメッセージを届けるべきなのか、どのようなサービスを導入するべきなのか。引き続き精進して取り組んでいきたいと考えています。

ブランド作戦室の3人にとってのブランディングとは?

早川:それでは、次の質問です。答えづらいかもしれませんが・・・「3人にとってブランディングとは何か?」

金井:そういう話、めっちゃしましたよね。

酒井・駒口:うーん。

早川:すごい語ってそうですよね、飲み会とかで。

金井:飲み会では、酒井くんの恋愛話しかしてない(笑)

駒口:「酒井ブランドとは何か」っていう話なら、そこにお酒さえあればいっぱい語れるんですけどね(笑)

早川:それも興味ありますが、別の機会でお願いします(笑)

金井:正直に言うと、「ブランディングとは何か?」に対する答えには、まだたどり着いていません。ただ、先日の取材で駒ちゃんが話していた「選ばれる必然性」の1つが、会社のミッションやカルチャーだと考えており、それをよりクリアにしていきたいという想いがあります。「お金のプラットフォームとは何か?」「世の中に対して何ができるか?」を突き詰め、それをサービスに反映していく、ということなのかなと思います。

酒井:難しいですね。ブランディングというもの自体は、別にポジティブでもネガティブでもないのですが、好むと好まざるとも形成されてしまうもの。だから、きちんとそれを意識しよう、ということだと思います。まぁ、結論からいくとよくわからないんですが、それを意識しないと危険な気がするんですよねぇ。

駒口:なんか酒井くんがプライベート感出てきてる(笑)

金井:大丈夫。最後は駒ちゃんがビシッと締めるから!

駒口:ビジネス的な観点で言うと、さっき金井さんが話した「選ばれる必然」をつくることだと思っています。さらにもっとマネーフォワードっぽい表現をすると、ブランディングとは、「価値をユーザーに届ける入れ物」だと考えています。どんな価値であっても、正しい、わかりやすい入れ物で届けないと、最終的には届かない。あくまでマネーフォワードらしさを損なわずに、その価値がより多くの人に届く、わかりやすい入れ物をつくっていきたいなと思います。

早川:締まりました!ありがとうございます。

年末プロモーションキャンペーンは「お金って」という問題提起が目的

早川:それでは最後の質問です。今後のブランドプロジェクトの動きがあれば教えてください。

駒口:今回ブランドプロジェクトで「どのような価値を届けたいのか」という議論があったのですが、まずは「お金って」という、ある種の問題提起をするのが第一歩という結論になりました。その問題提起を、年末のプロモーションキャンペーンの軸にしています。「お金ってみんな目を背けたいものだよね」という現実に対して、「お金と向き合うことがどれほど大事で、肩ひじ張らずにできるのか」を伝えたかったんです。お金や数字に詳しくなくても、お金のことがわかる。お金はそういう身近でわかりやすい存在だ、ということをみなさまに知ってもらうことが、年末プロモーションキャンペーンの意図です。だから「家計簿」でもなく、「資産管理」でもなく、「お金の見える化」

金井:今後マネーフォワードは、みなさまにとって「サポートする」「寄り添う」というイメージまで出せたらと考えています。

駒口:お金はどうしても辛気臭くなりがちな話題だと思うので、CMを通じて世の中のお金に対する雰囲気も変えていけたらいいですね。

金井:お金を語ることにポジティブになってほしいですよね。

駒口:その先どのように活動するかは、模索中です。ただ、今回大規模に年末キャンペーンをさせていただいた「マネーフォワード ME」だけではなく、マネーフォワード全社としてブランディングを推進していきたいと考えています。

金井:まだまだ試行錯誤ではありますが、「ブランドってつまりなんだっけ?」という問いに含まれる、うやむやになっていた課題を少しずつ紐解きながら、最終的に経営陣が目指しているマネーフォワードと、社員の描くものを1つのイメージにしていきたいですね。


ブランド作戦室のみなさん、ありがとうございました!

ちなみに、特に立ち位置を指定しないで写真撮影したら、3人がなぜかこんな距離感に。近っ!!!仲がいい証拠ですね。

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