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はじめまして、ハッカズークの勝又啓太です。
ここ数ヶ月、「アルムナイ協会セミナー」に登壇したり、古巣レッドフォックスの全社会議で講演したり、「産業交流展2018」に出展・プレゼンしたりと、自らの役割やこれまでのキャリアについて対外的に話す機会が多かったこともあり、そこでまとめたごとをWantedlyでも発信したいと思います。
候補者の方々にも「ハッカズークの経営層にこんな人間がいるんだ」ということが、少しでも伝われば嬉しいです。
人生の転機は「なんとなく」訪れるときもある
三親等以内にサラリーマンが一人もいないという浮世離れした家庭で育ったこともあって、学生時代は、「働く」というイメージが一切ないまま、モラトリアムを満喫していました。いざ就職活動が始まっても、それまでチャラチャラしていたクラスメイトが髪を黒く戻して、「御社を志望した理由は……」とか言っているのを見聞きして、違和感を覚え、早々と離脱する始末。そのままふらふらして、気付けば4年生の夏を迎え、さすがにヤバいと本能的に察知したのか、半年以上ぶりに就職ナビを開いて、テキトーに検索して一番上に出てきて、なんとなくピンと来たレッドフォックス株式会社に応募したのです。
それは間違いなく人生の転機だったと言えます。仙台生まれ仙台育ち、幼稚園から大学まで半径5km圏内で生活していたぼくは、そのまま故郷に骨を埋めようと思っていたのですが、当時レッドフォックスが本社を敷いていた「南青山」というアーバンなイメージに心変わりさせられたわけですから。
レッドフォックスでは、金融系のSEを経て、2年目より教育部門の責任者となり、70名ほどの新入社員教育、既存社員教育、新入社員採用・フォロー、海外キャリア・フォーラムでの採用活動、経営理念の策定プロジェクト、書籍『サーバサイドJavaプログラマー養成講座』(ソフトバンク・パブリッシング(現ソフトバンク・クリエイティブ)刊)の執筆・出版など、濃い社会人デビューを果たしたかたちです。
24歳の秋、まだ黎明期だったウェブ制作業界に、システムエンジニア的な要件定義/コンサルテーション+プログラマー的なバックエンドの基盤を持ち込めば、新しいビジネスになるのではと考え、個人事業主として独立。
そこから法人成りしつつ、単なるウェブ制作のみならず、コンテンツ制作・編集、システム企画・UI/UX設計、ゲーム、映像制作などまで領域を広げ、また、レッドフォックス時代に培った HR の経験をもとに、人事系の仕事も数多く手がけました。その過程で鈴木仁志(ハッカズーク代表取締役CEO)と知り合い、時に仕事をともにしたわけです。
「グローバル」×「プロダクト」×「アルムナイ」
レッドフォックス時代も、独立起業後も、基本的には請負型のビジネスを行ってきました。そのため、いつか自分のプロダクトを持ちたいと考えていました。また、前述のように仙台に引きこもらなかったおかげで可能性が広がり今の自分があるわけで、もしかしたらもっと故郷を離れ、今度は日本を飛び出すことでもっと可能性が広がるんじゃないかという予感もありました。
そこで、たまたま鈴木と話す中で盛り上がった「アルムナイ」というコンセプトをもとに、まったく新しいプロダクトを担ぎ、おもしろいビジネスができるのではないかと。また、海外経験が豊富な鈴木と一緒であれば、自分一人で海外に手を伸ばすよりも手っ取り早く世界が拡がる。そんな想いでした。
「アルムナイ」という考え方に非常に共感したのは、今の自分をかたちづくるうえで、自分の古巣であるレッドフォックスなしには考えられないからというのが大きかったと思います。実際、起業独立後も、レッドフォックスで生まれた縁なしには生き抜くことはできなかったでしょうし、仕事のしかたの節々に、レッドフォックス way が染みついているはずです。
誰か(何か)との人間関係は、線の太さではなく、線の数で決まるとぼくは考えています。「会社」と「アルムナイ」、線が途切れかけならいろいろと新しい線を作ってあげればいい、決して太くなくても、ゆるくつながっていければきっと新しくておもしろいものが生まれてくると思うのです。
よくある質問「何の仕事をしているの?」にズバッと
現在は、大きくわけて4つの仕事を担当しています。一つ目はハッカズークの経営陣として、会社の進む方向性を決めていく仕事です。CEO である鈴木との役割分担を抽象的に言えば、鈴木が描いたビジョンを、具現化する役割だとお考えください。
二つ目は、CPO として、サービスの中核となる自社プロダクト「Official-Alumni.com」をよりよい製品にしていく仕事。これまで培ってきたシステムエンジニアリングやシステム企画・UI/UX設計の経験を注ぎ込んでいるわけです。
三つ目は、プロダクトと表裏一体でもある、アルムナイ・リレーション施策のコンサルティングの実施です。実際にクライアントを持ち、その企業とアルムナイが Win-Win の関係を築けるよう、さまざまなかたちでサポートしつつ、そこで浮かび上がったニーズをプロダクトや、パッケージサービスに取り入れていく体制を築いているのです。
四つ目は、「アルムナイ」という日本ではまだ知る人ぞ知るコンセプトを、世の中に浸透させるべく、日本随一のアルムナイ情報特化型メディア『アルムナビ』を運営。編集長を務めています。いつか「流行語大賞」を獲得したい、それくらいの勢いが大切ですね。
「日本流アルムナイ・リレーション」を世界へ
これから先、実現したいことは「日本流アルムナイ・リレーション」の確立です。良い意味でも悪い意味でもガラパゴスな日本のビジネスカルチャーですが、欧米のアルムナイ・リレーションをそのまま持ち込んでも軒並み失敗しているというのが実情です。逆に言えば、外敵はいませんし、ここで成功を収めることができれば、逆にそのノウハウやプロダクトを輸出するチャンスはあると見込んでいます。少子高齢化先進国であり、労働力不足先進国の日本だからこそできる何かがあるはずだと確信しています。