北海道安平(あびら)町では、2018年11月からCCOの林が地域おこし企業人として入り、2019年度からFoundingBaseとしての活動が本格的にスタート。
FoundingBaseでは2019年4月から「遊育(あそび)」「あびらぼ(学び)」「カイタク(挑戦)」という3つの事業(=あびら教育プラン)を通じて、全ての世代に教育機会を提供してきました。
そして、R3年度11月に「ワクワク研究所(挑戦)」がオープンし、大人から子どもまでの挑戦機会をさらに広げました。
R4年度からは「遊育(あそび)」「あびらぼ(学び)」「ワクワク研究所(挑戦)」「ABIRATalks(挑戦)」の4つの事業を展開しています。
子ども発案の遊びイベントの開催
遊育では、計18回の子ども発想のイベントを開催し、合わせて346名(安平町内在住の15歳以下の子どものうち約50%)の子どもが参加しました。
遊びによって好奇心の種が育まれ、「やってみたい(挑戦心)」が生まれる。その一歩を大人がサポートし、忘れられない楽しい体験を作ることを行ってきました。
こちらの写真は、冒険遊び場ガンケ山にて行われた、「森カフェ」の様子です。
町外町内関係なく、多世代が集まり、子ども発案の「森カフェ」を満喫しています。
当初は、発案した子ども1人で運営を行う予定でした。
しかし、参加者の子どもたちもスタッフ側にまわり、飲み物を運んだり、注文をとったり、いつの間にか協力者になっていました。
子どもの「やりたい(挑戦心)」のエネルギーが伝播し、参加者が協力者になっていく。そんな循環を感じたプロジェクトでした。
R4年度の遊育では、子どもたちがまだ出会っていなかった「町の魅力」「人との出会い」に触れる機会を作っていきます。
そして、そこで育まれた好奇心の種が「やりたい(挑戦心)」に繋がり、忘れられない原体験になるようサポートを行っていきます。
世界を広げ挑戦につなげる
あびらぼでは、テーマとスキルの2種類の授業を計10回行いました。
※ テーマ授業
=身近なテーマをいつもと違う視点から捉え直すことで見える世界を広げ、より面白くする授業
※ スキル授業
=実践の場を通して、学校や社会で必要な考える力・伝える力を身につける授業
そしてR3年度は、テーマ授業で学んだことをさらに深めるイベント、「あびらぼ+」を新たに実施しました。
こちらは、あびらぼ+「インタビュー番組を制作してみよう」の様子です。
本番の撮影やインタビューを全て自分たちで行い、テーマ授業で学んだ「仕事」を実際にやってみる体験を行いました。
授業を通して「仕事」に対しての捉え方を広げ、実際に体験を行うことで、学びをさらに深めることができました。
R4年度は、地域での挑戦を出口とした実践型プログラムを行い、学びを挑戦につなげる機会を増やしていきます。
挑戦の土台で育まれた「自分の想い」を形にする
カイタク事業では、昨年度11月にワクワク研究所をオープンしました。
4ヶ月を1タームとし、その中で自分の興味関心に基づくプロジェクトを作って実施する仕組みになっています。
第1期生は10人が所属し、計10件のプロジェクトが完結しました。
詳細はこちらのWEBをご覧ください。
遊育やあびらぼで挑戦の土台を育み、ワクワク研究所ではいよいよ自分の想いを形にしていきます。
「自分は何が好きで、どんなことをしたいのか?」
もちろん、すらっと出てくる子もいれば、全く出てこない子もいます。どんな状況であれ、私たちはここでの対話に一番時間を使い、一人ひとりが納得のいくプロジェクトになるよう伴走しました。
こちらの写真は「プルタブを集めてスマホバッグを作る」プロジェクトの様子です。
「学校でSDGsが大事であることは学んだけど、それを体現している人は周囲にいないから、私がやってみたい」
この想いを形にしたプロジェクトでした。
プルタブ集めのために、ゴミ処理場に電話をしましたが断られ、地域の人に声をかけ、3000個を集めることができました。
彼女のように、挑戦の過程で子どもたちはさまざまな地域に出会い、原体験を獲得し、地域が好きな人に育っていきます。
それにつられて、大人たちも挑戦をする。そんな子どもを起点とした挑戦文化の醸成が町を豊かにしていくと信じています。
地域に開き、挑戦文化を醸成していくR4年度
R4年度からは、各事業で町民が関わる余白を作り、あびら教育プランを地域に開いていきます。
子どもたちの挑戦が地域を応援し、地域が豊かになっていく循環が生まれるよう活動していきたいと思います。