今回は、大手飲食チェーンの店舗運営からキャリアをスタートし、その後ファストドクターに転職した後藤吉美郎(ごとうきよしろう)さんのインタビュー記事です。 後藤さんは飲食業界から医療業界へのキャリアチェンジ、そして入社後は特定の業務や事業に収まることなくキャリアを切り拓いてきました。自分の知的好奇心と「ワクワクする気持ち」に従い、変化を楽しみながら働く後藤さんの挑戦の軌跡について語っていただきました。
後藤 吉美郎(ごとう きよしろう) プロフィール
日本大学を卒業後、日本マクドナルド株式会社に入社。ピープルデベロップメントマネージャーとして、店舗でのクルー採用や育成を基点に店舗運営を経験。その後、2022年10月にファストドクターに入社。現在は、在宅事業本部 カスタマーサクセス業務に加えて、オンライン事業本部 新規提携クリニックの開拓業務を担当。
巨大な「仕組み」への関心と「どこでもドア」の夢
まずはファストドクターに入社されるまでの経緯、特に新卒でマクドナルドを選ばれた動機からお聞かせいただけますか?
ーー後藤: 根底にあるのは、幼い頃からの「仕組みを知りたい」という強い知的好奇心ですね。非現実的ですが、「ドラえもんの『どこでもドア』のような、突拍子もない未来を作りたい」という妄想が好きで。それを実現するには、まず世の中の「仕組み」を知ることが不可欠だと考えたんです。
「どこでもドア」ですか!「仕組み」を知りたいという考えがキャリア選びにも繋がっているのでしょうか?
ーー後藤: はい。就職活動ではコンサルやシンクタンク、メーカーなど幅広く企業を見ていました。中でもマクドナルドは「巨大かつ整ったシステムの中で、人とシステムが最も融合して成果を出している企業」だと感じ、入社を決めました。
なるほど。巨大な「仕組み」を知るための選択だったんですね。マクドナルドでの経験は、今のキャリアにどのように活きていると感じますか?
ーー後藤:企業文化として根付いていた「UP TO YOU あなた次第で、どこまでも成長できる」の考え方から、「自分の意見をはっきり持ち、未来のビジョンから逆算して実行する」ことの大切さを学びました。
具体的な取り組みとしては、モバイルオーダー導入当初に、自発的に利用率向上施策を実行し、4ヶ月で利用率を15%向上させたことです。目の前の課題解決だけでなく、未来のビジョンを見据えて動く基盤が培われました。
「整っていない」環境への挑戦と、作っていく経験
その後、仕組みが整備されたマクドナルドから、まだ仕組みが整っていないファストドクターへ転職されたのはなぜでしょうか?
ーー後藤:マクドナルドで働くうちに「システム優位」になり、マニュアル通りに動くルーティンが増え、人がシステムに振り回される感覚を覚えました。「もっと自分のアイデアでビジネスをドライブすることに挑戦し、成長したい。仕組みそのものを作りたい」という想いが強くなったんです。当時、たまたまニュースで観たファストドクターの拠点がいい意味で整っていない環境に見えて、魅力を感じました。
(補足)拠点とは、医師が往診に必要な資機材を管理し、出発点とする施設のことを指します。
加えて、当時の仕事に意義を感じつつも、より社会全体に大きなインパクトを与える仕事に挑戦したいという思いも強くなっていました。ちょうどその頃、コロナ禍による医療崩壊を知り、医療インフラの脆さを痛感。そこで、医療領域のシステムを変えるという形で社会貢献したいと強く感じるようになりました。
「整っていない環境」と「社会貢献性の高い仕事」が後藤さんに響いたのですね。
ーー後藤:「整っていない環境」は裏を返せば「仕組みを作っていく経験ができる」ということ。そのような経験ができることを想像すると、ワクワクして自分の熱が上がるのがよく分かりましたし、マクドナルドで培ったオペレーションの知識を活かせると確信していました。
医療未経験で切り拓いた活躍の道筋とアイデアの力
ファストドクター入社後、最初は往診の拠点管理からスタートされましたよね。業界が変わることでぶつかった壁はありましたか?
ーー後藤:最初の壁は、やはり「医療の共通言語が全くない」ことでした。知識ゼロからのスタートだったため、地道ですが、手元の資料をすべて読み込み、わからない言葉はすべて調べました。最も鍛えられたのは、患者さんやクリニックと直接関わる現場ですね。患者さんの健康状態の話を聞いたり、クリニックと電話したりする中で、生きた言葉を学び、知識を増やしていきました。
現場経験と自己学習でその壁を乗り越えてたんですね。その後、どのように活躍の幅を広げていきましたか?
ーー後藤:改めて入社後のキャリアについて述べると、入社後は在宅事業でのエリアサブマネージャーとして関東エリアの往診拠点管理のサポートを担当していました。その後、エリアマネージャーに昇格し、関東全域の拠点管理に加えて、東京の提携クリニックとの窓口も担いました。
その後、同事業でのカスタマーサクセスとして全国の提携クリニックとの関係構築及び契約内容の整備を担い、現在は、カスタマーサクセスに加えて、オンライン事業での提携クリニックの新規開拓も担当しています。
後藤さん(左)・ オンライン事業本部 菅野さん(右)
医療現場を起点に、特定の職種や事業に限定せずに活動の範囲を広げてきたんですね。ご自身のアイデアや行動が組織を動かした事例は何かありますか?
ーー後藤:往診拠点管理をしていた際、マネージャーの仕事は「仕組みを作り、業務を効率化すること」だと考え、自発的に行動しました。中でも組織貢献が大きかったのは、医師が往診時に利用するタブレット端末(医師端末)のキッティング作業の非効率さの解消です。
具体的には、患者様の個人情報確認や診察記録のために不可欠なこの端末のキッティング作業に1台あたり1時間以上かかっていた点を問題視し、マクドナルド時代に知見があった中央管理システム(MDM)の導入を当時の部長に提案しました。単に作業効率が改善するだけでなく、端末紛失時の遠隔ロックなどセキュリティ向上も訴求し、MDMの導入が実現しました。結果、キッティングの作業工数を60%も削減できました。
自ら課題を特定し、ご自身の知見を元に生産性向上に貢献されたのですね。現在、オンライン事業での新規開拓も担当されていますが、これもご自身の提案だったそうですね。
ーー後藤: はい。ファストドクターとクリニックとの提携の仕組みを深く理解できたからこそ、仕組みが似ているオンライン診療にも貢献できると思ったんです。また、自分の経験や知見を特定の事業に限定することなく活かしていきたいと思いましたし、新規開拓営業に挑戦することで、結果的に自分のキャリアがより広がると考えました。
過去の自分、そして挑戦を迷う人たちへ
最後に、かつての後藤さんのように、より社会貢献性のある仕事をしたい、より自らのアイデアでビジネスを動かす経験をしたいと考えている人たちに向けて、メッセージをお願いします。
ーー後藤: 「ワクワクする方に進め」という一言に尽きます。たとえ自信がなくても、「ここでならやれる」というビジョンが見えるなら、進んだ方がいいと思います。それは、好きな人に告白するのと同じ。行動しなければ何も始まらないんです。
ファストドクターはどのような人にとって楽しめる会社だと感じますか?
ーー後藤:ファストドクターは自分の意思がちゃんと反映できる会社だと思います。マニュアルが確立されていないからこそ、自らのアイデアで仕組みを作り、ビジネスを動かすチャンスが無限にあります。「変化を楽しめる人」「自分なりに意味や意義を見つけて頑張れる人」には最高の環境だと思います。
後藤さん、本日はインタビューにご協力いただきありがとうございました。引き続き、後藤さんの活躍、「どこでもドア」の夢を応援しております!
少しでもご興味をお持ちいただけた方はぜひ以下よりファストドクターの扉を叩いてみてください。