こんにちは。ファンづくりカンパニー株式会社 代表の篠塚です。
私が起業した理由、そしてこの仕事を続ける理由
その根っこには「1人でも多くの人が幸せに働ける社会をつくりたい」という想いがあります。しかし、理念は美しい言葉だけでは実現しません。現場で出会う人、事象、悩みや矛盾と向き合うなかで、その“本質”と“現実”のあいだで何度も考え続けてきました。
理念だけでは動かない「働く」の現実
私はもともと、採用支援やWEB制作を通して「企業と人」をつなぐ仕事を続けてきました。
事業を立ち上げた当初は、「1人でも多くの人が幸せに働ける社会を実現したい」という想いが、自分のなかの大きなモチベーションでした。
ですが実際の現場では、すぐに理想通りの“幸せな働き方”が実現できるわけではありません。
- 「思うような人材が採用できない」
- 「入社してもすぐに辞めてしまう」
- 「会社も社員も、どこか“幸せ”から遠いと感じる」
そんな声を何度も耳にし、現場の複雑さに直面することになります。
“幸せ”とは何か ~ 理念のアップデート ~
採用の現場や、障がい者就労支援の現場に関わるなかで、私は「幸せに働く」とは何なのかを、改めて考えるようになりました。
ある利用者さんのエピソードがあります。
「はじめて“ありがとう”って言われた」「自分にもできることがあるって思えた」。
そのときの笑顔を見て、私が目指してきた“幸せ”は、必ずしも給与や肩書きだけではない
「誰かの役に立つ」「自分の成長を感じる」「仲間と認め合う」という実感そのものだと、はっきり理解できました。
理念と現場をつなぐ“しかけ”をつくる
その後、ファンづくりカンパニーとして“幸せに働く”を実現するための仕掛けや仕組みづくりに挑んできました。
- 役割や仕事の“分解”と“再設計”で、得意を活かせる場を増やす
- どんな小さなことでも「ありがとう」と伝える
- 障がいの有無にかかわらず、誰もがチームの一員として活躍できるよう“枠組み”を工夫する
現場の“できる・できない”や“向き・不向き”を無理に変えるのではなく、“ありのまま”の力を活かす方法を常に探し続けています。
“自分らしい社会参加”を目指して、未来への挑戦
近年、私が強く意識しているテーマのひとつに「誰もが“社会の一員”として自分らしく働き、役割と報酬を得る」ということがあります。
障がいの有無を理由に特別扱いするのではなく、“仕事を通じて社会に参加し、自分らしい誇りを持てる”。
そのための機会や環境を整えることこそが、「幸せに働く社会」の実現につながると考えています。
社会の側が「できる・できない」で線引きをするのではなく、「どうしたらこの人の力が活きるか」を仕組みごとアップデートする。
そのために、AIやテクノロジーの力も活用し、誰もが“自分の成長”を感じながら働ける、新しい社会モデルづくりに挑戦しています。
理念と現場を、これからもつなげ続ける
「1人でも多くの人が幸せに働ける社会」
この言葉は、今も私の中で大切な出発点です。しかし、その意味や方法は、現場での出会いや体験を通じて、これからもアップデートされていくものだと感じています。
現場での小さな“できた”や“ありがとう”の積み重ねが、いつか社会を変える力になる。
その一歩一歩を、これからも仲間とともに実践していきたいと思います。