なぜエンジニアにドキュメント作成能力が求められるのか?
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実際の開発現場では、ドキュメントを書く力が極めて重要です。
「動くコードを書ける」ことと同じくらい、
「他人が理解できる形で情報を整理し、残せる」ことがプロジェクトの品質と寿命に直結してきます。
ドキュメントが果たす4つの役割
1. 認識のズレを防ぐ
要件定義書、設計書、仕様書などの文書があることで、
「何を作るのか」「どう動くべきか」が明確になり、メンバー間の認識齟齬を減らせます。
2. 引き継ぎ・保守を容易にする
ドキュメントがないシステムは、“中の人しか分からないブラックボックス”になりがち。
メンバー交代や保守フェーズで情報が欠けていると、復元に膨大な工数がかかることになります。
3. 非エンジニアと円滑に連携できる
営業、企画、カスタマーサポートなど、他部門と情報を共有する際、
設計や仕様の背景をドキュメントで明示できれば、共通認識を持って意思決定ができます。
4. プロダクトの資産価値を高める
コードと一緒に設計思想や制約条件が残っていれば、プロダクトの価値は再利用・展開しやすくなります。
売却・M&A時にも、ドキュメントがあるかどうかは大きな評価ポイントになります。
🛠 ドキュメント作成能力とは「文章力」ではない
ここで誤解してはいけないのは、
「文章がうまいかどうか」ではなく、「誰に何をどう伝えるかを設計できるか」という点です。
- 複雑な内容を図解で整理できる
- 読む人の視点に立って必要な粒度に調整できる
- 技術用語を適切に用い、誤解のない表現にできる
これらはすべて、設計力・論理的思考力の延長線上にあるスキルです。
まとめ
どれだけ良いコードを書いても、それが「なぜそうなったか」が伝わらなければ、
チームとしての価値は半減してしまいます。
ドキュメントは“開発の副産物”ではなく、“開発の一部”です。
エンジニアの本質的な力を引き出し、チームとプロダクトの未来を守る力として、
ドキュメント作成能力を磨いていきましょう😊