レバレジーズ株式会社(以下、レバレジーズ)で数百人規模の組織を牽引し、事業責任者として活躍していた大久保さん。順調なキャリアのなかで選んだ次のステージは、古くからの仲間と共に新しい挑戦をすることでした。
2025年、HRXにジョインし、執行役員CSO(最高戦略責任者)となった大久保さんが担うのは、エージェント事業の立ち上げと、中長期的な新規事業創出。レバレジーズでの新規事業立ち上げ経験を生かし、HRXで「ゼロから事業をつくる」ことに真正面から挑みます。
彼がHRXで目指すのは、従業員も顧客も幸せになれる事業と組織づくり。本質を問い続け、関わる人の幸せを追求する——大久保さんの思い描く未来と、HRXの未来を創る決意について聞きました。
大久保 就平(Okubo Shuhei) / HRX 執行役員CSO
1997年生まれ。早稲田大学を在学中より、レバレジーズ株式会社にてインターン生として参画。2020年4月に同社へ入社。新卒エンジニア紹介事業『レバテックルーキー』に立ち上げフェーズから参画。新規事業責任者としてプログラミングスクール『レバテックカレッジ』を立ち上げ、数億円規模まで急成長させる 。就活領域の事業責任者に就任し、年商約10億円・約100名規模の組織を統括し、エージェント・スクール・イベントの3事業を管掌 。その後、転職支援領域事業部の経営企画責任者として年商100億円規模の経営戦略策定を主導し、事業全体の成長を牽引。3人目社員として、株式会社HRXに参画。
目次
インターン入社から早期リーダー、新規事業立ち上げ責任者へ。レバレジーズでのキャリアの加速と挑戦
小さな組織で汗をかき、事業と組織を作りたい。HRXで描く人と組織の幸福な未来
メガベンチャーから少数精鋭組織へ。プレイヤーとして0から事業を、会社を創る
本質を追求し続ける仲間と、関わる全ての人が幸福になる組織を実現したい
インターン入社から早期リーダー、新規事業立ち上げ責任者へ。レバレジーズでのキャリアの加速と挑戦
——初めに、大久保さんのこれまでのキャリアについて教えてください。
大学3年生から就職活動を始め、3年生の12月にレバレジーズから内定をもらったのち、1月から内定者インターンを経験しました。卒業後、そのまま新卒としてレバレジーズに入社しました。
——どのような軸を持って就職活動を行っていましたか?
ひとつは、成長できる環境かどうかです。就職活動を始めた当初は、実は根っからの安定志向。いわゆる「大手就活」をしていたのですが、いろいろな人に話を聞いたり、社会について学んでいく中で、自分の望む「安定」は、自信の市場価値を上げて初めてつかみ取れるものなのかもしれないと思い始めました。それで、就職活動の後半では「大手かベンチャーか」ではなく、自分が成長できる環境かどうかを軸に見ていきました。
もうひとつは社会貢献性が高く、事業づくりを経験できるかという軸でした。人生のうちの大半の時間を仕事に使うのであれば、少しでも世の中を良くしたり、困っている人を救えたりするような事業に携わりたい。目の前の個人に対して価値貢献する魅力もありましたが、どうせやるならより社会全体にインパクトを与えられるような仕事をしたいと考え、社会貢献性の高い事業を創ることができる事業会社を中心に受けていきました。
——レバレジーズへの入社を決めた理由を教えてください。
シンプルに、「ここが一番成長できそう」と思えたからでした。レバレジーズは会社そのものが成長し続けており、参入しているマーケットもITや介護など、成長が見込まれる産業でした。会社も業界も伸びているということは、自分が入社した後も人が増え、事業が立ち上がる見込みがあるはず。そうなれば、リーダーや責任者の数も増え、自身に回ってくるチャンスが増えると考えました。
また、裁量=責任の大きさと捉えていたので、若いうちからリーダー・マネージャーなどの責任を負いたい、裁量を持ちたいと考えていました。レバレジーズには早期抜擢の実績もあり、魅力に感じました。
あとは、他社も含めて2年目・3年目の若手社員に会わせていただく中で、レバレジーズには優秀な先輩が多いと感じた点も決め手のひとつとなりました。新卒社員なんて正直、スタート時点ではどこの会社にいても“どんぐりの背比べ”のような実力です。それなのに、3年後の姿が他社の社員よりも圧倒的に優秀に見えるということは、“どこでスタートダッシュを切るか”が鍵になるのではないか。それらの理由で、レバレジーズへの入社を決めました。
——レバレジーズではどのような仕事を担当していましたか?
インターン時に、リクルーティングアドバイザー(以下、RA)、キャリアアドバイザー(以下、CA)をどちらも経験しました。
正社員として入社した1年目には、CAをしながらプレイングリーダーとして2~3名のメンバーをマネジメントし、2~3年目はプレイングを外れリーダー業務へ。その後、プログラミングスクール事業の新規立ち上げの責任者を任せてもらい、4年目は就職領域の事業部の背金者を担当。5~6年目でレバレジーズ全体の転職支援事業部の営業企画・経営企画全般を担当していました。加えて、在籍中は一貫して採用・新人の研修業務等も行っていました。
——レバレジーズの中でも、早期にリーダー職につき、スピード感のある昇進を実現してきた大久保さん。なぜそれを実現できたのでしょうか?
与えられた目標に対して高い成果を達成するのは自分の中で当たり前で、営業成績150%達成、ランキング1位など、目標に対して高い達成率を目指し続けていました。また、自分の本来持っている責任範囲より一段上の目線で仕事するよう心がけていたので、その点を評価してもらっていたのかもしれません。
ですが、毎年新たなポジションをもらい、いい意味で自分の能力値と乖離した責任を負わせてもらっていたので、プレッシャーや挫折も多くありました。マネジメント未経験で、複数のメンバーが自分の下につく。事業づくりなんてしたことがないのに、新規事業を成功させる責任を追う。そのように責任範囲が毎年アップデートされ、それに追いつくために実力も増して行く数年間でした。
小さな組織で汗をかき、事業と組織を作りたい。HRXで描く人と組織の幸福な未来
——着実に成果を残してきたなかで、なぜ転職を検討しようと思ったのですか?
レバレジーズで志が高い優秀な仲間と事業を作れるのはとても楽しく、自分が手がけた事業も順調に大きくなっていきました。一方で、自分が所属する部署のメンバーは300人ほどにまで増え、同じ部署にもかかわらず面と向かって話をしたことのない相手が増えていきました。
それ自体は会社が堅調に成長していれば当たり前に起きる事象ではあるのですが、小さな組織で全員で汗をかきながら事業を作ってきた自分にとっては、かつてのような“皆で顔を合わせてやっていく”環境のほうが面白く思えたんですよね。そんなタイミングで、レバレジーズの元同僚で現HRX代表の新(新 勇斗)に誘われ、「あの頃の仲間とまた一緒に仕事をしたい」と思うようになりました。
とはいえ、レバレジーズに大きな不満があったわけではなく、そのときは「面白そうだな」という温度感でした。それが「一緒にやりたい」に明確に変化したのは、初めて話を聞いてから4ヶ月後、2024年年末のことでした。
——年末にどのようなことがあったのでしょうか?
改めて新くんに、HRXで実現したいビジョン、創っていきたい事業や組織について聞きました。そのときに、「100年続く会社を作りたい」「人間主義的経営をしたい」という話をしてくれたんですよね。具体的には、HRXが目指すのは上場や売却ではなく、100年後も存在する会社やカルチャーを創ることだ、ということ。そのためにも従業員の幸福を追求していきたいという話に心を動かされました。
今の日本には、売上至上主義な会社も多く、“会社は潤っているが従業員は幸せではない”という状態の企業も多く存在するように感じます。特に、人材紹介業のような労働集約型のビジネスモデルだと、企業の成長を目指すために大量採用を行い、1年目・2年目の優秀な社員をどんどんリーダー・マネージャーに引き上げて組織を強固にしていく必要があります。
この手法は、従業員にとって「早期に責任のあるポジションに就ける」というメリットがありますが、プレイヤーとして成熟し切っていない中でリーダーをやらなければならないというデメリットにもなり得ます。本人にも「これでいいのだろうか?」と迷いが生じるし、優秀なベテランについてもらっていたお客さんに担当変更で新人がつく、など、お客様のためにならないポジション変更も生じます。私自身、前職では早期に役職につきたくさんの経験を積ませてもらいましたが、プレイヤーとして成熟していないのではないか、と不安を覚える瞬間も多くありました。
でも、新からは「1人のプレイヤーとして尖ったスキルをつける」「仮に労働集約の中でも付加価値を追求することで他社企業よりも利益率を上げる」「自社採用の質にこだわることで、不要なマネジメント/階層をなくす」「新規事業や採用にも会社の利益を一定投資はするが、それ事業に従業員・従業員の家族の幸福に還元する」という話をされ、自分もその世界を作る手助けになれるかもしれないと考えると、とてもワクワクしました。
また、新、そして執行役員COOの梶家は古巣を同じくするメンバーです。レバレジーズで一緒に仕事をしてきた仲間の中でも、彼らは特に「自身の成長や自社の売上よりも、顧客や従業員の幸福を追求したい」という価値観を持っていて、自分もその考えに共感していました。
「会社規模」や「知名度」や「なんとなくの安定」ではなく、自らが理想とする事業/組織を同じ志を持ったメンバーと一緒に創りたい、こういう仲間と働くほうがいい、という直感も私の背中を押しました。
メガベンチャーから少数精鋭組織へ。プレイヤーとして0から事業を、会社を創る
——HRXでは、どのような役割を担うのですか?
まずはエージェント事業の立ち上げに責任を持ち、売上をつくりつつ、自社のエージェントポリシーが強固になるようなブランド、オペレーションを構築することです。
※エージェント事業のポリシー
中長期的には、HRに関連する新規事業を連続的に立ち上げて軌道に乗せ、事業ポートフォリオを拡充する役割です。
——レバレジーズでは、直近数年はプレイヤーを離れ、責任者として活躍していた大久保さん。プレイヤーに戻ることについて、躊躇いはありませんでしたか?
前職ではプレイヤーとして一人前になれたという実感のないままリーダーの役割を与えてもらっていたので、プレイヤーとしての伸びしろは無限にあると思っています。世の中の伸びている会社の経営者の中には、「自分はまだまだだ」「成熟していない」と現場の最前線に立ち続ける人もいて、23~24歳でプレイヤーを離れた自分がそんなすごい人たちに敵うわけがない。だからこそこのタイミングでプレイヤーに戻り、さらに実力をつけていきたいと思っています。
あとは、やっぱり小さな組織で皆で汗を書いて事業づくりをやっていたときの楽しさが忘れられないんですよね。マネージャーになり、自分が汗をかくのではなく人を動かすことに多くの時間を使っていましたが、涼しいところで仕事をしているだけでは面白くない。自分も汗をかきながら、泥臭く会社を作っていきたいと思っています。
——会社経営を担うプレッシャーはありませんか?
そのプレッシャーを感じたい、責任を持ちたいというのが転職を決めた理由のひとつにもなっています。前職でも事業立ち上げを経験し、役職にもついていましたが、それができたのは会社の看板・潤沢な資金・オールインハウスならではのリソースがあったからです。大規模の会社ならではのアセットを活用した仕事は経験できた。だから次は、リソースも限定されている中で、0から創る側になりたい。今は、自分の手で本質的な事業を作っていけることに、純粋にワクワクしています。
本質を追求し続ける仲間と、関わる全ての人が幸福になる組織を実現したい
——改めて、大久保さんがHRXで実現したいことを教えて下さい。
第一に、関わる人全員が幸せになる事業作り・組織作りを実現したいと考えています。人材紹介業のうち、特に新卒向けの「就活エージェント」の業界には、単価が安い、送客フィーが高く従業員に利益を還元しにくいといった構造的な課題があります。そのような構造の中だと、事業を伸ばすためには全員が身体に鞭を打ち、とにかくたくさんの面談をこなさなければなりません。結果的に、多くの人が2~3年で辞めてしまい、アドバイザーとして成熟しない——業界では、そんな悪循環が“当たり前”になってしまっています。
しかし、面談の質を上げ、面談から承諾度までの満足度を上げれば、数で勝負せずともしっかりと売上を作り続けるはずです。さらに、多くの人材紹介会社が深夜まで対応している事務作業を徹底的に自動化・効率化していければ、従業員は本質的かつ上質な仕事だけにリソースを投下すればよくなり、長く続けられるイメージが湧くと思っています。
従業員が本質的な仕事に向き合うことができれば、事業が伸び、顧客への貢献度合いが大きくなり、従業員に還元され、幸せになってくれる。理想論かもしれませんが、HRXに関わる全ての人の幸せを、諦めずに追求していきたいと思っています。
——最後に、大久保さんが一緒に働きたいと思う人はどんな人ですか。
常に物事の本質とは何かを問い続け、考え抜ける人です。言われたことをただこなすのではなく、この仕事にはどのような意味があるのか、お客様にどのような価値提供ができているのか。そのように、サービスが存在する意義や本質を考えられる人と一緒に働きたいですね。
世の中には、本質的ではないが事業成長している会社もあります。ですが、従業員本人が働く時間を投資することに対しての意義や目的がわからないままだと、お客様にも良いものを届けられないのでは、と私自身は感じています。本質的な仕事をしたい。関わる人を幸せにしたい。そんな仲間とともに、HRXを創っていきたいです。