ついに最終章。
僕が、15年間のリアル店舗経営で培ってきたノウハウの最終章は「人材戦略」についてです。
年商59億を1年で82億にしたノウハウには3つあります。
① 出店戦略
② 仕入戦略
③ 人材戦略
①と②については先述した通りなので、今回は③人材戦略について書いてみたいと思います。
どんなに優れた出店戦略があっても、どんなに優れた仕入戦略があっても、それを実行するのは、「人」であるということを忘れてはいけません。
会社というのは、行きつくところ「人」の集合体でしかないので、最後は誰かが意思決定をしているし、どこかで誰かが責任を負っているということです。
「会社」といえば聞こえはいいけれど、会社という言葉ほど曖昧なものはありません。
「会社の決定だから…」と済まされそうな文脈も、その決定をしているのは社長だったり役員だったりしますので、最後は「人」の力が作用していることは紛れもない事実です。
だからこそ、僕は「人」についてこの5年間全振りしてきました。
「人」の集合体であれば、強い人が集合すれば会社は強くなっていくという単純な発想です。
一方で、「良き人材」が集まるような組織にする必要性と、「良き人材」に興味をもってもらえるような(採用)ブランディングの2方向が課題であることが見えてきます。
先にブランディングについて触れさせてもらうと、ブランディング構築にあたってコンサルティング契約を結んだのはトゥモローゲート株式会社さんでした。
「ブラックな企業」として有名なあの会社です。
このコンサルティングがめちゃくちゃ優秀でした。おもしろい八百屋を作りたいという僕のオモイと、TGさんのコンセプト価値観は非常に一致していたからだと思いますが、抜群の効果を生んでくれました。
・ビジョンマップの策定
・採用企画(媒体選定、採用フロー、内定者フォロー)
・説明会資料作成
・コーポレートサイト作成
・採用サイト作成
・採用パンフ作成
・SNS戦略(X、YouTube)
これらすべてを、一貫性のある打ち出し方をしていきました。
ビジョンでは「八百屋を、日本一かっこよく。」というvisionを打ち出し、これまでの小売にはないセンセーショナルな「かっこいい」感を採用サイト等で打ち出していきました。
さらに、それらをSNSで発信していくことで、「なんだこの八百屋は!?」と注目をいただきました。
注目度が高まるにつれて、応募数は新卒/中途ともに約3倍に跳ね上がり、応募してくる人の「質」が桁違いに上がりました。
「普通の八百屋じゃない」感じが、「普通じゃない人」を呼び寄せたように感じます。
尖った人材の確保は、尖った商売へとつながっていき、売上はブランディング開始から3年で2倍に。経常利益は10倍にもなりました。
良き人材が採用できれば、会社の業績を向上できることを証明できたように感じます。
合同企業説明会では「ブースに八百屋、爆誕」みたいなこともやりました。このような積み重ねが注目度を上げてくれたように感じます。
ブランディングから約6年経過(途中でリブランディングも)して、年間のエントリー数は(新卒/中途あわせて)年間500名をこえています。
町の小さな八百屋でスタートした八百鮮という会社にこれだけの人が応募してくれることは、大変うれしい限りです。
採用ブランディングによって、採用がうまく回り始めていきますが、
同時進行で我々はインナーブランディングにも挑戦してきました。
「良き人材」が集まるような組織にする必要性に対するアンサーは、インナーブランディングに尽きます。
入社してくれた人に活躍してもらう戦略を進めていきました。
・ビジョンに沿った評価制度の構築
・ビジョン浸透研修
・かっこいい福利厚生の構築
・YouTubeで社員密着
・かっこいいアワード表彰式
・社員総会(YAOSENサミット)
・店舗壱武道会(売上利益を競い合う)
・社内SNSの構築・運用(TUNAGアプリ活用)
など、ビジョンである「八百屋を、日本一かっこよく。」に沿った取り組みを次から次へと展開していきました。
特に評価制度は大変な効果をもたらしてくれました。
リアル店舗では「売上・利益」によるコミットメント評価がトレンドなのに対して、
当社では「かっこいいマインド」に代表されるように、かっこいいかどうかを評価基準に据える独自の評価制度を構築しました。
ビジョンに沿った仕事をすればするほど評価が伸びていき、年収がどんどん上がっていく仕組みを作りました。
同時に、かっこいいアワードではかっこいい仕事ぶりを「表彰」したり、店舗壱武道会と銘打った社内イベントでは、総額50万円の賞金を贈呈したり、クラブを貸し切って社員総会を開催したり、
「ぶっ飛んだ」八百屋として社内認知も浸透していきました。
これらの取り組みは「自由な社風」を文化に取り込み、働く人のワクワクにつながっていったと思います。
こうして、当社が欲しくて仕方なかった「人」が採用できる環境が整い、入社した「人」が活躍する環境が整っていきました。
大いなる「自由」を手に入れた僕たちの事業は大いなる成長を遂げました。
「人材戦略」に着手し始めた6年前は25億だった年商は今期ついに100億を超える予定です。
たった6年で4倍にスケールしたことになります。リアル店舗でこれを可能にするためには、「人」が成長ドライバーであったことは言うまでもありません。
ましてや、超属人的な「仕入の仕組み」をもつ我々にとって、「人」は特に重要なのです。
こうして作り上げられてきた「商売最強軍団」を要す八百鮮という会社は、これからも業界の異端児を目指して、挑戦を続けていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
八百鮮では、引き続き「この業界で波風立ててくれる尖った人材」を募集しております。
ぜひ、ご応募ください。お待ちしております!!