こんにちは!採用担当の保科です。
セカツクは芸能関係者を支援する取り組みの一環として、演劇団体のスポンサー事業を行っています。
「人を楽しませ、感動させる」
そんな表現者である役者さんや劇団関係者の皆様を応援したいという思いと、「変わりたい人が、変わり続けられる会社で在る」という当社のビジョンとのシナジーから始まった取り組みです。
俳優・声優・芸人など、多くの夢追い人が自分の可能性を信じて舞台に立つ姿に、私たちは深く共感しています!
今回は、実際に演劇業界の現場で活躍している皆様が何を考え、どのような思いでセカツクと関わってくださっているのか、インタビューを行いました。
第十三弾は、現役大学生による劇団『内弁慶の立往生』の石垣さんと桜木さんです。
高校の演劇部で出会い、大学のサークルを経て、「少ない人数でも、柔軟に演劇活動を続けていきたい」という共通の想いを胸に、このユニットを立ち上げました。
演劇への静かな情熱の源泉や、仲間との繋がりについて、たっぷりと語っていただいたので、是非、最後までご覧ください!
お二人のご経歴や演劇の世界に飛び込んだきっかけについて教えてください。
石垣さん:石垣です。劇団『内弁慶の立往生』で主宰、脚本、演出、そして役者も担当しています。
演劇の世界に入ったのは高校の演劇部からで、その後、桜木とは別の高校ながらも地区大会で同じブロックだったことが縁で知り合いました。
大学も別々ですが偶然にも二人とも横浜の大学に進学し、同じ演劇サークルに入りました。高校から演劇を始めたのですが、気づけば今日までずっと続けているという感じです。
元々、高校で演劇部に入ったのも、担任の先生が顧問だった縁で誘われ、気づいたら入部していたという経緯です。まさかここまで演劇を続けるとは自分でも思っていませんでした(笑)
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高校演劇部時代の石垣さん
桜木さん:桜木です。劇団『内弁慶の立往生』では主に音響と照明、そして制作も担当しています。
石垣とは高校の演劇部の地区大会で出会って以来の付き合いで、大学も同じ横浜の大学、そして同じ演劇サークルで活動していました。
演劇との出会いは高校からですが、裏方としての活動に興味があったんです。音響や照明なら、いきなり即戦力になれるんじゃないかという軽い気持ちで演劇サークルに入ったところ、そのまま音響・照明の道に進み、今に至ります。
劇団を立ち上げたきっかけやコンセプトを教えてください
石垣さん:実は、これといったコンセプトは無いんです・・・(笑)
ただ活動の根底には、「持続可能な演劇」という考え方があります。
大学の演劇サークルにいた頃は、一度の公演に関わる人数が60〜70人にもなるような大人数の演劇がほとんどでした。
高校時代はむしろ人数が少なかったので、よく少人数での演劇を経験していたのですが、大学に入ってからはその機会が全くなくなってしまって、それがすごく寂しかったんです。
そこで、大学サークルの先輩と一緒に、「少ない人数でもできる演劇がしたい」という思いから、この団体を立ち上げました。初期メンバーは僕と桜木、そしてその先輩の3人です。
「別にずっとやり続ける必要はないけれど、年に1回、2回と、少ない人数でも多い人数でも演劇ができれば、この団体としてはちょうどいいのかな」と考えています。
どんな状況でも、柔軟に演劇活動を続けていきたい。それが僕たちが「内弁慶の立ち往生」として目指している、新しい演劇の形なんです。
「内弁慶の立往生」というユニークな名前の由来をお伺いしてもよろしいでしょうか。
石垣さん:なかなか珍しいですよね(笑)由来は、当初の僕たちの性格です。
劇団を立ち上げる際、半年ほどかけて劇場探しやメンバー集めなど、様々な準備を進めていました。
その中で、団体名を決める話し合いになったのですが、これがもう3〜4時間も白熱して・・・(笑)。なぜ劇団を立ち上げたのか、どんな思いがあるのかを深く掘り下げて考えていたんです。
僕らは、大学のサークルでも色々な活動をさせていただき、本当に恵まれた環境でした。ただ、その一方で、「自分がこれをやりたい!」と強く主張することへの勇気が持てなかったのも事実です。
サークルという安心できる枠の中では自分を持っていられるけれど、一歩外に出ると何か変わってしまう・・・それがまるで「内弁慶」だな、と。そんな自分たちの性格が話題に上がった時に、「内弁慶」という名前がまず決まりました。
「じゃあ、この名前を入れよう」となったのですが、「内弁慶」だけだと何か物足りない。そこで、「立往生」という言葉が最後にポロッと出てきたんです。語呂も良く、僕らの現状や思いを表しているように感じて、「これでいっか!」と。
実は、この「立往生」という言葉自体に深い意味を込めたわけではないんです。でも、当時の僕らが自分たちのことを考えた時に、この「内弁慶の立往生」という名前が、一番しっくりきたんですよね。
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公演中の石垣さん
そうだったのですね!当初は石垣さんと先輩の方、そして桜木さんという体制だとお話にありましたが、現在はどのような活動体制なのでしょうか。
石垣さん:運営に関しては今は主に僕と桜木の二人ですね。演劇メンバーに関しては学生中心で、それぞれの得意分野を活かして活動しています。
現時点では、一緒に活動してくれるメンバーは公演ごとに変わることが多いですね。それもやっぱり学生が中心で、大学生や大学院生が参加してくれています。
将来的には、社会人の方とも一緒に演劇ができたら素晴らしいことだと思っています。ただ、僕自身があまり外交的なタイプではないので(笑)、これまでは大学サークルの知り合いにお願いすることがほとんどでした。
新しい出会いを広げていきたいという思いはありますが、『果たして集まってくれるのかな?』という不安の方が正直強いですね。
桜木さん:劇団としてのメインは僕と石垣ですが、基本的に脚本や演出は石垣が担当してくれています。
僕は音響や照明、そして制作を桜木に任せっきりなので、そういう意味では、完全に役割分担ができている形かもしれませんね。
最近の公演では、石垣が脚本と演出を担当し、役者としても出演していました。僕はその公演で音響と照明の両方を担当し、制作も兼任していました。
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桜木さんの音響作業画面
お二人とも兼業されていて業務量がものすごく多いと思いますが、演劇を続ける原動力ややりがいはどこにあるのでしょうか。
石垣さん:やりがい…そうですね、もともと演劇を見るのは好きでした。部活に入る前から何回か見る機会があって、『面白いな』とは思っていたんです。
だから『演劇が好き』という気持ちは、多分ずっと変わらないんだと思います。でも、なんで自分で続けているんだろうって考えると…やっぱり『楽しいから』ですかね。
演劇って、一人でやるものじゃないんですよね。今は桜木がいて、他にも呼んでいるメンバーがいて。一人じゃできないってことが、すごく面白いなって思っています。
僕は元々そんなに外交的なタイプではないので、それを克服する一環としても、演劇はすごく良いなと感じています。
知らない人たちと触れ合うのも楽しいですし、舞台という作品を作ることもメインですが、その過程で人に関わること自体が、僕にとって大きなモチベーションの一つになっていると思います。
桜木さん:演劇を一度やると、『これもできるな』『次はこうしてみよう』っていうことがどんどん見えてくるんです。
だから、『こういうものを作りたいから演劇をやる』というよりも、『これを実現させたいから、その場としてまた演劇が欲しい』という感覚に近いかもしれません。
やるたびに、できることが広がっていく気がして、それを実際に実現させる場として、どんどん次の公演をやっていきたい。それが僕のモチベーションです。
一言でまとめるなら、僕がやっている音響や照明の分野について『探求したい』という気持ちが強いんだと思います。それが繋がって、気づいたら次の公演、次の公演…と続いている感じですね。
在大学4年生のお二人ですが、卒業後の進路を考え始める中で、劇団「内弁慶の立往生」はどのように続いていくのでしょうか。
石垣さん:劇団を後輩に引き継ぐという予定は今のところありません。この団体は、僕が『演劇がしたい』と言って、先輩や桜木が協力してくれたところから始まったものなので。しばらくというか、少なくともこの4年生の間にできるだけ演劇はしたいと思っています。
卒業後の進路はまだ定かではないですが、桜木は少なくとも地元に帰る予定なので、今のように頻繁に集まるのは難しくなるかもしれません。もしかしたら、年に1回、2回演劇ができたら良いのかな、という団体になるんじゃないかな、と思っています。
ただ、『このメンバーでこの名前を守っていく』というよりも、僕自身の動機付けとして、この劇団を残していきたいという気持ちが強いです。
社会人になったり、大学院で研究を進めていったりする中で、せっかくここまで続けてきた演劇や、演劇を通してできた繋がりをどこかで活かしたいと思った時に、すでに『団体がある』というのはすごく良いことだなと。
何かを始めるにあたって、『内弁慶の立往生で、もしよかったらやらない?』という良い口実にもなりますし。そういう意味でも、この劇団は残していきたいですね。
ユニークな劇団名には、主宰お二人の誠実な人柄が表れていました。「持続可能な演劇」を掲げる彼らの今後を、心から応援しています。
芸能活動と並行してアルバイトや正社員として働きながら夢を追う方々、そして「転職してでも夢を諦めたくない」という方の力になれるよう、今後も多様な仕事の形を支援していきます。
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