日本電子専門学校のネットワークセキュリティ科2年の生徒さま向けに、
『Ansibleをはじめよう』という授業を行いました。
「自動化ツールであるAnsibleに触れ、自動化の世界を体験する」のが本授業の目的です。
授業は2コマ構成で、Part1では「Ansibleの概要」を座学で学び、
Part2では「Ansibleによる自動化」をハンズオンで学びます。
講師は、当社テクニカルエバンジェリストであり、
日本電子専門学校の卒業生でもある横地が担当しました。
Part1「Ansibleの概要」
まずは「そもそもネットワークエンジニアはどのように仕事をしているのか」から説明しました。
実際の業務の流れを知ることで、自動化に向いている作業とそうでない作業がありということを知り、
自動化でどのくらい作業が楽になるのかをイメージしてもらうのが狙いです。
そのイメージを持ってもらったところでAnsibleの概要(特徴、対応機器、インストールの方法など)と、Ansibleを構成する要素であるインベントリ、モジュール、Playbookの説明をしました。
説明の途中で「Ansibleは便利そうだと感じますか?」とアンケートを取った際の結果を見ると、
程度の差はあれど使うと作業が楽になるイメージは持ってもらえたようです。
Part1の最後は、3種類のPlaybookサンプルを実行するデモを見ていただきました。
・Cisco IOS 機器の設定自動化
・ネットワーク機器のshowコマンド自動化
・サーバーへのパッケージインストール
Part2「Ansibleによる自動化」
ハンズオンでは6つのシナリオを準備しました。
・ハンズオン1: 準備と確認
Ansible インストール済みサーバーに接続し、環境の確認をする
・ハンズオン2: showコマンドの自動化を体験しよう
作成済みのPlaybookを利用してshow コマンドの自動化を体験する(Playbookの実行)
・ハンズオン3: コンフィグ投入を自動化しよう
ネットワーク機器への設定コンフィグの投入を自動化するPlaybookを自分で書く
・ハンズオン4: IPアドレス設定を自動化しよう
L3レベルのインターフェース設定をする専用モジュールを利用して、IPアドレス設定を自動化する
・ハンズオン5: インターフェースの基本設定を自動化しよう
インターフェースの基本設定をする専用モジュールを利用して、description の設定を自動化する
・ハンズオン6: チャレンジ問題に挑戦
スタティックルートの設定、ルーターからのPingの実行、インタフェースの状態確認の自動化
ハンズオン3以降は自分でPlaybookを書く演習です。3・4は正解のPlaybookがテキストに載っており、
コピペもできるようになっていましたが、中には果敢に手打ちで挑戦する生徒さんもチラホラ。
うまくいかないところを隣同士でサポートし合いながら、進めていました。
特にハンズオン5は正解のPlaybookがテキストに載っておらず、ハンズオン6に関しては
要件とヒントしかない実践的な内容で、苦戦する生徒さんも少なくなく
「ハンズオン6が時間切れとなり惜しいです」というアンケートの回答もありました。
その悔しさをバネに、自宅などでもぜひチャレンジして学びを深めてもらいたいです。
授業後のアンケートでは、生徒さんからはこういった感想を頂きました。
・実際に自分の手を動かしてやるととても覚えやすく楽しかったです!
・今回の授業を通し、Ansibleの基礎を理解することができました。簡単に始めることができると
わかったので、自宅でも試してみたいと思います。本日はありがとうございました。
・卒業生が講師として企業連携授業を行うのはとても楽しい。
ハンズオンで実際に操作してみてイメージがついた。こういう機会をまた設けてほしい
・ansibleをはじめて触ったが、とても面白かった。
自動化は、シェルスクリプトでしかやったことなかったので、とても新鮮だった。
講師 横地より
去年に引き続き、半分をハンズオンの時間にあてました。去年は用意したハンズオンを全て
完了させる方が多かったので、今年は難易度の高い問題を追加しました。
公式ドキュメントなどで調べないと完成しないレベルの問題だったので、
真剣に英語のドキュメントを読んでいる姿が印象的でした。
業務においても調べごとは良くあるので、良い経験になったらいいなと思いました。
ハンズオンを通じて自動化のイメージがついたり、楽しかったという反応をいただけて嬉しかったです。
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