日本合同ファイナンス株式会社(現・株式会社ジャフコグループ) / 投資・株式公開支援→企画部
企画部へ異動。そして米国VC調査へ
93年春、企画部法務課への異動が発令されました。 法務課では、VCが投資先と締結する投資契約の基本形づくりや、商法改正への対応、株主総会や取締役会の事務局を務めました。 法務課と同じ企画部の中に企画課というのがあり、ちょうどその頃、米国のベンチャーキャピタルに関する研究書翻訳を出版するプロジェクトが進んでいました。その原稿をチラッと覗いたら、翻訳文や用語の意味が日本のベンチャーキャピタルが使う意味とはかなり異なっていることに気付きました。 気になったらやりたくなる性分なので、企画部長に直訴して、その翻訳の仕事に参加させてもらえることに。それが私のターニングポイントになりました。 翻訳や編集の作業を進めていく中で、意味が分かりにくい点やおかしな点はさらに増えていきました。 おかしい。日本のベンチャーキャピタルのど真ん中で働いてきたはずの自分が読んでも全く意味が通じない。 何かがおかしい…と、また部長に直訴してみると、部長はニヤッと笑って「ちょっと待っとけ」と一言。 その1週間後、私と先輩2人が会議室に呼ばれ、「アポは全部とっておいたから、来週から2週間米国にしてきて」と言われました。突然の現地取材です。 アポイントメントになされるがままに、NY証券取引所、市場改革真っ只中のNASDAQ、東海岸と西海岸それぞれのベンチャー企業やVC、証券会社、法律事務所などを訪問し、ヒアリングして回りました。 その成果も含めて翻訳が進み、1995年に『ベンチャーキャピタルの実態と戦略』が上梓されたのでした。